建設業のコスト管理に欠かせない工事原価管理・実行予算書の作成をサポートする、無料ソフトやエクセルテンプレートを紹介します。工事ごとの予算設定、実績との比較、コスト分析などに役立つツールを厳選。業務効率化とミスの削減を図りたい中小施工会社や個人事業主におすすめです。

無料・使いやすい!おすすめ工事原価管理フリーソフト
アクセス工房 工事原価管理システム (フリー版)
選んで入力、簡単操作 Accessで動作するシンプルな工事原価管理ソフトウェア(アプリ)です。無料でダウンロードできます。利益率に応じて各工事が色分けされ、黒字赤字が瞬時に把握できます。複数人で作業を分担し工事原価管理を利用できます。直感的なユーザインタフェースでマニュアルを読まなくても使える便利なツールです。
動作OS: Windows 10/8/7
工事日報 & 原価管理(無料)
毎日の工事日報から原価管理ができるのでおすすめです。実行予算を作成して、その日の現場で使用した機械費、労務費、材料費、外注費、経費を記入することによって毎日の原価管理ができるシステムです。操作性にも優れているため、初心者でも安心して使えます。比較ランキングサイトでも人気が高く、工事原価台帳・工事台帳の作成に便利です。
動作OS: Windows 7/Vista/X
Orris 工事台帳 for Access
Orris 工事台帳 for Access
Accessで動作する多機能な工事原価管理のシェアソフトです。工事台帳、工事経歴書、一括有期事業報告書・開始届などを作成することができます。当ソフトは、工事原価管理をリアルタイムで把握することに重点を置いくことで、企業経営の改善、効率化に繋げていくことを実現させるために開発されています。出力帳票も数多く用意されていますので、これ一つでさまざまな状況に対応可能です。
原価管理ソフト 原価予報士
原価管理ソフト 原価予報士
現場担当(工事担当)中心の原価管理ソフトです。現場担当が保持している契約・請求・予算・発注・原価といった情報を管理します。入力されたデータは、全体でも物件単体においてもファイルを1つに保存できるため、メールなどに簡単に添付することができます。試用期間は30日間となっていています。試用期間中はデータの移行ができないなど、使用に制限がかけられています。
工事原価管理システム プロシード2000
工事原価管理システム プロシード2000
工事原価のフリーソフトです。工種別管理と要素別管理に対応しています。現場別コードや全現場共通コードなど、コードにおいてデータを管理します。資材マスタなどを登録することにより、簡単に現場で使用する資材を選び、計算を行うことが可能です。自動でコード付けをすることができるので、コード付けに手間を取ることもありません。入力の容易さと結果の素早さも特徴となっているソフトです。
工事日報管理システム for Access 2000 フリー版
工事日報管理システム for Access 2000 フリー版
工事原価の把握に使用される工事日報の管理に使えるフリーソフトです。Microsoft Access 2000 で作成されたデータベースとなっています。日々の管理が重要となる工事日報は、管理するのが手間である上に管理方法に困ることがあります。あまり手間をかけずになおかつ簡単に管理するのであれば、あまり使い方の複雑ではないフリーソフトを導入するのも一つの手段だと言えるでしょう。
Access2000 工務店向け原価管理「原ちゃん」
Access2000 工務店向け原価管理「原ちゃん」
工事別の原価管理を取り扱えるソフトウェアです。工事管理・原価管理・仕入管理(リース管理)・日報管理・請求管理・支払管理を取り扱うことができます。出力帳票としては、工事別実行予算書・工事別原価管理表・在庫一覧表・工事日報・工事別出面集計表月間作業者出勤表・月間重機・車輌稼動表・入場人員日計表・工事別支払集計表・請求書内訳表リース請求明細書が取集ことが可能です。
一発原価くんライト
一発原価くんライト
シェアソフトである「一発原価くん」の簡易フリー版です。建設業の原価管理に特化している「一発原価くん」の一部を無料で開放しています。有料版のように全ての機能を使用できるわけではありませんが、原価管理などについて一部の機能を使用することができます。ライト版である当ソフトで作業に不便を感じる場合は、上位版である「一発原価くん」について導入を検討するのもよいでしょう。
工事原価管理ソフト(有料)
工事原価管理システム GkWin(有料)
こちらは、有料ですが建設工事業の事務処理の大幅な効率化で、正確な原価の把握ができます。実行予算、業者発注、受付け請求書/査定、業者支払を合理的に関連付けて処理するシステムです。また、発注書、請求書が自由にレイアウト可能です。建築・土木・専門工事などあらゆる形態に対応できることで人気が高く、比較ランキングサイトなどでも評価が高いソフトです。現状よりもっと効率化をはかりたい方は検討の余地がありますよ。
有料:64,800円/年
動作OS: Windows XP/Me/2000/98/95
作業短縮!実行予算書のおすすめフリーソフト
エクセル 工務店管理表(無料)
エクセル(excel)をベースにした、個人規模の建設会社の各現場の予算の管理などに役立つツールです。日計のページに日々入力すれば現場番号をいれるだけで現場別に幾ら使って、予算が幾ら残っているか出るようになってます。
基本的なものだけですので、後はいろいろカスタマイズしてご利用下さい。工事原価台帳・工事台帳などのテンプレート・フォーマット・ひな形(雛形)もあり、建設業法上必要となる書類の作成に便利です。比較ランキングサイトなどでも人気が高いソフトです。
