法枠工・アンカー・落石防護柵

5e81a015 b5c2 48f2 bb78 1c3872cb2423 e1591764394576 - 法枠工・アンカー・落石防護柵 地質法面 ソフト

このページでは、法枠工・アンカー・落石防護柵のフリーソフトについて紹介しています。
 ・法枠工の設計のフリーソフトの紹介
 ・落石対策のフリーソフトを紹介
また、法枠工に関連した知っておくと役立つ情報などを掲載しています。
 ・法枠工が採用される場所と土質の対策ついて
 ・円弧すべり計算、法枠工・アンカー設計について
 ・法枠工の設計、落石対策について紹介
 ・法枠工の設計、落石防護柵の設計について

風化で崩れ落ちる危険性のある岩盤など、植生が困難な場所に採用します

風化しやすい岩盤、風化し崩れ落ちる危険性のある岩盤などで、植生が困難な場所に採用します。のり枠工の設計・施工指針に準拠した法枠工の設計計算、のり肩からのクサビ崩壊・のり中間の円弧すべりに対応した限界状態照査法、簡易型吹付法枠(のり枠)の鉄筋の規格、中詰め材の単位体積重量、崩壊の規模の選定、落石対策便覧による落石の軌道予測と統計解析を行うシミュレーションソフトなどのソフトがあります。
植生が困難な場所、植生ができても表面が崩れ落ちる危険性があるケースに採用されます。1:1.0より緩い斜面で、粘着力のない土砂、土丹、崩落しやすい粘性土などに使われます。法枠工の設計のフリーソフトです。現場打ちコンクリート枠工は、湧水が予想される風化岩や広範囲なのり面に用います。
吹付枠工は、粗さが目立ち割れ目の多い岩盤斜面や、早期に防護が不可欠なのり面などで使われます。切土した時は堅固で安定していますが、表層からの浸透水により、不安定になる土質などにも対策が必要です。
逆算法で安全率に対する土質定数(c―φ)の関係を計算、斜面の崩壊対策工の設計、すべり土塊の剛体変位量・滑動変位量を計算などのフリーソフトが、ダウンロードできます。

コンクリートブロック枠工などは、崩れが予想されるケースに採用します

コンクリートブロック枠工などでは崩れが予想されるケースに採用します。コンクリート張工は、節理が見られる岩盤や緩勾配の崖すい層などに使われます。円弧すべり・斜面の計算の設計のフリーソフトです。
円弧すべり・複合すべりの安定計算、沈下量の計算、斜面補強工の設計、斜面の安定計算・対策工の設計、最小安全率・必要抑止力の算出などのソフトがあります。モルタルおよぴコンクリート吹付工は、のり面に湧水の心配はなく安全です。1:1.0より緩いのり面に利用されます。
プレキャスト枠工は、湧水が予想される切土傾斜面、長くつづく切土のり面、標準斜面勾配より急峻な盛土のり面などに使われます。プレキャスト枠には、通常はコンクリートブロックが使われます。のり面が安定していないケースでは、コンクリートブロックのり枠工、モルタル吹付工が用いられます。
石張工、プロック張工は、斜面の風化、浸食などの防ぐために設置されます。全落石運動の計算過程を表示、跳躍量とエネルギー追跡グラフを表示、関係図と斜面特性グラフを表示、落石防護擁壁・落石防護柵の安定計算・構造設計などのフリーソフトが、ダウンロードできます。

法枠工の設計 フリーソフト

簡易型吹付法枠の設計 (のり肩からの崩壊)

簡易型吹付法枠の設計 (のり肩からの崩壊)0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
簡易型吹付法枠(のり枠)の安定計算(のり肩からの崩壊)がExcelで簡単に解析できます。簡易型吹付法枠の鉄筋2本タイプ、3本タイプに対応し、鉄筋の規格、 中詰め材の単位体積重量、崩壊の規模などは選定できます。

簡易型吹付法枠の設計 (のり中間からの崩壊)

簡易型吹付法枠の設計 (のり中間からの崩壊)0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
簡易型吹付法枠(のり枠)の安定計算(のり中間からの崩壊)がExcelで簡単に解析できます。簡易型吹付法枠の鉄筋2本タイプ、3本タイプに対応し、鉄筋の規格、 中詰め材の単位体積重量、崩壊の規模などは選定できます。

現場吹付矩形格子枠の設計 : のり肩からの崩壊

現場吹付矩形格子枠の設計 : のり肩からの崩壊0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
法枠(のり枠)の安定計算(のり肩からの崩壊)がExcelで、簡単に解析できます。
対応している法枠断面は 150×150、200×200、300×300で鉄筋の数量や規格、中詰め材の重量、崩壊規模などが任意に選定可能です。

