エクステリアプランナーは、園庭やブロック工事などといった、外構工事に係るエクステリア工事を行うにあたり役立つ資格です。資格試験は公益社団法人日本エクステリア建設業協会が実施しています。試験には1級と2級の区分があります。独学でどちらの級を目指すにしても、過去問題などがまとめらている問題集や参考書、模範解答や解説、解答例を活用して学習を行うことが大切となります。勉強方法を検討する時には、こうした参考書から過去問を紐解き、試験問題を予想して対策する方法がおすすめです。合格発表日に最高の瞬間を迎えるためにも、日々の努力を怠らずに繰り返し勉強を行うことが、重要なポイントとなるのは言うまでもありません。
エクステリアプランナーとは
エクステリアプランナーとは、園庭やブロック工事などといった、外構工事に係るエクステリア工事の技術を認定する民間資格です。公益社団法人日本エクステリア建設業協会が主催しています。エクステリアプランナーの資格には、1級と2級の区分があります。
1級エクステリアプランナー
一般住宅や共同住宅の建物廻り(外構)全般の設計・工事・監理を任せられるだけの専門知識と技術を有している者に与えられます。
2級エクステリアプランナー
一般住宅や共同住宅の建物廻り(外構)全般の設計に従事する基本的知識を有している者にに与えられます。
エクステリアプランナーになるには
エクステリアプランナーになるには、公益社団法人日本エクステリア建設業協会が主催するエクステリアプランナー試験に合格し、資格登録申請による認定登録が必要です。認定期間は5年間で、5年ごとに講習の受講と更新手続きが必要です。
エクステリアプランナー2級は、誰でも受験できます。1級を受験するには、建築・土木関係の資格や実務経験が必要です
エクステリアプランナー試験 その1
エクステリアプランナー試験は、公益社団法人日本エクステリア建設業協会が実施しています。
受験資格
エクステリアプランナー2級には受験資格がなく、誰でも受験できます。
エクステリアプランナー1級を受験するには、下記のいずれかの資格を取得している必要があります。
・建築コンクリートブロック工事士
・1級・2級建築士、木造建築士
・1級・2級建築施工管理技士
・1級・2級造園施工管理技士
・1級・2級土木施工管理技士
・給水装置工事主任技術者
・2級エクステリアプランナー
ただし、2級エクステリアプランナー資格取得者については、エクステリア関連業界で3年以上の実務経験が必要です。
試験日程
エクステリアプランナー試験は、1級・2級ともに年に1回実施されています。
1級の試験日は11月第1土曜日、2級は11月第3土曜日です。
申込は6月下旬から開始されます。合否発表は1月下旬です。
申込方法には、書面による申し込みとインターネット申込の2種類があります。
試験地
エクステリアプランナー試験は、全国の日建学院の教室など、協会の指定した会場で実施されます。
試験会場は受験票で通知されます。
受験料
- 1級:11,000円(税込)
- 2級:8,800円(税込)※学生は4,400円
- 資格登録料:8,800円(税込)※学生は4,400円
- 資格更新料:11,000円(税込)
エクステリアプランナー試験 その2
試験内容
2級
試験時間:学科試験 2時間 実地試験 1時間45分
学科試験 マークシート試験(五肢択一方式 全50問)
①エクステリア概論
②法規
③プランニング
④構成部品
⑤植栽
⑥原価管理
⑦工程管理
実地試験 穴埋め択一式、記述解答 10問
・設計の知識
・ゾーニング図の作成(A3用紙 1枚)
① 計画の設計意図
② 部位とゾーニング計画の内容
③ ゾーニング図の作成
1級の学科
試験時間:学科試験 2時間 実地試験 3時間45分
学科試験 マークシート試験(五肢択一方式 全50問)
①エクステリア概論
②法規
③プランニング
④構成部品
⑤植栽
⑥構造
⑦原価管理
⑧工程管理
⑨施工
実地試験
・設計図の作成(A3用紙 2枚)
作図用紙1枚に平面図を作図
作図用紙1枚に立面図と断面図の作図及び
設計意図、植栽リストを記述
エクステリアプランナー試験 その3
合格基準
学科試験・実地試験 いずれも60点以上であること。
合格率・難易度
