特別管理産業廃棄物とは、産業廃棄物の中でも、爆発性・毒性・感染性など有害なものが含まれていいる廃棄物です。廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって、特別管理産業廃棄物を排出する事業場は、特別管理産業廃棄物管理責任者を設置する必要があります。
特別管理産業廃棄物管理責任者の役割は、事業場から、どの種類の特別管理産業廃棄物が、どれだけ排出されているかを把握し、特別管理産業廃棄物の処理方法を、誰が・いつ・どのように処理するといった計画を立案します。処理すると同時に、どれだけ処理したかを記録し、報告できるように管理する必要もあります。特別管理産業廃棄物管理責任者となるには、法で定めた資格を持っていることが必要です。
特別管理産業廃棄物管理責任者とは
廃棄物の処理及び清掃に関する法律によって、特別管理産業廃棄物を排出する事業場は、特別管理産業廃棄物管理責任者を設置する必要があります。特別管理産業廃棄物とは、産業廃棄物の中でも、爆発性・毒性・感染性など有害性のあるものが含まれている廃棄物です。
特別管理産業廃棄物管理責任者の役割は、事業場から、どの種類の特別管理産業廃棄物が、どれだけ排出されているかを把握することから始めます。状況を把握してから、特別管理産業廃棄物の処理方法を、誰が・いつ・どのように処理するといった計画を立案し、処理を進めます。計画を立てたら、どれだけ処理したかの実績を記録し、定期に報告し、またいつ報告を求められても応じられるように管理する必要があります。
特別管理産業廃棄物管理責任者となるには
特別管理産業廃棄物管理責任者となるには、法で定めた資格を持っていることが必要です。
この資格を取るには、特別管理産業廃棄物管理責任者講習会を受け、特別管理産業廃棄物管理責任者修了試験に合格すれば、資格が取れます。資格を取るための条件は特になく、誰でも講習に参加して、修了試験に合格すれば資格を得ることができます。
特別管理産業廃棄物管理責任者の資格を取るには
特別管理産業廃棄物管理責任者の資格を取るには、特別管理産業廃棄物管理責任者講習会を受け、特別管理産業廃棄物管理責任者修了試験に合格すれば、資格が取れます。資格を取るための条件は特になく、誰でも講習に参加することができ、修了試験に合格すれば資格が得られます。ただし、注意点として、特別管理産業廃棄物中に、感染性廃棄物が含まれる場合は、特別管理産業廃棄物管理責任者の資格で処理することはできず、感染性産業廃棄物を生ずる事業場のための廃棄物管理責任者講習会で、資格を取る必要があります。感染性のあるときの講習会の受講資格は、医師や看護師などの医療関係者・環境衛生指導員資格者・薬学系大学か高専の卒業者でないと受講できません。
特別管理産業廃棄物中に感染性廃棄物が含まれる場合
特別管理産業廃棄物中に、感染性廃棄物が含まれる場合は、特別管理産業廃棄物管理責任者の資格で処理することはできず、感染性産業廃棄物を生ずる事業場のための廃棄物管理責任者講習会で、資格を取る必要があります。感染性のあるときの講習会の受講資格は、医師や看護師などの医療関係者・環境衛生指導員資格者・薬学系大学か高専の卒業者でないと受講できません。
特別管理産業廃棄物管理責任者の講習会
課程名 | 対象者 | 廃棄物処理法施工規則関係条文 | 受講時間 |
特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会 | 特別管理産業廃棄物管理責任者の資格を取得しようとする方 | 規則8条17第2号 | 5.5時間 |
医療関係機関等を対象にした特別管理産業廃棄物管理責任者に関する講習会 | 医療関係機関等における特別管理産業廃棄物管理責任者の資格を取得しようとする方 | 規則8条17第1号 | 5.5時間 |
特別管理産業廃棄物管理責任者講習会は、1日で終わります。
講義方式は、講義会場に集合しての講習会ですが、最近の講義は、テキストが事前に送付され、講義はWEB上で行います。最後の修了試験の時だけ、試験会場に足を運んで修了試験を受けるようになっています。WEB上の利点は、何回でも講義を見ることができることで、忘れたとしても再度見ることが可能です。
日程
特別管理産業廃棄物管理責任者講習会は、おおむね月に一度実施されています。
最新の日程については、日本産業廃棄物処理振興センターのサイトで確認してください。
申込方法・費用
特別管理産業廃棄物管理責任者の講習会の申込方法は、WEBからのみです。申し込む際には、本人確認用の顔写真データが必要になります。定員になり次第締め切りとなるため、早めに申し込むようにしましょう。
特別管理産業廃棄物管理責任者の受講料は、13,800円(税込)です。
日本産業廃棄物処理振興センターの申し込みページ
講習会の内容
講義の内容は、行政概論が約150分の講義です。内容としては、廃棄物定義・廃棄物処理法・特別管理産業処理計画・処理計画・産業廃棄物管理マニュアルについての講義です。