実行予算書作成(無料)
測量業務、設計業務、用地業務の実行予算書作成プログラムツールアプリです。
業務遂行人数10名程度までの実行予算書が作成できます。技術者名簿、労務単価の設定も自由に変更できます。難しい処理や手間のかかる作業から解放されるソフトウェアとしておすすめです。
動作OS: Windows NT/98/95
自分のための実行予算 Vol.1(有料)
自分のために実行予算書を作成してみてください。下請工事、元請工事の両方に使用できます。ポイントがわかれば簡単にアレンジして、自分専用にカスタマイズすることもできるツールです。無料でダウンロードができ、制限等一切設けていません。コピーも可能ですができれば3台に1ソフトにして下さい。
動作OS: Windows 7/Vista
有料:1,257円(※台数制限なし)
実行予算書・実行予算作成基準書・工事原価計算書
工事原価をコンピュータ管理するシステムアプリです。Excel(エクセル) で作成した土木・建築共通の実行予算書・実行予算作成基準書・工事原価計算書のテンプレート・フォーマット・ひな形(雛形)もあります。
大手ゼネコン使用の様式で、算出式入力可能部分は全て入力済みです。見積書・見積内訳書、下請負契約稟議書・契約内訳書、工事原価台帳・工事台帳・ 工事原価計算書など建設業法で定められている書類も作成でき、人気が高いソフトです。
動作OS: Windows 10/8/7/Vista/XP/2000/NT
有料:2,500円
工事原価管理ソフトを使ってできること、そのメリット
工事別の予算と実績を簡単に比較
工事ごとの予算と実績を並べて比較できるため、コスト超過の原因をすぐに把握でき、管理の精度が向上します。
入力フォームがシンプルで直感的
Excelベースのテンプレートを使用すれば、初めての人でも迷わず入力でき、集計ミスのリスクを減らせます。
材料費・外注費など費目ごとに集計可能
項目別の集計が自動化されるため、どの部分で費用がかさんでいるのか一目で分かります。
月次ごとの原価推移を把握できる
期間ごとの支出状況を確認でき、資金繰りや発注タイミングの見直しに役立ちます。
複数工事のコスト管理が一括で可能
複数現場のデータをまとめて管理できるため、全体の収支バランスを把握しやすくなります。
無料で導入でき、すぐに使い始められる
ダウンロードしてすぐに使えるため、ソフト導入の初期費用を抑えつつ、現場のコスト管理を始められます。
工事原価管理ソフトの用途と活用例
実行予算書の作成と提出資料に
受注時の見積データから、実行予算書を簡単に作成でき、発注者や経理部門への提出資料としても活用できます。
下請業者への支払い管理
外注費の管理や支払予定表の作成に使うことで、請求ミスや支払い遅延を防げます。
中間報告・月次報告資料に活用
月ごとの進捗や費用をまとめた報告書作成に便利で、施主や上司への説明がスムーズになります。
小規模現場の簡易原価管理に
大規模なシステムを導入せずとも、小規模な現場でも必要な原価管理が行えます。
社内共有用のコスト管理資料に
エクセル形式のファイルをそのまま共有資料として使えるため、チーム内での情報共有が容易です。
新人教育用の原価管理ツールとして
テンプレートを使って原価管理の仕組みを学ばせることで、新人でも業務の理解が深まります。
工事原価管理ソフト選びで注意する点
自社の業務フローと合っているか
ソフトが自社の作業手順や報告形式に合っているかを確認しないと、かえって作業効率が落ちることもあります。
カスタマイズのしやすさを確認
エクセルテンプレートの関数や構造が複雑すぎると、独自の様式への変更が難しくなります。
複数工事の管理に対応しているか
現場ごとに管理が必要な場合は、工事単位でデータを分けられるソフトを選ぶのが望ましいです。
マクロや関数に依存しすぎていないか
一部の無料テンプレートはマクロ依存度が高く、Excelのバージョンによって正常に動作しないことがあります。
データ保存やバックアップ方法を確認
重要な原価情報が消失しないよう、自動保存やクラウド連携の有無もチェックしましょう。
商用利用が可能なライセンスか
フリーソフトでも業務利用が制限されている場合があるため、ライセンスの記載は必ず確認してください。
建設業の原価管理を効率化する無料ツールの活用まとめ
工事原価の管理や実行予算書の作成は、建設業における経営の根幹を支える重要な業務です。しかし、専用の高額なソフトを導入するにはコストのハードルが高く、中小規模の業者や個人事業主にとっては負担となりがちです。そんな課題を解決するのが、無料で使える工事原価管理ソフトやエクセルテンプレートです。本記事で紹介したツールは、使いやすさと実用性を兼ね備え、工事ごとの原価を正確に把握・管理することが可能です。
また、エクセルベースのテンプレートは、既存の業務フローに取り入れやすく、カスタマイズ性も高いため、現場の状況に応じた柔軟な対応が可能です。材料費や労務費、外注費といったコストの分類管理から、実行予算との比較・分析まで、幅広いニーズに対応します。さらに、正確な原価管理は、利益の最大化や無駄の削減、経営改善にも直結するため、すべての建設業者にとって大きなメリットがあります。
無料ながらも高機能なこれらのツールを活用することで、工事原価の「見える化」が実現し、経営判断のスピードと精度が向上します。今後の建設業界では、こうしたデジタルツールの導入がますます重要となっていく中で、まずは手軽に始められる無料ソフトやテンプレートから導入を検討してみることをおすすめします。