フォークリフト(トヨタ)の構造・種類・CADデータの探し方を紹介

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フォークリフトは、荷物の運搬や積み上げに欠かせない産業車両で、構内作業を効率的に行うための多くの機能と特徴を備えています。本体構造の名称や仕組み、動力の違いによるタイプ分け、さらには国内の主要メーカーや安全性向上の取り組みまで、幅広く理解することで、より実務に役立てることが可能になります。
このページでは、フォークリフトの構造や種類、各種CADデータの探し方と活用方法、注意点について解説しています。

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フォークリフト(トヨタ)のCADデータ、旋回軌跡図
このページでは、フォークリフト・ハンドパレットのCADデータ、旋回軌跡図がダウンロードできるサイトを紹介しています。 工場施工図の図面作成には、フォークリフト(forklift truck)CADデータが必須になります。 求められる性能を上...
  1. フォークリフトとは
    1. フォークリフトの特徴と定義
    2. 公道での走行はできない
  2. フォークリフトが荷物を持ち上げる仕組み
  3. フォークリストの各部の名称
    1. フォーク
    2. マスト
    3. バックレスト
    4. フィンガーバー
    5. 運転席
    6. ヘッドガード
    7. カウンターウエイト
    8. タイヤの前輪・後輪
    9. アタッチメント
  4. フォークリフトの種類
    1. 性能による分類
    2. 動力による分類
    3. 車輪のタイプによる分類
    4. 操縦方式による分類
    5. 構内運搬車
    6. リーチタイプ
  5. フォークリフトの主要諸元と寸法
    1. フォークの基準荷重中心
    2. フォークの長さおよび最大の厚さ
  6. フォークリフトの動力
    1. エンジン式
    2. バッテリー式
    3. 燃料電池式
  7. フォークリフトを取り扱う主な国内業者
    1. コマツ
    2. トヨタ
    3. 日産フォークリフト
  8. フォークリフトの安全性向上への取り組み
  9. フォークリフトの軌跡
  10. フォークリフトの運転資格
  11. フォークリフトCADデータの探し方
    1. 1. 種類に分けて選ぶ
    2. 2. 重機レンタル会社を検索
  12. フォークリフトのCADデータを作成する方法
    1. 1. オートキャド(AutoCAD)Tips集
    2. 2. 情報通信設備株式会社
    3. 3. AutoCad徹底活用術
  13. フォークリフトのCADデータをダウンロードする手順
    1. フォークリフトのCADデータの検索方法
    2. フォークリフトのCADデータをダウンロードする
    3. フォークリフトのCADデータのダウンロード手順
    4. フォークリフトの3DCADデータをダウンロードする場合
  14. フォークリフトのCADデータ利用時の問題点
    1. フォークリフトのCADデータがなかなか見つからない
    2. 動線や配置を含めた落とし込む方が難しい
  15. フォークリフトのCADデータを図面に落とし込む手順
    1. フォークリフトのCADデータ集から探す
    2. 動線や配置を図面に落とし込む

フォークリフトとは

フォークリフト(forklift truck)は、動力を用いてフォークなどを昇降させる、マストを備えた荷役運搬機械です。荷物の運搬や上げ下げなどに活躍を見せるフォークリフトは、現在の日本において、そして世界中で、多くの現場や作業場などで活躍しています。

フォークリフトは車体前部に爪を備えており、その爪を荷物にひっかけて持ち上げ運搬する車両です。また、爪部分だけではなく、爪の根本である支柱も伸びるため、車体以上の高さまで荷物を運ぶことができます。
日本においては、伸縮する支柱が2段で3mの高さまで伸びるものが主流です。ただし、中には12m伸びるフォークリフトがあるなど、大型と小型では伸縮幅が違いますので、3dcadなど立体的な図面を作成する場合においては、cadデータの取り扱いに注意が必要です。
車輪部分はチューブ式のタイヤが主流です。小型車ではノーパンクタイヤが採用されています。
cadで軌跡図などを図面化する時に気をつけたいのが、内輪差と外輪差です。フォークリフトは一般的な自動車とは車輪の駆動が逆になります。そのため、ほかの自動車と同様な軌跡図を想定していると、まったく予想もできない軌跡図になってしまう場合があります。
内輪差などの軌跡図は、メーカーサイトの無料で公開されているカタログをダウンロードすれば確認できる場合もあります。また、ダウンロードしたカタログにデータが存在しない場合でも、性能表からcad図に軌跡図を表すことができるはずです。軌跡図はフリーや無料のcadデータだけでは補えない部分となるので、cadで図面を作成する時には気をつけましょう。

