液化石油ガス設備士は、液化石油ガスの設備工事を行うための、液化石油ガス法で定められた国家資格です。液化ガスの配管接続をするときや、ガス設備を定期点検するときなど、液化石油ガス設備の設置工事・変更工事の現場で必須の資格となっています。
液化石油ガス設備士の資格を得るには、試験に合格するか、講習を受講し修了試験に合格する必要があります。試験は年に1回開催されており、誰でも受験できます。試験の合格率は約35%となっており、難易度が高い試験です。ただし、問題が出される範囲が狭いため、過去問題集を10年分くらい繰り返し勉強し、参考書で理解を深めポイントを身につければ合格の可能性が高くなります。
この記事では、液化石油ガス設備士とはどのような資格なのか、液化石油ガス設備士になるにはどうすれば良いのか、液化石油ガス設備士試験の費用や日程、難易度、合格率について解説します。
液化石油ガス設備士試験の過去問と重要事項
LPガスの性質と付属機器
1. LPガス用ガスメーター
・LPガス用ガスメーターは、ガスの使用量を正確に測定する装置です。
・一般的に使用されるマイコンメーターは、デジタル化された表示機能を持ち、測定値が明確にわかります。
・マイコンメーターには電池電圧低下遮断機能が搭載されており、電池が切れるとガスの供給が自動的に停止します。
・感震器作動遮断機能があり、地震発生時にガス供給を自動で遮断します。
・マイコンメーターは、計測精度が高く、ガス漏れの検知にも利用される場合があります。
・ガスメーターは、定期的に点検し、必要に応じて交換することが重要です。
・ガスメーターの設置には、適切な取り付け位置と安全な作業環境が求められます。
・ガスメーターは家庭用や商業用など、用途に合わせた種類があります。
2. LPガスの性質 1
・LPガスは、プロパン(C3H8)とブタン(C4H10)の混合物で、主にプロパンが使用されます。
・プロパンは-42℃で液化し、ブタンは-0.5℃で液化します。
・プロパンの爆発範囲は2.1%~9.5%、ブタンは1.8%~8.4%です。
・プロパンガスと空気が一定濃度を超えると爆発の危険性が高まります。
・プロパン1m³の燃焼に必要な酸素量は、約25m³です。
・LPガスは無色無臭ですが、臭いをつけることで漏れを容易に発見できます。
・プロパンは他のガスと比較して発熱量が高く、エネルギー効率が良いとされています。
・ブタンよりも低温でもガスが液化しにくいため、寒冷地での使用にはプロパンが適しています。
3. LPガスの性質 2
・LPガスはエネルギー効率が良く、調理や暖房に広く使用されております。
・プロパン1m³の発熱量は約99MJ、ブタンは128MJです。
・プロパンは空気中で燃焼すると、水蒸気と二酸化炭素を生成します。
・燃焼に必要な酸素量は、プロパン1m³に対して25m³の空気です。
・燃焼後の残留物が少なく、煙や有害ガスの排出も少ないため、クリーンなエネルギー源として利用されています。
・ガスの発熱量を確保するために、配管や設備の点検を定期的に行うことが重要です。
・燃焼効率を上げるため、適切なガス圧の維持が求められます。
4. LPガス容器の附属品、バルク貯槽の附属機器
・LPガス容器には、充てん口、バルブ、圧力調整装置などが附属しています。
・容器バルブは圧力の調整、ガス漏れの防止を担う重要な役割を果たします。
・バルク貯槽には液面計がついており、ガスの残量を確認することができます。
・過充てん防止装置が設置されており、ガスの圧力が規定値を超えるとガスを自動で放出します。
・バルク貯槽は大規模な施設や工場、ビルに使用されることが多いです。
・容器の設置位置には風通しの良い場所が推奨され、温度や湿度を適切に管理することが求められます。
・バルク貯槽の周囲には安全対策を講じ、火気の近くに設置しないように注意する必要があります。
LPガス配管内の圧力と配管材料
5. LPガス配管内の空気の圧力
・LPガス配管内の圧力は、気温の変化により変動することがあります。
・気密試験では、配管内に圧力をかけて漏れがないか確認することが求められます。
・配管内の圧力は、温度が低くなると低下するため、圧力調整装置を使用して一定に保ちます。
・圧力計を使用して圧力を測定し、適切な範囲内に調整することが必要です。
・配管における圧力が不安定な場合、漏れや設備の故障を引き起こす恐れがあります。
・定期的な圧力チェックを行うことで、事故を防止することができます。
・圧力調整を適切に行うことが、設備の長寿命化と安全運転に繋がります。
6. 家庭で使用するLPガス用調整器
・家庭用LPガス調整器は、ガス供給の圧力を一定に保つ装置です。
・単段式調整器は、1段階でガス圧を調整しますが、二段階で圧力調整を行うものもあります。
・調整器は、安全装置として、圧力過大時にガスを遮断する機能が搭載されていることが多いです。
・調整器は、ガス器具が適正な圧力で作動するために不可欠な装置です。
・正しい調整器の選定は、ガス器具の安全性と効率を確保します。
