カニクレーン・ミニクローラークレーンの特徴と活用事例を徹底解説!

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カニクレーンは、荷役作業や高所作業で活躍する特殊なクレーンです。ミニクローラークレーンと並び、小回りが利き、狭い場所でも作業を効率的にこなすことができます。特に高層建築物のカーテンウォール取り付けや墓石設置、工場内の搬入作業など、限られたスペースでの作業に強みを発揮します。クレーンのデータ収集や定格総荷重の確認が重要で、作業の安全性を確保するためには正しい取り扱いが欠かせません。
このページでは、カニクレーン・ミニクローラークレーンの特徴と活用事例について解説しています。

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カニクレーン(2.9t・4.9t・5t)のCADデータ、寸法性能表
このページでは、カニクレーン・ミニクローラークレーンのCADデータがダウンロードできるサイトを紹介しています。 カニクレーンは、積載型トラッククレーンが作業できない山間部・不整地などで作業が可能なクレーンです。アウトリガーを設置した形状が、...

荷役機械の一種であるカニクレーン・ミニクローラークレーン


それでは、荷役機械の概説と、荷役機械を大きく分類した場合のそれぞれの機能と特徴について解説しましょう。

荷役機械とは、荷物の持ち上げや、運搬する機械の総称です。
荷役機械は、別名運搬機械とも言い、重量のあるものを、連続的に運搬することの出来る機械のことです。
色々な場所で活躍する荷役機械の仲間を大きく分けると、「クレーン類」「コンベア類」「車両類」と、3つに分けることが出来ます。

そんな荷役機械には、それぞれどのようなものがあるのでしょうか。
まず、天井クレーン・ジブクレーン・塔形クレーン・橋形クレーン・ケーブルクレーンがあります。
アンローダクレーン等の、荷物を積んだり卸したりする時や、移動で活躍するのがクレーン類です。

また、クレーン類と協力して、荷物を連続的に遠方に運搬することが出来る、ベルトコンベア・チェーンコンベア・ローラコンベアや、スクリューコンベのコンベア類です。
そして、フォークリフトの自走装置で、自ら継続的な運搬することができ、運搬車類と呼ばれています。
今回は、様々な場所で活躍している、カニクレーン・ミニクローラークレーンについて紹介します。

カニクレーン・ミニクローラークレーンの特徴


それでは、カニクレーン・ミニクローラークレーンの特徴や操作性、用途について説明しましょう。

カニクレーンはクローラクレーンの一種で、特殊なアウトリガーを持った、ミニクローラクレーンを指します。
主なメーカーは、古河ユニックと前田製作所です。アウトリガーを設置した状態が、カニの形に見えることから、通称カニクレーン、時には、クモクレーンと呼ばれます。
トミカシリーズ「前田製作所かにクレーン」の人気がきっかけで、「カニクレーン」の呼称が定着したと言われています。

カニクレーンの最大の特徴は、段差がある場所でもアウトリガーを設置できることです。
カニクレーンは、山間部や墓地など、狭い場所での作業用に石材業で普及しました。
そのため、アウトリガーがカニ足のような特殊形状になっており、段差を避けて設置することができるのです。
走行体がゴムクローラになっているため、軟弱地や未舗装道路でも走行できます。

運転席は無く、車上の操作パネルで走行・操作します。
走行速度が人の歩行程度なので、公道の移動はトラック等に積載して運搬します。
最大2.9トンつりの、コンパクトな形状です。

カニクレーンの用途と作業は、狭い場所でのクレーン作業を得意とします。
アウトリガーが、設置場所に応じて、張り出し角度や長さを変えられる他、段差や障害物を避けて設置できます。
そのため、霊園や墓地、山間部、狭い建築・土木現場でのクレーン作業に適しています。
全幅が600mm~800mmと走行形状がコンパクトなため、室内や廊下でクレーン作業することも可能です。

狭い場所や屋上での作業など、多様な場所での作業に用いられるカニクレーン。その多彩な用途は、建設現場から資源開発の現場まで無限大に広がっています。そのため、カニクレーンが導入される現場や作業場などは意外に多くなっています。現場や作業場の図面をcadなどで起こす際には、カニクレーンの概要や特徴を知っておくことは、非常に重要な要素だと言えるのです。カニクレーンのcadデータは、他の建機などと同様に無料データやフリー素材などが数多く存在しています。cadのデータをダウンロードして取り扱う前に、まずはカニクレーンについて簡単にチェックしておきましょう。

前田製作所の製品

カニクレーンとは、アウトリガーと呼ばれる4本の足が、カニの足ように広がって車体を支えるクレーンです。4本の足で接地面積を広くしている一方、接地圧が抑えられているので、柔らかい地盤の場所や整地されていない路面などで作業をする事が可能となっています。しかしながら、走行スピードは早くないので、公道では自走ができません。
一般的にもカニクレーンと呼ばれる事が多い4本足のクレーンですが、実は前田製作所の商品名がその元です。そのため、古河ユニックなど他のメーカーが取り扱っているカニクレーンは「ミニクローラークレーン」と命名されています。ただし、一般的に見れば、カニクレーンとミニクローラークレーンの違いはメーカー以外はあまりありません。そのため、作業現場の図面をcad図で起こす場合、カニクレーンと指定があった場合でも、実際は別メーカーのミニクローラークレーンの場合があります。
カニクレーンのcadデータを取り扱う場合は、実際に現場で導入されているクレーンのメーカーチェックが大切です。フリーの素材や無料データのcadを図面に落としたものの、どうしても差異が生じてしまう場合などは、カニクレーンの指定であったとしても実際はミニクローラークレーンの場合もあると考え、cadデータを見直すと良いでしょう。