2015年から2020年のエクステリアプランナー試験の平均合格率は、1級で40.9%、2級で59.8%です。2021年は、1級が受験者378名 合格者142名 合格率37.6%、2級が受験者1,024名 合格者637名 合格率62.2%でした。
参考資料
令和3年度1級エクステリアプランナー試験 合格発表[PDF]
令和3年度2級エクステリアプランナー試験 合格発表[PDF]
そのため、しっかりとした勉強方法を身につけることで、それほど苦労せず取得することができるはずです。それにはもちろん、建築や土木といったエクステリアに係る専門知識が備わってなければいけません。例えば実地試験では、実際に素早く製図をさせるような課題など、実務的な技能が求められています。特に1級に関しては、受験資格としてさまざまな建設関連の資格取得が条件となっていることから、それらの知識が備わっていることが前提となっています。逆に言えば、それらの知識さえあればそれほど難しくはありません。
エクステリアプランナー1級の合格率(2015年~2020年)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 424 | 182 | 28.3% |
2019年 | 488 | 201 | 41.2% |
2018年 | 654 | 268 | 41.0% |
2017年 | 676 | 253 | 37.4% |
2016年 | 520 | 231 | 44.4% |
2015年 | 444 | 177 | 39.9% |
参考資料:エクステリアプランナー1級 日建学院
エクステリアプランナー2級の合格率(2015年~2020年)
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 1,119 | 684 | 61.1% |
2019年 | 1,042 | 571 | 54.8% |
2018年 | 1,064 | 620 | 58.3% |
2017年 | 928 | 540 | 58.2% |
2016年 | 842 | 568 | 67.5% |
2015年 | 889 | 533 | 60.0% |
参考資料:エクステリアプランナー2級 日建学院
解答速報
公益社団法人日本エクステリア建設業協会のホームページでは、試験から数日後に解答速報が提供されます。また、資格取得を目指す専門学校で、試験後に解答速報などを提供している場合もあります。
令和3年度 2級エクステリアプランナー試験 正解表[PDF]
令和3年度 1級エクステリアプランナー試験 正解表[PDF]
エクステリアプランナー試験の勉強方法
エクステリアプランナー試験の勉強時間の目安は、2級で40~50時間、1級で100時間程度です。独学でも十分合格できますが、自信がなければ講座の受講も検討しましょう。
過去問を繰り返し解く
エクステリアプランナー試験の勉強方法は、過去問を数年分、繰り返し勉強することです。試験問題には、同じような問題の出題が多く、過去問を勉強して解答の解説が詳しい問題集や参考書から、理論と解法を勉強することで類似問題に対応できます。
エクステリアプランナー試験の過去問・テキストは、公共社団法人日本エクステリア建設業協会で販売されています。
- 1級エクステリアプランナー 本試験問題と解説 令和3年度版 3,300円
- 2級エクステリアプランナー 本試験問題と解説 令和3年度版 3,080円
- エクステリアプランナー・ハンドブック 第10版 3,850円
公益社団法人 日本エクステリア建設業協会 講習試験用教材頒布ショップ
試験ではエクステリアプランナーハンドブックのテキスト内容が出題されます。そのため公式のテキストを中心に勉強を行うようにしましょう。公式テキストの構成は以下のようになっています。
①概論、②法規、③プランニング(計画)、④構成部材
⑤植栽、⑥構造、⑦原価管理
⑧工程管理、⑨施工、⑩設計図の作成
市販のテキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。
講座を受講する
E&Gアカデミーや日建学院では、エクステリアプランナー資格対策通信講座が実施されています。
どちらもエクステリアプランナーの資格認定団体「公益社団法人 日本エクステリア建設業協会」の推奨講座の認定を受けているので、安心して受講できます。