仮設足場の朝顔とは?種類と役割・CADデータ活用法を詳しく紹介

scaffolding 595607 1280 - 仮設足場の朝顔とは?種類と役割・CADデータ活用法を詳しく紹介 仮設工 CADデータ

朝顔(アサガオ)は、建設現場で仮設足場に取り付けられる防護棚で、資材や工具などの飛来・落下を防止するために重要な役割を果たします。現場の安全性を確保するためには、適切な朝顔の種類を選定し、設置方法を理解しておくことが不可欠です。近年ではCADデータを活用した設計も普及しており、より効率的かつ安全な施工計画が可能となっています。
このページでは、足場の朝顔の種類や役割、設計に関する情報について解説しています。

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仮設足場の朝顔CADデータ
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仮設足場における朝顔とは

朝顔は、建設中や解体中の建物から万が一物が落ちても、地上まで落下しないよう、途中に受け皿として設置する、防護ネットのことです。
朝顔は、一般的に、枠組足場に取り付けて使用します。
足場内部からの組み立てが可能です。
材料の荷揚げ効率化を図る、景観を上げる、といった目的も兼ねて設置されます。
道路上の境界線を越えての取付けがほとんどであるため、道路占有の届けが必要です。

設置において守るべき要件

職人が、仮設足場の上で作業するとき、万が一でも、道具または資材などを落下させてしまうと、たとえ小さく軽いものであっても、通行人にけがをさせてしまう可能性があります。

朝顔の設置においては、守るべき要件があります。
朝顔は、10m以上となる足場には1段以上を設置する必要があり、20m以上の足場においては2段以上を設置する義務があります。

朝顔の長さは、水平距離で2m以上、設置角度は20度以上が必要です。
この斜めに出ている防護柵の状態が「朝顔」に似ていることから、そのような名前がつけられました。

道路に接している場所に、仮設足場を設置するとき、大抵の場合、朝顔が道路にはみ出てしまいます。
そのため、朝顔を設置するには「道路占有許可」をとらなければいけません。

建設仮設資材の種類

建設仮設資材は、枠組足場、ビディ移動足場、スキ間板、朝顔、タチウマ、支保梁、パイプサーポート、パイプ脚立などの仮設足場用資材が代表的なものです。

仮設足場の設置には、高所作業などで建築物に設置する足場と、土木工事のトンネルなどの構造物を支える支保工足場があります。

足場以外の建設仮設資材には、仮囲鋼版、ネットやシート、移動式の昇降足場などがあります。

さらには、仮設トイレ、仮設事務所用のユニットハウスなども建設仮設資材です。

朝顔(アサガオ)は、資材等の飛来落下を防止する足場に取付ける防護棚

朝顔(アサガオ)とは、道路に面した工事現場等で設置される、資材等の飛来落下物の落下を防止するために足場に取付けられる防護棚です。
朝顔は足場からはみ出した状態で取り付けるのが一般的で、高さは原則として45mを超えてはならない、とされています。
朝顔の枠組みの型は、鳥居型建枠、AR型簡易枠、ブラケット枠、梯子型建枠などの種類があり、その上の踏板、筋違、梁枠、階段、階段手すりなどで構成されています。

朝顔は、鳥居型建枠やAR型簡易枠、梯子型建枠など用途に合わせて、適切なものを使用しなければなりません。
高層マンションの場合は、さらに細かいアサガオの設置が必要になってきます。
作業員に確実な指導を行う必要がある場合には、朝顔の設置について、CADデータなどを基に仕様を伝えます。
朝顔、アサガオ CADフリーデータは、アサガオ落下防止朝顔、ローリングタワー、吊足場、鋼製脚立・カート馬、簡易アサガオ、アルミ製軽量アサガオ、アルミ朝顔 などの、CADデータが、ダウンロードできます。

高層マンションの施工取付けなどに一般的に使われる朝顔(アサガオ)は鳥居型建枠が多く、何層もの階段を取付ける場合は、広く推奨されています。なお建枠の設計はCADが使われることが多く、web上ではフリーのAutoCADデータを個人で配布しているクリエーターも存在し、朝顔のデータもアップロードされています。

仮設足場設置に欠かせない朝顔のCADデータ

足場の組み立てに当たっては、労働安全法によって定められた大きさの足場は、届け出、強度計算書などを提出する義務があります。
大規模な工事のほとんどは、仮設足場設置を伴うため、足場図面の作成が必要です。
そのため、CADデータが欠かせなくなります。

足場の建設仮設資材のCADデータは、足場資材メーカー、足場リース会社のサイトからダウンロードが可能です。
また、仮設足場の支援ツールプログラム、有料支援サービスも見受けられます。

さらに、CADを用いた足場設置図面から、強度計算を行うもの、足場資材を分析し足場設置の見積もりを作成するような機能を持つソフト・サービスがあります。
それらを使うこともコスト削減する上では効果的です。

