照明器具とは?種類と選び方についてわかりやすく解説します!

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照明器具は空間の明るさだけでなく、雰囲気や作業効率、電気代にも大きく影響します。ダウンライト、スポットライト、ウォールウォッシャー、シーリングライト、ペンダントなど器具ごとの特性と設置場所の相性を理解すれば、高効率かつ快適な照明計画が可能です。
ノングレア設計や光束制御技術の進歩も要チェックです。照度計算や省エネ基準ポイントも紹介します。

このページでは、照明器具の種類と選び方について解説しています。

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照明器具「ダウンライト器具」

ダウンライトは、開口径の小さな天井埋め込み器具で、器具そのものの存在はあまり感じさせずに空間の明るさを確保することができます。
コンセント式のダウンライトは少なく、ほとんどが天井埋め込み型です。

ダウンライト器具は、本体のハウジングと枠からなるトリム、ソケット、反射板、バッフルから構成されています。
丸形は方向性がないため、配灯デザインしやすいというメリットがあります。

使用場所によって照明器具の選び方が異なる

ダウンライトには大きく3つの種類があり、使用場所・用途によって使い分けられます。

・全般照明用(リビングなど部屋全体の照明)
・局部照明用(キッチンのカウンター部分にスポットをあてた部分使い)
・壁面照明用(廊下やリビングの絵画などに使う)

ダウンライトは、ほとんどのものが開口部が丸形になっています。
その理由は、高級ホテルや豪華客船、車のヘッドライトをイメージしてつくられたためと言われています。
丸型の光は「ハイグレード」を意味していました。
なかには、角型や三角形、ひし形などもあります。
日本では1960年代にダウンライト器具が流行し、第二次オイルショックをきっかけに、ダウンライト器具は高効率ノングレア(グレアレス)化していきます。

近年、市販されているダウンライトは、ほとんどがLED用です。
主光源がLEDに切り替わってからは、器具の寸法は小さくなり、照明の見え方も大きく異なります。
また、LEDダウンライトには、光源部の交換ができる「電球型LED」と、交換できない「LEDモジュール一体型」があり、それぞれに特徴があります。

電球型LEDは、光源部が交換できますがパワーが限定されるため、高照度が求められる場所には適しません。
LEDモジュール一体型は、明るさ・光色・演色性に優れ、種類も豊富なため、さまざまな空間で広く使われています。
LEDモジュール一体型は、明るさが必要になればなるほど、熱を多く発生させるため、器具を長持ちさせるには放熱の良い条件が求められます。

照明器具 〜高効率なノングレアダウンライト器具〜

ダウンライト器具の中でも最も種類が多いのは「全体照明用」で、より均一な明るさに対応できます。
全般照明用のダウンライト器具に求められる要素は、高い器具効率、固有エネルギー消費効率、ノングレアです。
ノングレアは、まぶしさを軽減する処理方法で、目への負担を軽くすることができます。

高効率なノングレアダウンライト器具の特徴・効果

高効率なノングレアダウンライト器具の代表は、「ダブルコーン」で、2つの反射形状をもち、コンピュータ設計された反射曲面が優れた光を演出します。
また、ダブルコーンは反射鏡が一つのシングルコーン型に比べ器具効率を20%前後高めることができ、ノングレアにも関わらず光の広がりがあるため、全般照明に適します。

ダウンライト器具を選ぶ際は、各照明器具メーカーのカタログやCADデータから光の広がりや配光曲線図などのデータを参考にしてください。

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照明器具 〜埋め込み型スポットライト器具〜

埋め込み型スポットライト器具は、飛行機の読書灯など、斜め上からピンポイントで明かりを届けます。全般照明に対して、これは、局部照明用のダウンライトです。

埋め込み型スポットライト器具の特徴・効果

埋め込み型スポットライト器具は、アジャスタブルダウンライト、ユニバーサルダウンライトと大きく2種類に分類されます。
アジャスタブルダウンライトは、ライト部分が照明器具本体の内部に隠れているため、通常視点では直接ランプが見えません。
ユニバーサルダウンライトは、天井からスポットライトの一部が出ているため、首振り角度が大きいという違いがあります。
観葉植物や絵画などを照らし、周辺から浮かび上がったような見え方が期待できます。

アジャスタブルダウンライトは、直接ランプが見えません。
すっきりとした容姿のため、ホテルの客室の読書灯や高級店舗の商品棚の照明に使われることが多い照明器具です。
アジャスタブルダウンライトは、機種によって首振り角度が異なるため、各照明器具のカタログやCADデータで確認しましょう。

