初心者必見!コンクリートホッパーの特徴と使い方をわかりやすく解説!

concrete plant 1762767 1280 - 初心者必見!コンクリートホッパーの特徴と使い方をわかりやすく解説! 土木機械 CADデータ

コンクリートホッパーは、コンクリートを効率的に打設するための重要な機械です。特に、条件が悪い場所でも作業が可能で、排出方式を選ぶことで、作業環境に応じた最適なコンクリート打設が実現できます。また、コンクリートの品質を均一化するために振動機能が活用され、作業のリスクを減少させることも可能です。さらに、作業の効率向上にも大きく貢献します。
このページでは、コンクリートホッパーの特徴や打設方法、作業時のメリットについて詳しく解説しています。

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コンクリートホッパー・生コンホッパー・アサガオホッパーのCADデータ
このページでは、コンクリートホッパー のCADデータ・平面図がダウンロードできるサイトを紹介しています。 コンクリートホッパー・コンクリートバケットのCADデータ、図面、規格寸法図、仕様書、カタログが、ダウンロードできます。 転倒バケット、...

コンクリートホッパーとは


この項では、コンクリートホッパーの機能と構造、種類別の活用方法ついて説明していきます。

コンクリートホッパーは、コンクリートミキサー車から生コンクリートを受けて、生コン打設工事現場に搬送する装置のことを言います。広い上部から生コンを入れ、出口の下部に向かって次第に口径が狭まっていく漏斗のような形状で、基礎工事などの工事箇所に、生コンを流し込むための機器です。

出口の開閉の型式は、手動で開く型式と自動で開く型式の2種類です。通常は、手動ハンドルを上下して扉の開閉を行います。
開閉操作はある程度の力を必要とするため、自動式の出番となります。
自動で開くものでは、ウォームギアで出口の開度を調整することにより、排出量や排出速度を細かく調整できるものがあります。

コンクリートホッパーの移動は、クレーンで運ぶことが多いですが、クレーンを使わずにフォークリフト可搬型などの特注品も製作可能です。

コンクリートホッパーの使い方として、生コンクリートを大容量ホッパーに受けてクレーンで高所まで運び、高所では基礎工事を終了した場所にコンクリート打設するシステムが考えられます。
このようなシステムのプレゼンや導入計画書作成のために、コンクリートホッパーのCADデータ、cad図が便利です。
CADデータ、cad図には、寸法の入った機器図や360度の視点で俯瞰できる3D図などがあります。
メーカーのサイトやフリーのCADページからダウンロードが可能です。

コンクリートホッパーの2つの排出方式


この項では、コンクリートホッパーの機能と、2つの排出方式について説明しましょう。

コンクリートホッパーは、コンクリートバケットとも呼ばれ、生コンクリートを打設場所まで運搬するための容器です。
建設工事の現場などで使用され、生コンクリートを流し込み、移動式クレーンなどで吊り上げて運搬します。
コンクリートを、ミキサー車(生コン車)から打設場所へ、直接流し込むことが困難な場合に使用します。

コンクリートホッパーには、さまざまな形状のものがありますが、多くは円形の筒状でコンクリートを流し入れる上部が広く、排出を行う下部は狭くすぼまっています。
ほかにも、筒が四角の形状をしたものや、壁際などの障害物がある場所でもコンクリートを打設できるように、樋状のシュートを取りつけて、横方向に排出するものがあります。

コンクリートホッパーの排出方式については、スイッチで排出口の開閉を行う電動式のものもありますが、ハンドルを人力で操作して開閉を行う、手動式のものが主流です。
排出を途中で止めて、小出しすることができるものや、途中で止めず一気に排出するものがあります。

条件が悪い場所でもコンクリート打設が可能なコンクリートホッパー

コンクリートホッパーは、土砂やコンクリートといった種類の部材を、運搬したり打設するための容器兼施工道具です。コンクリートホッパーは、「コンクリートバケット」とも言われています。建機が入ることができない場所の作業図作成などで、度々コンクリートホッパーがcad図でも登場することがあるのは、地形的に条件が悪い場所でも生コンクリートの打設を可能としているからです。

使用用途は一般土木工事や護岸・港湾での工事はもちろんのこと、消波ブロック打設や砂防、堰堤、電力設備などの工事でも利用さています。また、コンクリート二次製品製造においても、コンクリートホッパーならびにコンクリートバケットは使用されることがあります。コンクリート二次製品製造工場のcad図面を作成する時にも、cadデータを取り扱うことがあるはずです。

コンクリートホッパーによる打設方法のメリット

コンクリートを打設する際には、大きく分けて3つの工法があると言われています。
まず一つ目が、コンクリートポンプによる打設です。この方法は、コンクリート圧送車や生コン車などにより運ばれてきた生コンクリートを、ポンプを使って基礎などに流し込みます。ポンプ車のブームを動作させることにより、コンクリートを狙った場所に流し込めるだけではなく、高い場所でもポンプが届く場所であれば流し込むことが可能です。建築現場や橋梁工事で多く見ることができる方法だと言えます。