建設現場の安全設備である「足場の朝顔」

建設現場で欠かせない安全設備である「足場の朝顔」は、その設置や使用方法に細心の注意が必要です。正式名称「防護柵」として知られ、鋼製のユニットや厚板の木材で構成されるこの設備は、CADデータの活用により、更なる安全性と効率性を追求しています。現場作業の確実な安全を守るために、正しい設置と使用が今後も求められます。

朝顔の概要

工事現場で頻繁に目にする「朝顔」は、通行人や工事担当者の安全を確保するための重要な防護設備です。特に道路に面した建設作業では、足場が通行エリアに接触することが多いため、落下物による事故を防ぐために朝顔が設置されます。

朝顔が持つ防護機能

朝顔は、作業現場での資材や工具などの飛来落下物が地面に落ちる前に受け止める構造です。通常、水平状態でなく少し上向きに傾斜をつけて設置します。これは、落下物が転がり落ちることを防ぐためです。その際の傾斜が朝顔の花の形状を連想させることから「朝顔」と呼ばれます。

朝顔の正式名称と『防護柵』の重要性

足場の朝顔の正式名称は「防護柵」です。異なる呼称として「鉄網」や「落下防止器具」と称されることもありますが、「防護柵」が最も一般的な名称です。国土交通省の仕様書にも「防護柵(朝顔)」として明記されており、実際の現場でもこの用語が頻繁に用いられます。

朝顔の構造と素材

現在、朝顔は様々な企業から鋼製のユニット製品として提供されています。これにより、現場での迅速かつ効率的な設置が可能となります。一方、木板を用いた伝統的な方法もなお使用されており、木板の厚さは1.5cm以上が推奨されています。このような木板は単管などで支持され、簡単に設置できるという利点があります。

CADデータによる設計の進化

最近では、朝顔の設計にCADデータが活用されています。これにより、精密な設計とシミュレーションが可能となり、施工前に安全性や設置効率を高めることができます。例えば、CADデータを使用することで、現場にぴったり合うカスタムメイドの朝顔が設計され、最適な傾斜や配置が事前に確認されます。これにより、現場での調整が少なくなり、作業効率が向上します。

なぜ「朝顔」と呼ばれるのか

朝顔と呼ばれる理由はその見た目です。防護棚の上向き傾斜が朝顔の花びらに似ていることから、その名が付けられました。この傾斜があることで、万が一、ボルトや工具などが落下した際に地面まで落ちることなく防護柵でキャッチされる仕組みとなっています。

安全性と使用例

足場の朝顔は現場の安全性の要です。特に繁忙期や大量のツールや資材が使用される場合、朝顔が果たす役割は絶大です。これにより、事故のリスクが低減され、通行人や作業者の安全が確保されます。

朝顔の種類と選び方

現場作業における安全性と効率化を考慮する上で、足場だけでなく「朝顔」の選定も重要です。朝顔は、落下物からの保護や作業の安全確保、さらには美観にも寄与する建設現場の重要な要素です。現在、市場には多種多様な朝顔が販売・リースされており、その特徴や使用目的に応じて適切なものを選ぶことが求められます。ここでは、代表的な3種類の朝顔「鋼製朝顔」「アルミ朝顔」「シート朝顔」を中心に、その特性と利点を詳しく解説します。将来的にCADデータを活用した設計にも触れつつ、各タイプの朝顔の利用シーンを考慮して選びましょう。

鋼製朝顔

アサガオ組立式防護柵

鋼製の朝顔は、非常に高い強度を誇ります。主要な部材としては、主材、つり材、パネル、フレ止め、主材クランプ、つり材クランプ、スライド管、滑車、ロープなどがあります。また、コーナー部にはコーナー主材、センター主材、パネル受け、パネル押え、フレ止めが揃います。全ての部品が溶解亜鉛メッキ仕上げになっており、工具やボルトを落としても突き破ることがほとんどありません。

特筆すべきは、そのシンプルな構造です。専用の工具は不要で、迅速かつ効率的に組み立て、解体できます。

SKアサガオ

SKアサガオは、安全を最優先に考えた設計が特徴です。追加部材として、バンノー受けC型、バンノー鋼板、バンノー押え、アサガオ斜材、スライド管、主材取付金具、斜材取付金具があります。

組立や解体作業は全て足場の内側で行えるため、安全性が一段と向上しています。また、上部吊材を廃止し、下側から支持パイプを設けることで、落下物が跳ね返るリスクを減少させました。折り畳み機能により、クレーンによる荷揚げ時の邪魔にならないよう配慮されています。

Smartアサガオ

このタイプの朝顔は、FRPの波板を使用しており、施工が簡単で軽量です。本体フレーム、斜め材、斜め材受け、30t FRP波板が主要部材として使用されています。耐久実験で重さ13.3kg、長さ3,600mmの支柱を受け止めることが証明されており、小物部品の破損や跳ね返りの心配もありません。

