破砕・リサイクル施設技術管理士とは、廃棄物処理施設技術管理者講習の「破砕・リサイクル施設コース」を受講し、課程を修了することで得られる資格です。
廃棄物処理法規によって、一般廃物処理施設や産業廃棄物処理施設には、廃棄物を技術的に維持管理する廃棄物処理施設技術管理者が置かれる必要があります。この管理者の資格を与える試験が、廃棄物処理施設技術管理者講習終了後に行われる試験です。
廃棄物処理施設技術管理者講習は、7つのコースに分けられていて、それぞれのコースごとに講習会が開催されます。講習会終了後の終了試験で合格すれば、そのコースの施設管理技術士の資格が得られ、主任技術者として維持管理業務ができます。
- 破砕リサイクル施設技術管理士試験の過去問と重要事項
- ごみ中継施設、ごみ貯留排出装置
- ごみの３成分、ごみの組成分析
- ごみ破砕選別施設、ごみ発電実施率
- サットンの拡散式、サーマルリサイクル
- 産業廃棄物処理基準、産業廃棄物処理業者
- 産業廃棄物適正処理推進センター、焼却残渣
- 焼却不適ごみ、焼却炉容量
- 衝撃・せん断併用回転式破砕機、ちゅう芥
- 中間処理施設、中性耐火物
- 廃棄物循環型社会・資源循環型社会、廃案物処理の３原則
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律、破枠
- 破砕埋立、破砕ごみ
- 破砕装置、破砕比、破砕粒度
- 破砕・リサイクル施設技術管理士試験の科目ごとの勉強法
- 「基礎・管理過程」の勉強法
- 「管理過程」の勉強法
- 破砕・リサイクル施設技術管理士とは
- 廃棄物処理施設技術管理者講習 破砕・リサイクル施設コース
- 破砕リサイクル施設技術管理士試験
- 破砕・リサイクル施設技術管理士に落ちる人とは
破砕リサイクル施設技術管理士試験の過去問と重要事項
ごみ中継施設、ごみ貯留排出装置
ごみ中継施設
ごみ中継施設に関する詳細は以下の通りです。
・ごみ中継施設は、一般に「ごみ積替場」や「中継設備」と呼ばれ、ごみ収集車から大型運搬車にごみを積み替える施設です。
・この設備は、効率的なごみの収集と運搬を実現するために重要な役割を果たします。
・受入施設、コンパクタ（ごみ圧縮機）、コンテナ移動施設、集じん装置などの設備で構成され、各設備が連携してごみの効率的な処理を行います。
・特に、受入施設では収集されたごみを一時的に受け入れ、コンパクタで圧縮後、大型運搬車への積み替えが行われます。
・運搬には、脱着装置が付いたコンテナ専用車が使用され、この専用車はコンテナの積み替えをスムーズに行えるよう設計されています。
ワンポイント解説
ごみ中継施設
・ごみ中継施設は、収集されたごみを大型運搬車に積み替えるための施設である。
・受入施設、コンパクタ、コンテナ移動施設、集じん装置などが主な構成要素となる。
・運搬には、脱着装置が取り付けられたコンテナ専用車が使用される。
ごみ中継施設は、効率的にごみを収集・運搬するために必要不可欠な施設です。
破砕リサイクル施設技術管理士試験では、施設ごとの構成要素とその役割を理解することが求められます。特に、コンパクタや受入施設など、各設備がどのように機能するかを押さえておくことが重要です。
運搬に使われる専用車の役割も試験の重要なポイントとなります。
ごみ貯留排出装置
ごみ貯留排出装置に関する詳細は以下の通りです。
・ごみ貯留排出装置は、集合住宅や病院、ホテルなどの大規模な建築物に設置され、排出されたごみを圧縮して保管します。
・その後、機械式ごみ収集車にごみを積み込むことができます。
・装置は、ボタン操作で機械式ごみ収集車にごみを積み込むため、作業が非常に効率的です。
・ごみ貯留排出装置には、スクリュータイプとドームタイプの2種類があります。
・スクリュータイプは螺旋状にごみを圧縮し、ドームタイプはドーム形状の容器でごみを圧縮します。それぞれのタイプは、施設の規模や使用条件に応じて適切に選ばれます。
ワンポイント解説
ごみ貯留排出装置
・ごみ貯留排出装置は、大規模な建物に設置される装置であり、ごみを圧縮し、機械式ごみ収集車に積み込むことができる。
・スクリュータイプとドームタイプの2種類が存在する。
・ボタン操作で積み込みが行われるため、作業が効率的になる。
ごみ貯留排出装置は、大規模施設でのごみ処理を効率化するための重要な設備です。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、スクリュータイプとドームタイプの特徴や、それぞれの使用条件について理解しておく必要があります。特に、ボタン操作での積み込み作業がどれだけ効率化されるかも試験での重要なポイントです。
ごみの３成分、ごみの組成分析
ごみの３成分
ごみの３成分に関する詳細は以下の通りです。
・ごみは、工業分析を使用して、可燃物、灰分、水分の3成分に分けられます。これにより、ごみの処理方法やリサイクルの効率化を図ることができます。
・可燃物は、さらに固定炭素と揮発分に分けられ、これらの成分はごみの燃焼性に大きな影響を与えます。
・ごみの３成分の割合は、収集地域や季節によって異なります。例えば、湿度の高い地域では水分量が増え、季節によって揮発分の量も変化するため、これらの変動を理解し、長期間にわたって統計的にデータを処理することが重要です。
ワンポイント解説
ごみの３成分
・ごみは、可燃物、灰分、水分の3成分に分けられる。
・可燃物は、さらに固定炭素と揮発分に分けられる。
・収集地域や季節によって、３成分の割合は変動する。
ごみの3成分（可燃物、灰分、水分）の割合は、リサイクル作業や処理方法に大きな影響を与えます。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、これらの成分がどのように変動するのかを把握し、適切な処理方法を提案できる能力が求められます。特に、地域や季節による変動に対応するための統計的な分析方法を理解しておくことが試験での重要なポイントです。
ごみの組成分析
ごみの組成分析に関する詳細は以下の通りです。
・ごみの組成分析は、ごみを9つのカテゴリに分類し、各組成重量が全体の重量に占める割合を表す手法です。この分析は、リサイクルや廃棄物処理の効率化を図るために重要です。
・具体的には、(1)厨芥（しょくひんくず）、(2)紙類、(3)繊維類、(4)草木、(5)プラスチック類、(6)ゴム・皮革類、(7)金属、(8)ガラス・石類、(9)分類困難物（細かいごみ）の9項目に分類されます。
・組成分析は、湿った状態で表す「湿ベース」と、乾燥した状態で表す「乾ベース」に区別して行われます。湿ベースは水分を含んだ状態、乾ベースは水分を取り除いた状態での分析結果となります。
ワンポイント解説
ごみの組成分析
・ごみの組成分析は、9つのカテゴリに分類されたごみの割合を測定する作業です。
