切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

fc7962de 0710 4e43 9d4e b0110a174558 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト 道路設計 ソフト

切削オーバーレイ、舗装温度管理、舗装面積計算、ヘロン展開図のフリーソフトです。
切削オーバーレイの断面計画、舗装横断図・縦断図・面積計算・体積計算、舗装路盤・路床の現場密度試験の作成、アスファルト舗装の温度管理図の作成、路盤・舗装の出来形管理・管理図表の作成、ヘロン展開図・平積展開図・接続ヘロン展開図の作成などのフリーソフトが、ダウンロードできます。
使いやすいソフトが数多くそろっています。

切削オーバーレイのフリーソフト

道路切削とオーバーレイの断面計画のためのソフトです。横断図、縦断図、面積・体積計算などができ、切削値、計画値を変更したシミュレーションや、各種計算書の作成が可能です。計算結果は、Excelなどの表計算ソフトや、CADソフトに出力することができます。切削厚、オーバーレイ厚を横断面毎に指定したり、中央分離帯、構造物などを設定したりすることで、現場の状況を精度よく再現することが可能です。
アスファルト舗装では、出荷時から敷均し時までのアスファルト合材の温度を、110℃~170℃に保つ必要があります。アスファルト合材の温度が低ければ、均一に敷き均すことができません。逆に最適温度より高い温度で敷くと、路面に波が出来る・細かいひび割れが発生するなどの症状が出ます。温度管理図作成ソフトでは、アスファルト合材の温度管理を目的として、搬入するダンプごとの出荷時、到着時、敷き均し時、転圧時など温度を計測して入力します。その結果をグラフ付きの帳票や一覧表にして出力します。

HS 切削・オーバーレイ (+HO_CAD)

HS 切削・オーバーレイ (+HO_CAD)0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

切削とオーバーレイ断面計画の統合ソフトです。横断図、縦断図、面積・体積計算ができます。HO_CADが自動作図(DXF保存可)できます。切削厚さは左車線、右車線別々の設定ができます。

HS 現場密度試験 (落砂法・突砂法)

HS 現場密度試験 (落砂法・突砂法)0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

舗装路盤(路床)の現場密度試験作成ソフトです。落砂法(国交省)、突砂φ15法・φ25法(公団)の3タイプが作成できます。エクセルに出力(保存)できます。データの参考試算(合格データ)ができます。

舗装温度管理のフリーソフト

HS 舗装温度管理図

HS 舗装温度管理図0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

アスファルト舗装工の温度管理図作成ソフトです。舗装温度データの入力で、折れ線グラフ図が作図されます。データリストに複数のデータ登録ができます。最大データ個数(ダンプ台数)は60まで入力できます。

出来形管理図表 3点管理

出来形管理図表 3点管理0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

出来形管理で、3点の管理図表を作成します。路盤、舗装等の左、中、右など3点管理用に使用することができます。出来形管理図表による管理を行う場合は、バラツキが判定できるように、50%と80%に相当する部分に線引きをして提出します。

舗装面積計算・ヘロン展開図のフリーソフト

HS ヘロン・平積展開図 (+HO_CAD)

HS ヘロン・平積展開図 (+HO_CAD)0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

ヘロン、平積、接続ヘロンの3タイプの展開図が簡単に作成できるHO_CAD自動作図(DXF保存可)ソフトです。ヘロン展開図は無制限に分離作図できます。平積展開図は自在に段替え作図できます。

HS 面積展開図2 (+HO_CAD)

HS 面積展開図2 (+HO_CAD) 0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

面積計算書及び展開図(+HO_CAD)作成ソフトです。面積計算の単距離及び幅員の入力で展開図を自動作図します。ボタン1つでHO_CADソフトに作図(DXF保存可)できます。面積計算書はエクセルに作成します。

ヘロン展開図+

ヘロン展開図+0 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト

Excelマクロにて現場監督のお手伝いをするヘロン面積計算、展開図作図シート(台形対応、プレビュー付)です。三角形各辺又は、台形要素及び接続情報の入力によりCADなど使わずに手軽に展開図を作図できます。

駱駝.5

駱駝.50 - 切削オーバーレイ・舗装温度管理・舗装面積計算のフリーソフト
現場の測量に便利なエクセル計算表が48種類入っています。また、平面図と横断図とヘロン面積のCad作図fail(Jw,Auto)を出力することができます。直線の設置では、距離と方位の計算、座標の計算、直線区間の幅杭などができます。そのほか、円曲線の設置では、円曲線の要素、円曲線の計画、円曲線の幅杭などが、クロソイド曲線の設置では、クロソイド曲線の要素、クロソイド曲線の計画などが可能です。