・調整器はガスの流量に応じて選ばれ、容量が異なるため、使用する機器に合わせたものを選ぶ必要があります。
・定期的な調整器の点検が求められ、異常がある場合は速やかに交換することが重要です。
7. LPガス設備に使用する圧力計と蒸発器(気化装置)
・LPガス設備には、圧力計を使用して供給圧力を測定し、管理します。
・蒸発器は液体ガスを気体に変換する装置で、気化装置とも呼ばれます。
・蒸発器は、温度や圧力に応じてLPガスの気化を行い、一定の供給圧力を維持します。
・圧力計は、ガス圧を測定し、必要な範囲に調整するために使用されます。
・蒸発器の性能は、ガスの供給能力や気温によって影響されるため、設置環境が重要です。
・圧力計と蒸発器は、ガス供給の安定性を保つために欠かせない機器です。
8. LPガス設備の配管材料
・LPガス設備の配管には、安全性と耐久性を確保するため、特定の基準に基づいた適切な材料が使用されます。
・「STPG圧力配管用炭素鋼鋼管」は、同じ呼び径の管において、スケジュール番号が大きくなるほど管の肉厚が増し、強度が向上します。
・これにより、耐圧性が高くなり、ガス漏れのリスクを減らすことができます。
・配管の立ち上がり部に使用される「伸縮継手」は、地盤沈下や温度変化に伴う配管の伸縮を吸収し、配管の破損を防ぐ役割を果たします。
・また、この継手は埋設配管から建物へ配管を引き込む際にも使用されるため、非常に重要な部品です。
・「玉型弁」は、弁体が弁座に対して直角に作動するタイプの弁です。
・玉型弁では、流体がS字型に流れるため、内部の流れを安定させる役割を持っています。
・「ボール弁」は、バルブ本体に内蔵されたボールが90度回転することで、ガスの通過または遮断を行います。
・このボール弁は、ガスの流れを迅速かつ安全に制御するために使用される、非常に効率的な機構です。
LPガスの燃焼と安全装置
9. LPガス用安全装置
・LPガス設備には、事故やガス漏れのリスクを最小限に抑えるために、さまざまな安全装置が設置されています。
・「ガス放出防止型高圧ホース」は、LPガス容器が転倒した場合や高圧ホースに過度な引張力が加わった際に、ガスの放出を防ぐ機能を持っています。
・このホースは、異常が発生した際に自動的にガスの流れを遮断するため、非常に重要な役割を担っています。
・「ガス漏れ警報器」や「CO警報器」の設置位置は、非常に重要です。
・ガス漏れ警報器は、床面から30cm以内に設置され、CO警報器は天井面から30cm以内に設置される必要があります。
・これにより、警報器が最も敏感にガス漏れやCOの発生を検知し、早期に危険を察知することができます。
・「ガス漏れ警報遮断装置」では、ガス漏れ警報器が作動すると、遮断弁が自動的に閉止し、ガスの漏れを防止します。
・遮断弁が閉まった後の解除は、必ず安全を確認してから手動で行う必要があり、安全確認が非常に重要です。
10. 自然気化方式によるLPガス集団供給設備
・自然気化方式によるLPガス集団供給設備は、複数の住宅に安定したLPガスを供給するためのシステムです。
・この方式では、消費者住宅数や1住宅の平均ガス消費量などを基に、必要なガス容器の数を計算します。
・例えば、消費者住宅数が30住宅で、1住宅の1日の平均ガス消費量が28kWの場合、これに基づいて最大ガス消費量を算出します。
・また、ピーク時の最大ガス消費率を37%、平均ガス消費率を0.7として、安全率1.1を考慮した上で、50㎏型容器を使用した場合に必要な容器本数を計算します。
・標準ガス発生能力は3.0㎏/hとされ、これを基に算出した結果、最少で12本の50㎏型容器が必要となります。
・1系列あたりの容器本数は6本となり、全体で2系列の容器が必要であることが確認されます。
11. LPガスの燃焼
・LPガスを効率的に燃焼させるためには、理論空気量以上の空気を供給することが求められます。
・「ブンゼン燃焼器」では、燃焼器の炎先端が黄色くなる現象を「イエローチップ」と呼びます。
・この現象は、一次空気の供給が不足している場合に発生し、ガスが完全に燃焼しない原因となります。
・完全燃焼を確実に行うためには、空気供給を適切に調整することが非常に重要です。
・燃焼器の内炎が低温の物体に触れると、不完全燃焼が発生する可能性があります。
・これにより、燃焼効率が低下し、ガスの無駄が生じるため、燃焼器の使用には注意が必要です。
12. LPガスに使用される材料
・LPガス設備で使用される材料は、ガス漏れや事故を防ぐために非常に重要な役割を担っています。
・「ニトリルゴム」は、耐LPガス性に優れ、機械的な特性も高いため、Oリングやガスケットなどに使用されますが、耐候性や耐オゾン性に劣るため、屋外での使用は避けるべきです。
・「ノンアスベストシート」は、ガスケットやパッキンに使用されるもので、アスベストを含まないため、環境にも優しい材料です。
・「フッ素樹脂(PTFE)」は、耐熱性や耐寒性、耐薬品性に優れ、溶剤にも不溶で、バルブのパッキンに使用されることが一般的です。