・その9つのカテゴリには、厨芥、紙類、繊維類、草木、プラスチック類、ゴム・皮革類、金属、ガラス・石類、分類困難物が含まれます。
・湿ベース（湿った状態）と乾ベース（乾燥状態）の2つの基準で、各項目の割合が異なることを示します。
ごみの組成分析は、廃棄物のリサイクル方法や処理計画を立てる上で必要不可欠です。この分析方法を理解し、異なる種類のごみをどのように処理するかを把握することが求められます。湿ベースと乾ベースの理解を深め、それぞれの状態に適した処理方法を選択する力が試されます。
ごみ破砕選別施設、ごみ発電実施率
ごみ破砕選別施設
ごみ破砕選別施設に関する詳細は以下の通りです。
・ごみ破砕選別施設は、ごみを破砕してその大きさや容積を減少させ、資源回収の目的に応じた選別を行う施設です。これにより、リサイクル可能な素材を効率的に回収することができます。
・破砕によって、ごみの体積を減少させ、リサイクルや焼却処理がしやすくなることが目的です。選別作業により、資源回収を最適化し、環境負荷を低減させることができます。
ワンポイント解説
ごみ破砕選別施設
・ごみ破砕選別施設は、ごみを破砕し、リサイクル可能な素材を選別する施設です。
・破砕作業により、ごみの体積を減らし、処理しやすくします。
・選別作業では、リサイクル素材を分け、廃棄物の最適化を図ります。
ごみ破砕選別施設は、廃棄物処理とリサイクルを効率的に行うための重要な設備です。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、施設の運営方法や破砕と選別がどのように連携するかを理解することが求められます。適切な選別により、リサイクル可能な資源を最大化する方法を学ぶことが重要です。
ごみ発電実施率
ごみ発電実施率に関する詳細は以下の通りです。
・ごみ発電実施率は、ごみ発電などの余熱利用施設の設置状況を示す指標です。この指標は、エネルギーの効率的な利用を促進するために重要です。
・ごみ発電実施率は、次の式で計算されます：
ごみ発電実施率 = 発電設備付きごみ焼却処理施設の能力 ÷ 全ごみ焼却処理施設の能力。
・この指標を用いることで、各施設における発電設備の導入状況や、その効率的な運用状況を評価することができます。
ワンポイント解説
ごみ発電実施率
・ごみ発電実施率は、ごみ焼却施設における発電設備の設置率を示す指標です。
・計算式は、「発電設備付き焼却施設の能力 ÷ 全焼却施設の能力」です。
・この指標は、ごみからエネルギーを回収する効率を示します。
ごみ発電実施率は、廃棄物処理の効率化とエネルギー回収を評価する重要な指標です。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、この指標を理解し、エネルギー回収に向けた施設運営の実態を把握することが求められます。発電設備の導入状況を正確に理解し、廃棄物処理の効率を高める方法を学ぶことが重要です。
サットンの拡散式、サーマルリサイクル
サットンの拡散式
サットンの拡散式は、大気中に放出されるガスや煙の拡散を計算するための手法です。この計算式により、地表における最大濃度を推定し、適切な環境対策を講じることができます。
・地表最大濃度は、排煙量（m³/s）に比例します。
・一方で、有効煙突高さの2乗に反比例するため、煙突が高いほど地表への濃度は低く抑えられます。
この式は、環境汚染防止のための基礎知識として不可欠であり、煙突設計や排出ガス管理における重要な役割を果たします。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、拡散式の仕組みや実際の応用例を正確に理解することが求められます。
ワンポイント解説
サットンの拡散式
・排出ガスや煙の拡散を計算するための手法である。
・地表最大濃度は、排煙量（m³/s）に比例し、有効煙突高さの2乗に反比例する。
・環境汚染を防ぐための重要な計算式であり、煙突設計や排出管理の基盤となる。
サットンの拡散式は、大気中への有害物質の拡散を予測し、環境対策を講じる上で欠かせない知識です。試験では、この式を用いた計算問題や、その結果が環境に与える影響についての理解が問われるため、実務的な視点で学ぶことが重要です。
サーマルリサイクル
サーマルリサイクルとは、廃棄物を焼却した際に発生する燃焼ガスの熱量を有効活用する方法です。これにより、廃棄物処理と資源活用を同時に実現できます。
・ごみ発電による電力供給や冷暖房への熱供給が可能です。
・分別が難しいプラスチック廃棄物の処理に適しています。
・温室効果ガスの排出抑制や埋立廃棄物の削減に寄与します。
一方、プラスチック焼却時には温室効果ガスである二酸化炭素が発生するため、適切な管理が必要です。また、食品が付着したプラスチック類の焼却により、メタンガス発生の抑制にもつながります。
ワンポイント解説
サーマルリサイクル
・廃棄物を焼却し、その燃焼ガスの熱を利用する手法である。
・ごみ発電や冷暖房設備への熱供給に活用される。
・分別困難なプラスチック廃棄物の処理に有効である。
・温室効果ガスの抑制や埋立廃棄物の削減に貢献する。
・適切な焼却管理により、環境負荷の低減が図られる。
サーマルリサイクルは、廃棄物のエネルギー利用を促進し、資源循環型社会の実現に大きく貢献する技術です。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、そのメリットと課題を正確に理解し、適切な廃棄物処理手法として説明できる能力が求められます。
産業廃棄物処理基準、産業廃棄物処理業者
産業廃棄物処理基準
産業廃棄物処理基準は、産業廃棄物を適切かつ安全に処理するためのルールを定めたものです。具体的には以下の点を含みます。
・原則として、廃棄物は排出事業者自身が処理します。
・市町村が一般廃棄物とともに処理を行う場合もあります。
・都道府県が広域的に処理を行うケースも想定されています。
・収集、運搬、処分の詳細な基準は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令第6条」で規定されています。
これらの基準は、廃棄物の適正な処理を確保し、環境保全を図るうえで不可欠なものです。
ワンポイント解説
産業廃棄物処理基準
・産業廃棄物は、排出事業者自身が処理するのが原則である。
・市町村や都道府県が処理を行う場合もある。
・処理基準は法律施行令第6条に明記されている。
・基準には収集、運搬、処分に関する具体的な内容が含まれる。
産業廃棄物処理基準は、環境保全と安全管理の要となる法的枠組みです。破砕リサイクル施設技術管理士試験では、この基準に基づいた処理方法やその運用例を深く理解することが重要です。正確な知識を身につけ、実務での応用力を高めるよう努めましょう。
