圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

03 cc0222 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト 基礎工 ソフト

このページでは、圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフトついて紹介しています。
 ・圧密沈下計算のフリーソフトを紹介
また、圧密沈下に関連した知っておくと役立つ情報などを掲載しています。
 ・圧密沈下の調査・計算方法をわかりやすく解説
 ・基礎工の種類と支持力計算ついて紹介
 ・基礎の設計する上での留意点を紹介
 ・圧密沈下計算ソフトを導入するメリットとは

圧密沈下計算のフリーソフト その1

杭の支持力算定プログラム (道示編)

杭の支持力算定プログラム (道示編)0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

杭の許容支持力を道示IVに基づいて算定するプログラムです。支持杭および摩擦杭の許容支持力の、算定ができます。打込み杭工法・場所打ち杭工法・中堀杭工法・中堀杭工法・中堀杭工法など施工法別に標準的な値を算出するシステムです。杭の支持力検討グラフを簡単に作成できます

杭基礎の安定計算

杭基礎の安定計算0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

道路橋示方書・同解説IV下部構造編(H14.3)に準拠し、線形弾性地盤反力法にて杭基礎の設計を支援するプログラムです。杭基礎の安定計算を検討します。常時、暴風時およびレベル1地震時に対する安定検討が行えます。杭のバネ定数は内部計算機能があります。

DPILE

DPILE0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

PC、PHC杭の水平耐力検討用ソフトです。断面性能も入力不要です。見積用には最適です。保有水平耐力計算の計算条件等を入力し解析を行います。保有水平耐力が必要保有水平耐力以上になればOKです。NGとなる場合は必要な箇所を補強し耐力を上げていく必要があるシステムです。

NPILE

NPILE0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

杭の支持力計算用プログラムです。杭の諸係数は入力する必要が有りません。杭の許容支持力は、地盤の極限支持力と杭体の許容応力度より定まります。支持地盤として良好な硬い地盤であれば、支持層の深さに関係なく、支持杭として設計することになります。フォーマットはエクセルです。

杭ののみこみ長さによる必要有効成の計算

杭ののみこみ長さによる必要有効成の計算0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト

杭ののみこみ長さによる必要有効成の計算を行うおすすめツールです。杭径及び杭耐力による必要基礎成(デプス)の計算システムです。フーチングへの杭頭の呑み込み長さは、大径杭の場合はへりあき300mm程度、呑み込み長さは200mm程度(杭頭鉄筋の必要溶接長+70mm程度)です。エクセルを使ったひな形(雛形)なので、さまざまなフォーマットに対応できます。

圧密沈下計算のフリーソフト その2

SS式試験 SS式試験によるの支持力度

SS式試験 SS式試験によるの支持力度0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト
SS試験(スエーデン式サウンディング試験)による地盤支持力度の計算が行えるフリーソフトです。SS試験による計算については、1メートル当たりの半回転数Nswにより「国土交通省告示1113号」長期地盤の許容支持力度式を適用して求めています。SS試験での調査方法や注意点についてはJIS A 1221「スエーデン式サウンディング試験方法」に基づいた方法で取り扱いましょう。

杭基礎: PHC杭(短杭)の許容支持力の算定

杭基礎: PHC杭(短杭)の許容支持力の算定0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト
杭基礎:PHC杭(短杭)の許容支持力の算定が行えるフリーソフトです。ソフトウェアをダウンロードして導入することで、簡単に複雑な計算を算出してくれます。複雑な計算式や算出式について、ゼロからシステムを構築するより効率的で効果がわかりやすいはずです。また、他のソフトウェアと併用して使用するのもおすすめで、それぞれのソフトの特徴を活かした使い方を心がけましょう。

杭基礎: 負の摩擦力に対する杭の支持力の検討

杭基礎: 負の摩擦力に対する杭の支持力の検討0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト
杭基礎:負の摩擦力に対する杭の支持力の検討することができるフリーソフトです。ソフトウェアを導入することで、複雑な操作を介さずに簡単に検討を行うことが可能です。ソフト自体はエクセルで作成されていますので、使用方法についても一般的な知識があれば簡単に操作することができます。VBAが使用されていますので、マクロの使用を有効にしてから作業を行うようにしましょう。