舗装の補修工法

舗装の補修は、定期調査、巡回観察などで発見された路面の損傷において、緊急の対策が必要な損傷に対して、補修工法を選定して行います。舗装の維持は、舗装の性能の保持、わずかの向上を目的に行われます。
機能的破損とは、舗装強度の低下が原因でない破損であり、表層・基層のアスファルト混合物だけの破損措置になるケースが多いです。
舗装が破壊した場合は、全層の打換えを行い、新設時と同様な性能に回復します。修繕された舗装は、性能が回復されますが、交通量の増大にともない、また性能が低下することになります。

構造的破損は路床・路盤層にまで及ぶケースもあります

構造的破損は、舗装強度の低下が原因で破損することで、路床、路盤層にまで及ぶケースも多くあります。
舗装の維持は、目地の充てん・パッチング・薄層オーバーレイなど、構造を強化しない維持管理をいいます。
アスファルト舗装の補修・修繕・維持について検討します。舗装の破損は、破損の原因と程度から区別され、構造的破損と機能的破損があります。舗装の修繕とは、舗装の構造強化などのために行うもので、オーバーレイ・切削オーバーレイ・打換えなど、性能を回復することをいいます。

石灰安定処理工法について

下層路盤の石灰安定処理路盤は、現地発生材、地域産材料または、これらに補足材を加えたものを骨材とし、これに石灰を添加して処理する工法です。
石灰安定処理路盤材は、中央混合方式により製造することもありますが、一般には路上混合方式によって製造します。この工法は、骨材中の粘土鉱物と石灰との化学反応によって安定させるものであり、強度の発現はセメント安定処理に比べて遅いですが、長期的には耐久性、安定性が期待できます。石灰は一般に消石灰を用いますが、含水比が高い場合には、生石灰を用いることがあります。
石灰の適した骨材であっても、PIが大きい場合などには、石灰系安定材、固化材を用いた方が効果的な場合もあります。
対象とする骨材の粒度、PIについては、セメント安定処理工法と同様とします。

タックコートについて

タックコートは、歴青材料を所定量均一に散布し養生します。
タックコートは、舗設する混合物層とその下層の歴青安定処理層、中間層、基層との付着、および継目部の付着をよくするために行います。タックコートには、通常アスファルト乳剤(PK-4)を用い、散布量は、一般に0.3~0.6L/m2が標準です。
寒冷期の施工や急速施工の場合、歴青材料散布後の養生期間を短縮するために、加温して散布する方法、ロードヒータにより加熱する方法および、所定の散布量を2回に分けて散布する方法などをとることがあります。
開粒度アスファルト混合物や,、改質アスファルト混合物を使用する場合などにおいて、層間接着力を特に高める必要がある場合には、ゴム入りアスファルト乳剤(PKR-T)を用いることもあります。

切削オーバーレイ工とは

切削オーバーレイ工は、道路や駐車場などの舗装面が広範囲にわたって凹凸や亀裂などの不具合を抱えている場合に利用される特殊な舗装工法です。この工法は、既存の舗装表面を切削して除去し、新たにオーバーレイ(表面層の再舗装)を行うというプロセスを経ます。通常のオーバーレイ工では舗装の仕上がり高さが問題になる場合や、既存の舗装に劣化が進行している場合、この工法が非常に効果的です。切削オーバーレイ工を実施することで、道路の寿命を延ばし、乗り心地を改善することができます。

この工法の利点は、既設の舗装にあるさまざまな不良材料を除去できる点です。特に材料の劣化や強度不足が構造上の問題を引き起こしている場合、これを迅速かつ効果的に解決するために切削オーバーレイ工が使用されます。さらに、この方法は環境に優しい再生材料を利用することが可能です。

切削オーバーレイ工は、現代の舗装維持管理において非常に重要な役割を果たしており、その使用材料と技術はますます進化していくことが予想されます。

切削オーバーレイ工の使用材料

切削オーバーレイ工で使用される材料は、舗装の種類や使用条件によって異なるため、適切な選定が求められます。以下に主要な材料とその仕様について詳しく説明します。

粗粒度混合物
粗粒度混合物は、最大粒径20mmの骨材とアスファルトを混合したもので、主にベース層に使用されます。アスファルトはストレートタイプや再生タイプが選ばれます。この混合物は耐久性が高く、重交通が予想される道路に適しています。