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照明器具 〜ウォールウォッシャー器具〜

壁面照明用の照明器具をウォールウォッシャー器具といい、壁面全体に明るさを保ちます。
ウォールウォッシャー器具には、反射鏡がついているもの、光を拡散させるためのスプレッドレンズがついているものがあり、天井高や器種に応じて明るさを調整することができます。

ウォールウォッシャー器具の特徴・効果

ウォールウォッシャー器具は、壁面が明るくなることで、壁面が広く奥行きを強調できるため、空間全体も明るく見せる効果があります。
その効果は、拡散仕上げで反射率が高いほど大きくなります。
ビルのエントランスホールや美術館の壁面など、空間の広がりや高級感を強調した場所に設置されます。

光沢のある壁面の場合、器具が壁から離れると壁に器具の輝きが映るため、ウォールウォッシャー器具の効果は小さくなります。
その場合は、壁と天井面の接する位置に30cm位の間隔で、PAR型電球器具を配灯するケースが多いです。

照明の大きさや配光、色温度や演色性など各照明器具メーカーによって、そのバリエーションはさまざまです。
空間に違和感が生じないよう、カタログやCADデータで確認してください。

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照明器具 〜シーリングライト器具〜

シーリングライトは、乳白カバー付きの天井直付けの照明器具です。
外観がシンプルで、さまざまなインテリアにもなじみやすくなります。
直径500〜1,000mmの大きさをもつ大型器具は、部屋全体の明るさを確保できます。

シーリングライト器具の特徴・効果

読書用の明かりが不十分な場合は、別にフロアスタンドなどを用意する必要があります。
シーリングライトは1灯で十分な明るさが採れるため、多くの住宅で採用されています。

天井中央には、引掛けシーリング、引掛けローゼットなどの配線設備が、一般的には用意されています。
照明設計を行う必要が無く、コンセントからスタンドの明かりをとるように、後からでも簡単に器具を取り付けることができます。

シーリングライトの選定目安は、一般的な天井高であれば、部屋の対角線の1/10〜1/8くらいの径と言われています。
各住宅用カタログやメーカーカタログには、「◯畳用」と記載されているので測らなくても部屋の大きさに応じて選ぶことができます。
また、CGシュミレーションできるサイトもあるので、活用してみてください。

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照明器具 〜ペンダント器具〜

ペンダント器具は、天井からコードやワイヤー、チェーンなどで吊り下げる照明器具です。
吹き抜け空間などの高い位置に取り付けて全般照明として使用したり、ダイニングで低めの位置に取り付けて使用されます。
シャンデリアもペンダント器具に分類されます。

ペンダント器具の特徴・効果

ペンダント器具の多くは、シェード型です。
日本の住宅は天井高が、平均2400mm前後です。
ペンダント器具のコードの長さがあれば、食卓で使用する場合、天井から1m前後ぶら下げることができます。

ペンダント器具は下面が円形になり、金属製のシェードは光の範囲が狭くなるため、重厚感のあるバーのようなドラマチックな印象を演出できます。
範囲が狭く天井や壁が暗くなるため、ダイニングに取り付ける際には、一般照明との併用がおすすめです。

シェードがガラスやプラスチックであれば、金属シェードに比べて明るさの範囲が広がり、料理がおいしそうに浮かび上がります。
あたたかさや家族団らんといった雰囲気を創出することができます。

ペンダント器具を選ぶポイント

ペンダント器具をダイニングで食卓の上に使用する際は、食卓の大きさに合わせて選びましょう。
4人掛けテーブルで長手方向が1.5mの場合、その1/3である500mmほどの直径をしたペンダント器具を選びましょう。

長手方向が1.5m以上ある場合は、器具の直径が小さいものを2〜3灯設置しましょう。
複数取り付ける場合は、均等に配置するよりテーブルの中央に寄せて配灯すると一体感が出ます。

コンセントプラグ式のライティングレールもありますが、ほとんどの場合、引掛けシーリング・ローゼットに設置します。
設置位置を自由にしたい場合は、ライティングレールを天井に取り付け、レール専用のプラグ付きペンダントをレールに取り付けましょう。

既成のペンダント器具は、コードの長さが決まっています。
コードが余るようであれば収納フランジに収めたり、調整アダプタで調整をします。

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