エクセルによる地耐力の計算 SI単位

エクセルによる地耐力の計算 SI単位0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト
建築の地耐力を新規準で計算してくれるシェアウェアです。単位はSI単位となっています。デモ版として一部入力制限がありますので、全機能を開放する場合は使用に対する支払いが必要となります。基本的にはエクセルを使用したソフトウェアとなっているため、インストーラーは必要ありません。エクセルの操作ができるユーザーであれば、簡単にソフトを使いこなすことができるでしょう。

杭基礎の耐震設計

杭基礎の耐震設計0 - 圧密沈下の計算方法とおすすめフリーソフト
杭基礎の地震時保有水平耐力法による耐力の照査を行うことができるソフトウェアです。キホ的には「道路橋示方書・同解説 下部構造編」に準拠じて照査を行っています。断面力の算出を行う時には、底版を剛体と仮定し杭基礎全体の変位を杭頭部のバネマトリックスを介して、地盤及び杭体の非線形性を同時に考慮しています。複雑な計算を簡単に取り扱ってくれるので業務効率の向上に繋がります。

圧密沈下の調査・計算方法 その1

サウンディング試験は適切な手法を使うことが大切

サウンディング試験とは、ロッドにつけた抵抗体を地中に挿入し、貫入・回転・引き抜きなどの抵抗などを計測し、地盤の強さを確認する調査方法です。サウンディング結果に加え、地盤から採取された「乱さない試料」(一度も乱されていない土の塊)を用いた室内土質試験により求められた力学定数との関連性を確認することで、地盤の強度特性を推定することが可能となります。
サウンディング試験の代表的なものには、標準貫入試験、スウェーデン式サウンディング試験、コーン貫入試験などがあります。
標準貫入試験は、一般にボーリング調査とも呼ばれ、ボーリングによって掘削した孔を利用して、1mごとに地盤の硬さを測定する試験方法です。あらゆる構造物の設計に適用されており、実施例も多い手法です。
スウェーデン式サウンディング試験は、鉄製の棒をオモリの重さと鉄棒の回転のみで貫入するため、標準貫入試験と比較して、試験装置の設置が簡単で安価な点がメリットです。
そのため、深さが10mくらいの地盤調査によく使われており、住宅など小規模な建築物の基礎設計に用いられることの多い手法です。
コーン貫入試験は、粘性土や腐植土などの軟弱地盤を対象にコーン貫入抵抗値などを計測する方法です。コーン貫入抵抗値は一軸圧縮強度試験の結果と相関があるため、コーン貫入抵抗値から一軸圧縮強度、粘着力、N値などを関係式により算出することができます。
このように、サウンディングは、地盤強度を間接的に求める手法ですが、求められる精度や現場の状況に応じて適切な手法を選択することにより、効率よく経済的な調査を実施することができます。

標準貫入試験は実績が多数ある地盤調査方法

標準貫入試験は、正式にはボーリング・標準貫入試験といい、最も信頼されているサウンディング試験であり、小規模建築物から大規模な土木工事まで実績も多数あります。
標準貫入試験は、ボーリングにより掘削した孔を利用して、ボーリングロッドの先端に貫入試験用サンプラー(試験採取器)を取り付け、ロッド(鉄棒)の上部にオモリ(モンケン)をつけた状態で自由落下させて、貫入試験用サンプラーの貫入量が30cmとなる打撃回数を計測します。この打撃回数をN値と呼び、地盤の安定性を推定する目安とすることができます。
なお、N値の計測のために用いられるオモリは約63.5㎏あり、軟弱な地盤では打撃する前に30㎝貫入してしまう場合があります。この現象を「モンケン自沈」と表記し、N=0と評価されます。このように、標準貫入試験ではN=0〜1の間の地盤強度を定量的に評価することができないというデメリットがあります。
標準貫入試験は、ボーリング掘削する必要がありますが、貫入試験用サンプラーで土質試料を採取できるというメリットがあります。通常、ボーリング掘削は1mごとに実施されますので、1mごとの土質試料から地盤の状態が把握できます。この土質試料から地盤の状態を直接確認することができるため、高い調査精度が得られます。