フォークリフトの特徴と定義

日本産業規格の JIS D 6201:2017では、フォークリフトは「フォークなどを上下させるマストを備えた自走式荷役運搬車両 全般の呼称」と規定されています。
さらに、ハンドリフトなど他の産業用車両と区分するため「1.フォークなどの貨物を保持する装置が装備されている。」、「2.マストを保有する。」「3.動力を持って走行、フォークなどの昇降をおこなう。」の3つの構造を満たすものがフォークリフトと定義されています。
対してハンドリフトは手動でパレットを動かすため、細かなパレット移動ができます。ハンドリフトはフォークリフトのような運転資格も不要です。ただし、パレットの形状によりハンドリフトで荷役できない荷物もありますので、ハンドリフトを使う際は注意が必要です。
フォークリフトには以下のような特徴と、使用する上での留意点があります。
まずフォークリフトは、その形状からパレットに詰まれた荷物だけを運搬できると思われがちですが、アタッチメントを装着することで、あらゆる荷姿の荷物の荷役運搬を行なうことができます。
また、荷物の荷重や作業環境に応じて、小型から大型までさまざまなバリエーションの中から選ぶことができ、コマツ、トヨタ、日産などの国産メーカーを始め海外メーカーからもさまざまな車種が販売されています。フリーダウンロードサイトなどでCADデータを無料ダウンロードする際も、多様なバリエーションから選ぶことができます。
そしてフォークリフトは、ハンドル切れ角度が大きく、車体が小型化されているので小回りが利くという利点があり、後輪操舵の車両が基本となっています。この利点が災いし、積荷を必要以上に高くしたり、フォークの先端近くに積んで急旋回等を行なうと、転倒するリスクが高まります。また、マストやフォーク等の荷役装置が前方に装着されているため、前方の視界が制限されます。

公道での走行はできない

フォークリフトは、特殊自動車として公道を走行することが認められています。ただし、最大積載量が認められていないため、走行が認められるのは荷物を積載しない状態でのみで、いかなる重さの荷物でも、積載した状態で公道を走行することはできません。

フォークリフトが荷物を持ち上げる仕組み

フォークリフト(forklift)の最大の特徴であるフォークは、上下しながら荷物を所定の場所に移動させます。これは、油圧アクチュエーターの動力を使っているものになり、パワーも安定していること、上下に伸びるフォークだからこそ高い場所に荷物を積み上げることもできます。
運搬時は、荷物の転落や車体ごと転倒する事故を防ぐために、前進走行より後退走行のほうが推奨されています。
また、大型のコンテナを運ぶ専用のフォークリフトもあります。工場内で見る小回りのきくものとは違い、フォークリフトのサイズも大きなものになります。小型のものと同様に、コマツ・トヨタ・日産で製造されています。

コンテナの上部を掴んで移動させるなど、積み上げるなど迫力もあります。フォークリフトのなかには、最大5枚まで積み上げる大型のものもあります。

フォークリフトが軽々持ち上げる仕組みも3dcadなどのcadデータを使えば簡単です。Cadでしか説明できないこともありますし、図面も無料(フリー)ダウンロードでき、cadを活用しない理由はありません。Cadの扱い方も慣れれば簡単ですし、無料(フリー)ダウンロードだからこそ使いこなしてみてくださいね。

フォークリストの各部の名称

フォークリフトの各部にはそれぞれ名称があります。cadで図面を作成する際には、各部のサイズや機体の図面などをチェックしながらcadデータを当てはめるようにしましょう。

フォーク

フォークリフトでメインとなる部分です。荷物を上げ下ろしする爪がフォークとなります。
2dcad図面はもちろんのこと、3dcadにおいてもcadデータでフォークリフトを取り扱う時には、寸法などに気をつけたい部分がフォークです。フリーダウンロードデータや無料のcad図面などを扱う時には、動作部分や長さなどをチェックするようにしましょう。

マスト

フォーク部分を上下させる支柱です。運転席の屋根近くかそれ以上の高さまでの長さとなっているものがほとんどです。3dcadの図面においては、立体的に捉える時に大切な部分だと言えるでしょう。