産業廃棄物処理業者
・産業廃棄物処理業者は、都道府県知事の許可を取得し、産業廃棄物の収集、運搬、処分を行う専門業者です。
・この業務は、廃棄物処理及び清掃に関する法律に基づき、環境保全や衛生管理の観点から厳格な基準を守ることが求められています。
・特に、収集や処分の際に不適切な取り扱いを防ぎ、安全で効率的な処理を実現することが義務付けられています。
・業務の一環として、他者への業務委託は認められず、許可された業者が責任を持って処理を行う必要があります。
・許可の取得には、専門的な知識や設備、適切な体制の整備が必要であり、環境保護において重要な役割を果たしています。
ワンポイント解説
産業廃棄物処理業者
・都道府県知事の許可を受け、業務を行う。
・廃棄物処理及び清掃に関する法律に基づく基準を遵守。
・収集、運搬、処分を自ら責任を持って実施。
・環境保全と衛生管理の両面から重要な役割を担う。
産業廃棄物処理業者は、適正な処理を通じて環境保全に大きく貢献しています。試験対策として、業務内容や許可要件、法律の背景を理解することが重要です。特に、業者の責任や業務範囲について深く学んでおくと役立ちます。
産業廃棄物適正処理推進センター、焼却残渣
産業廃棄物適正処理推進センター
・産業廃棄物適正処理推進センターは、事業者が産業廃棄物の適正な処理を行えるよう支援を提供する組織です。
・具体的には、廃棄物の処理方法や管理体制の改善に関する助言や指導を行います。
・また、産業廃棄物の収集運搬業者や処分業者の情報を収集・整理し、事業者へ提供することで、適切な業者選定をサポートします。
・さらに、事業者やその従業員を対象とした研修やセミナーを開催し、処理技術や法律の最新情報を共有します。
・啓発活動や広報活動も行い、産業廃棄物の適正処理の重要性を広く伝える役割を果たしています。
ワンポイント解説
産業廃棄物適正処理推進センター
・事業者の適正処理を支援するための組織。
・処理方法や管理体制改善の指導を行う。
・収集運搬業者の情報を提供し、業者選定を支援。
・研修やセミナーを開催し、事業者の知識向上に寄与。
このセンターは、廃棄物の適正処理を促進するための重要な役割を担っています。試験では、業務内容や提供される支援内容をしっかり理解し、具体的な取り組み例を覚えておくことがポイントです。
焼却残渣
・焼却残渣は、焼却施設から排出される未燃分や灰分のことで、主に焼却灰やごみ焼却灰と呼ばれるものを指します。
・これには溶融固化物は含まれず、最終処分場に運ばれる前に適切に処理される必要があります。
・焼却残渣の熱しゃく減量値には、施設規模ごとに基準が設定されています。
① 200t/d以上の施設では5%以下
② 200t/d未満の施設では7%以下
③ バッチ燃焼式施設では10%以下
・これらの基準を守ることで、廃棄物処理の効率向上や、埋め立て地の負担軽減が可能になります。
ワンポイント解説
焼却残渣
・焼却施設から排出される灰分や未燃分を指す。
・溶融固化物は含まれない。
・熱しゃく減量値の基準は以下の通り：
① 200t/d以上の施設は5%以下
② 200t/d未満の施設は7%以下
③ バッチ燃焼式施設は10%以下
焼却残渣は、廃棄物処理の最終段階で重要な管理対象です。試験では、熱しゃく減量値の基準や、その管理方法について正確に理解しておく必要があります。適正な処理基準を守ることで、環境負荷を大幅に低減することが可能です。
焼却不適ごみ、焼却炉容量
焼却不適ごみ
・焼却不適ごみとは、焼却処理を行う際に問題を引き起こす可能性がある可燃性の廃棄物を指します。
・以下のような特徴を持つごみが該当します。
① 焼却炉や設備を損傷する可能性がある。
② 焼却能力を著しく低下させる。
③ 煙やガスによる大気汚染のリスクを高める。
④ 焼却灰に有害な重金属を含む場合がある。
⑤ 残渣の埋立処分に問題を生じさせることがある。
・具体例としては、廃プラスチック、ゴムくず、廃乾電池、蛍光灯などが挙げられます。これらの廃棄物は特別な処理が必要であり、適切な分別と管理が求められます。焼却施設の効率を維持し、環境負荷を軽減するための正しい知識が不可欠です。
ワンポイント解説
焼却不適ごみ
・焼却施設での処理が難しい特性を持つ可燃性ごみを指す。
・焼却炉を損傷させたり、焼却能力を低下させたりする原因となる。
・有害物質の排出や埋立処分への悪影響を及ぼす。
・代表例：廃プラスチック、ゴムくず、廃乾電池、蛍光灯など。
焼却不適ごみの適切な管理は、焼却施設の安全な運用や環境への負荷軽減に直結します。試験対策では、具体的な例とそれぞれの影響を正確に理解し、適切な処理方法を把握することが求められます。
焼却炉容量
・焼却炉容量とは、焼却施設の処理能力を示す性能値で、施設の規模や運用計画を決定する重要な基準となります。
・定格負荷で運転した際の所定時間内に焼却可能なごみの量を表し、以下の形式ごとに単位が異なります。
① 連続式焼却施設：t/d（1日単位）
② 準連続運転式焼却施設：t/16h（16時間単位）
③ 機械化バッチ燃焼式焼却施設：t/8h（8時間単位）
・この値は、ごみ処理量の計画や施設設計時の基準として用いられ、効率的な運用を行うための重要な指標となります。
ワンポイント解説
焼却炉容量
・焼却施設が定格負荷で処理可能なごみの量を示す性能値。
・形式ごとの単位は以下の通り。
① 連続式：t/d（1日当たり）
② 準連続式：t/16h（16時間当たり）
③ バッチ式：t/8h（8時間当たり）
・施設規模や運用計画に基づき、適切な設計が行われる。
焼却炉容量は施設設計やごみ処理計画に欠かせない指標であり、試験では形式ごとの特徴や具体的な単位を正確に把握することが重要です。
衝撃・せん断併用回転式破砕機、ちゅう芥
衝撃・せん断併用回転式破砕機
・衝撃・せん断併用回転式破砕機は、異なる特性を持つ廃棄物の破砕を効率的に行うために設計された装置です。
・高速回転するロータに取り付けたハンマーが、固定された板との間でごみに衝撃力とせん断力を与え、破砕を行います。
・この装置は、硬くてもろい廃棄物（例：コンクリート片）を破砕するのに適していますが、繊維質のごみやじん性の高い廃棄物には向いていません。
・破砕機の型式は縦形と横形に大別され、設置スペースや用途に応じて選定されます。適切な選択によって、破砕効率を高めることが可能です。
ワンポイント解説
衝撃・せん断併用回転式破砕機
・衝撃破砕とせん断破砕を併用する装置。
・ロータと固定板でごみに衝撃とせん断力を与える形式。
・固くてもろい廃棄物の破砕に適するが、繊維質のごみの処理は困難。
・縦形と横形に分類され、それぞれの用途に応じて選定される。
この破砕機は廃棄物の種類や用途に応じた効率的な破砕を可能にするため、試験では構造や用途を具体的に理解し、適用範囲を把握することが重要です。