密粒度混合物
密粒度混合物は、最大粒径13mmまたは20mmの骨材とアスファルトを用いて製造されます。アスファルトにはストレートタイプや改質タイプが使用されます。この材料は、舗装の表面層として使われ、滑らかな表面仕上げと高い耐久性を実現します。

タックコート
タックコートは、新しいアスファルト層と既設の舗装層をしっかりと接続するためのアスファルト乳剤で、速分解型のPKM-T-Qが一般的に用いられます。この乳剤を使用することで、層間剥離を防ぎ、舗装全体の強度を高めることができます。

クラック防止シート
クラック防止シートは、ガラスファイバー束に合成樹脂をコーティングし、裏面に圧着型粘着剤を塗布したものです。このシートは、亀裂の進行を抑制し、舗装寿命を延ばすために敷設されます。この材料は特に寒冷地や交通量の多い道路で有効です。

切削オーバーレイ工の応用と未来

切削オーバーレイ工の利点や使用材料について理解したところで、この工法の応用面についても考えてみましょう。交通量が増加し、道路の摩耗が進む現代社会では、効率的かつ持続可能な補修技術は必要不可欠です。切削オーバーレイ工は、その点で非常に優れた選択肢となります。例えば、都市部や主要な幹線道路においては、迅速な補修が求められる場合が多く、切削オーバーレイ工は短時間での施工が可能です。また、環境に配慮した再生材料の使用も促進されており、持続可能な社会に貢献しています。

さらに、将来的には技術の進歩により、切削オーバーレイ工が一層効率的で効果的になることが期待されています。新しい材料や施工方法の開発により、舗装の耐久性や安全性がさらに向上することでしょう。

切削オーバーレイ工に使用される機械設備

切削オーバーレイ工において、効率よく作業を行うためには、専用の機械や装置が不可欠です。以下に、使用される主な機械とその特長について詳しく紹介します。

これらの機械はそれぞれが連携し、切削オーバーレイ工の工程を支えています。現代の道路工事には、これらの機械が欠かせない存在となっており、環境対策も万全に施されています。

路面切削機(ホイール式)
2メートル級のホイール式路面切削機は、積み込み装置が付いているため、作業現場での効率が向上します。この機械は、アスファルトやコンクリートの古い層を剥がし、新たな舗装のための準備を迅速に行うことができます。

路面清掃車(ブラシ式)
幅が2.0メートルから3.1メートルまで対応可能なブラシ式路面清掃車は、切削後の路面を迅速かつ効果的に清掃します。これにより、次の工程にスムーズに進むことができます。

バックホウ
低騒音・排出ガス対策型の0.1立方メートル、0.25立方メートル、および0.45立方メートル級のバックホウは、狭い場所でも高い操縦性を発揮します。この機械は掘削作業や材料の移動に欠かせません。

デストリビュータ(自走式)
容積が2000リットルから3000リットルの自走式デストリビュータは、アスファルトの均一な散布を可能にします。操作が簡単であり、安全性も高いのが特長です。

エンジンスプレヤ(手押し式)
約23リットル毎分の噴霧能力を持つ手押し式エンジンスプレヤは、狭いエリアや非常に細かい作業に適しています。小型でありながら強力な性能を誇り、操作も簡単です。

アスファルトフィニッシャ
低騒音・排出ガス対策型で、幅が1.4メートルから3.0メートル、または3.0メートルから8.5メートルに調整可能なアスファルトフィニッシャは、均一で滑らかな路面を形成するために不可欠です。

マカダムローラ
10トンから12トン級の低騒音・排出ガス対策型マカダムローラは、アスファルト層をしっかりと圧縮し、耐久性を向上させます。

タイヤローラ
8トンから20トン級のタイヤローラも低騒音・排出ガス対策型であり、アスファルト舗装の密度を高めるために使用されます。

タンデムローラ
6トンから10トン級のタンデムローラは、二重して設計されており、細かい圧縮作業に適しています。これにより、仕上がりがより滑らかになります。

ダンプトラック
2トンおよび10トンのダンプトラックは、材料の運搬に使用され、大量の資材を効率よく移動できます。

照明機器
夜間作業や暗所での作業をサポートするために、車載型投光機(4灯式、6灯式)やバルーンライトが使用されます。これにより、安全かつ効率的に作業を行うことができます。

切削オーバーレイ工の施工上の留意点

切削オーバーレイ工における施工上の留意点は多岐にわたりますが、施工継目の適切な配置、型枠の調整、既設舗装との打継ぎ部の一体化、環境条件の管理、そして施工後の品質確認とメンテナンスが重要なポイントです。これらを総合的に考慮することで、耐久性に優れた高品質な舗装が実現するのです。