スウェ—デン式サウンディング試験は住宅の地盤調査で一般的な方法

スウェ—デン式サウンディング試験は、標準貫入試験(SPT)の簡易法として位置づけられており、戸建住宅向けの地盤調査のほとんどが本試験によって実施されています。
標準貫入試験では、鉄棒(ロッド)を地盤に突き刺し計測するので大きな打撃エネルギーが必要ですが、この試験法では、小さなエネルギーで地盤の強さの計測を行うことができます。
具体的には、鉄棒(ロッド)の先端に円錐形をねじったようなスクリューポイントを取り付け、それを地面に垂直に突き立て、この鉄棒にオモリを載せていきます。オモリの重さを4段階(0.25〜1kN)で増加させていき、オモリの重さだけで鉄棒が25cm地盤内に貫入した地層を自沈層と呼びます。1kNのオモリを載せても鉄棒が25cm貫入しない場合は、鉄棒を回転させ地面にねじ込んでいきます。この層を回転層と呼びます。
一般的に、自沈層は軟弱地盤で、回転層は良好な地盤と分類し、回転層では回転数が多いほど硬い地盤と評価されます。
この試験の結果は、標準貫入試験の結果(N値)と関連性があり、換算N値を算出することができます。換算N値は、N値と同じように使えますが、標準貫入試験で求めたN値より精度は低くなります。
この試験法の大きなメリットは、標準貫入試験より安価であることと標準貫入試験で確認できないN<1の地盤強度を確認できることの2点です。安価に実施できるため、住宅の地盤調査では原則として4箇所以上の調査を行っており、敷地内の地盤の連続性を詳細に把握することができ、建物の不同沈下の可能性について高い精度で判定を行うことができます。

ネット上には、サウンディング試験のデータをエクセル(excel)形式で簡単に整理、処理できるテンプレートやツールがたくさんあります。
無料でダウンロードできるフリーソフトがたくさんあって迷いますが、おすすめ比較ランキングサイトなどでの評判を参考に人気のソフトウェアやアプリを選ぶとよいでしょう。

圧密沈下の調査・計算方法 その2

地盤の連続性などを調査するなら物理探査で

物理探査とは、弾性波の伝達速度や電気抵抗などを計測することにより、地下の地盤構造や基礎構造物周辺の状態を可視化する手法であり、弾性波探査、表面波探査、電気探査、電磁探査、磁気探査などがあります。
住宅の地盤調査では、表⾯波探査法がよく使用されます。表⾯波探査法は、削孔が不要な非破壊方式であり、一回の計測時間が比較的短時間などのメリットもありますが、土質の判断や地下水位の確認ができないなどの課題もあります。
建物に大きなダメージを与える不同沈下は、⽀持⼒不足や軟弱地盤の地層傾斜などにより発生するため、住宅の地盤調査では、地盤の連続性を評価することが重要となります。
標準貫入試験などのサウンディング試験では、一箇所の地盤の⽀持⼒を高い精度で調査することができますが、地盤の連続性を調査し、評価することはできません。
これに対し、物理探査では,地盤に関する情報を二次元あるいは三次元で得ることができ、地盤の連続性・不均質性を把握することができます。また、物理探査は、広範囲の地盤の調査にも適用ができます。ただし、得られたデータの解析方法が充分に確立しているとは言えず、研究すべき課題が多く残されております。
また、物理探査とサウンディング試験を組み合わせることで、地盤の連続性や地盤の支持力を比較的簡易に高い精度で把握するための取り組みが続けられています。現時点では、それらのデータの適用性を評価した事例は少なく、その適用には十分なデータの蓄積が必要といえます。

物理試験とは土の物理的性質を調査する方法

標準貫入試験では、貫入試験用サンプラーで地盤の「乱さない試料」(一度も乱されていない土の塊)を採取できます。この「乱さない試料」を用いて、室内土質試験を行うことで、さまざまな分析を行うことができます。室内土質試験のうち、地盤密度、粒子の大きさ、水分の量、流動しやすさなどの土の物理的性質を調べる試験を物理試験といいます。
地盤は、土と水と空気で構成されており、地盤の強さは、それらの隙間の大きさ、隙間内の水や空気の量、粒子の大きさなどにより決まってきます。そのため、物理試験を行うことにより、地盤の強さや変形しやすさを把握することができます。精度が求められない基礎地盤の工事であれば、N値といくつかの物理試験を実施することで設計に適用することも可能です。
ただし、物理試験で把握できる物理的な性質と地盤の強度とは、必ずしも一致するものではありません。同じ土質であっても、これまでの地盤形成の過程が違えば、その強度や変形に関する性質が異なるため、物理試験結果を判断する場合は、この点に十分留意する必要があります。