バックレスト

積み上げる荷物が、マスト部分後方に落ちないように抑えるストッパー的な部材です。

フィンガーバー

フォークの幅を調整したりするバーです。

運転席

運転手がフォークリフトを運転、またはフォークの上下運転を行う操作場所です。後に記述しますが、フォークリフトを運転するには定められた資格が必要となります。

ヘッドガード

運転席の上部にある屋根部分です。落下物などから運転手を守る役目を担っています。

カウンターウエイト

前方の荷物とのバランスを取るため、車体後方に備えられているおもりです。

タイヤの前輪・後輪

前輪が動力を伝え、後輪で進行方向を操作します。軌跡図などに大きく影響する部分です。また、フォークリフトで使用されるタイヤは特殊なタイヤとなっています。

フォークリフトで採用されているタイヤは、フォークリフトが使われる場所にマッチするよう開発されています。
一般的にはフォークリフトのタイヤの色は黒ですが、食品関係の作業場や工場などでは、床面の色に合わせて白や緑といったタイヤが採用されています。
また、作業場所によって素材も変更されます。屋外や油汚れが多い場所ではラバーを、床の汚れを目立たせたくない場所ではウレタンを、冷凍庫などの床が凍結している場所ではウレタンメッシュなどの素材をタイヤに使用しています。
それぞれのタイヤによる軌跡の違いはあまりありません。そのため、軌跡図をcadに図面化する時には、素材の差はあまり気にする必要がないと言えるでしょう。
一方で、3dcadで作業場の色合いなどを表現する場合は、タイヤの違いにも目を配る必要があります。床面の色に合わせた色や素材のcadデータを用いれば、cadでのプレゼンの場においてより説得力のあるcad図面を作成することができるでしょう。フリー素材や無料のcadデータで色合いが揃わない場合は、フリーでダウンロードしたcadデータに色合いを加えるなど、ひと手間かけることが大切です。

アタッチメント

フォークリフトは、荷物に合わせてさまざまなアタッチメントが存在します。「フォークシフタ」と呼ばれるフォークの間隔をレバー操作で調整できるものや、ロール紙を挟み込む「全回転ロールクランプ」、積み重なっているブロックを運べる「ブロッククラップ」など非常に多くのアタッチメントがあります。
作業場や場所、状況により使用するアタッチメントは変わります。トヨタ系列や、コマツ系列、日産系列といった各メーカーで取り扱うアタッチメントの寸法などは違います。また、2dcadだけではなく3dcadで作業場などの図面を作成する時にも、アタッチメントのサイズは影響をする部分です。各メーカーなどからアタッチメントの無料素材をフリーダウンロードして扱うようにしましょう。
一方で、アタッチメントがタイヤの軌跡図には影響を及ばさないものの、フォーク部の軌跡が軌跡図に影響を及ぼすこともあるので注意しましょう。

フォークリフトの種類

多様な現場に導入されているフォークリフトは、その種類の多さも特徴です。
JIS D 6201が分類しているフォークリフトとしては、「カウンターバランスフォークリフト(counterbalanced forklift trucks)」「ストラドルフォークリフト(Straddle forklift trucks)」「パレットスタッキングトラック(pallet-stacking truck)」「サイドフォークリフト(Side forklift trucks)」「リーチフォークリフト(reach forklift truck)」など数多くのタイプがあります。また、動力による分類や車輪タイプによる分類なども存在します。
工場や倉庫など一般的によく見かけるのは、「カウンターバランスフォークリフト(counterbalanced forklift trucks)」です。このフォークリフトもほかのフォークリフトと同様に、車体前部に突き出た2本の爪が、パレットなどを引っ掛けて上下させて持ち運びます。
それぞれタイプにより軌跡図が違うため、無料データなどダウンロードしてcadで図面を作成する時には、フォークリフトのタイプに気をつけると良いでしょう。

性能による分類

フォークリフトは、機能や性能によって大まかに5種類に分けることができます。
まず最も一般的に普及している、フォークとフォークを上下させるマストを車体前方に備え、車体後方に転倒防止のカウンターウェイトが設けられているフォークリフトを、カウンターバランス式フォークリフトといいます。基本的に4輪となっていますが、小型の機種では後輪が1輪となっている3輪タイプもあります。
2つ目はマストまたがフォークを前後に移動することができるリーチフォークリフトです。最小回転半径が小さく、狭い倉庫内などで広く用いられています。機材の大きさに応じて立席式が多いですが、一部で座席式のものもあります。狭い現場で使用する場合は、機材の大きさとともに、機動力も重要なポイントとなってきますので、CADデータを無料ダウンロードする際も軌跡図も必ず参照するよう注意が必要です。
3つめは、車体の前部に作業員が乗り、荷物の保管や取り出し作業をすることができるオーダーピッキングトラックです。荷役作業を行なう必要があるため、立席式がほとんどとなっています。
4つ目は、一般的なフォークリフトとは異なり、フォークとフォークを上下させるマストが車体側方に備えられたサイドフォークリフトです。主に鋼管やパイプ、木材などの長尺物の荷役を運搬するときに用いられます。
5つめが、作業者が歩きながら操縦するウォーキーフォークリフトです。軽量な荷物の荷役作業が、運搬距離が短い場所での利用が想定されていますが、フォークを操作するレバーだけが搭載されたものや、簡易的な乗車台を備えているなど、さまざまなバリエーションが存在します。
適切なCADデータを無料ダウンロードする場合は、車種や大きさ、軌跡図や旋回軌跡図はもちろん、3DCADを活用してあらゆる角度から形状を確認することをおすすめします。