現場吹付矩形格子枠の設計 : のり中間からの崩壊

現場吹付矩形格子枠の設計 : のり中間からの崩壊0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
法枠(のり枠)の安定計算(のり中間からの崩壊)がExcelで、簡単に解析できます。
対応している法枠断面は、150×150、200×200、300×300で鉄筋の数量や規格、中詰め材の重量、崩壊規模などが任意に選定可能です。

吹付法枠のり中間崩壊ノモグラム (勾配別) の作成

吹付法枠のり中間崩壊ノモグラム (勾配別) の作成0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
吹付法枠のり中間崩壊(勾配別)安定計算のノモグラムが、Excelを利用して簡単に作成できます。吹付のり枠のタイプ(規格)を選定するだけでグラフ化します。必要に応じて設計因子の定数を変更することも可能です。

落石対策のフリーソフト

落石シミュレーションソフト 「Rocksys」

落石シミュレーションソフト 「Rocksys」0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
落石対策便覧に関する参考資料に基づき、落石の軌道予測と統計解析を行うシミュレーションソフトです。全落石運動の計算過程を詳細表示します。跳躍量とエネルギー追跡グラフを表示、関係図と斜面特性グラフを表示します。

落石防護擁壁・落石防護柵の設計 「Rockwall」

落石防護擁壁・落石防護柵の設計 「Rockwall」0 - 法枠工・アンカー・落石防護柵
「落石対策便覧」(H12.06版)等の基準に基づき、落石防護擁壁及び落石防護柵の安定・構造計算を行うソフトです。切土部擁壁、盛土部擁壁双方に対応します。許容支持力の算定、地震時の計算に対応します。

ショベル系掘削機は、バックホウ、クラムシェル、ドラグラインがあげられます

ショベル系掘削機としては、バックホウ、クラムシェル、ドラグラインがあげられます。ドラグラインは、軟弱土の掘削、水中掘削に適応します。履帯式・クローラ式、車輪式・ホイール式のトラクタショベルがあります。
バックホウは、深い掘削のケースに適し、機械を置く場所より低い地盤の掘削に適応します。前輪駆動、大型低圧タイヤを採用すると、履帯式には劣りますが、掘削力が強力になります。クラムシェルは、狭くて深度のある掘削や水中掘削に適しています。トラクタショベルは、ブルドーザで掘削した土砂を積載するには最も適した機械です。
のり肩からのクサビ崩壊・のり中間の円弧すべりに対応した限界状態照査法、落石対策便覧による落石の軌道予測と統計解析を行うシミュレーションソフト、関係図と斜面特性グラフを表示、落石防護擁壁・落石防護柵の安定計算・構造設計など、落石対策のフリーソフトです。

法枠工の設計、落石防護柵の設計

車輪式トラクタショベルは、舗装道路を走行することができます

車輪式トラクタショベルは、履帯式と比較して機動性がよく、舗装道路を走行することができます。モータグレーダの規模は、ブレードの寸法で決まります。のり枠工の設計・施工指針に準拠した法枠工の設計計算、簡易型吹付法枠(のり枠)の鉄筋の規格、中詰め材の単位体積重量、崩壊の規模の選定、全落石運動の計算過程を表示、跳躍量とエネルギー追跡グラフを表示など落石対策のソフトがあります。
モータグレーダは、路面、地表面などを滑らかに切削し、敷ならし、整形する用途の建設機械です。履帯式トラクタショベルは、ショベル系掘削機と比較して、掘削力はありませんが機動性があり、整地されていない場所、弱体地の作業にも適しています。くし状のフックのあるスカリファイヤにより、土の攪乱にも使われます。
ショベル系掘削機の規模は、バケットのキャパシティで表現されます。

現場打コンクリート枠工の設計

現場打コンクリート枠工は、土木構造物の中でも特に地盤の安定性を確保するために用いられる重要な施工手法の一つです。この工法は、地形の特性や施工環境による制約が多い現場でその実力を発揮します。特に、切土のり面の傾斜が厳しい場合や、長いのり面で安定した勾配を確保できない場合に効果的です。これによって、地面の崩壊や土砂崩れを防止します。

