このページは、船舶・浚渫船・起重機船・ガット船のCADデータのCADフリーデータ集です。
グラブ浚渫船、バックホウ浚渫船、起重機船、土運船、ガットバージ船、押船、作業船、ガット船、クレーン付台船、交通船、スパット船、曳船、クレーン台船、コンクリートプラント船、揚土船、バージ船、サンドコンパクション船、空気圧送船、組立台船などのCADデータがあります。
船舶、浚渫船、作業船のCADデータが、ダウンロードできます。
また記事の後半では、船舶の種類と代表的な施工方法について説明しています。
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船舶・浚渫船・起重機船・作業船のCADデータ
船舶、浚渫船、作業船 CAD図データでは、青木組、山本建設工業 株式会社、塩塚建設 株式会社、浚渫船 図面 Google、押船 図面 Google、CIVIL CLUB、コベルコクレーン 株式会社、日本作業船協会、船舶 cad-data.com、船舶 図面 Googleなどのサイトで、人気のデータがダウンロードできます。
ご要望のデータが簡単に探せますよ。
青木組
青木組
船舶図面の、CADデータが、ダウンロードできます。スパッド付グラブ浚渫兼起重機船、土運船、バックホウ浚渫船、スパッド付底開式ガットバージ、押船、ガット船、曳船など。グラブ式浚渫兼起重機船に関する詳細の問合せにも対応します。浚渫工事や港湾工事、河川工事など、海洋土木に関わる建設会社です。
山本建設工業 株式会社
山本建設工業 株式会社
グラブ浚渫船、バックホウ浚渫船、ガット船、クレーン付台船、押船兼作業船兼交通船、作業船兼交通船など、船舶図面の、設計CADデータが、ダウンロードできます。ファイル形式は、DXF File、DWG File、PDF Fileの圧縮ファイル(ZIP形式)です。グラブ浚渫船の規格は、バケット容量27m3/65t、9.5m3/95tなど。
塩塚建設 株式会社
塩塚建設 株式会社
全旋回式起重機船、プッシャー式全旋回式クレーン台船、ガット船、クレーン付台船、押船など、船舶の、CAD図データが、ダウンロードできます。「船の写真」をクリックすると各詳細が見れます。「CADデータ」(dwg、dxf、pdf)をクリックすると設計図をダウンロードできます。
浚渫船 図面 Google
浚渫船 図面 Google
浚渫船 図面、写真、イラストが、見れます。検索から多数のアイテムを表示できます。バックホウ浚渫船は、硬土盤の浚渫作業を経済的に施工できるディッパ船に代わる機種として開発されたものであり、スパッド装置の構成・配置はディッパ船を踏襲したものとなっています。
CIVIL CLUB
CIVIL CLUB
作業船の、CAD図データが、ダウンロードできます。起重船、コンクリートプラント船、揚土船、押船、バージ船、ガット船、クレーン付台船、サンドコンパクション船、バックホウ浚渫船、浚渫船など。データーの保存形式は、AUTO CAD。機種等を確認上で使用してください。マテリアル、テクスチャーは使用していません。
コベルコクレーン 株式会社
コベルコクレーン 株式会社
ガット船、クレーン付台船などの作業船、クローラクレーン、ホイールクレーン、土木・基礎機械、ショベルなどの、設計CADデータが、ダウンロードできます。クレーン・クラブ兼用船の規格は、最大定格総荷重 310t×9.2m、グラブ直巻能力 25t×21m・45t×21m、エンジン(kW) 588・1,066の船舶。
日本作業船協会
日本作業船協会
浚渫船についての、技術資料があります。ドラグサクション浚渫船、ポンプ浚渫船、カッターレスポンプ浚渫船、マイクロポンプ浚渫船、バケット浚渫船、ディッパー浚渫船、バックホウ浚渫船、グラブ浚渫船、砕岩浚渫船兼起重機船、汚泥浚渫船、高濃度浚渫船、ガット船など。
船舶 cad-data.com
船舶 cad-data.com
船舶 フリーCADデータがあります。検索から多数のアイテムを表示できます。船舶のフリーCADデータは、船舶艤装品、船舶BOAT、内航船などの設計CADデータが掲載されています。船舶の拡張子は、dwg、dxfです。
船舶の種類と代表的な施工方法
浚渫工事は、湾岸へ入港する船舶が海底に干渉することを防ぐため水深を確保したり、航路や泊地の整備や川底や湖底の泥浚いなどを行なうこともあります。
これらの作業を行なう船舶を浚渫船、作業船などと呼びます。バックホウ浚渫船やポンプ浚渫船などの種類があります。