次の講義は、特別管理産業廃棄物の処理と管理に約180分の講義があります。講義の内容は、処理計画・処理計画の実際方法・産業廃棄物管理マニュアルの作成などの講義です。
特別管理産業廃棄物管理責任者試験
講義が終わると、修了試験となります。修了試験は30分で20問を解答します。問題は四肢択一問題と、○×問題が出て、70%以上の正解があると合格です。合否については、試験から7~10日後にマイページで確認できます。
試験に合格すると、修了証が交付されます。終了証が届くのは、試験から約2週間後です。不合格だった場合には、再試験の案内が送られてきます。
不合格であっても、2年後の3月まで2回に限って修了試験を再受験できます。講習会の開催は、東京都のように地域を限定せず、関東地方で探せば、年に複数回は講習会が開かれているため、いつでも受験ができます。
合格基準
特別管理産業廃棄物管理責任者試験は、二者択一及び四者択一のマークシートの問題で20問中14問以上の正解で合格となります。
合格率・難易度
特別管理産業廃棄物管理責任者試験は、講習会を真剣に受講すれば試験に合格できる程度の、難易度が非常に低い試験です。合格率は90%以上と言われています。試験に合格するために、事前に勉強する必要は特にありません。
ただし、学校を卒業した常識的な知識だけでは、合格することは難しいです。講習の座学に飽きて居眠りなどをする人にとっては、難易度は非常に高い試験と言えるでしょう。
特別管理産業廃棄物管理責任者試験の勉強法
特別管理産業廃棄物管理責任者試験の勉強方法は、講義をしっかり聴くことです。テキストが講習会数日前に配布されますが、ざっと見程度で詳しく見る必要はありません。
講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句などを指摘してくれますので、それらはテキストにマークを入れるなり、ノートに記録などして覚えるようにします。講師の方が指摘することのいくつかは、ほぼ終了試験に出ると考えて良いでしょう。
1日目の講習会が終了してから、自由な時間が持てますので、その日にやった事を、マークやノートへの記述をもとに整理し、覚えるようにします。
特別管理産業廃棄物管理責任者試験に落ちる人とは
講習会形式で講義の後で修了試験を行う資格は、数多くあります。そのような資格は、落ちる人が少ないのが一般的です。講師の方から、「真面目に話を聞いていれば落ちることはない」と言われることもあります。
それでも落ちる人がいる理由は、講師の指摘ポイントを聞き逃したためで、その中で多いのが、居眠りです。就職後に、2日間の座学を経験することはまれで、うっかり睡魔に襲われる場合もあります。そこをどう乗り切るかで、資格を得るかどうかが決まってしまいます。
テキストは購入すべき?
特別管理産業廃棄物管理責任者講習は、講義動画を視聴して受講する形式です。動画を視聴するだけで十分合格できるため、あえて市販のテキストを購入する必要はありません。
市販されているテキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。
試験に合格するためのポイント
試験に合格するためのポイントは以下の通りです。
- 動画の内容を真剣に聞き、ポイントをメモする
- 動画視聴中に居眠りしない
- マークシートの記入ミスに注意
当たり前のことばかりですが、合格するためには必要なことです。合格率が高い試験ですが、手を抜かず真剣に取り組みましょう。
過去問と重要事項の解説/特別管理産業廃棄物管理責任者試験
●本解説に使用した参考文献
環境省「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」
環境省「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令」
環境省「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則」
環境省「建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(建設リサイクル法)」
環境省「特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)」
環境省「廃棄物等の処理」http://www.env.go.jp/recycle/waste/index.html
環境省「特別管理廃棄物規制の概要」http://www.env.go.jp/recycle/waste/sp_contr/index.html
国土交通省「建設業法、建設業法施行令、建設業法施行規則」
日本環境衛生センター「廃棄物処理法の解説/廃棄物処理法法令集」http://jescbook.shop-pro.jp/?pid=152191847
全国産業資源循環連合会「各種冊子・いんだすと年間購読」https://www.zensanpairen.or.jp/application/books/