次に配管による打設です。配管をつなぎ合わせて、その配管内をつたいコンクリートを流し込みます。ポンプでは届かないような高層マンションなどの場所や、ミキサー車などのポンプがたどり着きにくい難所でも、コンクリート打設の作業を可能としています。また、トンネルのコンクリート打設などではよく用いられる方法で、配管を常に配置しっぱなしにすることにより、圧送車などを呼びつけて作業するよりはコストが安く済みます。

最後の一つがコンクリートホッパーおよびコンクリートバケットの方法です。バケットをクレーンで吊るしてコンクリートを打設する方法で、バケットからは手動によりコンクリートを流し込みます。打設量が少なかったり打設場所が広域になる場合は、この手法を取り入れることが多いようです。こちらの方法も、コンクリートミキサー車などポンプが入りにくい場所へのアクサスが可能といったメリットがあります。

どの打設方式を採用するかは、作業現場や環境によって変わります。cadで図面を作成する時にも、作業現場や周りの環境に配慮しながら、打設方式について注目してみると良いでしょう。

コンクリートに振動を与え空気を排出して品質を均一化

コンクリート打設で重要なのは、流し込む道具や方法だけではありません。コンクリート打設は、型枠に対して均一に全体的にそして素早く行う必要があります。こうした作業工程では空気が混入しやすく、空気の混入による空洞が打設の質の低下につながり、仕上がりの品質低下や劣化を早めてしまうなどの問題を招いてしまいます。
こうした空洞の入り込みを防ぐ方法として「バイブレーター」というものがあります。バイブレーターは、流し込んだコンクリートに振動を与えることにより、入り込んでしまった空気を排出して品質を均一化する効果があるのです。

コンクリートホッパーの利点と作業をする際のリスク

コンクリートホッパーならびにコンクリートバケットの利点は、生コンクリートをそのままの状態で運搬し打設できるところです。通常のポンプ圧送での生コンクリートの流し込みに比べると、材料の分離が少なくかつ骨材などに損傷を与えにくいメリットがあります。また、ポンプ圧送では難しいとされている「固練りコンクリート構造物」に対しても打設がしやすいようです。さらに、作業効率の良さや清掃のしやすいさからくるメンテナンスの容易さなどがメリットとなっています。

一方で、打設を行う際のクレーン作業などにおいては、接地や横転などといった不安定さがコンクリートホッパーならびにコンクリートバケットにはあるため、コンクリートミキサー車などと作業をする際にはリスクとして問題となります。

コンクリートホッパーの作業に合わせた打設口の形状

コンクリートホッパーならびにコンクリートバケットは、打設口となる場所の形状の違いにより、作業や用途に合わせた効率的な打設が行えるようになります。「片開き型」の場合は、生コンクリートの小出しが可能なため、少量での仕様に適しています。また、「両開き型」の打設口になると、オーソドックスな打設を可能とします。さらには、リモコン操作による開閉が可能なものやフォークリフトでの移動が可能なものまでさまざまです。

多くの場合は、それぞれのコンクリートホッパーならびにコンクリートバケットの打設口に対応したcadデータが、メーカーから手に入れることができます。また、寸法などが記載されているcadや図面をフリーでダウンロードすることが可能です。
メーカーによってさまざまなサイズ・形状があるのが、コンクリートホッパーならびにコンクリートバケットの特徴です。それぞれのメーカー公式サイトから、対応しているcadデータをフリーダウンロードして、図面に使用したりプレゼンのcad図で使用したりすると良いでしょう。

また、メーカーに存在しないコンクリートホッパーならびにコンクリートバケットも作業場では使われることもあります。こういった場合は、まずは無料でcadをダウンロードできるフリーサイトを探してみましょう。もしダウンロードできるcadデータが存在しない場合は、メーカーサイトから無料のカタログをフリーダウンロードして、寸法や仕様などを図面などで確認します。その上で、自作でcadデータを作成して、cad図面に表していく必要があるでしょう。

河川改修工事におけるコンクリートホッパーに関する事故

コンクリートホッパーならびにコンクリートバケットは、その機体の大きさや作業方法、機体の形状などから災害事故も少なくありません。河川改修工事における護岸工事の際に、ホッパーの落下により作業員1人が尊い命を落としてしまった事故を紹介します。

これは、法枠ブロックに間詰コンクリートを打設する作業を行っていた際に発生した災害でした。ドラグ・ショベルで吊り上げたホッパーに、生コンクリートをコンクリートミキサー車から流し入れ、打設を行う位置まで運搬しました。打設位置には作業員4人が待機しており作業を始めたものの、生コンクリートがグラウトホッパーから少量ほどしか流れ出なかったようです。こうしたことから、作業を一時的に中断していたところ、少量流れ出した生コンクリートを、ホッパーの下で1人の作業員が均していました。ドラグ・ショベルを運転していた作業員は、ホッパー下に人がいることに気が付きクラクションを鳴らしましたが、その直後にホッパーを吊っていたワイヤロープが切断。総重量約1トンものホッパーが落下し、作業員にあたり死亡してしまいました。