動力による分類

コマツやトヨタ、日産などの国産メーカーに加え海外メーカーからも多くの車種が発売されているフォークリフトには、さまざまな動力機構のものがあります。
大きく分けるとエンジン式と電気式の2種類となりますが、エンジン式は使用燃料によりガソリン式、LPG式、CNG式、ディーゼル式とさらに細分化することができます。
最近では、環境保全意識の高まりもあり電気式フォークリフトの割合が増えてきていますが、電気式とエンジン式はそれぞれ長所と短所があるため、使用状況によって適切な機種を選択する必要があります。
たとえば密室の倉庫などで使用する場合はエンジン式ではなく電気式、公道を走る機会が多い場合は電気式ではなくエンジン式を使用することが合理的といえます。
ただし、エンジン式のフォークリフトで公道を走る場合は、ディーゼル式に対する排ガス規制を皮切りにガソリン式、LNG式にも規制が導入され、段階的に一層の強化が実施されてきている影響もあるため、公道を走る場合も電気式フォークリフトの導入が進んでいます。

車輪のタイプによる分類

フォークリフトはさまざまなバリエーションが存在していることもあり、車輪のタイプにもさまざまなものがあります。
まず一般的な自動車のように、内部に空気が入れられているエアータイヤを装着しているフォークリフトは、ニューマチック車と呼ばれます。
次に、ニューマチックタイヤと形状は似ていますが、内部に空気が入れられていないノーパンクタイヤを装着しているフォークリフトは、クッション車と呼ばれます。
タイヤの形状は似ていますが、ノーパンクタイヤには床にタイヤ痕を残しにくいカラータイヤなどもあります。
コマツ、トヨタ、日産など国産メーカーのフォークリフトでも、車輪のタイプを選ぶことができ、タイヤごとに旋回能力が異なってきますので、CADデータをダウンロードする際も、3DCADや軌跡図などを参照するとわかりやすいでしょう。

操縦方式による分類

フォークリフトの操縦方式は、大きく分けて乗車式と歩行式に分類することができます。
歩行式は、ウォーキーフォークリフトのように、運転者が歩きながら操縦するフォークリフトで、乗車式は運転者が座って操縦する座席式と、立って操縦する立積式に分けることができます。

構内運搬車

狭い敷地内で小さめの荷物を運ぶのに使われています。コマツ・トヨタ・日産などのメーカーによっても呼び名が異なり、マイティカーやモートラックなどと呼ばれることもあります。呼び方は違いますが動力はほとんど同じになり、樽のような丸い形状に動力が組み込まれています。

上部に取り囲むようについているハンドルがあり、前のタイヤが360°回転する仕組みです。エンジンもしくは電動モーターが使われています。室内か野外かによっても使い分けられており、環境に配慮されたものもあります。

また、コマツ・トヨタ・日産によってもパーツを付け替えて好みのデザインに変えられる面白さもあります。そのため、ボディはとてもシンプルなものになり、カスタマイズ車とも呼ばれています。構内運搬車の軌跡図を見ると、昭和30年の食事運搬車から始まり、現在はサイドミラーやウインカー付きに進化したのがわかります。これほど軌跡図を感じる作業車はないと思います。

リーチタイプ

フォークリフトのなかでも、車両の向きを変えずに前後左右に動くのがリーチタイプの電動リフトになります。コマツ・日産・トヨタなどで製造されており、旋回やななめ走行などもできる自由度も特徴です。

またこのリーチタイプは、マイナス35°~60°の環境でも作業ができるように、カプセルキャビンがついているものもあります。フォークリフトの軌跡図があったからこそ、生まれた特殊車両です。