力学試験で土の力学的性質を調査できる

貫入試験用サンプラーで採取した地盤の「乱さない試料」を用いて、室内土質試験を行うことで地盤の強さを正確に把握することができます。室内土質試験のうち、地盤の強さや変形のしやすさなどの土の力学的性質を調べる試験を力学試験といいます。
力学試験には、一軸圧縮試験、三軸圧縮試験などがあります。一軸圧縮試験は「乱さない試料」を押し潰すときに要する最大の力を地盤の強さとする試験方法で、地盤調査では頻繁に行われている力学試験です。三軸圧縮試験と比べて簡易に行うことができますが、粘性土に適した試験方法であり、砂質土には適しておりません。
小規模な工事であれば、物理試験やサウンディング試験で算出したN値を用いて設計することは一般的ではありますが、建物荷重を考慮した地盤の安全性を正確に把握する場合は、力学試験の実施が必要となります。
力学試験を実施することで、事前調査の費用は増加することになりますが、地盤や構造物の条件によっては、正確に求めた地盤の強さを基に設計することにより、建設コス卜を低く抑えられる場合があります。これは、設計手法において、地盤の強さを小さめに評価し、安全側の設計結果となるように考慮されているためです。
また、高い精度の設計を行う場合、力学試験により地盤の強さを正確に求める必要がありますので、地盤の専門家に試験計画を依頼しましよう。力学試験の条件が現地の地盤の条件と異なると、試験結果では現地の地盤を正しく評価できないため、設計の信頼性が低くなります。

地盤支持力・地耐力・地盤改良などの計算ソフトは、製品版のシステムだけでなく、無料のフリーソフトでも実務に使用できるものが多くあります。
さまざまな計算機能にも対応しており、地耐力計算、杭支持力計算、地盤改良計算、ベタ基礎構造計算、標識基礎構造計算、看板基礎計算、直接基礎、べた基礎、置き換え基礎、支持力係数、極限支持力計算、沈下量計算、圧密沈下計算、許容支持力計算、地盤支持力計算、内部摩擦角、液状化判定などがあります。
ソフトウェアにより対応する計算機能も異なりますので、比較検討の際には、必要な計算機能が付いているかどうかを確認してみてください。

基礎工の種類と支持力計算

基礎工とは、土木構造物や建築構造物等の基礎であり、直接基礎や杭基礎などを称するものです。基礎の種類には主に直接基礎、べた基礎、杭基礎があり、このうち直接基礎は、地盤の上に剛な基礎を設けるシンプルな構造であり、大型構造物の基礎をはじめ、標識基礎や看板基礎等の小構造物の基礎にも用いられます。
べた基礎は基礎の立上りだけの布基礎と異なり、底版一面が鉄筋コンクリートになっている基礎のことをいいます。また、地盤が緩く直接基礎として構造物を支持できない場合には、基礎杭を用いて強固な地盤まで構造物を杭で支持することもあります。
基礎工の計算法には、基礎の種類(構造形式)や、地盤の状況、構造物の荷重規模によって、設計手法もそれぞれ異なるため、それぞれの形式や構造を理解した上で、適切な計算手法を用いて設計を行う必要があります。
基礎工計算ソフトに関しては、ネット上に有料、無料を合わせて多くのフリーソフトやエクセルテンプレート、ひな形があります。また、直接基礎をはじめ、べた基礎、置換え基礎の計算、標識基礎構造計算や看板基礎計算などを簡単に無料でダウンロードできるサイトもたくさんあるため、さまざまなソフトを試して比較を行った上で導入の参考にすることがおすすめです。

地盤の支持力と許容支持力の算出概要

地盤の支持力とは、土木・建築等における構造物の荷重によって地盤が破壊しないような強度(極限支持力)のことであり、この値に安全率を見込んだ抵抗力のことを許容支持力といい、それぞれの算出概要については以下のとおりです。

地盤の極限支持力

基礎から受ける荷重が増加すると、地盤は塑性化して局部的に極限状態となり、それが進行すると全体が極限状態となります。荷重が小さい範囲であれば地盤は弾性的な状態で変形するものの、変形の増加とともに塑性域(非線形域)に至ります。
塑性域に入ると荷重を除いても変形が残留し、その荷重を維持すると変形が長期的に発生する現象が生じます。さらに変形が進むとこれ以上は地盤抵抗が増加することのない極限状態となり、この状態における荷重を極限支持力といいます。
極限支持力は、地盤の粘着力、根入れ部分の土被り圧、底面下の地盤自重に対し、それぞれ底面地盤の内部摩擦角をファクターとする支持力係数を乗じて算出されます。