現場打コンクリート枠工が求められる具体的な状況には、以下のようなケースが含まれます。

のり面の傾斜勾配が急な場合
例えば、1:1.0より急な勾配のときは、通常の方法では安定性を保つことが困難です。そのため、現場打コンクリート枠工が効果的です。

湧水が多い場合
湧水が多い地盤では、水分が地盤を弱めるため、コンクリート枠工によって補強する必要があります。

土質が不良な場合
土壌の品質が悪く、崩れやすい場合にも現場打コンクリート枠工は有用です。

岩盤の亀裂や節理がある場合
亀裂や節理が存在する岩盤では、地山補強土工やグラウンドアンカーの併用が望まれます。

部材設計と支保方法については、部材の断面設計においては、外力の影響を考慮します。特に地山補強土工やグラウンドアンカーといった抑止力を見込んで支承構造物を設計します。具体的には、次の要点があります。

支点を考慮した梁の計算
支点を持つ梁の計算方法を用いることで、効率的で安全な設計が可能です。

弾性床上の梁としての計算
硬岩や擁壁補強の場合は、弾性床上の梁として計算する方法が一般的です。

鉄筋の必要量
必要な鉄筋量は部材応力に基づいて決定します。応力が少ない場合は、用心筋程度にとどめます。

一般的に、枠部材の断面形状は幅30~60cmの矩形が多く採用されます。枠の間隔は現地の状況を十分に検討したうえで設定され、通常1.0~4.0mが一般的な標準です。さらに、すべり止めや変形防止のための鉄筋を配置し、交点にはすべり止め杭やすべり止め鉄筋を設けます。

抑止力が特に大きい場合には、溝形鋼やH形鋼などのより強力な素材を使用することも考慮されます。このような高強度の枠工は、特に急勾配の地形や施工性が悪い現場での効果が期待できます。

現場打コンクリート枠工は、高強度を誇りますが、施工性や現場の特性に合わせた設計が非常に重要です。特に勾配が緩やかな場合は、施工過程における細心の注意が必要です。設計と施工の詳細は、「のり枠工の設計・施工指針」を参考にすることをお勧めします。

これらの要点を踏まえ、現場打コンクリート枠工は地形と施工要件に適応した柔軟なアプローチが可能となります。設計段階から施工まで、一貫して地盤の安定性を追求することで、安心・安全な土木構造物を実現します。

吹付法枠工の設計

吹付枠工法は、地山の形状に適応するために金網型枠を設置し、その上からコンクリートまたはモルタルを直接吹き付ける工法です。これは、現場打ちコンクリート枠工と比較して多孔質になるなどの問題がある一方で、施工の柔軟性が高いという特徴があります。

土木工事において、のり面の安定と美観を保つために、吹付枠工法が頻繁に採用されます。図7-4に示されるように、吹付枠工法では地形に応じた柔軟な枠工設計が可能です。これは特に自然斜面や凹凸の多い地形で効果的であり、コンクリートやモルタルが均一に地山に密着することを可能にします。

地山との一体化を図るために、吹付枠工と地山を補強する別の工法が併用されることがしばしばあります。これには、例えば枠の交点に鉄筋を配置すること、地山補強土工の補強材を使用すること、さらにはグラウンドアンカーを埋め込むことが含まれます。これにより、施工後の地山や枠工の安定性が大いに向上します。

現場打ちコンクリート枠工との比較について

吹付枠工法と現場打ちコンクリート枠工法はそれぞれ特有の利点と欠点があります。現場打ちコンクリート枠工は、施工後の密度が高く、空隙の少なさから高い強度が期待される一方で、施工にはより多くの手間と時間がかかります。逆に、吹付枠工法は施工が迅速であり、地形適応力が高い反面、空隙の多さからやや強度に不安が残ることがあります。

これらの特徴を理解し、工事の要件に応じて適切な工法を選択することが重要です。例えば、地形の形態が複雑であり、迅速な施工が求められる場合には吹付枠工法が理想的です。一方で、高い強度が求められる場合や施工が短期間で済む場合には現場打ちコンクリート枠工法が適しています。

収縮および目地の設置について

のり枠工を施工する際、特に切土法面や抑止工を併用する場合には、コンクリートの収縮による集中が予想されます。そのため、一般的には10メートル間隔で目地を設けることが推奨されます。これは、施工後の収縮による亀裂を防ぐための措置です。

ただし、自然斜面や凹凸の多い法面では目地の効果が期待できない場合が多いことが『のり面保護工に関する質疑応答集』(全国特定のり面保護協会、H12.5改訂、p.54)でも触れられています。この報告によれば、凹凸や地山との摩擦抵抗により収縮が目地に集中しにくいとして、目地を設けないほうが望ましいとされています。目地を設ける場合でも、5~10メートル間隔が一般的です。