他にも、人間が乗るところが上下に動くタイプのフォークリフトを「ハイピックリフト」ともいいます。通常のフォークリフトとは動く場所が全く違うので驚くかもしれません。高所に人間も一緒に移動するときにもとても役に立ちます。

また、人間が歩きながら荷物を運ぶ「電動ローリフト」も、重い荷物を直接持って運ぶよりも負担が少ないことから、さまざまな場所で活躍しています。自動販売機の補充の階段の上り下りでも使われています。これらを見るとフォークリフトの軌跡図が見えて面白いですね。

フォークリフトの種類も3dcadなどのcadデータを使って比較してみましょう。Cadの図面も無料(フリー)でダウンロードできるので、説明するときにも助かります。

フォークリフトの主要諸元と寸法

フォークリフトを選ぶ際、限られたスペースでも効率の良い作業を実現できるよう、コンパクトさが求められます。
無料ダウンロードサイトで適切なCADデータをダウンロードするためにも、機能や動力に加え、軌跡図や旋回軌跡図も重要となってきます。
そのために、フォークリフトの主要諸元の定義とその意味をご紹介します。

フォークの基準荷重中心

フォークに積載した荷重の重心位置とフォークの垂直前面との距離を荷重中心といい、このうち特に下表に示す数値をフォークリフトの荷役能力の比較の目的のために定義された定格荷重を決める際の荷重中心である基準荷重中心といいます。

フォークの長さおよび最大の厚さ

フォーク長さはフォークの垂直前面からフォーク先端までの長さを指します。
フォーク厚さは最大荷重が大きくなるほど厚くなり、フォークの長さは、基準荷重中心の約2倍が必要となります。

フォークリフトの動力

フォークリフト(forklift)の動力にはエンジン式、ディーゼル、電気式、バッテリ式、ハイブリッド式などが存在します。コマツやトヨタといった国産メーカーが取り扱うフォークリフトのほとんどは、エンジン式とバッテリー式となっています。

エンジン式

排ガス規制をクリアした重荷重のフォークリフトに多く見られる方式です。小型クラスから大型クラスまで、作業用途に合わせたラインナップが揃えられています。
古紙回収業者の作業場や材木取り扱い業者、港湾のコンテナ荷物運搬など多様な作業現場で用いられています

バッテリー式

排気ガスを排出しない環境に配慮されたフォークリフトです。コンパクトな車体のものが多く、食品を取り扱う工場や物流倉庫など、作業環境に配慮された現場で用いられることが多いフォークリフトです。
屋外の作業場では主流であったエンジン式のフォークリフトも、昨今の環境保護や省エネの流れを踏まえ、バッテリー式を採用している場面を良く見かけるようになりました。

燃料電池式

フォークリフトの動力で最近注目を集めているのが燃料電池式です。
燃料電池は水素と酸素を結びつけることにより動力を得る仕組みの電池で、トヨタがその仕組みをけん引している状態です。トヨタ系列であるトヨタL&Fが取り扱う燃料電池を採用したしたフォークリフトは、バッテリー式に比べて充填時間が短縮されています。インフラさえ整えば、長時間の稼働も可能となり今後が期待される存在だと言えます。
また、日産フォークリフトの後継会社となる三菱ロジスネクストにおいても、前身会社時代に燃料電池式のフォークリフトを発表しています。
フォークリフトなどの建機を取り扱う主要メーカーの一つであるコマツは、トヨタ系列や日産系列と同様に二酸化炭素排出低下に考慮した環境配慮型フォークリフトを提供しています。
このように、トヨタ系列、コマツ系列、日産系列という主要メーカーが環境に配慮した燃料やエンジンを提供し開発を続けているのです。

フォークリフトを取り扱う主な国内業者

フォークリフトを取り扱う主な国内業者は数社あります。それぞれに特徴がありますが、車種も多様に分かれています。

コマツ

国内の建機メーカーでメジャーなメーカーであるコマツは、フォークリフトも取り扱っています。
コマツが取り扱うフォークリフトは、バッテリー式のカウンタータイプで最大荷重0.9t~2.0tの車種と最大荷重2.0t~3.0tの車種を、リーチタイプで最大荷重0.9t~3.0tを取り扱っています。
エンジン式フォークリフトは最大荷重0.9t~3.5t、3.5t~16.0t、20.0t/25.0tと幅広く取り扱っているのが特徴です。
なお、コマツの建機には、「OMTRAX」と呼ばれる稼動管理システムが採用されています。この「車両を見守り」、「運用の効率化をサポート」するコマツ独自のシステムにより、それぞれの車両情報がインターネットで閲覧できるため、稼動管理や保守管理、車両位置といった情報を把握することが可能です。