・また、「フッ素ゴム」は、耐LPガス性や耐熱性、耐油性、耐薬品性に優れ、圧力調整用のパッキンなどに適しています。
・これらの材料を使用することで、LPガス設備の耐久性や安全性を向上させることができます。
LPガスの受け入れ、保全管理、取り扱い
13. LPガスの受け入れ作業
・LPガスの受け入れ作業では、安全性が最も重要です。
・タンクローリーからLPガス貯槽へのガスの受け入れ時には、必ず「受入責任者」が立ち会い、その指示の下で作業を行う必要があります。
・受け入れ作業終了後には、開放バルブを閉じ、残ったガスをブリーダー弁から少しずつ抜き取ります。
・ローディングアームを取り外す前に、圧力計などで内圧が適正であることを確認します。
・タンクローリーからの受け入れ前には、貯槽の内容積が90%を超えないことを確認し、計算を基に受け入れを開始します。
・これらの手順を徹底することで、事故のリスクを大幅に減少させることができます。
14. LPガス充填所で行う保全管理
・LPガス充填所では、適切な保全管理が不可欠です。
・例えば、10kg型LPガス容器を2段積みする際には、上段容器底部が損傷しないよう、緩衝材を中間に挟んで保護します。
・また、充填機の空気作動開閉弁や緊急遮断弁の作動を確実に行うために、空気圧縮機から送られる圧縮空気中の水分を除去する装置が設けられています。
・さらに、往復圧縮機を使用する場合は、その振動が配管に負担をかけるため、可とう管継手(金属フレキシブルチューブ)を使用して、振動の影響を軽減するようにします。
・これにより、充填所の安全性と効率性を高めることができます。
15. LPガスに関する取扱い
・LPガスの取り扱いにおいては、ガスの温度や圧力を常に管理することが求められます。
・常温で0.1MPaの液化石油ガスが、温度が上昇し圧力が0.2MPaに達する場合、その温度が35℃以下であれば、LPガスは依然として高圧ガスとして扱われます。
・周囲8m以内に火気を使用することが禁じられている場所では、LPガスを廃棄することが求められます。
・また、LPG販売事業者が液化石油ガスを貯蔵する場合、その質量が1万kg未満であれば、第二種貯蔵所保管の規定が適用されます。
・プロパンガスを屋内に導入する際、貯蔵設備や配管、減圧設備の周囲5m以内では火気の使用が禁じられているため、十分に注意が必要です。
ワンポイント解説
液化石油ガス設備士試験では、LPガスの取り扱いや各設備の機能、設置方法に関する詳細な知識が求められます。例えば、配管材料や安全装置については、実際の設備にどう適用されるかを理解しておくことが重要です。配管に使用される材料や継手の種類、さらにはガス漏れを防ぐための警報器設置位置や高圧ホースの役割については、実務に直結する重要な内容です。また、LPガスの燃焼や取り扱いに関する知識も必要で、燃焼器が適切に機能するためには、空気の供給や燃焼状態を調整することが不可欠です。これらの内容は、試験だけでなく、現場での安全運営やトラブル対応に直結するため、理解を深めておくことが必要です。試験対策としては、実務経験を交えながら基本的な知識を確実に身に付けていくことが重要です。
配管設計と燃焼理論
1. 理想気体の体積、絶対圧力、絶対温度
・LPガスの圧力には、絶対圧力とゲージ圧力の2種類があり、絶対圧力はゲージ圧力に大気圧を加えたものです。
・絶対圧力の計算において、絶対圧力 = ゲージ圧力 + 大気圧という関係を理解することが重要です。
・絶対温度300Kは、セルシウス温度に換算すると約27℃に相当します。
・理想気体の法則では、一定質量の気体の体積は絶対圧力に反比例し、絶対温度に比例します。
・この関係式「圧力 × 体積 ÷ 温度 = 一定の関係」に基づき、ガスの挙動を理解することが必要です。
2. 燃焼器の給気と排気
・半密閉式燃焼器(CF式)は、二次排気筒の横引き部分を外向きに設置し、上り勾配を付けることで排気がスムーズに行われます。
・CF式燃焼器は、室内の空気を汚染せず、効率的に燃焼を行う設計です。
・密閉式燃焼器(BF式)は、外部から空気を吸い込んで燃焼し、排気は屋外に排出されるため、室内空気を汚染することはありません。
・給気口にガラリを設ける際は、その開口率を考慮し、給気口の有効断面積を計算することが重要です。
・この設計により、効率的な燃焼が実現し、ガス消費量や空気供給のバランスが保たれます。
3. プロパンガスの燃焼
・プロパンガスの完全燃焼時には、2219kJの熱量が発生します。
・プロパンガスの燃焼反応式は「C3H8 + 5O2 → 3CO2 + 4H2O + 2219(kJ)」です。
・プロパン1m³の完全燃焼で発生する熱量は約99.1kJとなります。
・1m³のプロパンを完全燃焼させるには、酸素が5m³必要です。
・空気中の酸素は21%の割合で存在するため、1m³のプロパンを燃焼させるには約23.8m³の空気が必要です。