船舶の種類は、ポンプ式、バケット式、ディッパー式、バックホウ式、グラブ式などに分かれていて、施工方法によって、その機種を選定することとなります。
代表的なものとしては、ポンプ工法、グラブ工法があります。
中でも日本では、ポンプ工法が主流であり、海底をカッターで切り崩し、給水管から土砂・海水を同時に取り込み、掘り下げていき、掘削された土砂は埋立て用として、排水管で輸送していきます。
ポンプ工法では切り崩せない堅固な地盤などでは、クレーンのワイヤー先端に取り付けたグラブバッケットを海底に下ろし、掘り下げる工法が採用されることもあります。
世界最大級のグラブ浚渫船となると、バケット容量が200m3を越えるものもあります。
浚渫作業で活躍する浚渫船 その1
港湾や河川そして運河などの底から土砂などを取り除く土木工事のことを、浚渫(しゅんせつ)といいます。港湾や運河などでは、工事用の作業船船舶として「浚渫船」が活躍しています。浚渫船は、水深や土質などに合わせた浚渫機を備えている作業船です。また、浚渫船は土砂を運搬する装置なども備わっています。
浚渫船と似た海上などで活躍する作業船に、「起重機船」という船舶があります。起重機船は、重量がある荷物を移動させることに特化している船舶です。そのため、起重機船は浚渫船のように浚渫する作業船として利用することはできません。
浚渫船などの作業船を取り扱うメーカー
浚渫船などの作業船を取り扱う主なメーカーには、IHIや金川造船、川崎重工業、JMUアムテック、ジャパンマリンユナイテッド、新潟造船、富士海事工業、三井E&S造船、三菱造船などがあります。また、浚渫工事を主要とする建設業者では、作業船を保有している会社も少なくありません。
グラブ浚渫とポンプ浚渫の違い
浚渫工事は大きく分けて2つの手法があります。一つがアームの先端で土砂などを掴み取るグラブ浚渫。もう一つがポンプなどを使って浚渫を行うポンプ浚渫です。
グラブ浚渫船には、ディッパーアームの先に備えられているカゴで掘削するディッパー浚渫船などがあります。グラブ浚渫船は広範囲の工事には不向きな船舶です。しかしながら、グラブ浚渫船は、狭隘な場所や港などの構造物がある場所での作業は得意です。さらにグラブ浚渫船は、硬い地盤などにも対応することができます。
一方のポンプ浚渫船は、作業面積が広く大量の土砂を掘り上げられるのが特徴です。ただし、装備が大掛かりになったり、硬い地盤に対応できないなどの欠点があります。
最近では、海底の土砂を巻き上げにくいなどの観点から、グラブ浚渫船に環境配慮としての注目が集まっています。
浚渫船とタグボートを比較
グラブ浚渫船などの浚渫船は、船舶ではあるものの、海上を自走できる機能が備えられていないものもあります。そういった場合は、狭いエリアでも自由に動き回ることができるタグボートがグラブ浚渫船などをけん引します。
タグボートは「押船」や「曳船」と呼ばれることがあります。これは、船舶を船首で押したりロープでけん引したりするためです。そのため、タグボートと呼ばず、押船や曳船と呼んでいる現場があるのです。
設計cadを作成する場合は、タグボートまたは押船や曳船の名称でcadのデータを検索すると、ダウンロードできる図面が見つかるはずです。また、cad作成時に浚渫船などが出てきた時には、押船や曳船などのタグボードの有無を確認しましょう。そして、押船や曳船の配置などにも配慮すると良いでしょう。
ちなみに、押船や曳船などのタグボードは、船体を押したりけん引する船舶に接触させてしまうこともあるため、外周をタイヤなどで取り巻き衝撃を和らげるように配慮されています。
浚渫船のCADデータで作業船上の機材配置を確認する
浚渫船などの作業船を海上に構築する際には、設計cadを図面作成します。cadで図面を作成することにより、作業船上の機材配置を確認し、安全性を確保することができるからです。作業船の設計cadを作成する際には、既存の船舶cadデータを取り扱う場合もあります。ただし、既存の船舶cadデータそのままの作業船は現場ではあまりありません。どこかしら現場に合わせたカスタマイズがされていることがほとんどです。浚渫船の設計cadを作成するときには、カスタマイズの場所や箇所、そして機材などをしっかりと確認して作成するようにしましょう。
浚渫する箇所の施工計画図、作業場所の港湾の船舶配置cad図で表す
港湾工事などを行う際に、施工図をcadで表す場合があります。これは、浚渫する箇所の施工計画図をcadで表したり、作業場所の港湾地区での船舶配置などをcad図で表すなどいろいろです。