トヨタ

トヨタもフォークリフトの取り扱いを行っています。トヨタの場合、トヨタL&F(ロジスティクス&フォークリフト)という店舗の取り扱いとなります。
電動フォークリフトではカウンタータイプ、リーチタイプ、ピッキングタイプ、3-wayタイプ、冷凍冷蔵庫仕様に加えて防爆タイプをラインナップしています。
エンジンフォークリフトは0.7t~8.0t、10t~16t、15t~24t、スプレッダ仕様を取り揃えています。
ちなみにトヨタL&Fでは新車だけではなく、中古車やリースも取り扱っています。また、トヨタL&Fでは物流ソリューションなども手掛けるなど、物流全般におけるニーズに対応する体制を整えているようです。

日産フォークリフト

日産フォークリフトは現在では存在しない会社です。日産自動車から産業機械の事業部門が独立したのが日産フォークリフトでした。
日産フォークリフトは日立建機の子会社と合併し「ユニキャリア」という社名になった後、「ロジスネクストユニキャリア」に社名を変更し、現在では三菱ロジスネクストの製品を販売する会社となっています。
しかしながら、日産フォークリフト時代のフォークリフトは中古などで出回っており、作業現場などでも現役で稼働しているものもあります。

フォークリフトの安全性向上への取り組み

フォークリフトは作業中の安全を守るための工夫が取り入れられています。後輪を支える「リヤアクスル」の力によって、急に旋回したときや荷物を持ち上げたときの不安定さを解消しています。

他にも荷物を高く持ち上げたときにマストの傾きによって前に倒れてしまう危険性もあります。これを防ぐために、マストが傾く速度がゆっくりになるフォークリフトなどの工夫もあります。工場などの人がいる場所にて作業を行うこともあり、運転している人と近くで作業を行っている人が衝突してしまう危険性もあります。

お互いが近くになる事故を防ぐために、近づいていることを知らせる仕組みなどもあり、事故を起こすことなく安全に作業できる工夫が取られています。

フォークリフトの安全性向上への取り組みも、3dcadを使ったcadやcadデータを使った図面なら、無料(フリー)ダウンロードでき、わかりやすいのでおすすめです。

Cadは外側からはわからない内部構造も変わりますし、どんな仕組みでフォークリフトが動いているのかなども、cadを通して見るとあっという間にわかります。もっとフォークリフトを知りたいと思う人は、ぜひcadを使ってみてくださいね。

フォークリフトの軌跡

前輪が駆動部で後輪が操舵部のフォークリフトは、一般的な車両とは違った軌跡をたどります。そのため、cadなどで軌跡図を図面化する時には、フォークリフトに対応したcadデータが必要となります。
フォークリフトの軌跡図に適用できるcadデータは、フリーダウンロードできる無料cadデータなどはあまり存在しません。そのため、コマツやトヨタ、そして日産といった各メーカーサイトからフォークリフトの性能表や機体図面を無料でダウンロードして、cadに自作で図面化する必要があります。

フォークリフトの運転資格

フォークリフトの運転には資格が必要です。資格はフォークリフトの最大荷重で2つに分かれます。1t未満の最大荷重のフォークリフトを運転するには、学習講習と実技講習の受講が必要です。一方で、1t以上の最大荷重の場合は、学科講習と実技講習の受講に加えて修了試験の合格が必要です。なお、年齢は18才以上となっています。
これはフォークリフトだけに限った話ではありませんが、フォークリフトの運転資格を保持していれば、cadで図面化をする際には実体験でしか気がつけない部分に気を配ることができます。また、クライアントへのプレゼンなどにも有利に働くはずです。

フォークリフトCADデータの探し方

それでは、工場や倉庫などの施工図に必要な、コマツ、トヨタ、日産などのフォークリフト(forklift truck)CADデータの探し方について解説しましょう。

フォークリフト(forklift truck)には種類が多く、なかなか希望のフォークリフトCADデータが見つからないことがあります。
現場の施設や、工場に応じたフォークリフトCADデータがなければ、施工する施設でのフォークリフト使用が、屋内なのか、屋外なのか解りません。

1. 種類に分けて選ぶ

フォークリフトには、「エンジン式」と「バッテリー式」の2種類に分けられます。
コマツ、トヨタ、日産などメーカーによって、それぞれ特徴があり、エンジン式に力を入れて勧めているメーカーもあれば、バッテリー式に力を入れているメーカーもあります。

