機械損料の計算ソフトを利用した土木工事の積算で見習うべきこと

05 cc0222 - 機械損料の計算ソフトを利用した土木工事の積算で見習うべきこと 数量計算 ソフト

建設機械損料は土木工事の積算などに使われます。

建設機械損料とは、建設業者が所有する建設機械等の償却費、維持修理費、管理費等を含んだ費用のことを指します。

建設機械のライフサイクルコストを、1時間当たり、又は、1日当たりの金額で表示した経費のことです。

機械損料は、土木工事の積算や施工計画の立案、施工管理等、いろいろな場面において必要になります。

建設機械等損料算定表は毎年更新されています。

的確な土木工事費を積算するには、建設工事の実態を正確に把握した上での合理的かつ厳正な機械経費の算定が求められます。
そのため、国土交通省では毎年「建設機械等損料算定表」を改訂しています。

全国の建設業に携わる工事業者等を対象に実態調査を行い、機種やサイズの追加、削除を行ったり、数値を変更したりしています。

平成28年度には、次のような改訂がありました。
・建設機械の品質が向上し、機械が故障しにくくなったこと等により、維持修繕費率が減少した。
・機械管理のための人件費の上昇等により、年間管理費率が上昇した。
・東日本大震災における補正率は、調査結果により運転1時間当たり損料の補正率を5%継続とした。

まずは機械損料の計算ソフトを手に入れて、これまで別の部署や協力会社に依頼していた土木工事の積算にチャレンジしてみませんか。

このページでは、土木工事の積算、単価表・代価表のフリーソフトを紹介しています。
それぞれのソフトの特徴や機能について記載しています。


後半の記事では、機械損料算定表を適用するに当たっての注意点、機械損料の計算ソフトの使い方ついて説明しています。

まずはこのページのダウンロードサイトから、土木工事の積算、単価表・代価表のフリーソフトをチェックしてみましょう。
お探しのソフトが見つかるかもしれません。


土木工事の積算 フリーソフト

井解 SeiKai 積算システム
土木積算システムの本体です。本体はフリーソフトです。機械損料の割増にも対応しています。施工パッケージ型積算基準にも対応し、国土交通省公開の施工パッケージ型積算基準のExcelデータを直接読み込めます。

AtYuma (あっとゆうま)
国土交通省対応の、土木設計業務委託積算ソフトです。測量業務、地質調査業務、設計業務のすべてに対応します。地質調査業務は、市場単価の動きに合わせて対応できます。設計業務には水道施設設計、下水道施設設計、事務用品費も集録しています。

RC積算システム by エクセル
エクセルによる、RC積算システムです。土工・コンクリート・型枠・鉄筋等の拾いを行います。手拾いに近い形式で、違和感なく拾い始められます。耐震改修拾い、外構拾いなどにも対応できる、汎用性の高いシステムです。


単価表・代価表のフリーソフト

機械単価表 VBA
機械の単価表を作成するシステムです。公共工事の積算時に使用できます。機械データは、500件以上登録済みです。追加登録や変更も可能です。機械を選択すると、適用単価表が表示されます。労務費変更により、機械単価が変更可能です。

fs PMVba for Excel
公共土木工事の、入札用積算を支援するシステムです。経費計算も自動で行います。代価表は3階層です。機械単価表、代価項目を利用できます。他のアプリを利用可能です。印刷すると入札用内訳書にもなります。



一般的な建設機械は機械損料表を使用、特殊な建設機械は類似する機械から損料を算出

一般的な建設機械を使用する場合に注意すること

工事に使用するのが一般的な建設機械の場合は、機械損料表に示されている値で損料を計算することができます。

国土交通省が作成している機械損料表は毎年改定されるので、最新のデータを用いる必要があります。
一般的には、原則として4月1日から9月30日までの間は前年度の機械損料を使用し、10月1日以降は、その年度の機械損料を使用します。
市販の土木工事の積算ソフトなどを利用する場合は、引用データの作成年度にも注意しましょう。

また、機械損料算定表の適用に当たっては、次の内容に注意する必要があります。
・条件に適合した機械欄、損料欄の選択を誤らないこと、
・類似の機械名、規格、金額が羅列されているので注意です。
・時間当たりと日当たりが混載されているので注意しましょう。

適用条件は注記、備考に明示されているので、これらに十分注意して、その内容を理解したうえで適用しましょう。

特殊な建設機械を使用する場合は、現場に最適な機械を選択する

機械損料表にないような特殊な機械を使用する場合は、類似する機械や工法などから損料を算出する必要があります。

建設機械は、現場条件、施工量などに対応して多種類の機械が供給されいます。
その中から、現場に適応したものを選択する必要があります。

同じ機械でも仕様や規格、形状などは様々なものがあります。
現場状況や作業内容をよく検討して、最適な機械を選択しましょう。

厳しい経営環境の中小建設業やコンサルタントにとって、「土木工事の積算ソフトは 欲しいけれど、価格が導入のネックとなっている」という声をよく耳にします。
積算ソフトが無いため、参加資格があるのに入札をためらったり、指名を辞退したりしていませんか。
また、同業者に積算代行を依頼する度に、気まずい思いや相手の都合に気をもんだりしていませんか。