いずれの場合においても、現場で配備されている作業船が浚渫船なのか起重機船なのかといったとろこを確認しないと、設計cadでは大きな誤差が生まれます。また、浚渫船や起重機船などの船舶以外の船舶も現場では作業を行っています。
設計cadでは、浚渫船や起重機船といったそれぞれの船舶のcadデータについて、図面を確認しながら正しい縮尺のcadを取り扱う必要があるのです。
さらに、一般的な建機などの車両も作業場では配備されている場合が多く、そのほとんどのcadデータはダウンロードして扱うことが多いはずです。メーカーなどからダウンロードしたcadデータは寸法などが正しいかもしれませんが、フリーサイトなどからダウンロードしたcadデータは寸法が曖昧な場合があります。設計cadでは正しい寸法のcad図面が必要となります。ダウンロードしたcadデータは設計cadで扱う前に、必ず図面などと照らし合わせて、ダウンロードしたcadデータが正確なcadとなっているか把握してから、cad図面に落とし込むようにしましょう。
浚渫作業で活躍する浚渫船 その2
浚渫船と起重機船を配置してケーソンを製作する
海上では、浚渫船と合わせて起重機船を配置することが少なくありません。起重機船はケーソンと呼ばれるコンクリートおよび鋼製の箱を複数並べて堤防を作るなど、海上での荷物の運搬・配置に活躍を見せます。その作業レベル精度は非常に高く、荷物を配置する時には誤差数センチ以内の取り付けも難しいものではありません。それどころか、設置対象が橋梁の場合は、ボルトの取り付け位置が正確でなければいけないため、数ミリ単位の精度が必要となります。この数ミリ単位の調整は作業員が専用工具を使って行います。
浚渫船や起重機船の操作は現場ノウハウの把握が必要
浚渫船や起重機船の操作はレバーやボタンなどが並んでおり、操作のノウハウはその現場の特徴を把握しながらの作業となるそうです。こうした作業の技術継承が起重機船内では行われているのです。
ただし、工事の安全性を確保したり、荷物の配置を正確に行えるのは、重機を操作する人の技術だけではありません。
まず重要なのが、「ボースン」と呼ばれる「甲板長」の存在です。起重機船のボースンは陸上で荷物の吊り上げなどの作業を指示する現場監督です。ボースンは、ケーソンの上から指示を出したり、陸地から状況を見て指示などを出します。
そして、ボースンの指示や作業員の作業をまとめ上げるのが起重機船の上で活躍する「現場代理人」です。現場代理人は、クライアントの要望などを汲み取り、ボースンらと計画書を作成したり、工事の監督をするなど非常に重要な役割となっているのです。
また、現場には立ち会うことがないものの、作業員として活躍する事務員や設計、cadオペレーターなどの存在も欠かせません。それぞれの立場の人達がそれぞれの現場に責任を持つことで、大きな作業を安全に遂行しているのです。
浚渫工事の発注予算額は土木工事に比べると大幅に多い
浚渫工事は主に港湾など海上での発注工事が多いため、その工事規模の大きさから費用も大きいことがほとんどです。そのため、港湾工事の発注工事は道路の修繕などの土木工事に比べると予算額は大幅に多く、海に面している都道府県が多い日本においては、非常に重要な工事種別だと言えるのです。
一方で埼玉県や群馬県、長野県といった内陸県においては、あまり携わることのない工事種別です。こうした地域による工事種別の違いは、それぞれを所要とするcadオペ―レーターの得手不得手にも大きく影響してきます。
現場で得ることができない技術や情報は、インターネットなどでも調べることができますし、最近ではオンラインセミナーも数多く開催されています。オンラインであれば、地域関係なくどこにいても同じ情報を入手することが可能です。特にBIMやSIMといった新しい技術は、情報の発信元がまだまだ限られています。常に新たな情報を得るためにも、cadの作成に関わる情報に広くアンテナを張っておくと良いでしょう。
非常に大型で水上移動と積載ができる作業船
河や海、湖などで水上移動ができる船舶は、浮かび上がり移動でき、そして積載が可能な要件を満たしているものと定義されています。そういった意味で、広域に捉えると潜水艦なども含まれるのが船舶です。
港湾の建設現場などで使われる船舶は、作業船と呼ばれる船舶の仲間です。作業船は非常に大型なものが多く、港湾の現場では設計cadが用いられます。ここでは建設現場で扱われる作業機械の中から、船舶をピックアップして簡易的な説明を行います。設計cadを用いて作業を進める際の参考にしてください。