・プロパンの燃焼特性を理解することで、ガス消費量の計算や燃焼効率の最適化が可能となります。
4. ブタンガスの燃焼
・ブタンガスの燃焼反応式は「2C4H10 + 13O2 → 8CO2 + 10H2O」となります。
・ブタンガス2m³に対して13m³の酸素が必要です。
・ブタンガス1m³に必要な酸素量は6.05m³となります。
・ブタンとプロパンの燃焼特性は異なりますが、ガスの消費量や酸素の必要量に関する理解は重要です。
・ブタンガスの特性に応じて、燃焼設備の設計を適切に行うことが求められます。
5. プロパンガスの容量
・50kgのプロパンガスボンベの容量は118Lです。
・50kgのプロパンボンベに液体プロパンが45kg入っている場合、プロパンガスの体積は88.6Lとなります。
・液体プロパンガスの体積を引いた残りがガスの容量となり、この場合、ガス容量は29.4Lです。
・ボンベの容量とガスの容量の違いを理解し、適切なガスボンベの選定を行うことが重要です。
・プロパンガスの容量計算を正確に行うことで、ガス供給設備の設計において正確なガス容量が確保されます。
ワンポイント解説
液化石油ガス設備士試験では、ガスの物理特性と燃焼理論を深く理解することが非常に重要です。特に、理想気体の法則に基づく圧力、体積、温度の関係を正しく把握し、計算できる能力が求められます。ガスの燃焼反応式を理解することで、プロパンやブタンガスを効率的に燃焼させるための酸素量や発生する熱量を正確に算出できるようになります。また、これらの知識を活用し、安全で効率的なガス供給設備の設計や運用が可能となり、試験だけでなく実務においても大きな役割を果たします。
配管の材料と施工方法
1. 配管用フレキ管工法
・配管用フレキ管には、継手の種類によって、被覆の剥離山数が異なります。このため、使用する際は、適切な種類を選定することが重要です。
・配管用フレキ管の切断は、専用のパイプカッタを使用し、刃を締め込んで数度回転させることで、きれいに切断できます。この方法により、切断面がきれいで、後の作業がスムーズになります。
・屋外に配管を露出させる場合は、特に注意が必要です。屋根瓦の上など、配管を固定できない場所や、車両などで損傷を受けるおそれがある場所では、配管を避け、500mm程度の間隔でしっかり支持する必要があります。
2. ガス用ポリエチレン管工法
・外径60mmのガス用ポリエチレン管を曲げる際には、接続部に曲げ半径を十分に確保することが求められます。曲げ半径は、管外形の75倍以上、具体的には4500mm以上でなければなりません。
・エレクトロフュージョン接合(EF接合)とは、ヒータで加熱した接合面を密着させ、その後加熱して接合する方法です。この方法は、強力な接合が可能で、液化石油ガス設備において耐久性が求められる場面で有効です。
・ヒートフュージョン接合(HF接合)の一つに、バット接合があります。これを使用することで、強力かつ確実な接合が実現し、ガス漏れなどのリスクを防ぐことができます。
3. 配管の腐食・損傷の防止
・プラスチック被覆鋼管を土中に埋設する際、ねじ部に防食対策を施すことが重要です。電気的絶縁継手を使用することで、土中での腐食を防止できます。
・建物の基礎を貫通する配管の場合、建物の自重や土圧により応力がかかることがあります。この場合、ねじ接続部に複数の継手を組み合わせて可とう性を持たせることで、破損を防ぎます。
・他工事業者による配管の損傷を防ぐためには、工事前に協議を行い、記録を取ることで埋設管の状況を把握することが求められます。また、工事中に注意深く管理することも重要です。
4. 電動ねじ切り機(パイプマシン)の取り扱い
・電動ねじ切り機の据付けでは、スクロール側をダイヘッド側より高く据え付けることが重要です。これにより、ねじ切り時に切削油がこぼれるのを防ぎます。
・電動ねじ切り機でパイプを固定する際は、スクロールを強く締め付け、チャックでしっかりと固定します。これにより、作業中にパイプが動くことを防ぎます。
・感電事故を防止するため、パイプマシンがアースに接続されていることを確認し、漏電遮断器を設置することが必要です。また、定期的に絶縁抵抗検査を行うことが安全確保に役立ちます。
5. 金属材料
・炭素鋼の炭素含有量は0.02%~2.14%で、含有量が増すと一部の性状が弱くなる場合があります。したがって、用途に応じて適切な材料を選定することが重要です。
・LPGガス容器弁に使用される黄銅は、銅と亜鉛の合金で、耐食性と加工性に優れており、特に耐食性が求められる環境で有用です。
・ステンレス鋼のSUS304系は耐食性に優れ、広く使用されていますが、SUS403系の13Crステンレスは高温環境での腐食性が増し、磁性を有するため、使用環境に合わせて選定が必要です。
・アルミキド鋼やニッケル合金鋼は、低温環境でも破壊安全性が高いため、低温LPG貯槽の材料として使用されます。これらの材料は、極端な低温環境でも耐久性が高く、特にLPG設備に適しています。