ちゅう芥
ちゅう芥とは、家庭やレストランなどの調理場から排出される食品残渣や油脂を含むごみを指します。
・ちゅう芥は、動物性ちゅう芥と植物性ちゅう芥に大別されます。
・動物性は肉や魚の骨、油脂を含み、植物性は野菜くずや果物の皮などを含みます。
・有機物が多く含まれるため、堆肥化による資源化が可能です。
・レストランなどでは法令に基づき厳格な分別収集が必要で、家庭においても適切な分別が推奨されています。
・1人あたり1日250〜300g程度排出され、地域や食生活によって変動します。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、ちゅう芥の処理方法や分別の重要性についての理解が求められます。
ワンポイント解説
ちゅう芥
・ちゅう芥は調理場から排出されるごみで、動物性と植物性の二つに分かれます。
・動物性ちゅう芥は肉や魚の骨、油脂を含み、植物性ちゅう芥は野菜くずや果物の皮が中心です。
・堆肥化に適しているため、環境負荷を低減しながら資源を有効活用できます。
・レストランなどでは法令に基づく分別が義務化され、家庭でも分別徹底が推奨されています。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、ちゅう芥の排出量や分別方法、堆肥化の手順を理解することが重要です。
・適切な管理により、ごみ減量やリサイクル促進に貢献できます。
・動物性と植物性それぞれの特性を把握し、最適な処理を行いましょう。
・知識を活かして実践することで、試験合格にも役立ちます。
中間処理施設、中性耐火物
中間処理施設
中間処理施設は、産業廃棄物を最終処分しやすい状態にするための処理を行う施設です。
・該当する施設は以下の通りです：
① 汚泥の脱水施設（処理能力10m³/d超）
② 汚泥の乾燥施設（処理能力10m³/d超）
③ 天日乾燥施設（処理能力100m³/d超）
④ 汚泥焼却施設（処理能力5m³/日超、200kg/h以上、火格子面積2m²以上）
⑤ 廃油の油水分離施設（処理能力10m³/d超）
⑥ 廃油焼却施設（処理前1m³/d超、200kg/h以上、火格子面積2m²以上）
⑦ 廃酸または廃アルカリ中間施設（処理能力50m³/d超）
⑧ 廃プラスチック類の破砕施設（処理能力5t/d超）
⑨ 廃プラスチック類の焼却施設（処理能力100kg/h以上、火格子面積2m²以上）
⑩ 汚泥のコンクリート固化型施設
⑪ 水銀やその化合物を含むばい焼施設
⑫ シアン化合物の分解施設
⑬ PCB汚染物やPCB処理物の焼却施設
⑭ PCB汚染物やPCB処理物の分離・洗浄施設
⑮ 産業廃棄物の焼却施設（100kg/h以上、火格子面積2m²以上）
・これらの施設は、適正処理と環境保全の観点から法的基準を満たしたうえで運営されます。
・廃棄物の減量や再資源化、最終処分場の負担軽減などに寄与します。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、施設ごとの処理能力や対応する廃棄物の種類などを正確に把握する必要があります。
ワンポイント解説
中間処理施設
・産業廃棄物を最終処分しやすい形に変換するための重要な設備群です。
・施設例として、汚泥の脱水・乾燥施設や廃油の油水分離施設、廃プラスチック破砕施設などがあります。
・処理能力や火格子面積など法規制で定められた基準を満たすことが求められます。
・正しく運用することで、効率的な廃棄物処理と環境保全が両立します。
・各施設の具体的処理方法や基準を理解し、適切な選定や運用ができる知識が問われます。
・処理能力の単位や具体的施設例を覚えると、試験問題への対応力が向上します。
・環境保全と法規順守の両面から、中間処理施設を適正に活用しましょう。
中性耐火物
中性耐火物とは、酸性耐火物と塩基性耐火物のどちらにも属さない中立的な耐火材料を指します。
・代表的な例：
・高アルミナれんが
・炭素質れんが
・炭化けい素れんが
・クロムれんが
・酸やアルカリに対する耐性が高く、幅広い環境下で性能を発揮します。
・高温度域や化学的に厳しい条件下でも耐久性と耐食性が優れています。
・適切な材料選定が設備の寿命や安全性を左右し、破砕リサイクル施設技術管理士試験でも重要視されています。
ワンポイント解説
中性耐火物
・酸性と塩基性の影響を受けにくく、多様な現場で使用できます。
・高アルミナれんがは高温耐性、炭素質れんがは強度、クロムれんがは耐酸性が特徴です。
・化学プラントや焼却炉など過酷な条件下での活躍が期待されます。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、種類と特性を把握し、設備設計や維持管理に最適な選択ができるかが問われます。
・材質ごとのメリットを理解することで、耐久性向上やコスト削減につながります。
・実例を学ぶことで、試験対策と実務の両方に効果的です。
・各耐火物の適用場面を把握し、運用面での失敗を防ぎましょう。
・中性耐火物の基礎知識を確立することが、試験合格と安全運用への第一歩です。
廃棄物循環型社会・資源循環型社会、廃案物処理の３原則
廃棄物循環型社会・資源循環型社会
・市町村を主体に進められている「廃棄物循環型社会基盤施設整備事業」によって形成される社会的システムです。
・生活環境や地球環境を守り、資源を有効利用する観点から、ごみゼロ社会を目指して廃棄物の排出抑制に取り組みます。
・リサイクルが可能な廃棄物は、できるだけ再資源化を実施し、再資源化できなかった可燃性のものについては、焼却処分などを行います。
・焼却に伴って生じる熱エネルギーを積極的に活用し、「ごみの減量化と再生利用」をさらに促進します。
・このような循環型社会の構築においては、破砕リサイクル施設技術管理士の専門知識が重要であり、破砕リサイクル施設技術管理士試験にも関連する内容が出題されています。
・市町村が中心となる施策であっても、地域や産業界が協力することで、環境負荷の低減と資源活用を両立しつつ、持続可能な社会を実現しようとする取り組みです。
ワンポイント解説
廃棄物循環型社会・資源循環型社会
・ごみを可能な限り抑制し、再利用・焼却エネルギー回収を組み合わせる取り組みです。
・市町村主導の事業ですが、地域住民や企業との協力、そして破砕リサイクル施設技術管理士の専門的知見が大きく寄与します。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、循環型社会の基盤となる廃棄物処理技術や法令知識、再資源化やエネルギー活用の方法が問われます。
・資源有効利用と環境保全を両立しながら、社会全体の持続可能性を高めることが目標です。
廃案物処理の３原則
・廃案物の中間処理では、以下の3つの要素を徹底します。