施工継目の処理と配置について

切削オーバーレイ工を行う際の留意点として、施工継目の処理は非常に重要です。表層と基層の施工継目は、適切に配置することで、施工後の耐久性や一体化を高められます。特に縦方向の継目については、15cm以上のずれを確保することが推奨されており、横方向に関しては、少なくとも1m以上ずらして設定することが求められます。

レーン割の設定と型枠の調整

施工の際には、レーン割を適切に設定することも重要です。型枠の天端は、仕上げ面より約3mm下げて設けることが一般的です。これにより、端部の転圧が十分に行え、均一な仕上がりが確保されます。さらに、型枠の設置は、施工機械が効率よく動けるように考慮することも重要です。

既設舗装との打継ぎ部の処理

既設舗装との継ぎ目は、ジョイントヒーターなどの専門的な工具を用いて、既設舗装の端部を適切に加熱し、一体化を図ることが必要です。この工程をしっかりと行うことで、舗装全体の耐久性と一致感が向上し、長期間の使用に耐える舗装が完成します。

切削オーバーレイ工に伴う追加の考慮点

加えて、切削オーバーレイ工では、気温や湿度などの環境条件も無視できない要因です。これらの要素は、施工のタイミングや材料の特性に影響を与えることがあり、特に寒冷や多湿な環境下での施工には追加の準備が必要です。適切な環境制御を行うことで、舗装の品質を最適化できます。

施工後の品質確認とメンテナンス

最後に、施工が完了した後は、継目やその他の部分の品質確認をしっかりと行い、必要に応じてメンテナンス計画を立てることが肝要です。定期的なメンテナンスを行うことで、舗装の寿命を延ばし、安全性を確保することができます。

切削オーバーレイ工の施工手順

切削オーバーレイ工は、道路や飛行場の舗装面を一部切削し、新しいアスファルト層を重ねることで修復・補強を行う手法です。細かい手順が多く、正確な施工が求められるため、以下に詳しい施工手順を示します。

切削オーバーレイ工は時間と労力を要する作業ですが、適切な手順で行うことで、舗装面の耐久性と安全性を飛躍的に向上させることができます。

施工の準備

現場への入場
まず、施工を始める前に空港管理者、特に運航担当者から運航終了の確認を十分に行うことが不可欠です。その後、安全を確保した上で現場に入場します。施工区域の周囲には、ダンプトラックが待機できるスペースを設け、誘導員を配置し交通整理を行います。これにより、安全なダンプトラックの誘導と施工の効率化が図れます。

施工計画の確認
施工区域や手順を再確認し、施工機材と人員を適切に配置します。施工区域の前面にダンプトラックの待機場所を設置し、誘導員を配置して、ダンプトラックがスムーズに施工区域内に移動できるようにします。

切削作業

切削レーンの墨出し
次に、切削作業を行うためのレーンを墨出し(マーキング)します。切削の深さについても標示し、施工計画に基づいた正確な作業が求められます。

切削作業の実施
航空灯火(灯器や管路など)に損傷を与えないよう細心の注意を払いながら、指定された厚さまで舗装を切削します。切削後の舗装面にひび割れが見られる場合、その部分を撤去し、ひび割れ防止シートを設置することで、長期的な耐久性を確保します。

タックコートの施工

タックコートの散布
タックコートはアスファルト混合物の付着性を高めるために使用されます。デストリビュータなどの機材を用いて、規定量を均一に散布します。特に滑走路では、作業車両のタイヤへの付着を防ぐため、速分解型アスファルト乳剤(PKM-T-Q)の使用が推奨されます。この乳剤は養生時間も短く、作業の効率化に寄与します。

継目(施工継目)の処理
施工継目は経年により開く傾向があり、そこから雨水などが浸入し舗装の劣化を招くことがあります。特に表層の施工継目は注意が必要です。これを防止するため、継目部分に養生テープ(例えばクラフトテープなど)を貼り、その後、継目の側面(鉛直部)にタックコートを確実に塗布します。さらに密着性を高めるためには、成形目地材の使用も検討されます。

仕上げと確認作業

施工後の検査
施工が完了したら、最終的な検査を行います。切削深さ、タックコートの状態、新しいアスファルト層の均一性など、全ての項目をチェックし、施工品質を確認します。

施行区域の復帰
全ての作業が完了し、問題がないことを確認した後、施工区域を再度運航担当者に引き渡し、正常な運航が再開されます。

基層と表層の施工

切削オーバーレイ工の施工には、基層と表層の施工が非常に重要です。これらは舗装寿命や走行安全性を大きく左右します。まず、基層と表層の舗設にはアスファルトフィニッシャという機械を使います。舗設の温度にも注意を払い、所定の厚さと幅に均一に敷きならします。