作業船の区分け その1
「一般社団法人日本作業船協会」による区分けでは、作業船には作業の分担により、いくつかの枠組みに区分けされています。
大分類で、浚渫埋立用作業船、構造物築造船、作業補助船、運搬作業船、調査船、測量船、環境整備船、特殊船の6区分です。浚渫埋立用作業船と構造物築造船においては、それぞれさらに3分類に区分けされています。
ここでは、浚渫埋立用作業船と構造物築造船に区分されている3分類と、作業補助船について紹介します。
浚渫埋立用作業船:機械浚渫船
別名ドレッジャーとも呼ばれるのが機械浚渫船です。水の底にある土や砂を浚渫(掘り上げる)する作業船となります。機械浚渫船を選ぶ時には、水質や土の質に加えて、掘削量や土砂の運搬距離などを勘案しなければなりません。
作業を行う場所は主に港湾が多く、主な目的としては、安全な幅と水深を確保することによる船舶航行の安全確保や、船舶の停泊場所の確保、土地造成や基礎築造に係る土砂の採取や掘削、環境対策、水深維持などがあります。
機械浚渫船の一つである「グラブ浚渫船」は、船舶の上に旋回可能なクレーンが設置されており、そこに据え付けられたワイヤーロープの先にグラブバケットが備えられているのが一般的です。このグラブバケットが海底の土砂をすくい上げることでグラブ浚渫船は工事を進めていきます。
グラブ浚渫船の移動方法は、自ら航行できる自航式と移動手段が押船・曳船に頼る非航式があります。多くのグラブ浚渫船は非航式で、船体を海底に固定して作業を行います。固定方法には、アンカー式とスパッド式があります。
機械浚渫船は、グラブ浚渫船のほかにも、砕岩船、バックホウ浚渫船、バケット浚渫船、ディッパー浚渫船があります。
浚渫埋立用作業船:ポンプ式浚渫船
名前の通りポンプなどを活用して浚渫する作業船です。ポンプ式浚渫船で代表的なのは、その名の通りポンプ浚渫船ということになるでしょうか。
ポンプ浚渫船は、おもに埋め立てにおける浚渫工事で活用されます。グラブ浚渫船の機械浚渫船と同様に、安全な航路や泊地の確保および臨海の用地造成などで活用されます。
ポンプ浚渫船の固定方法には、船や浮き桟橋などを利用して水平に位置を固定するスパッド式や、3方向のワイヤーで船体を固定するクリスマスツリー方式があります。
ポンプ浚渫船のほかには、ドラグサクション浚渫船、カッターレスポンプ浚渫船、マイクロポンプ浚渫船、軟泥浚渫船があります。
浚渫埋立用作業船:揚土船
揚土船は海面の埋め立て工事などで、船舶により運ばれてきた土砂を荷揚げし、グラブやコンベアなどにより埋め立て場所へ土砂を排出する作業をします。
揚土船の分類には、リクレーマ船、バージアンローダ船、空気圧送船、油圧圧送船、プレミックス船があります。
構造物築造船:揚重作業船
揚重作業船はその名の通り、重たい荷物を上げ下ろしする作業船です。
揚重作業船の一つである「起重機船」は、特に重たい荷物を吊り上げ、所定の位置まで移動させることに特化している専用船舶です。起重機船上にクレーンが設置されているのが一般的な形で、クレーンは旋回するものとしないものがあります。大型な起重機船になると、船体の半分が水面から下にある状態で作られる場合もあります。最大級の起重機船は、沖合で行われるパイプラインの建設や海上橋梁工事などで用いられます。
起重機船のほかにも「クレーン付台船」という船舶があります。これは、船舶上にクローラークレーンを固定して作業を行います。大型ではない荷物を港湾工事などで吊り上げたりして、据え付けなどを行う作業船です。通常のクローラクレーンを台上に乗せて作業をする関係上、船舶の設計cad図面上にクローラクレーンのcadデータをあわせる必要があります。クローラクレーンのcadデータは船舶の大きさや形状により変わります。クレーン付台船は、cad図面で形状をチェックしながらcadデータを図面に配置していきましょう。
作業船の区分け その2
構造物築造船:築造作業船
築造作業船の一つである杭打船は、港湾工事で杭打ちや矢板打設の作業を行う船舶です。主に打設するのはシートパイルや直杭などの固定式のものです。斜杭打設にも対応するために、櫓と呼ばれるクレーンなどが備わっている部分が前後に傾斜可能な傾動式や、旋回できる旋回式、さらには走行式などもあります。動力には船舶の種類により、ディーゼル、油圧、空圧などがあります。
分類としてはほかに、コンクリートミキサー船、ケーソン製作用台船、自己昇降式台船、スパッド台船(築造用)が存在します。