① 無害化
② 安定化
③ 減量化
・無害化では、廃案物に含まれる有害成分や病原菌などを処理して安全性を確保します。
・安定化では、処理後の物質が化学的にも物理的にも変質しにくい状態にし、環境へ影響を与えないようにします。
・減量化では、体積や重量を減らし、最終処分場への負荷を低減するとともに、適切な処理コストや運搬コストを抑えます。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、これら原則を適切に実行するための技術や法令の知識を持ち、中間処理プロセスの改善や最適化を図ります。
ワンポイント解説
廃案物処理の３原則
・「無害化」は有害成分の除去や分解を行い、安全性を確保する手法です。
・「安定化」は化学的・物理的に変質しにくい状態を作り、廃案物の流出や影響拡大を防ぎます。
・「減量化」は最終処分場の負担を抑え、資源の有効利用を促す重要な施策です。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、これら3原則を具体的に実現する技術と運用ノウハウを学びます。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、中間処理工程や装置の構造、法的基準への適合性が問われます。
・適切な処理によって公衆衛生や環境保全を維持し、持続可能な廃棄物管理を目指します。
廃棄物の処理及び清掃に関する法律、破枠
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
・廃棄物の排出を抑制し、分別・保管・収集・運搬・再生・処分といった一連の廃棄物処理を適切に行うことを目的とする法律です。
・この法律によって、公衆衛生の向上と生活環境の保全を図り、社会全体の安全性と快適さを維持します。
・廃棄物処理事業者や排出者には、法令に基づく適切な管理義務が課されます。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験でも、この法律の趣旨や具体的規定内容を理解することが求められ、廃棄物管理の基礎として扱われます。
ワンポイント解説
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
・この法律は、廃棄物処理のあらゆる段階で適正な管理を行い、環境負荷の低減を目指す重要な法令です。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、排出者や事業者の義務、分別や再生利用の基準など、法的根拠に基づく運用を理解しているかが問われます。
・違反時には行政処分や罰則が科されるため、廃棄物を扱う現場では厳格な管理が求められます。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、法規に沿った計画や施設運用を提案し、社会全体の公衆衛生・環境保全に貢献します。
・安全かつ効率的なごみ処理の実現が、循環型社会への礎となります。
破枠
・廃棄物の中間処理方法の一つとして、粗大ごみなどを機械的な力で砕き、体積を減らすことをいいます。
・大きなサイズの廃棄物を扱いやすい大きさに変えることで、後段階の処理や搬送が容易になります。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、こうした減容技術や機器の特性に関する知識が問われることもあります。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、処理工程での安全対策や効率化を考慮しながら、最適な破枠方法を選定する役割を担います。
ワンポイント解説
破枠
・破枠は粗大ごみを機械力で砕き、体積を小さくする作業です。
・搬送や後続処理の効率を高めるうえで重要となり、破砕機の選定や運用方法がポイントになります。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破枠工程の安全性や処理能力を左右する機器の構造、法的規制の理解が求められます。
・また、機械的破砕時に発生する騒音や粉じん対策などの環境配慮も不可欠です。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、廃棄物の性質や施設の規模に合わせて、適正な破枠技術を選択することが大切です。
破砕埋立、破砕ごみ
破砕埋立
・可燃性ごみは原則として焼却による中間処理を行い、発生した焼却残渣を埋め立てる方式が基本です。
・ただし、焼却処理ができない廃棄物については、破砕による減量化を施してから埋め立てる方法がとられます。
・廃プラスチック類やゴムくずなどを直接埋め立てる場合は、あらかじめ5cm以下の大きさに破砕・切断する必要があります。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、この破砕埋立のプロセスで適正な機器運用や処理基準を守り、環境保全に貢献します。
ワンポイント解説
破砕埋立
・破砕埋立は、焼却が困難な廃棄物を破砕により減量化してから埋め立てる手法です。
・可燃性ごみは焼却し焼却残渣を埋めることが原則ですが、プラスチック類やゴムくずは5cm以下に破砕・切断して直接埋め立てる場合もあります。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破砕設備の特性や埋立基準への適合方法などが出題されることがあります。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、適正処理を通じて最終処分場の負荷軽減と資源の有効活用を同時に目指す役割を担います。
・処理工程における騒音や振動、環境影響への対策も必要であり、安全管理の徹底が重要です。
破砕ごみ
・破砕ごみとは、ごみ処理を容易にするため、あらかじめ所定の大きさに砕き、もしくは破袋されたごみを指します。
・破砕や破袋によって容積が減り、搬送や後処理がスムーズになります。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、この破砕ごみを扱う各種設備や、安全・衛生上の配慮について学ぶことが重要です。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、破砕機の保守点検や最適な運転条件の設定を行い、効率的な破砕と環境保全を両立させます。
ワンポイント解説
破砕ごみ
・破砕ごみは、大型や袋詰めの状態を解消し、運搬や後続処理をしやすくした状態の廃棄物です。