CADデータを提供しているメーカーの、得意とするフォークリフトを選ぶことです。
そうすれば、施工する建物や設備に対応した、フォークリフトのCADデータを見つける事ができます。

フリー提供の無料CADサイトでも、それぞれのフォークリフトのCADデータはあります。
しかし、規格やサイズといったものがバラバラであり、施工図の仕様に合ったものを探すのは難しいでしょう。

一旦ダウンロードして、寸法やサイズを変更したりする作業が必要となってきます。
その場合、メーカー提供に比べて、種類も多く、3DCADデータも数多く存在しますので、図面の用途に合わせて幅広く活用することが可能です。

2. 重機レンタル会社を検索

フォークリフトCADデータを探す時に見落とされがちなのが、重機関係を主として、レンタル事業を行っている業者のサイトです。

業者が取り扱っている、車両等の無償提供の無料フリーCADデータも当然揃っております。
加えて、各重機メーカーのCADデータの説明や軌跡図、CADデータ提供メーカーのリンクも貼ってあります。

フォークリフトCADデータを検索する際には、最初に検索してみると、その後もスムーズに検索を進める事ができます。

図面作成時の、施工施設に合ったフォークリフトCADの選び方についてです。
エンジン式を使用するのかバッテリー式を使うのかによって、施設内の排気の問題などで施工自体が変更する事もあります。

そのため、施設や用途によって適切なフォークリフトCADを選定し、施工図面に落とし込む必要があります。

フォークリフトのCADデータを作成する方法

カタログの図面を参考にフォークリフトのCADデータを作ってみよう

コマツ、トヨタ、日産などのフォークリフト(forklift truck)テーマのCADデータは、建設現場で設計をしている方なら絶対にほしいアイテムです。
しかし、無料でフリーダウンロードできるデータは限られています。

メーカーもCADデータも入手することは、なかなか困難です。
そこで、カタログに載っている上面図や平面図などの図面を参考に、無料でCADデータを制作する方法がとられています。

AutoCADの使い方説明サイトを参考に、フォークリフトのCADデータを作成する

ただでさえ忙しい現場仕事の合間に、カタログに載っている図面を使って、コマツやトヨタ、日産などのフォークリフト(forklift truck)のCADデータや軌跡図を作図することはとても大変です。
それでも作成しておかないことには、安全に作業をすることができません。

そこで今回は、AutoCADの使い方を、今一度しっかり確認しておくために、使い方説明サイトをご紹介していきます。

ここで紹介するサイトを使えば、フォークリフトの作図も少し楽にできるかもしれません。

1. オートキャド(AutoCAD)Tips集

オートキャド(AutoCAD)Tips集

まず、ご紹介するサイトがこちらです。
このサイトは、AutoCADのちょっとしたテクニックを紹介しています。

とても項目が多く、AutoCADを利用する人なら一度は読んでおきたいサイトです。
特に、オブジェクト選択をスムーズにするための小技がおすすめです。

AutoCADは、「選択」という作業をしなくては次に進めないソフトです。
この技術を頭に入れておけば、フォークリフトなどの細かい図面も、少しずつ効率的に作っていけるでしょう。

2. 情報通信設備株式会社

情報通信設備株式会社 AutoCAD LTの小技、裏技&便利ソフトコーナー

次にご紹介するページは、AutoCAD LTの小技紹介ページです。

32個の具体的な小技が書かれていますが、とても短文で簡潔に書かれているので、時間の無い方にも安心です。

ちょっとした疑問がある方にも最適です。
AutoCAD LTで使える便利なソフトも紹介されていますので、便利に使えると思います。

3. AutoCad徹底活用術

AutoCad徹底活用術

このサイトは、サイト内検索を完備し、カテゴリ分けもきちんとされています。
わからないことがあるときに探しやすいサイトです。

また、右クリックの設定方法や印刷スタイルの設定、自動保存設定など、基本的な設定に関しても詳しく載っています。
自分に使いやすいカスタマイズが可能です。

コマンドについてや面積計算方法など、より具体的な使い方も載っていますので、ぜひ参考にしてください。

フォークリフトのCADデータをダウンロードする手順


目的に合ったフォークリフトのCADデータを探して、利用する際のデータのダウンロードとその手順について解説します。

フォークリフトのCADデータの検索方法

国内サイトだけでなく、海外サイトでも検索することができます。
英語で入力すれば、海外メーカーのフォークリフトのCADデータも入手できます。

フォークリフトのCADデータをダウンロードする

フォークリフトのCADデータは、豊田自動織機やコマツリフト、住友ナコフォークリフトなどのメーカーのHPからダウンロードすることができます。

コマツやトヨタなどのメーカーもおすすめですが、重機のリース会社のデーターは、種類が豊富で見やすいです。
リース会社では、3DCADをはじめとする様々な種類のフォークリフトのCADデータがあり、データ画像が大きく見やすくなっています。