ワンポイント解説
配管に使用される材料や施工方法の理解は、液化石油ガス設備士試験での重要なポイントです。配管用フレキ管やガス用ポリエチレン管の取り扱いに関する知識は必須で、特に接合方法や曲げ半径の考慮が求められます。配管の腐食防止や損傷対策も重要なトピックであり、適切な防食対策や応力分散のための継手選定が試験対策に役立ちます。電動ねじ切り機の取り扱いや金属材料に関する知識も欠かせません。液化石油ガス設備士として、実際の作業で求められる知識と技術をしっかりと理解しておくことが合格への鍵となります。
気密試験、漏洩試験
1. LPガス設備の気密試験、漏えい試験
・LPガス設備の気密試験は、配管や接続部がガス漏れを起こさないかを確認する重要な手順であり、試験には空気または窒素を使用します。これにより、設備が設置された後、ガスが漏れないことを確認します。
・供給管の増設工事が完了した後に行う気密試験では、機械式自記圧力計を使用します。例えば、内容積が10Lの低圧配管の気密試験を実施する場合、圧力保持所要時間は2分で十分とされています。この方法により、試験の効率と確実性が高まります。
・また、漏えい試験の結果、特に埋設部分でLPガスが漏れた可能性が疑われる場合は、ボーリングバーを使用してボーリング調査を行い、漏えい箇所を特定します。この調査によって、漏れの原因を詳しく調べ、修理や対策を講じることが可能です。
ワンポイント解説
LPガス設備の気密試験は、安全性を確保するために重要な作業です。試験では、空気または窒素を使用し、圧力保持の時間や圧力の変動を測定します。特に、供給管増設後の試験においては、低圧配管の気密性を確認するために機械式自記圧力計を使用します。漏えい試験では、埋設部分でのガス漏れが発見された場合、ボーリング調査を行うことにより、漏れの原因箇所を特定し、迅速に対応することが求められます。液化石油ガス設備士試験では、このような実務に基づいた知識が評価されますので、試験対策としてしっかりと理解しておくことが大切です。
法令、法規
1.液化石油ガスの廃棄(液化石油ガス保安規則)
・液化石油ガスの廃棄を行う際には、残ガス容器を法令に従って「くず化」処理することが義務付けられています。
・廃棄を少量ずつ継続的に行う場合も、ガスが滞留しないように検知措置を講じる必要があります。これにより、事故のリスクを減らすことができます。
・廃棄後には、バルブの損傷を防ぐための適切な措置を取ることが求められます。これにより、ガス漏れを防ぎ、安全性を確保することができます。
ワンポイント解説
液化石油ガスの廃棄時には、安全性を確保するために法的な規制に基づいた手順を守ることが非常に重要です。廃棄する際、ガスが滞留しないように細心の注意を払い、少量ずつ廃棄する場合でも、ガスの滞留を検知するための措置を講じる必要があります。これにより、ガスが漏洩するリスクを減らすことができます。さらに、廃棄後にはバルブの損傷を防ぐ措置を講じることが義務付けられています。これらの手順を遵守することで、安全な廃棄作業が実現でき、万が一の事故やガス漏れのリスクを最小限に抑えることができます。液化石油ガス設備士試験では、こうした法規に基づく安全対策の理解と実践が求められます。
液化石油ガス設備士試験の科目ごとの勉強法
「筆記試験」の勉強法
出題内容の分析
筆記試験は、液化石油ガス設備士試験の中で基礎知識を問う重要な科目です。この試験では、液化石油ガスに関する幅広い知識が必要とされます。主な出題内容は以下の通りです。
・液化石油ガスの基礎知識
液化石油ガス(プロパン、ブタン)の特性や、燃焼性、爆発性、比重などが問われます。また、容器供給方式とバルク供給方式の違いや、それぞれのメリット・デメリットも理解しておく必要があります。
・燃焼理論
液化石油ガスの燃焼原理、不完全燃焼の原因と影響、燃焼効率を高めるための方法が中心です。燃焼過程での酸素供給量や燃焼速度に関する知識も重要です。
・配管および設備の構造と機能
液化石油ガス設備に使用される配管材料(銅管、ポリエチレン管など)の特徴、調整器、容器バルブ、ゴム管などの構造や機能についての理解が求められます。
・設備の設置基準と安全管理
配管の設置基準(屋内・屋外での違い、離隔距離)や容器置き場の構造・固定方法といった設置基準、安全管理の基本事項が問われます。
・保安に関する法令
液化石油ガス法に基づく技術基準や、定期点検、保安作業に関する規定が試験範囲に含まれます。法令の理解は非常に重要です。
・災害防止と応急処置
ガス漏れ時の対応、火災や爆発事故を防ぐための対策、緊急時の応急処置が出題されます。現場での安全管理を念頭に置いた知識が必要です。
試験の基礎を押さえる参考書の使い方
筆記試験対策の第一歩は、参考書を用いた基礎知識の習得です。
・試験対策用の参考書を使用し、液化石油ガスの特性、法令、基準を段階的に学習します。特に、液化石油ガスの基本特性(燃焼性、比重、爆発性など)は試験全体の基盤となるため、重点的に学びましょう。