・ごみの破砕や破袋によって容積が低減し、焼却や再資源化の効率向上が期待できます。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破砕方式や機械特性、安全対策などの知識が問われます。
・破砕過程で発生しやすい粉じんや騒音などの公害防止策も、設備運用上の大きなテーマです。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、こうしたリスクやコストを総合的に判断し、最適な破砕処理を提案しなければなりません。
・効率的な破砕は最終処分場や焼却設備への負荷軽減にもつながり、循環型社会の実現に寄与します。
破砕装置、破砕比、破砕粒度
破砕装置
・廃棄物を輸送、焼却、堆肥化、埋立処分などの効率化を目的として、機械力で砕く装置です。
・し尿に含まれる夾雑物を破砕する装置も、このカテゴリに含まれます。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、装置の選定や運用管理を通じて、廃棄物処理の効率向上と環境保全を両立させます。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破砕装置の構造・性能、安全対策や運用基準に関する知識が問われます。
ワンポイント解説
破砕装置
・破砕装置は機械力で廃棄物を砕き、体積と重量を減らす設備です。
・処理や輸送を容易にし、焼却・堆肥化・埋立など後続工程の効率化に寄与します。
・し尿の夾雑物も破砕対象とし、衛生面の確保や環境負荷低減に活用されます。
・装置の特性や法令要件を把握することが、破砕リサイクル施設技術管理士試験での重要ポイントです。
・運転に伴う粉じんや騒音対策、保守点検の適正化も欠かせません。
・持続可能な廃棄物処理のために、最適な破砕方法を選択し、安全運用を徹底しましょう。
破砕比
・破砕比は、被破砕物の破砕前の平均寸法を、破砕後の平均寸法で割った値を指します。
・高い破砕比を得るほど容積が大幅に減少し、廃棄物処理の効率が向上します。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破砕比を用いた装置の評価や運転条件の設定に関する理解が必要です。
ワンポイント解説
破砕比
・破砕比は、破砕作業の成果を示す指標であり、破砕前後の平均寸法から算出します。
・数値が大きいほど強力な破砕が行われ、容積削減や後続工程の効率化に有利です。
・ただし、過度な破砕はコスト増や設備負荷を招くため、目標値のバランスを取ることが大切です。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、破砕機の性能や廃棄物特性を踏まえた破砕比の最適化が問われます。
・騒音や粉じんなどの公害対策、安全管理も合わせて考慮し、経済性と環境性を両立させましょう。
破砕粒度
・破砕粒度とは、廃棄物を破砕した後の大きさを示し、焼却・堆肥化・埋立などの工程で重要な要素です。
・流動焼却炉や高速堆肥化施設には5cm以下、粗大ごみ焼却の前処理は40cm以下、埋立前処理は50cm以下などの基準があります。
・破砕リサイクル施設技術管理士は、装置選定や運転条件の最適化によって、これら基準を確実に満たす役割を担います。
ワンポイント解説
破砕粒度
・破砕粒度は、破砕後の大きさを表し、後続工程の効率や安全性を左右する指標です。
・流動焼却炉や高速堆肥化には5cm以下、粗大ごみ焼却前処理には40cm以下、埋立前処理には50cm以下など、目的別に目安が存在します。
・破砕リサイクル施設技術管理士試験では、廃棄物の形状や性質、処理施設の能力に応じて適切な粒度を管理できる知識が必要です。
・過度な破砕はコスト増、不十分な破砕は処理効率低下や設備損傷につながります。
・粉じん・騒音対策などの環境配慮と合わせ、バランスの取れた破砕粒度を目指すことが重要です。
破砕・リサイクル施設技術管理士試験の科目ごとの勉強法
「基礎・管理過程」の勉強法
「基礎・管理過程」は、破砕・リサイクル施設技術管理士試験の中で、廃棄物処理とリサイクル技術に関する基本的な知識を問う重要な科目です。
この科目では、廃棄物の分類や処理技術、環境問題、関連法規など、実務に直結する幅広いテーマが扱われます。以下に、効果的な勉強法を具体的に解説します。
出題内容の分析
「基礎・管理過程」の主な出題内容は以下の通りです。
1.廃棄物処理の基礎
・廃棄物の定義と分類（一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物）
・廃棄物処理の流れとリサイクルの役割
2.破砕およびリサイクル施設の概要
・破砕施設の構造と機能（破砕機の種類、適用範囲）
・リサイクル施設の種類と処理対象（プラスチック、金属、紙、ガラスなど）
3.廃棄物処理技術の基礎
・破砕技術の基本（ハンマー式、シュレッダー式など）
・選別技術（比重選別、磁力選別、風力選別）
4.環境問題と廃棄物
・廃棄物が環境に与える影響と軽減策
・循環型社会形成の基礎知識
5.関連法規
・廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法などの基礎知識
6.安全衛生
・作業員の安全管理と衛生管理
・労働安全衛生法の基礎
基礎力を伸ばすための参考書活用法
1.基礎書で全体像を把握する
・試験対応の参考書を使用して、各分野の基本概念を理解します。廃棄物の分類や処理の流れ、リサイクル施設の概要は特に重要です。
2.施設と技術の基礎知識を重点的に学ぶ
・破砕機や選別技術について、仕組みや用途を理解します。図解を使った解説を活用すると効果的です。
3.法令を分かりやすく整理する
・廃棄物処理法やリサイクル関連法規は、基本的な内容を覚えやすくまとめられている参考書を使いましょう。重要な条文には付箋を付けておくと復習に便利です。
試験問題集を活かした応用力養成術
1.分野別の問題集を活用
・各テーマごとに問題が整理された問題集を使用し、苦手分野を集中的に復習します。
2.過去問で試験傾向を把握する
・過去問を解くことで、出題されやすいテーマや頻出問題を確認できます。法規や技術分野は特に重点的に取り組みましょう。
3.応用問題で実践力を養う
・技術的な応用問題（例えば、破砕機の選定やリサイクル技術の最適化など）に挑戦して、実務的な知識を深めます。
暗記するべき試験のポイント集
1.廃棄物の分類
・一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物の具体例や定義
2.破砕・リサイクル施設の構造と技術
・破砕機や選別技術の種類と用途
3.環境影響と対策
・廃棄物が環境に与える影響とその軽減策の具体例
4.法令関連