無料でフォークリフトのCADデーターを、提供しているサイトもあります。

フォークリフトのCADデータのダウンロード手順

コマツ、トヨタなどのメーカーのCADデータをダウンロードする場合は、まず、製品の仕様や寸法を選択します。
仕様や寸法を選択したら、プレビューをクリックして図面を確認しましょう。

次に、CADデーターのダウンロードフォーマットを、DXFやDWG、DWFなどから選びます。
ファイル形式を選んだら、CADデーターのダウンロードをクリックして開始します。

フォークリフトの3DCADデータをダウンロードする場合

フォークリフトの3DCADデータをダウンロードするためには、Windows版、GoogleChromeのインストールが必要になります。
インストールされていると、3DCADダウンロードとプレビューが可能になります。

インストール方法は、Chrome Web Store の CLICKONCE For Google Chrome へアクセスして「CHROMEに追加」をクリックするだけです。

追加したら、拡張機能の追加をクリックして、インストールを開始し、終わったらOKボタンを押すだけです。

画面に、Google Chromeが表示されたら完了です。

 

フォークリフトのCADデータ利用時の問題点

フォークリフトのCADデータを図面で使用する上で、次のような問題点が浮上する可能性があります。

フォークリフトのCADデータがなかなか見つからない

フォークリフトの素材が少なく、フォークリフトのCADデータが見つからないケースはよくあります。
特に、旋回軌跡図、平面図、上面図などはなかなか見つかりません。
CADデータが見つかったとしても縮尺や解像度などが、図面に合わなければ使えません。
そもそも希望の機種やコマツ・トヨタ・日産といったメーカーに似た規格のデータが存在しない場合もあります。

動線や配置を含めた落とし込む方が難しい

わかりやすい図面を作るには動線や配置を落とし込む必要があります。
しかし、適切なCADデータがないと、データが重くて配置できなかったり、正しい動線が反映できなかったりします。

フォークリフトのCADデータを図面に落とし込む手順

それでは、フォークリフトとそのCADデータに関する問題を解決するためには、どんな方法が有効なのか、具体的な解決策を見ていきましょう。

フォークリフトのCADデータ集から探す

ネット上には国内外にさまざまなCADデータ集があります。
意匠権は20年間のみ有効で、20年以上前のデータは権利に関係なく自由に使用することができます。
海外サイトは日本の図面には使いづらいかもしれませんが、フォークリフトのCADデータ集を使えば作業の効率がぐっとアップします。
png形式のデータなら背景が透明なので、図面への転用がしやすいのでおすすめです。

動線や配置を図面に落とし込む

現場での動線や配置を考えて、入手したフォークリフトのCADデータを具体的に図面に落とし込みます。
平面図、立面図、上面図、旋回軌跡図など必要な図面にフォークリフトの現物に近いCADデータを見つけましょう。

CADデータの落とし込み方を説明します。
フォークリフトCADデータ(AutoCADの場合DWGファイル、DXFファイル)をダウンロードします。
→図面ファイルをCADソフトで開く
→挿入(INSERT)コマンド
→ダイアログボックスで挿入したいデータを指定
→OKをクリック

図面上のCADデータは、解像度に注意し、A3サイズ前後であれば数百ピクセルを目安にすると挿入しやすいでしょう。
3DCADの場合は高精度データになるので、作業に適度な解像度に調整して使用してください。
挿入するデータの解像度は、イメージ解像度など設定から変更しながら調節しましょう。

AutoCADにおける解像度の変更方法を説明します。
ホームタブ>データパネル>イメージを挿入 より
→挿入するイメージを選択
→配置設定を修正を選択
→開くをクリック
→ソースタブ
→単位を選択

安全面と効率面から、フォークリフトの周囲には充分な空間をもたせる必要があります。
旋回軌跡図、平面図、上面図など、それぞれの図面に合ったフォークリフトのCADデータを図面に落とし込むことは、現場での安全でスムーズな施工に役立ちます。