カニクレーンの構成

カニクレーンおよびミニクローラークレーンの主な構成は、走行台車部、クレーン部、安全装置となっています。この構成は、前田製作所や古河ユニック以外のメーカーにおていも同様です。

カニクレーンの操縦席

カニクレーンやミニクローラークレーンは、その小型なボディーの性質上、操縦席がない場合が多いです。その場合は、操作パネルが機械外部に備え付けられているのが一般的です。一方で、操縦席が備わっているカニクレーンやミニクローラークレーンも存在します。多くの場合は、機材の総重量および長さによって操縦席の有無が決まっているようです。そのため、図面に起こす際には、クレーンの種類や重量などもチェックし、cad図にcadデータを落とし込むようにしましょう。

カニクレーンが活躍する現場とは

cadデータを取り扱う前に、カニクレーンはどういった現場や場所で活用される建機なのかを知っておくべきです。カニクレーンやミニクローラークレーンがどのような現場で活用されているか知っておけば、図面を作成する前段階から準備やイメージを付ける事ができるからです。また、フリーや無料のcadデータを探すだけではなく、その機材の特徴を知ることで、より信頼度のあるそしてプレゼンテーション能力の高いcad図を作り上げることができるでしょう。

高層階のカーテンウォール取り付け

カニクレーンの代表的な作業の一つとして、高層階でのカーテンウォール取り付けがあります。カニクレーンであれば、タワークレーンのように稼働する時間を縛り付けません。そのため、工期短縮やコストの縮減が期待できます。

墓石などの設置

カニクレーンは墓石の設置にも多くの場面で活用されます。日本の墓地の場合、狭い通路や墓が密集している場合が多く、こうした狭い場所での墓石などの設置作業に使われるわけです。

上部に障害物がある場所のガラス据え付け

ガラスの据え付け作業時に上部に障害物がある場合でも、カニクレーンを活用すれば作業が可能です。また、ガラス据え付け工事は、室内であったり狭い場所である事が多く、それらの条件を克服できるのもカニクレーンの特徴です。

屋上の作業

大型クレーンのように道路面からのアクセスが不必要なカニクレーンは、屋上作業でもその特性を発揮します。鉄塔の基礎工事や鉄骨の据え付け現場などにおいても、カニクレーンを見ることができるはずです。

住宅資材の吊り上げ作業

大型のクレーンとは違い狭い場所でも作業が可能なカニクレーンは、住宅資材の吊り上げ作業などでもその力を発揮します。

プラントや工場

プラントや工場は、その業種や機能によっては天井クレーンを設置できない場合があります。そういった場面にもカニクレーンは活躍を見せます。

ディスプレイや美術品の据え付け

大型商業施設やスタジアムといった場所にあるディスプレイや看板も、カニクレーンにより設置されてる場合が多いようです。また、美術品の据え付けなど、スムーズな動作が必要な場所にあってもカニクレーンはその力を発揮します。

その他多くの場所で活用されるカニクレーン

他にも石油やガス産業といった場所や、地下鉄工事、水道管工事、トンネル工事、線路脇や線路上での資材の移動など、非常に多くの場面で活用されています。

カニクレーンcadデータの取り扱い

カニクレーンおよびミニクローラークレーンについは、前田製作所や古河ユニックのホームページに、無料のcadデータとしてダウンロード可能な状態で公開されています。また、詳しい図面や寸法といった、cad以外の情報もホームページに記載れていたり、カタログがダウンロードできたりします。cad図を作成する時には、まずは前田製作所や古河ユニックといった、メーカー公式のホームページでcadデータを探すことが大切です。その上で見つからないcadデータなどを、無料やフリーで公開している一般のcadを取り扱うサイトを探すと良いでしょう。

カニクレーンの定格総荷重などについて

カニクレーンは、ブームの長さや角度に対応して負荷させることができる最大荷重(定格総荷重)が変わります。そのため、現場に導入されているクレーンを把握し、取り扱うcadをダウンロードして使用する事が重要です。多くの場合は先に紹介したように、前田製作所や古河ユニックといった公式ホームページから、フリーのcadデータを無料でダウンロードできるはずです。もし前田製作所や古河ユニックといったメジャーなメーカー以外のクレーンを使用している場合は、フリーのcadを探してcad図に落とし込みましょう。

カニクレーンは作業半径にも注意

cadで作業現場の図面や軌跡図を作成する場合、カニクレーンの作業半径把握は重要です。作業半径を組み込んだ図面を作成する事で、より信頼度の高いcad図が作成されるからです。また、現場の安全確保にも重要なファクターとなるはずです。作業半径は、旋回中心からフック中心までの水平距離となっていますので、前田製作所や古河ユニックといったメーカーのホームページでカタログなどを参考にすると良いでしょう。

カニクレーンのデータを収集しておこう

カニクレーンのcadについて紹介しました。カニクレーンは非常に多くの現場や作業で導入される建機です。そのコンパクトさと取り扱いやすさから、cad図を作成する時には必ず一度は出会う建機と言えるでしょう。前田製作所や古河ユニックなどのメーカーホームページまたはフリー素材のサイトなどから、cadのデータを予めダウンロードしておくのも良いでしょう。