・廃棄物処理法、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法の要点
5.安全衛生管理
・作業員の安全確保に必要な管理手法と労働安全衛生法の基礎知識
初心者向け試験の取り組み方ガイド
1.廃棄物の定義と分類
・試験で基本となる内容なので、早い段階で確実に理解しておくと、その後の学習がスムーズです。
2.破砕技術とリサイクル技術の概要
・破砕機や選別技術は試験の中心的なテーマであり、具体例を押さえることで他の分野との関連性も理解しやすくなります。
3.法令の基礎知識
・試験に頻出の廃棄物処理法をはじめ、関連法規を簡単な表にまとめて覚えます。
試験勉強を効率化する短時間活用法
1.重点分野に絞る
・出題頻度が高い「廃棄物の分類」「破砕技術」「法令関連」に集中して学習します。
2.過去問を繰り返し解く
・過去問を反復して解き、試験の重要テーマを短期間で効率よく学びます。
3.図解と表を活用
・処理技術や法令を簡潔にまとめた図表を参考にし、視覚的に理解します。
4.スキマ時間の活用
・通勤時間や休憩中に法令やリサイクル技術の要点を音声教材や短いメモで確認します。
「基礎・管理過程」は、破砕・リサイクル施設技術管理士試験の中でも重要な基礎知識が問われる科目です。計画的な学習を進めることで、効率よく知識を定着させ、試験合格を目指しましょう。
「管理過程」の勉強法
「管理過程」は、破砕・リサイクル施設技術管理士試験の中で、施設の運営と管理に必要な専門知識が問われる重要な科目です。
この科目では、施設の運転管理や設備の保守点検、リサイクルプロセスの管理、環境管理、関連法規の運用、リスク管理など、実務に直結する内容が幅広く出題されます。以下に、効果的な勉強法を具体的に解説します。
出題内容の分析
「管理過程」の主な出題内容は以下の通りです。
1.施設の運転管理
・破砕機や選別機器の運転方法および調整方法
・各種リサイクル設備の運転管理手法
2.設備の保守点検
・破砕機の点検項目（摩耗部品の交換、動力部のメンテナンス）
・選別機器や搬送装置の故障予防と修理対応
3.リサイクルプロセスの管理
・リサイクル可能物質の分別および回収率の向上
・残渣処理の適正管理
4.廃棄物処理計画
・施設の運営計画の立案と処理能力の最適化
・施設効率を向上させるための具体的手法
5.環境管理
・排出ガスや廃水処理の適正な管理
・環境基準を満たすためのモニタリング方法
6.関連法規の運用
・廃棄物処理法やリサイクル法規の実務的な適用方法
・法令順守を実現する施設運営の実践方法
7.リスク管理
・施設運営における事故防止対策
・緊急時対応計画の策定と実施
試験対策：基礎を支える参考書選び
1.分野ごとに基礎を固める
・試験対応の参考書を使用して、出題内容に関連する基本知識を体系的に学びます。
・「施設運転管理」や「環境管理」など、分野ごとに分けて重点的に取り組むと効率的です。
2.図解や写真を活用して理解を深める
・破砕機や選別機器、搬送装置などの構造や機能は、図解や写真を活用してイメージを掴みます。
3.法規関連の章を整理する
・廃棄物処理法やリサイクル法規など、法規関連の内容を表やリストで整理すると覚えやすくなります。
問題集を攻略して実践力を磨く方法
1.分野別の問題集で基礎を確認
・各分野の基本問題を解くことで、知識の抜け漏れを防ぎます。
2.過去問を徹底的に解く
・試験で頻出のテーマや傾向を掴むために、過去問を繰り返し解きます。特に「法令関連」や「運転管理」の問題は重点的に取り組むことをおすすめします。
3.応用問題で実践力を強化
・設備の具体的な運用方法やトラブル対応に関する応用問題に取り組み、現場での判断力を養います。
試験の得点源となる暗記ポイント解説
1.運転管理の要点
・破砕機や選別機器の構造、機能、運転方法
2.保守点検の基本
・主な設備の点検項目（摩耗部品、動力部のメンテナンスなど）
3.環境基準とモニタリング方法
・排出ガスや廃水処理に関する基準値と具体的な管理手法
4.関連法規の概要
・廃棄物処理法やリサイクル法規の重要条文と実務での適用例
5.リスク管理の手順
・緊急時対応計画や事故防止策の基本的な考え方
試験の土台を作る第一歩のポイント
1.運転管理の基礎知識
・試験の基盤となる知識であり、応用問題への対策にもつながります。
2.法令関連の整理
・試験で頻出する廃棄物処理法やリサイクル法規について、早い段階で整理しておくと、他分野の理解も深まります。
3.リサイクルプロセスの概要
・リサイクル可能物質の分別方法や回収率向上のポイントを押さえます。
忙しい人のための試験短期攻略法
1.重要分野に集中する
・特に出題頻度が高い「運転管理」「法令関連」「環境管理」に絞って学習します。
2.過去問の活用
・過去問を繰り返し解いて、重要テーマを短時間で効率よく習得します。
3.図解やフローチャートを活用
・複雑な技術やプロセスは図解で整理し、視覚的に理解します。
4.スキマ時間を活用
・法令や環境基準の要点を短いメモや音声教材で復習し、通勤時間などを活用します。
「管理過程」は、破砕・リサイクル施設技術管理士試験の中で、技術的知識と管理スキルが問われる非常に重要な科目です。計画的かつ重点的に学習を進めることで、効率よく合格に近づけるでしょう。
破砕・リサイクル施設技術管理士とは
破砕・リサイクル施設技術管理士とは、廃棄物処理施設技術管理者講習の「破砕・リサイクル施設コース」を受講し、課程を修了することで得られる資格です。
廃棄物処理施設の設置者は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律第21条」により、廃棄物処理施設の維持管理に関する技術上の業務を担当させるため技術管理者を置くことが義務付けられています。
破砕・リサイクルとは
破砕・リサイクルとは、集めた廃棄物を分別し、例えばペットボトルであれば、収集したペットボトルを粉砕し、粉砕物を加工機に掛けて資源物として再生し、リサイクルさせます。破砕・リサイクル施設には、廃棄物や粉砕して細々となったものを、回収し・加工する設備にはいろいろな種類があり、リサイクル品も様々なものがあります。
破砕リサイクル施設技術管理士になるには
破砕リサイクル施設技術管理士は、廃棄物処理施設技術管理者講習の「破砕・リサイクル施設コース」を受講し、課程を修了することで、資格が付与されます。
各課程を修了することで、一般財団法人 日本環境衛生センターから「（各廃棄物処理施設）技術管理士」の認定証が交付されます。
(例)破砕・リサイクル施設試験(課程)を修了→破砕リサイクル技術管理士
http://kyoto-sanpai.or.jp/asset/00032/img/kakusyu-siryou/23bosyuyoukou.pdf
廃棄物処理施設技術管理者とは