地盤の許容支持力

地盤の許容支持力は、基礎地盤の極限支持力に対して、常時および地震時等の荷重状態によって、安全率を確保した値として算出されます。
また、一般にこの値は直接基礎の場合は地耐力とも呼ばれ、杭基礎の場合は杭の許容支持力となります。
地盤の極限支持力や許容支持力の計算に関するソフトやエクセルのテンプレートは、無料のフリーソフトでも実務に使用できるものが多くあります。
どのフリーソフトを使ったらいいか迷うところですが、比較ランキングサイトなどでの人気や評判を参考に、自分に合ったものをダウンロードすることがおすすめです。
製品版の購入の前におすすめのフリーソフトをダウンロードし、いろいろ使って比較した上で自分に合った支持力計算ソフトを選ぶことをおすすめします。

基礎の設計する上での留意点

基礎地盤が軟弱な場合、構造物の規模および軟弱地盤の状況によっては、圧密沈下や液状化について検討を行い、必要に応じて地盤改良を採用したり、杭基礎形式として深く杭を打ち込んで支持力を確保するなどにより、構築する構造物の長期安定性を確保する必要が生じます。

圧密沈下

粘性土層の多くは、荷重の増加あるいは地下水位の低下により地中の有効応力が増加し、著しい圧密沈下を起こします。土の体積変化を引き起こす可能性のある地盤における設計上の地盤面は、その層が薄い場合にはその下面に、厚い場合には変化量を考慮して定める必要があります。また、沈下量の計算は、地盤の上に築造される構造物に対し、時間とともに生じる圧密沈下量を算出して対策検討に用いるものとなります。

地盤の液状化

地盤の液状化とは、地震時に地下水位の高い砂地盤が、地震の震動によって液体状になる現象のことです、
地震時に液状化現象が生じると地盤は急激に支持力を失い、基礎杭(特に摩擦杭)においては杭周面の摩擦力が減少し、構造物に不同沈下が生じる恐れがあることから、地震の際に液状化が発生するか否かについては、設計段階で液状化の判定を行う必要があります。
一般に、圧密沈下計算や液状化判定は、基礎工とは別に単独で計算実行が可能なため、使用できる無料のフリーソフトはたくさんあります。また、フリーでダウンロードできるexcelのテンプレート、ひな形ソフトに対し、どれを使えばいいのか迷ってしまうところですが、そのような場合には比較ランキングサイトなどでおすすめのツールをダウンロードして参考にするとよいでしょう。いろいろ比較して自分に合ったものを選び、それらを活用することで、沈下量計算、液状化判定における実務の効率化を図ることをおすすめします。

地盤改良

土木・建築等の構造物を地盤上に構築するにあたり、地盤に圧密沈下や液状化等が懸念される場合において、構造物の安全性を確保するため地盤に人工的な改良を加えることを地盤改良といいます。
設計に当たっては、現地盤における沈下量の計算ならびに円弧すべりによる安定計算を行い、安全性が確保できない場合には地盤改良層厚の検討を行います。
地盤改良工法には、置換工法、浅層混合処理工法、深層混合処理工法のほか、載荷工法、脱水工法、締固め工法、流動化処理工法等さまざまな工法が採用されています。
このうち置換え工法は、軟弱な表層地盤を掘削・除去し、支持力の期待できる良質土による置換え基礎を構築するものであり、軟弱地盤が薄い場合には施工性および経済性に優れ有効となるものの、施工が広範囲におよぶ場合にはその全てが残土として処分する必要があるため、経済性に劣りがちとなります。また、近年では良質土の代りに、発泡ウレタン・発泡スチロール等人工材料を混ぜたり、人工材料のみであたかも船のように建築物を載せる工法も存在します。