・参考書内の図解や表を活用して、設備や配管の構造を視覚的に理解することが効果的です。特に調整器や容器バルブの構造、配管設置基準については、詳細に確認しておくと良いでしょう。
・各章の要点をまとめた箇所を利用し、重要な項目を効率よく復習します。繰り返し確認することで、記憶の定着を図れます。
問題集を攻略して実践力を磨く方法
基礎を固めた後は、問題集を解くことで出題傾向を把握し、応用力を身につけましょう。
・過去問を中心に、実際の試験形式に慣れることが重要です。過去問を解く際は、間違えた問題に印をつけ、参考書に戻って該当箇所を再確認することが効果的です。
・解答解説をよく読み、正解だけでなく間違った選択肢がなぜ誤りなのかを理解するように心がけます。これにより、類似問題への応用力が身につきます。
・時間を計って解く練習をすることで、試験本番での時間配分に慣れることができます。特に法令や基準に関する問題は文章が長い場合があるため、素早く正確に答える練習をしましょう。
試験対策:確実に暗記しておくべき内容
筆記試験には、暗記が必要な箇所が多数あります。以下のポイントを重点的に覚えましょう。
・液化石油ガスの燃焼特性や不完全燃焼の原因
・主要な配管材料の種類と特徴(銅管、ポリエチレン管など)
・配管および容器設置の基準(屋内外での違い、離隔距離など)
・液化石油ガス法に基づく重要な技術基準や点検項目
・災害時の応急処置手順
試験勉強の最初の一歩を踏み出すコツ
効率的な学習のため、優先順位をつけて勉強を進めることが大切です。
・液化石油ガスの基礎知識や燃焼理論を最初に学びましょう。これらは他の出題範囲の理解にもつながります。
・次に、法令や技術基準を学びます。頻出項目が多く、得点源となる部分ですので、繰り返し学習して確実に覚えましょう。
・最後に、災害防止や応急処置といった安全管理に関する知識を整理します。試験だけでなく、実務でも活用できる知識となります。
忙しい人向けの試験短時間勉強法
試験直前に時間が足りない場合でも、以下の方法で効率的に勉強を進めることが可能です。
・参考書の要点まとめや章末のチェックリストを活用し、重要項目に絞って学習します。
・過去問や模擬問題の頻出項目を優先的に解き、解説を確認してポイントを押さえます。
・通勤時間や隙間時間を活用して、フラッシュカードや暗記アプリで法令や技術基準を復習します。
・試験直前は、新しい内容に手を広げず、既に学習した内容の復習に集中することが大切です。
「技能試験」の勉強法
出題内容の分析
技能試験は、液化石油ガス設備士試験の中でも実務能力を評価する重要な科目です。この試験では、液化石油ガス設備の取り扱いや安全管理に必要な技能が問われます。主な出題内容は以下の通りです。
・配管作業
ガス配管の接続作業が中心で、ねじ切りや接続部の組み立て、締め付け作業などが含まれます。また、配管材料の選定や加工(切断、曲げ作業)についても出題されます。
・器具設置作業
調整器やバルブ、ゴム管の取り付け、および容器との接続作業を適切に行うことが求められます。特に、設置基準や安全性を意識した作業が評価されます。
・気密試験
配管の気密性を確認するための試験方法や、漏れ試験の実施と判定が試験範囲となります。具体的には、漏洩箇所の特定や修正が含まれます。
・トラブル対応
設備の不良箇所を判断し、適切な対応策を実施する能力が求められます。特に、漏洩箇所の特定や修正は重要な評価ポイントです。
・作業手順の適正性
試験では作業の安全性や効率性、法令に基づいた手順の実施が評価されます。不適切な作業やミスがある場合は減点対象となるため、正確性が求められます。
参考書を使った効果的な基礎固め
技能試験の勉強では、参考書を使って基礎知識を学ぶことが第一歩です。特に、実技の背景となる理論や手順を理解しておくことが重要です。
・配管作業の手順や器具設置作業の方法について、解説書や試験対策用のテキストを活用します。特に、ねじ切りや接続作業などの基本作業は、写真や図解で確認しながら進めましょう。
・気密試験や漏洩試験の具体的な手順を参考書で学びます。どの部分が試験で評価されるのかを意識して学習することがポイントです。
・法令に基づいた設置基準や安全管理の知識を学び、実務での適用方法をイメージできるようにします。これらの知識は、技能試験だけでなく、実務でも必須となります。
問題集を解いて伸ばす実践力のポイント
技能試験では実際の作業を評価されるため、実技練習が非常に重要です。以下の方法で応用力を鍛えましょう。
・可能であれば、液化石油ガスの設備を扱う実技講習会や模擬試験に参加し、実際の作業手順を練習します。これにより、試験の流れやポイントを把握できます。
・過去問や技能試験の予想問題集を利用し、問題形式に慣れるようにします。手順を正確に覚えることが得点に直結します。
・手順が複雑な部分(例えば、ねじ切りや接続作業)は、問題集の解説を参考にしながら、実際に道具を使って繰り返し練習します。