切削オーバーレイ工の施工は、多くの細かな手順と注意点があります。基層と表層の施工から転圧、さらに養生に至るまで、一つひとつのステップを丁寧に行うことで、品質の高い舗装が実現します。これにより、舗装の耐久性、安全性が向上し、道路の利用者にとって安心して走行できる環境が提供されます。

基層の施工
基層を敷設する際には、初期転圧が重要です。初期転圧にはマカダムローラーが用いられます。基層がしっかりと締め固まることで、表層の施工がスムーズに進むだけでなく、舗装全体の耐久性も向上します。

表層の施工
続いて、表層を施工します。この段階で二次転圧を行いますが、ここではタイヤローラーが使われます。十分な締め固めを行うことで、舗装の滑らかさと耐久性を高めます。

仕上げ転圧
表層の仕上げ転圧には、タンデムローラーやタイヤローラーが使用されます。特に表層においては、ローラマークを残さないように十分な注意が必要です。転圧機械を施工レーンの途中で止めないようにも注意が求められます。平坦性を確保するための一工夫です。

転圧後の養生

転圧後には、適切な養生が重要です。ここでの「養生」とは、舗装の安定化を図るための時間を置くことを意味します。ストレートアスファルト混合物を使用した場合は、表面温度が50℃以下になるまで待ちます。一方、改質アスファルト混合物を使用した場合は、表面温度が70℃以下になるまで車両の通行を控えます。

オーバーレイの施工端部

オーバーレイ工では、特に施工端部の仕上がりが重要です。施工端部が滑らかでないと、段差が生じ、車両の走行に支障をきたす可能性があります。表5.1.13に示されている舗装面のすり付け最大勾配を超えないように注意を払い、できるだけ緩やかに仕上げます。

舗装工事における温度管理

舗装工事の品質を確保するためには、温度管理が極めて重要です。温度管理によってアスファルトの特性が大きく左右されるため、適切な温度管理を行うことで高品質な舗装を実現することができます。ここでは、舗装工事における温度管理の各段階について詳述します。

以下の各工程における温度管理を徹底することで、舗装の品質を最大限に高め、長期的な耐久性を確保することが可能です。適切な温度管理は、舗装工事の成功の鍵となる要素ですので、各段階での詳細な管理が求められます。

出荷温度の管理

まず、アスファルトの出荷温度には特に注意が必要です。出荷温度が185℃を超えると、アスファルトの過加熱により品質が劣化するリスクが高まります。そのため、出荷温度は185℃を上限とすることが推奨されます。温度管理を遵守することで、アスファルトの粘度や特性を最大限に活かすことができます。

到着時の温度確認

アスファルトが現場に到着した際には、外観検査を行うとともに、到着温度を確認します。理想的な温度範囲は、160℃±15℃程度です。この温度範囲を維持することで、アスファルトの粘度が適切に保たれ、次の工程にスムーズに移行することが可能となります。また、到着時の温度が適切であるか確認することで、アスファルトの品質が保持されます。

敷均し工程の温度管理

アスファルトの敷均しを行う際の適切な温度は、一般的に110℃以上を維持することが求められます。これは、アスファルトの粘度が適切な状態を保っているため、作業がスムーズに進行し、高品質な仕上がりが期待できるからです。特に、110℃以下の温度では敷均しが難しくなり、品質に影響を及ぼす可能性があります。

初転圧時の対応

初転圧は、アスファルトがまだ高温のうちに行うことが重要です。ヘアクラック(ひび割れ)を避けるため、初転圧はできるだけ高い温度で実施する必要があります。一般的には、110℃から140℃の範囲で初転圧を行います。この温度範囲での初転圧は、アスファルトの密度が増し、長期的な耐久性が確保されます。

二次転圧の終了温度

二次転圧においては、終了時の温度が特に重要です。一般的には70℃から90℃の範囲で二次転圧を終了します。この温度範囲は、アスファルトが固化する過程において理想的であり、完全な圧縮が行われることを保証します。適切な温度での二次転圧は、舗装の均一性と耐久性を向上させる要因となります。

交通開放の適正時期

最後に、転圧が完了した後の交通開放のタイミングにも注意が必要です。舗装の品質を維持するためには、舗装表面の温度が概ね50℃以下となってから交通を開放することが適切です。この基準を守ることで、舗装が十分に冷却され、必要な強度を得ることが確実となります。

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