杭基礎

杭工法には、既製杭工法と場所打ち杭工法があり、既製杭工法においてはさらに、打込み杭工法、中掘り杭工法、埋め込み杭工法(プレボーリング杭、ソイルセメント杭)があります。杭種に関しては、PHC杭、鋼管杭に代表される既製杭のほか、現地にて掘削した孔に鉄筋を建込み、コンクリートを打設する場所打ち杭が主に大型構造物の基礎として多用されています。
杭の支持力計算は、地盤から決まる極限支持力に対して安全率で割った値を許容支持力とし、基礎底面から杭頭に作用する反力がこの値を満足するように、杭径や杭本数を決定するものとなります。
地盤改良計算や杭支持力計算に関しては、フリーでダウンロードできるexcelのテンプレート、ひな形ソフトを活用することで簡単に実行することができます。人気のソフトやフォーマットを探すには、比較ランキングサイトなどを有効利用することで、客先から高評価を得られることは間違いないでしょう。

圧密沈下計算ソフトを導入するメリット

圧密沈下計算ソフトは操作が簡単

いずれのソフトも、パソコンなどのIT機器の操作に自信がない人でも、迷わず使えるような使い勝手のよい操作性になっています。

基本的には、必要な数値を入力していくことで、すぐに数値計算ができるようになっています。
そのため、専門的なパソコンスキルがなくても安心して利用できます。
特に、エクセルテンプレートやひな形(雛形)のツールを選べば、エクセルが使える人ならば比較的早く使いこなせるでしょう。

データを印刷できるツールも多いため、手計算のように、計算過程を確認することもできます。
また、エクセルフォーマットのツールが多いため、おすすめです。

さまざまな計算機能が搭載

支持力計算では、地質調査・地盤改良方法ごとの、地盤支持力、地盤の許容応力度を算出できます。
基礎形状ごとに、矩形・円形・連続・ベタ基礎の4パターンに分類できるのもポイントです。
基礎自重を考慮した支持力の数値も算出できます。
杭支持力計算・地盤改良計算・ベタ基礎構造計算・標識基礎構造計算・看板基礎計算なんでもできます。

直接基礎の設計においても、安定計算、地盤改良層厚の計算、深層混合改良の計算、地盤種別の計算などが可能です。
突起を設ける際の検討や、置換え基礎の計算も可能な人気システムもあります。

地耐力計算については、支持力係数の計算もやりやすくなっています。
地盤の単位体積重量、内部摩擦角(土のせん断抵抗角)、地盤の粘着力、形状係数から算出される数値を用います。

複数計算も可能なので業務効率化につながる

地耐力計算ソフトを使用すれば、複数の荷重ケースを同時に照査することが可能です。
具体的には、圧密沈下、残留沈下、即時沈下、側方変位などです。

いちいち1つ1つの数値を計算していく手間が省けるため、作業のスピードアップが図れ、業務効率化につながります。

沈下量計算、直接基礎の許容鉛直支持力の計算、地盤改良層厚の検討、円弧すべりによる安定計算、深層混合処理工法の設計をすることもできます。

ソフトは種類が豊富なため、自分に必要な計算ができるソフトを選んで利用するのがおすすめです。
それでも悩むようでしたら、無料アプリにもランキングはあるので、参考にするとなお良いでしょう。

無料で使えるソフトが多い

支持力計算や地耐力計算のソフトはフリーソフトが多く、無料で計算や評価を行うことができます。
お金をかけずに機能を使えるので、使い勝手や性能を気軽に試すことが可能です。

Excelフォーマットのマクロ機能を利用して作成されたソフトやexcelテンプレートが多いため、パソコンでExcelが使えるかどうかをチェックし、使えるようならクラウドからダウンロードしてみてください。
もちろん、Excel以外のフォーマットに対応したソフトウェアも存在します。

無料のアプリやひな形(雛形)でも、ランキング上位の有料アプリと比較してもじゅうぶんに人気があり、おすすめです。
ご紹介するサイトなら、クラウドからダウンロードしても、ウイルスなどがついていることもありませんので安心です。
杭支持力計算・地盤改良計算・ベタ基礎構造計算・標識基礎構造計算・看板基礎計算など、色々な計算が簡単にできますよ。

 

まとめ

圧密沈下計算ソフトには、以下のようなメリットがあり、おすすめです。
導入に消極的だった人も、圧密沈下計算ソフトの導入を検討されてはいかがでしょうか。

・パソコン操作に不慣れな人でも、戸惑うことなく使えます。
・出力(印刷)できることが多いため、紙で計算をチェックすることが可能です。
・支持力や地耐力に関係するさまざまな数値を計算できます。
・複数のケースを同時に照査することが可能であり、業務効率化につながります。
・いろいろなフリーソフトがあるため、高額なお金をかけずに利用できます。