廃棄物処理施設技術管理者とは、廃棄物処理法で規定する学歴・経験等の要件を備え、一般廃棄物処理施設または産業廃棄物処理施設における廃棄物の処理及び清掃、維持管理業務を行う者に与えられる資格です。
廃棄物処理施設技術管理者については、下記の記事で詳しく解説しています。
廃棄物処理施設技術管理者講習 破砕・リサイクル施設コース
廃棄物処理施設技術管理者講習は、7つのコースに分けられていて、それぞれのコースごとに講習会が開催されます。講習会終了後の終了試験で合格すれば、そのコースの施設管理技術士の資格が得られ、主任技術者として維持管理業務ができます。
廃棄物処理施設技術管理者講習には、以下の7つのコースがあります。
- ごみ処理施設コース
- 産業廃棄物焼却施設コース
- し尿・汚泥再生処理施設コース
- 最終処分場コース
- 破砕・リサイクル施設コース
- 産業廃棄物中間処理施設コース
- 有機性廃棄物資源化施設コース
破砕・リサイクル施設技術管理士になるためには、上記の7つのコースの中の「破砕・リサイクル施設コース」を受講する必要があります。
破砕リサイクル施設技術管理士講習は、基礎課程・管理課程4日間と、破砕・リサイクル施設コース管理課程4日間、都合8日間で講義が行われます。基礎課程・管理過程の受講資格は、20歳以上であれば誰でも受講できます。破砕・リサイクル施設コースは学歴に応じた経験年数によって、受講資格が得られます。廃棄物処理施設の他のテーマも同様に、講義日数はそれぞれ違いますが、受験資格を得る年月が経てば、主任技術者として施設の管理に当たることができます。
内容
基礎・管理コースを受講したときには、どのコースも、➀廃棄物概論、②廃棄物処理施設の構造と維持管理、③安全と安全衛生管理、④測定分析の実際、について講義を受けます。
管理課程では、①廃棄物処理法・関係法規、②管理監督の理論と実際、③廃棄物処理技術特論、④施設運営管理、⑤施設設備計画・実際、⑥処理機能維持・評価、⑦能力認定試験、についての講義を受けます。
講習会の形式
講習会の形式は、基礎・管理課程と管理課程があり、管理課程でどのコースを選ぶかで、受講日、受講日数、受講料が異なります。
受講資格
基礎・管理課程を受講する場合の受講資格は、20歳以上であれば誰でも受講が可能です。
管理課程だけで廃棄物処理施設技術管理者試験を受けるときは、学歴に応じた実務の経験年数が決まっていて、実務経歴書で経験年数が確認できるようにして受講を申し込めば、受講ができます。
日程・申し込み方法
廃棄物処理施設技術管理者講習は、各コースごとに年に数回実施されています。
受講料
廃棄物処理施設技術管理者講習の受講料は、コースによって異なります。
破砕・リサイクル施設コースの受講料は、103,400円（税込）です。
講習場所
北海道・宮城・神奈川・愛知・大阪・広島・福岡
破砕リサイクル施設技術管理士試験
廃棄物処理法によって、一般廃棄物処理施設や産業廃棄物処理施設には、廃棄物を技術的に維持管理する廃棄物処理施設技術管理者が置かれる必要があります。この管理者の資格を与える試験が、廃棄物処理施設技術管理者講習の終了後に行われる試験、廃棄物処理施設技術管理者試験です。試験に合格した人は、廃棄物処理施設技術管理者の有資格者として、管理主任者となります。
廃棄物処理施設技術管理者講習がすべて終了した後に、能力認定試験(廃棄物処理施設技術管理者試験)が行われ、40問の問題のうち、80％以上の得点が取れれば合格となります。万一、不合格でも、6か月以内に再試験を2回まで受けることができます。
試験内容
基礎・管理過程
40問(マークシート方式)
①廃棄物概論
②廃棄物処理施設の構造と維持管理
③安全対策と安全衛生管理
④測定・分析の実際
⑤廃棄物処理法と関係法規
⑥管理監督の理論と実際
⑦廃棄物処理技術特論
⑧施設の運営管理
⑨施設整備の計画と実際
⑩処理機能の維持と評価
⑪修了試験
管理過程
20問(マークシート方式)
①廃棄物処理技術特論
②施設の運営管理
③施設整備の計画と実際
④処理機能の維持と評価
⑤修了試験
合格基準
満点の80％以上の得点を取れば合格です。
不合格だった場合は、6か月以内に再試験を2回まで受けることができます。
合格率
破砕リサイクル施設技術管理士試験のの合格率は公開されていません。90％以上の人が合格しているようです。
破砕・リサイクル施設技術管理士に落ちる人とは
破砕リサイクル施設技術管理士試験に合格するための勉強方法は、講演主体側が配布するテキストや問題集を勉強することです。テキストが講習会数日前に配布されますが、ざっと見程度で詳しく見る必要はありません。テキストや問題集は、かなりのページ数があり、また、内容も難しいことが書いてあるため、一夜漬け的にテキストを読んでも、頭に入ることはないでしょう。
講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句などを指摘してくれますので、それらはテキストにマークを入れるなり、ノートに記録などして覚えるようにします。講師の方が指摘することのいくつかは、ほぼ終了試験に出ると考えて良いでしょう。
講習は数日行われるので、その日にやった事を、マークやノートへの記述をもとに整理し、覚えるようにします。
廃棄物処理施設技術管理者講習会は、長時間の講義で、なおかつ、テキストの厚さも分厚いです。マークした箇所が徐々に増えて見返しても、重要ポイントが多過ぎることになり、何を忘れないようにすべきか分からなくなるかもしれません。マークを入れると同時に、ノートに覚えることを簡単に書き止め、1日の講義が終了した時や、休憩時などに重要点を整理するようにし、覚えるべきことをはっきりさせるようにしておきましょう。
講義を受けるに当たって注意することは、講義時間が長いと言って居眠りをしないことです。うっかり居眠りをしたときに、覚えるべきポイントを聞き逃してしまい、そこが問題となって出ても対応できず、不合格となる可能性は何としても避けたいものです。
講習会形式で講義の後で修了試験を行う資格は、数多くあります。そのような資格は、落ちる人が少ないのが一般的です。講師の方から、「真面目に話を聞いていれば落ちることはない」と言われることもあります。
それでも落ちる人がいる理由は、講師の指摘ポイントを聞き逃したためで、その中で多いのが、居眠りです。就職後に、2日間の座学を経験することはまれで、うっかり睡魔に襲われる場合もあります。そこをどう乗り切るかで、資格を得るかどうかが決まってしまいます。
テキストは購入すべき？
廃棄物処理施設技術管理者試験は、講習を真剣聞くだけで十分合格できます。あえて市販のテキストを購入する必要はありません。
市販されているテキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。