そんなことを全て払拭し、自分で積算して落札できれば実績も上がります。
まずは、機械損料の計算ソフトを使って、土木工事の積算をご自分の手でしてみませんか。


機械損料の適用ミス、現場補正、機械や工法選定の失敗事例

機械損料は適用ミスに注意、現場ごとの補正も必要

土木工事の機械損料表のデータを利用する場合、以下のような原因で機械損料の積算が過大となってしまうケースがあります。

(1)運転時間当たり損料を供用日当たり損料と誤認したもの。
(2)運転時間当たり換算損料を運転時間当たり損料と誤認したもの。
(3)運転時間当たり換算損料にさらに供用日当たり損料を計上しているもの。
(4)稼働率の計上間違い。
(5)運転時間を運転日数と取り違えて供用日数を算定したもの。
(6)運転時間の算定基礎である機械の作業能力の算出が間違っているもの。

このように、機械損料の理解不足などによる適用ミスが発生しないような工夫が求められます。

また、積雪地域や、岩石の露出する現場の場合、雪による作業の遅れなど、様々な障害が出てきます。
そのような現場では豪雪地域補正、岩石土木作業補正など、これらの悪条件に対して損料の割増しにより対応します。

豪雪地域では、雪の為作業が出来ない等の理由で機械の不稼働日数が一般の地域より多くなります。
そこで、一般の機械の固定費に対し、定められた率(北海道15%、その他10%)を掛け、不稼働分の補正をします。
機械が動いていなくても掛かる費用が増えるため、固定費で扱います。

機械や工法の選定には細心の注意が必要、失敗事例はこんなにある

機械の選定には、現場状況や必要な作業量などを十分検討し、土木工事の積算が過大にならないよう検討する必要があります。

以下に、これまでの機械選定の失敗事例を示します。

・ダム建設工事の積込機械にパワーショベルと補助ブルドーザを採用した。
 作業条件に適応した規格で機械損料が低額なトラクタショベルを採用すべきであった。

・鉄骨工事の高力ボルト締付け機の選定に圧縮空気を動力源とする空気式の締付け機を使用するとして、労務員4名にコンプレッサーの機械損料などを加えて算定していた。
 しかし、コンプレッサーが不要で、その労務費や機械損料が必要ない電動式の締付け機を採用すべきであった。

・オーバーレイエの路面掘削機に小型路面掘削機を2台1組で施工することとした。
 大型路面掘削機1台により施工することとすれば、機械損料は1.75倍と高価となるものの作業能力が2倍に上昇するので経済的となる。

・下水道管敷設工事における埋戻し作業のうち、溝の底面から、管に近い管の天端上30cmまでの部分については、埋戻しの際の土砂の投入による衝撃で、管に亀裂横ずれ等を生じるおそれがあるため人力で土砂を投入することとしている。
 しかし、埋戻しに使用するバックホウのバケットを所定の位置に正確に停止させるなどのコンピュータ制御装置の付いた機種にすれば、より経済的となる。

・高速道路の路面清掃作業に使用しているスイーパの運転手の職種区分について、一般道路の路面清掃車(大型特殊自動車)と同じ特殊運転手として積算した。
 しかし、このスイーパは普通トラックのシャシにブラシ等を取り付けるなどしたもので、大型自動車に該当する。
 この場合、特殊運転手より労務単価の低い一般運転手を計上すれば足りる。

 以上の点に注意して、土木工事の機械損料の計算ソフトを使って、ご自分で積算してみましょう。


まとめ/機械損料の計算ソフトを使った積算にチャレンジするためには

ここまでで説明してきた、土木工事の積算を自分で行うメリットを最後にまとめます。

機械損料の計算ソフトを使って積算を自分でやるメリット

・高価な積算ソフトを購入することなく、入札に参加する機会を増やせる。
・メーカーなどの他社に積算代行を依頼しなくていい。
・積算代行ではなく、自分で作成すれば、急ぎの案件にも対応しやすい。
・ちょっとした修正が自分でできれば気軽に修正ができる。
ただし、ご自分で積算する際には、間違えやすいポイントがいくつかあります。

機械損料を適用するとき間違えやすいポイント

・機械損料は毎年更新されます。常に最新のデータであるか注意しましょう。
・時間当たり、日当たりなどの単位に注意して積算しましょう。
・機械の仕様、規格などに注意して、必要な作業が可能な条件設定にしましょう。
・最も経済的になるように、機械や工法の組み合わせを工夫しましょう。
・必要に応じて、メーカーに問い合わせるなどして、実現可能な積算条件にしましょう。
・機械の選定に、現場状況や必要な作業量などを検討し、積算が過大にならないようにしましょう。
・特定の悪条件により作業遅れが予想される場合には、補正により損料を割増して積算しましょう。

これらの点に注意して、機械損料の計算ソフトを使った積算にチャレンジしてみましょう。




タイトルとURLをコピーしました