・ミスが発生しやすい箇所(締め付け具合、接続の方向など)を重点的に確認し、間違いを減らすためのポイントを把握します。
暗記すべき試験のポイントを解説
技能試験では、特定の手順や知識を暗記しておく必要があります。以下のポイントに重点を置いて暗記を進めましょう。
・各作業の正しい手順(ねじ切り→接続→気密試験の流れなど)
・主要な配管部品や器具の名称と用途(調整器、容器バルブなど)
・気密試験や漏洩試験の方法と判定基準
・法令に基づく設置基準(配管の離隔距離、容器置き場の要件など)
・安全対策や災害時の対応手順
試験勉強の出発点となる基本事項
効率的に技能試験の勉強を進めるためには、以下の順序で取り組むと良いでしょう。
・配管作業や器具設置作業の基本的な手順を学びます。これらは技能試験の核となる部分であり、ミスなく進めることが求められます。
・気密試験の実施方法を学び、漏洩箇所の特定や判定ができるようにします。試験で評価されるポイントを理解しておくと役立ちます。
・トラブル対応について学びます。漏洩箇所の修正や設備不良箇所の判断は評価が高い項目なので、重点的に取り組みましょう。
忙しい人向けの試験効率学習テクニック
試験直前で時間が限られている場合は、以下の方法で効率よく勉強を進めましょう。
・要点がまとまった参考書や講義動画を利用し、重要な作業手順を短時間で復習します。
・模擬試験の問題や解説を見て、出題頻度が高い箇所を重点的に学びます。
・配管作業や器具設置作業の基本手順に絞って練習し、確実にできるようにします。
・動画や図解を活用して、実際の作業手順を視覚的に確認します。試験当日にどのように動くべきかのイメージが掴めます。
・試験前日は新しい内容に取り組むのではなく、これまで学んだ内容の復習に集中します。これにより、知識を定着させやすくなります。
液化石油ガス設備士とは
液化石油ガス設備士は、液化石油ガス(LPG)の保安の確保及び取引の適正化に関する法律によって、液化石油ガス設備の設置工事・変更工事を行う人は、持たなければならない資格です。例えば、液化ガスの配管接続をするときや、ガス設備を定期点検するときも必要です。
関連資格
関連資格は以下のようなものがあります。
- 高圧ガス販売主任者
- 高圧ガス製造保安責任者
- 特定高圧ガス取扱主任者
- 高圧ガス移動監視者
高圧ガス販売主任者・高圧ガス製造保安責任者については、下記の記事で詳しく解説しています。


液化石油ガス設備士試験とは その1
液化石油ガス設備士の資格を得る試験が、液化石油ガス設備士試験です。液化石油ガス設備士の資格を得る方法は、試験を受けて合格することが必要ですが、講習会を受けて検定試験に合格しても液化石油ガス設備士の免状が与えられます。
講習会は、液化石油ガス設備士講習で、液化石油ガス法で定められています。講習は経験に応じて第1講習から第3講習まであります。未経験者が対象の第1講習は、3日間コースで、19時間の講義と、2時間の実習が行われ、液化石油ガス設備士試験の内容と同じことが講義されます。LPGガスの知識や取扱いに慣れていないときは、講義を受けて資格を取得するのも一つの方法です。講義終了後に検定試験が行われますが、内容は本番の試験と同じ内容です。ただ、講義を受けたばかりで頭がフレッシュになっているため、合格率は高いと言えます。しかし、確実に合格するために、テキストを先に購入し、講義を受ける前に十分予習しておくことをおすすめします。
液化石油ガスを使う仕事は、LPGの輸入からから、販売店までの運送や貯蔵所の監理など、幅広く行われますので、液化ガスを扱う仕事では必須の資格です。なお、液化石油ガスの仕事とは分かり難いのですが、LPGガスボンベを家庭に設置し、コンロと配管を接続するような仕事も、この資格を持たないとできない工事といえば、分かり易いのではないでしょうか。
試験受験 | 講習による受験 | |
受験資格 | 制限なし | 第一講習:未経験者又は無資格者が対象 第二講習:LPガス設備工事の経験1年以上の方が対象 第三講習:建築配管技能士等の関連資格保有者等が対象 |
試験内容 | 検定試験は、筆記試験と技能試験があり、 技能試験は筆記試験に合格した方のみが受検できます。 〇筆記試験 ①法令(択一式 15問:60分) ②配管理論等(択一式 20問:90分) 〇技能試験(電動ねじ切り機:60分、手動ねじ切り機:75分) ①配管用材料・工具使用、②硬質管の加工・接続、 ③器具取付け、④気密試験の実施、⑤漏洩試験の実施 |
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合格基準 | 筆記(各科目)・技能試験とも、それぞれ満点の60パーセント程度 |
試験日程・申し込み方法
液化石油ガス設備士試験は、年に1回実施されています。筆記試験は11月第2日曜日、実技試験は11月第4日曜日です。
例えば、2021年の試験日は以下の通りです。
- 筆記試験:11月14日(日)
- 技能試験:12月5日(日)
