手間がかかる雨水排水計算(雨水計算、雨量計算)をフリーソフトで手軽に計算する
戸建住宅やマンションを建設するときや、大規模な造成工事をおこなう際に、欠かせない作業のひとつが雨水排水計算です。
しかし、雨水排水計算には複雑な計算式を用いなければいけないため、手間のかかる作業です。
フリーソフトやエクセルテンプレートを導入すれば、手間を簡略化できます。
雨水排水計算ソフトをダウンロードして比較検討する
しかし、雨水排水計算ソフトやexcelテンプレートの種類は多いため、探すのは一苦労です。
また、各ソフトの特徴を比較するのも骨が折れることでしょう。
リンク先にはそれぞれのソフトの特徴が記載されていますので、比較することができます。河川流量計算・水路流量計算・配管流量計算・オリフィス流量計算・排水勾配計算・排水管口径計算・流下能力計算・雨水浸透計算・流速計算・等流計算・不等流計算のソフトウェアや降雨強度式に対応したアプリもおすすめです。
ソフト導入のお役に立てるはずですので、ぜひ無料のソフトウェアやエクセルテンプレートをダウンロードしてみてください。
ランキングに入るような人気のツールやシステムを揃えたので、使ってみてはいかがでしょうか。
後半の記事では、雨水排水計算ソフトを導入しない企業の問題点、雨水排水計算ソフトを導入したメリットなどについて説明しています。
気にいるソフトが見つかるかもしれません。
excelのように簡単に扱えますよ。

雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレート
等流の計算
等流の計算
河川断面、定型断面等の水深や流量を計算する不外です。余裕高の計算も行うことができます。計算方法は水深・流量計算マニング公式、クッター公式、ヘーゼンウイリアムス公式を用いています。それら公式により各断面形状ごとに、水深や流量を算出しています。また、余裕高は「土地改良事業計画設計基準設計「水路工」」に準拠した形で計算。算出された水深と流れの型から余裕高を算出します。
高水位流量計算システム (デモ版)
高水位流量計算システム (デモ版)
一般的な浮子法を用いることで、洪水時の流量を観測するシステムです。河川の流量は一般的に直接計測することができません。そこで、河川流速を計測、それに横断面積を乗じることで流量を算出しています。高水流量観測については、河川が洪水した時に対する流量の観測を行います。観測方法は、一般的な浮子法を用いて行います。システムはインストーラーからインストールを行う形となっています。
EXCELデータ 管渠の流速・流量・実水深計算表
EXCELデータ 管渠の流速・流量・実水深計算表
管渠の流速・流量・実水深を計算する計算表をエクセルでまとめてあります。フリーソフトとなります。シート内にある黄色いセルに対して、管径と勾配、粗度計数を入力するだけで、流速や流量などが計算できる仕組みとなっています。VBAなどといったマクロを使用していないソフトなので、難しい作りではありません。そのため、使用する時にも比較的簡単に使用することができるでしょう。
堰の流量計算
堰の流量計算
四角堰及び直角三角形堰の流量を計算するフリーソフトです。計算条件は降雨強度式・君島式となっています。入力条件に「堰の形状」、「堰の幅」、「堰の高さ」、「流量係数」、「計画流出量」を入力すると、「最大流量」と「計画流出量」の水位を計算します。なお、参考文献として「防災調節池等技術基準(案) 解説と設計実例」および「流域貯留施設等技術指針(案)」を用いています。
タンク液面が変化する時のグラビティフロー計算シート
タンク液面が変化する時のグラビティフロー計算シート
タンク内液体をグラビティで移送する場合の流量、排出時間を計算するシェアウェアです。別のタンクにタンク内の液体をグラビティフローで移送する時、流量がどの程度となるのか計算します。また、タンク液面の変化に対して、流量の変化がどうなるかといった部分や、タンク内が全て空になるまでの経過時間などを計算することが可能です。多数の複雑な計算を簡単に行うことができます。
雨水排水計算をおろそかにしたことで起こるトラブル
雨水排水計算をおろそかにすれば、以下のようなトラブルが発生します。
・マンションの側溝などの雨水排水設備が不十分だったため、漏水した雨水が住居部壁面に侵入してしまった。
・建設した倉庫の広い屋根の雨水排水計算をせずに、排水管を設置したことが原因で、雨水排水マスのマンホールから雨水が溢れてしまった。
不適格なサイズの排水管を設置すると起こる不具合
・雨水排水量に対して、細すぎる排水管(配管)を設置すると、径深が深くなりすぎてしまいます。
・一方、配管が太すぎると、径深は浅くなってしまいます。
・径深が、配管径の50%程度になることが、理想的とされています。