実践での考慮すべきこと

吹付枠工法を実施するにあたり、多くの要因を考慮する必要があります。例えば、地形の複雑さ、施工のスピード、材料の選択、収縮対策などが含まれます。特に、地山の安定性を保ちながら、施工の効率性を高めるためには、適切な補強材の選定と配置が重要です。

また、吹付枠工法は施工の柔軟性が高い一方で、使用する材料や施工方法によっては効果が大きく異なります。そのため、事前の計画と適切な技術的判断が必要不可欠です。具体的には、地山の状態や施工条件に応じた補強工法の選定、適切なコンクリートやモルタルの使用、そして収縮対策が重要な要素となります。

吹付枠工法は、地形に応じた柔軟な施工が可能であり、多くの土木工事において有用な工法です。適切な材料選定と施工技術を駆使して、安定した地山と美しいのり面を実現することができます。

プレキャスト枠工の設計

プレキャスト枠工法は、切土面の侵食を抑制しながら緑化を促進するための重要な技術です。この工法は、雨水によるのり面の侵食を効果的に防ぎ、緑化をサポートするための施行が求められます。特に、直高が5メートル以下ののり面に対して使用されることが一般的ですが、5メートルを超える場合も適切な対策を講じれば効果を発揮します。

プレキャスト枠工法は、のり面の緑化と安定性を確保するための重要な手法です。適切な設計と施工により、雨水による侵食を防ぎ、持続可能な環境を作り出すことができます。高度な技術と材料の選定、そして綿密な計画が求められるこの工法は、現代の土木工事において欠かせないものです。

高さに応じた対策と部材の選定

直高が5メートルを超える場合は、のり面の縦方向に対して10メートルごとに現場打ちの隔壁を設置することが推奨されます。これは、万一部材の一部が破損した場合にもその影響が全体に及ばないようにするための重要な措置です。また、のり下端より直高の約1/3までの部分については、部材を緊結して一体化を図ることが望まれます。こうした対策により、のり面全体の安定性を高めることができます。

設計と施工の注意点

プレキャスト枠工法の設計においては、土質やのり面の勾配が重要な要素となります。コンクリートブロック枠工は、土質によっては1:0.8の勾配まで対応できるものもありますが、基本的には1:1.0より緩やかな斜面に対して設計されることが推奨されます。これにより、のり面の安定性が確保されます。

プレキャスト製品の枠は一般的であり、交点部には滑り止め用の鉄筋を施します。これにより、部材同士の滑りを防ぎ、全体の構造的強度を高めます。

多様なブロックと受圧板の応用

最近では、多種多様なブロックが開発されており、大型の枠ブロックも含まれています。これらのブロックは、グラウンドアンカー工法などの受圧板として機能し、比較的大きな抑止力を発揮します。形状も十字形、円形、多角形など多彩であり、特定の条件に応じて選択することが可能です。

さらに、現場打ちの大型ブロック(生コンクリートによる現場打設ブロック)や緑化工法と組み合わせて使用できる鋼製受圧板なども存在します。これにより、現場の状況に最適な方法を選択し、効果的な施工が可能となります。

落石防護柵の設計と設置 その1

落石防護柵は、道路や鉄道沿いの斜面からの落石を防止するために設置される重要な施設です。このインフラは通常、他の防護手段(例えば、落石防護網など)と併用されることが多いですが、小規模な落石対策として単独で設置される場合もあります。本ガイドでは、特に単独設置に焦点を当て、設計と設置に関する具体的な指針を提供します。

落石防護柵は、陸上交通の安全を確保するために不可欠な施設です。その設計と設置には、多くの考慮事項がありますが、適切に行うことで斜面からの落石リスクを大幅に低減できます。現場条件を詳細に調査し、最適な防護柵を選定・設置することで、安全性を確保しつつ、効率的な防護を実現します。

防護柵の種類と選定基準

自立支柱式
落石防護柵の中で最も一般的なのは自立支柱式です。この形式は、高いエネルギー吸収性能を誇り、多くの異なるサイト条件に適応可能です。自立支柱式は特に大規模な落石に対処する能力が求められる場所に有効です。

他の形式
他にも、ワイヤロープ支持式やH鋼式などが存在しますが、これらは特定の場所や条件で効果を発揮します。各形式の選定は、現場条件や予想される落石の特性に基づいて慎重に行う必要があります。