- 技能試験:12月6日(月)※山形県・富山県・兵庫県会場
また、年に4回、全国各地で講習が開催されており、講習受講後に試験を受けることができます。
受験料金・支払い方法
試験
20,900円(非課税)
講習
- 筆記試験 15,800円(非課税)
- 技能試験 19,700円(非課税)
※令和3年10月1日から受講受験料を改定
液化石油ガス設備士試験とは その2
受験資格
液化石油ガス設備士試験の受験資格は、学歴や経験に関係なく誰でも受験することができます。
試験内容
試験の内容は、筆記試験と技能試験に分けて行われます。筆記試験の内容は、LPGガスに関する知識と、取り扱いが中心で、基礎知識・工事に必要な機械・器具や材料・配管理論・配管設計と燃焼理論・施工方法・検査の方法・保安法令などです。法令については60分で四肢択一式で15問出され、その後ガスや配管について90分で20問が四肢択一式で出されます。
筆記試験
筆記試験の項目は、液化石油ガスに関する基礎知識・液化石油ガス設備工事に必要な機械器具と材料に関する知識・配管理論配管設計と燃焼理論・液化石油ガス設備工事施工方法・供給設備と消費設備の検査方法・供給設備や消費設備の保安に関する法令からなります。
技能試験
技能試験は、例えば、配管用材料と工具を使用して、図面道理に制作する問題です。
合格基準
液化石油ガス設備士試験の合格基準は、筆記試験・技能試験ともに満点の60パーセント以上です。筆記試験は、法令で15問、配管理論等で20問のそれぞれで満点の60パーセント以上正解すれば合格となります。
前年度に筆記試験に合格している場合は、申請することで筆記試験が免除されます。
合格率・難易度
液化石油ガス設備士試験の合格率は、約35%です。2016~2020年の受験者数・合格者数・合格率については、下記の表で確認してください。
実施年 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2020年 | 1,511人 | 455人 | 30.1% |
2019年 | 1,505人 | 557人 | 37% |
2018年 | 1,536人 | 578人 | 37.6% |
2017年 | 1,715人 | 626人 | 36.5% |
2016年 | 1,867人 | 845人 | 45.3% |
合格の基準は60%以上の得点ですので、最低21問の正解得点が必要です。しかし、1問当たり4分の解答時間があるため、落ち着いて覚えていることを整理すれば得点できる可能性は高いでしょう。また、誰でも受験できるとはいっても、LPGに関係しない人が受験することはなく、仕事でLPGを扱うことが多いため、LPGの実際の使われ方や特徴などを勉強すれば、試験も通りやすくなります。
液化石油ガス設備士試験の合格率はここ4年では、35%程度なので、決して難易度が低い試験ではないと言えます。ただし、問題が出される範囲が狭いため、過去問題集を10年分くらい繰り返し勉強し、参考書で理解を深めポイントを身につければ合格の可能性が高くなると言えます。
筆記試験の合格から約3週間後に技能試験が行われます。技能試験の内容は、配管用材料及び工具の使用・硬質管の加工及び接続・器具等の取り付け・気密試験の実施・漏えい試験の実施が、試験されます。この日の試験では、電動ねじ切り機を使用したときは60分、手動の場合は75分の持ち時間で技能が試されます。技能試験の場合は、事前に職場で練習してから試験に臨むことが多いと思われるため、ほぼ問題なく合格できるでしょう。
液化石油ガス設備士試験の勉強法
液化石油ガス設備士試験の勉強法は、過去問を繰り返し、解いてみることです。数年分の過去問を、繰り返すことで、液化石油ガス設備士に関する知識・施工法・法令について覚えることができます。また、液化石油ガス設備士に関する参考書を用意し、過去問であやふやな所を解決するように勉強すれば、合格するでしょう。
参考書・テキスト
液化石油ガス設備士試験の勉強におすすめの参考書・テキストは、以下の通りです。
- 化石油ガス設備施工マニュアル(第5次改訂版)
- 高圧ガス・液化石油ガス法令用語解説
- 図解入門 よくわかる最新配管設備の基本と仕組み
高圧ガス保安協会が出版している、液化石油ガス設備施工マニュアル(第5次改訂版)では、液化石油ガス設備工事に必要な基本的な事項から、資格取得に必要な内容が紹介されています。
高圧ガス保安協会のホームページか全国官報販売協同組合のホームページで購入できます。
液化石油ガス設備士試験の勉強におすすめの参考書・テキストについては、下記のページを参考にしてください。

過去問
液化石油ガス設備士試験の過去問(法令試験問題と配管理論等の試験問題、技能試験の判定項目)は、高圧ガス保安協会の下記のページで公開されています。掲載期間は、当年度試験実施翌日~当年度1月下旬となっており、前年より前の過去問は公開されていません。
高圧ガス保安協会 正解答、合格者番号、試験問題の公表