・径深が深ければ、通気帯が確保できないため、排水流れは悪化してしまいます。
・径深が浅い場合は、配管内に固形物などが滞留する可能性が高まります。
雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレートを導入するメリット
雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレートを導入するメリットは以下の通りです。
- 複雑な操作が不要
- 業務の効率化が図れる
- 高額なコストをかけずに導入できる
- 余計なリスクを低減できる
複雑な操作が不要
これまでの経験を信じ込み、雨水排水計算をおろそかにした、おおざっぱな雨水排水計算は、トラブル発生の原因になります。
雨水排水計算ソフトを導入すれば、手計算よりも正確な計画流出量を算出できます。
雨水排水計算ソフトは、基本的なパソコン操作ができる人であれば、問題なく扱うことができます。
手計算の雨水排水計算より、ソフトを用いた雨水排水計算の方が、作業時間は圧倒的に短くなります。
業務の効率化が図れる
一般的なパソコン操作ができれば、雨水排水計算ソフトの操作を難しいと感じることはないでしょう。
手計算でおこなうよりも、ソフトを用いた方が、正確かつ短時間で、雨水排水計算ができます。
雨水排水計算ソフトの導入により、事務作業の作業効率は必ず向上するでしょう。
付随する排水勾配計算・排水管口径計算・流下能力計算・雨水浸透計算・流速計算なども可能なアプリが多いので、とても便利ですよ。
高額なコストをかけずに導入できる
雨水排水計算ソフトは、機能の不具合などのトラブル発生を予防するために必要なソフトだと認識してください。
雨水排水計算ソフトは、有料ソフトだけではなく、フリーソフトもありますので、無料で導入することが可能です。
ランキング上位の人気ソフトウェアやexcelのシステムを揃えたので、満足してもらえるはずです。
公共下水道雨水管への接続が必要となる側溝などの造成工事などで、造成する範囲が一定以上に及ぶ場合は、多くの市区町村が、雨水管の許容流量と雨水の排出流量の比較を求めています。
雨水管の許容流量と雨水の排出流量を比較する際は、雨水流量計算が必要です。
雨水流量計算ができるソフトは、雨水排水計算ソフトと同様、有料ソフトとフリーソフトがあります。
フリーソフトであっても、雨水排水計算や雨水流量計算、その他排水勾配計算・排水管口径計算・流下能力計算・雨水浸透計算・流速計算など、関連する流量計算ができるソフトもあります。
フリーソフトですから、いろいろなソフトやツールを試してみて、使い勝手がいいソフトを選びましょう。自分なりのランキングを作ってみるのもおすすめですよ。
まずはダウンロードしてみてください。
フリーソフトの機能に満足できなければ、有料ソフトの導入を検討してください。
無料使用期間や試用版などが用意されている有料ソフトもあります。
無料使用期間や試用版ソフトは、有料ソフトの比較検討に役立ちます。
余計なリスクを低減できる
今までの経験を信じ込み、雨水排水計算をしていなかったり、計算ミスをしていたりすると、機能的不具合が生じるおそれがあります。
機能的不具合が発生すると、補修工事や対策工事を無償でおこなうことになります。
側溝などの無償の補修工事・対策工事は、会社にとって、一切メリットがありません。
無償工事の規模が大きくなると、建設・造成工事などで得た利益をすべてはき出すどころか、赤字になってしまうおそれがあります。
補修工事は、何にもまして優先しなければいけないため、他に請け負っている工事を停止せざるを得ないこともあるでしょう。
雨水排水計算ソフトやexcelのシステムを用い、正確な計画流出量を算出しておけば、側溝などの雨水排水設備に関する不具合の発生リスクを低減できます。
機能的不具合を発生させないことは、会社の信用を失墜させないための最善策といえるでしょう。
まとめ
以下のような理由から、雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレートの導入に消極的な方もいるようです。
・正確な計画流出量を求められる工事を請け負っていないから。
・雨どいなどの適正サイズは、雨水排水計算をしなくても経験でだいたい分かるから。
・手計算に不便を感じていないし、トラブルも起きていないから。
・必要を感じているソフトがいろいろとあるから、雨水排水計算ソフトにコストをかけたくない。
しかし、雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレートの導入には、さまざまなメリットがあります。
ぜひ、雨水流量・排水計算のフリーソフト・エクセルテンプレートの導入を検討ください。