さらに4段階の角度調整が可能で、1スパン毎に折り畳むことができ、クレーン作業時に邪魔にならないのも特徴です。

簡易朝顔

小規模な工事や特定の条件下では、簡易朝顔も有効な選択肢です。簡易アサガオブラケット、踏板押え、踏板などの主要部材から構成され、部材点数が少ないため迅速な組立と解体が可能です。足場からの出幅が約1mで、足場の高さが10m以上の場合には2m以上の水平面が必要ですが、それ以下であれば手軽に設置できます。CADデータを活用して設計を効率化することも可能です。

アルミ製軽量アサガオ

続いて、軽量で使いやすいアルミ朝顔について紹介します。このタイプの朝顔は、作業の効率化と運搬の簡便さが特徴です。アルミ製のため、軽量で防錆性能も高く、長期間の使用に耐えうる製品が多いです。また、CADデータを使って精密に設計されることが多いため、カスタマイズや現場の条件に合わせた設計が可能です。

使用部材

直線部材 : フレームLに斜材、フレームRに斜材、上部の万能板受け、下部の万能板受け、万能板押さえ、振れ止め、フレーム受け金具、FRP万能板
コーナー部材 : 隅LRのサイドフレーム、隅センターフレーム、隅万能板押え(上部)、振れ止めA、振れ止めB、隅フレーム受け金具、隅斜材受け金具、斜材、小・中・大サイズのFRP製万能板、妻側フレーム受け金具、妻側斜材受け金具

特徴

このアルミ製軽量アサガオは、その名の通りフレーム部分にアルミニウムを採用しており、これは鉄の約3分の1の重さです。また、バンノー板には軽量でかつ強度のあるFRP(繊維強化プラスチック)が用いられており、従来の鋼製品と比べておよそ40%の軽量化を実現しています。

さらに、この製品の特徴として、スパンごとに独立しており、クレーンなどで荷揚げする際に必要なスパンだけを折り畳むことが可能です。このため、現場での作業効率が格段に向上します。

このアサガオは下から支えられており、上部は全開状態になるため、落下物が跳ね返るリスクが低減されます。また、使用されている水色のFRP製バンノー板により、視覚的にも明るく、現場の景観にも配慮されています。

さらには、空中での組立や解体作業を排除し、折り畳み式のためたった2人での作業が可能で、効率的で安全な現場運用が可能です。

シート朝顔

軽量化されたシート朝顔は、現場での取り扱いが非常に簡単です。簡単に折り畳むことができるため、保管や運搬時に場所を取りません。また、シートを使った柔軟な設計が可能で、必要に応じてサイズや形状を自由に変更することができます。

使用部材

直線部材 : 上枠、堅枠+シート、下枠、主材受け金具、斜材受け金具、斜材
コーナー部材 : シート本体+主材受け金具、コーナー斜材受け金具、斜材

特徴

このシート朝顔は従来の朝顔から発想を大きく転換し、その仕組みそのものを見直し、軽量化と作業効率の向上を図っています。組立時間は従来の半分に短縮され、部材点数も大幅に減少しました。このことで組立時の安全性も向上しています。

さらに、機材センターでの在庫管理もシンプルになり、運送効率も向上しました。シートはネットとの4層構造を持ち、安全性を確保するとともに、青色のシートで景観にも配慮しています(仮設工業会承認基準をクリア)。

組立や解体作業時には「落下防止対策ボルト」を使用。このボルトはフレーム本体に繋がったワイヤーにより、ボルトの落下を未然に防ぎ、安全性を一層高めています。

次世代防護柵

使用部材

直線部材 : 本体フレーム+斜材、上部フレーム、下部フレーム、アサガオ用強化シート、上部金具、下部金具
コーナー部材 : コーナーフレームL+斜材L、コーナーフレームR+斜材R、センターフレーム+コーナー用強化シート、コーナー上部金具、コーナー下部金具

特徴

次世代防護柵はフレームに高張力鋼(ハイテン鋼)を使用しており、普通の鋼に比べてなんと86%の強度向上を実現しています。18kgの建わくを10mの高さから落とす実験を行ったところ、シートは突き破られることなく、外に跳ね出すこともありませんでした。

この防護柵は軽量かつコンパクトな設計となっており、運搬や保管にかかるコストを大幅に削減することができます。また、エアスルーという製品も用意されており、このタイプはメッシュ状のシートを使用しており、風の抵抗を受けにくい設計となっています。これにより強風対策も万全です。

各商品のCADデータも提供されており、設計段階からの詳細な確認や調整が容易で、現場のニーズに柔軟に対応できます。

まとめ/朝顔の種類と選び方

これらのアサガオ製品は現場作業の安全性を確保しつつ、効率を飛躍的に向上させることができます。
それぞれの朝顔には、その用途や特徴に応じた最適な使い道があります。鋼製朝顔は高い強度を求める現場に、アルミ朝顔は軽量で使いやすさを重視する現場に、そしてシート朝顔は柔軟な設計が求められる場面に最適です。簡易朝顔も、小規模な工事や特定の条件下で役立ちます。CADデータを用いて精密に設計し、最適な朝顔を選ぶことで、安全かつ効率的な作業環境を実現しましょう。