設置場所と配置

斜面の最下部
標準的には、落石防護柵は斜面の最下部に設置されます。しかし、斜面が急勾配である場合や落石速度が非常に高くなる場合には、中段に設置することも有効です。これにより、落石が防護柵に与える衝撃を軽減し、効果的な防護を実現します。

現地調査の重要性
現場条件と斜面の状況を十分に調査することが必要です。地形や地質、予想される気象条件などを詳細に分析し、最適な設置場所を選定します。

設計上の考慮事項

柵の傾斜と形状
落石防護柵を傾斜させたり、曲柱を使用することで防護効果を高めることができます。しかし、冬期には柵に堆雪が蓄積する可能性があり、その重量で柵が破壊されるリスクがあります。そのため、基本的には鉛直に設置することが推奨されます。

端末支柱の補強
柵に落石が衝突すると、端末支柱に大きな張力がかかります。このため、端末支柱には補強材(控え材)を設けることが必要です。これにより、構造の全体的な強度を高め、効果的な落石防護を実現します。

耐雪型防護柵の採用
落石防護柵を設置する場所が積雪地域である場合、落雪による損傷を避けるために耐雪型の防護柵(上弦材付き)を検討します。これにより、冬季にも効果的に機能し続けることが可能です。

柵のブロック長
柵の1ブロックの長さは、基本的に端末支柱の強度や破損時の取り替えを考慮して20~60m程度とします。この範囲内で設計することにより、効率的に破損時のメンテナンスを実施できます。

支柱間隔
支柱間隔は、支柱とロープの合理的な組み合わせから決まります。一般的には、落石荷重や部材断面から見て、標準的なスパンである3.0mが推奨されます。この間隔が最も効果的に荷重を分散し、高い防護性能を発揮します。

落石防護柵の設計と設置 その2

落石防護柵は、道路や鉄道、住宅地周辺の斜面において、安全を確保するために不可欠な設備です。適切な設計、設置、維持管理を行うことで、その効果を最大限に引き出し、人々の生活と財産を守ることができます。設計段階から具体的な検討を行い、実際の現場条件を反映させた設置を心がけましょう。

落石防護柵の設計要件

落石防護柵は、斜面からの落石エネルギーを効果的に吸収し、その被害を最小限に抑えるための重要なインフラ設備です。設計においては、許容変位量内で落石エネルギーを適切に吸収するため、部材断面、部材配置、そして基礎の安定性などの要素を入念に検討する必要があります。

まず、部材断面はその強度と柔軟性を確認し、落石のエネルギーを分散させる能力を持つことが求められます。次に、部材配置は落石の衝突位置や角度に対して効率的にエネルギーを吸収する形で配置されるべきです。基礎の安定性は、防護柵全体の設置を支える重要な要素であり、地盤特性を考慮した設計が行われる必要があります。

必要な防護柵の高さの決定

落石防護柵の高さは、斜面からの落石の跳躍量に基づいて決定されます。通常、斜面の凹凸が大きくない場合、跳躍量は一般的に2m以下とされています。このため、標準的な跳躍高さとしてh1=2mを採用し、最低柵高を設定します。

しかし、斜面の途中で勾配が変化する場合や、凹凸が大きい場合には、落石が防護柵を越えるリスクが増大します。このようなケースでは、詳細な現地調査および落石シミュレーションを実施し、落石の跳躍高を正確に設定することが求められます。

従来型落石防護柵の課題と対策

従来型の落石防護柵では、特に落石が柵の天端付近に衝突した場合、支柱の傾斜や落石の回転により、落石が防護柵を飛び越える現象が発生する可能性があります。この問題への対処として、最低柵高の約1/2に相当する余裕高を設けることが推奨されます。これにより、防護柵の効果を高め、落石による被害をさらに減少させることができます。

落石防護柵の設置における注意点

落石防護柵を設置する際には、以下のポイントに注意する必要があります。

現地調査の徹底
斜面の形状や落石の発生状況を詳細に把握するため、十分な現地調査を行います。サンプル採取や地形測量は必須です。

シミュレーションの活用
落石シミュレーションを利用して、落石の運動パターンやエネルギー分布を解析し、最適な防護柵の設計を行います。

素材の選定
防護柵に使用する素材は、耐久性と柔軟性を兼ね備えたものを選び、長期にわたって安定した性能を発揮できるようにします。

施工品質の確保
施工中は厳しい品質管理を行い、設計通りの構造が確実に実現されるようにします。

定期的なメンテナンス
設置後も定期的な点検・メンテナンスを行い、損傷や劣化が発生した場合には迅速に補修を行います。

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