構造物築造船:地盤改良船
地盤改良船で用いられる深層混合処理船は、海底下深層にある軟弱な土中に対して、石灰石と粘土に水を混ぜ合わせスラリー状にしたセメント系統の処理剤をポンプで圧入し、練り混ぜて固化させることで地盤改良を行う作業船です。
ほかには、サンドドレーン船、サンドコンパクション船、砂撒船があります。
作業補助船の役割
作業補助船は、船舶自体は土木作業などを行いませんが、浚渫船や起重機船などをサポートする役割を担っています。作業補助船でよく使われる船舶が曳船と押船です。
曳船はタグボードとも呼ばれ、作業船などの船舶が出入港する際の、接岸時の補助や自航することができない作業船などの浮体曳航などで使用されます。加えて、曳船は消防装置やオイルフェンス展張装置なども備えいるものもあり、防災船としても流用される場合があります。
一方の押船は「プッシャー」とも呼ばれ、土運船や台船などの自航できない作業船などの船尾と連結して、船を押して進む作業船です。押船の船首部分には、押すための連結装置が備え付けられています。船首の形は押船により違いがあります。さらには、押される側の船舶の連結部分により、ロープ式、ピン式、固定式などに区分されます。
なお、押船と曳船を兼用している補助作業船は少なくありません。この場合、曳船と同じタグボードと呼ばれることが一般的です。
そのほかの作業船としては、揚錨船、業務艇、交通船、警戒船、潜水士船があります。
作業船の設計やcadデータの取り扱い
作業船の設計cadは、ベースとなるcadデータやcad図面は存在するものの、多くの場合は現場に合わせてカスタマイズされています。そのため、作業船の設計cadを図面化する場合は、存在するcadデータなどはダウンロードしたとしても、あくまでも寸法などを表しているcadだと捉えましょう。あるいは、設計cad図面を白紙状態から作成することも多いはずです。そういった場合は、導入する作業船のcad図面だけではなく、周辺環境や作業現場環境などを配慮して設計cad図面を作成すると良いはずです。もちろん、cadデータをダウンロードして使える部分があれば、積極的にcad図面に取り入れ効率化を図りましょう。
また、作業船には、ほかの多くの建機が関わります。そのため、さまざまな建機のcadデータをダウンロードしておく必要があります。cad図面だけではなく、性能表や寸法表なども手に入れておきたいところでしょう。
加えて、作業船の中には押船や曳船といった、ほかの作業船とも作業を一緒に行うものもあります。こうなると作業船の設計cadも複数必要となりますし、それに係る建機のcadデータや図面もダウンロードが多くなります。ダウンロードしたcadデータを適当に扱っていると、いざ設計cadを作成する時の間違いの元となります。自作のcadでもダウンロードしたcadデータであっても、設計cadなどcadを作成する時に正確性をもたせるように、分かりやすい区分をしておくと良いでしょう。
起重機船とは
あなたは起重機船についてどの程度知っていますか。水上を使って移動する船舶でもあり、作業船としても知られています。また作業船には浚渫船などもあり、グラフ浚渫船も有名です。押船や曳船なども含めその違いについてご紹介していきたいと思います。
起重機船とは、作業船のうえに起重機を備えている船舶です。水上での重量物の移動や運搬などで使われる船舶になり、工事や造船などに使われています。起重機船だけでなく浚渫船も工事などで使われている作業船です。
移動式のクレーンのような役割があり、別名浮きクレーンやクレーン船などの船舶として呼ばれることもあります。起重機船は、自航や非自航のものもあり、型式によっても違いがあります。
近年の船舶多様化に合わせて海洋土木工事のニーズに応えるために、最先端の船舶である起重機船も誕生しています。
例えば最大荷重600tにもなる大型の作業船なども見かけます。起重機船のなかには作業範囲47.55m、吊上げ高さ117.9mと驚くほどの高い機能を持った作業船などもあります。
起重機船のそれぞれの違いもcadデータを使えば一目瞭然です。外から見ただけではわからないcadデータだからこそ見えてくるものもあります。設計cadによる図形ダウンロードなどもありますし、cadデータならではの違いを実感してみてくださいね。
水底地盤の浚渫工事を行うグラブ浚渫船
浚渫船にもさまざまな種類があります。
・サンドポンプで泥を吸い上げて使うポンプ式の浚渫船
・グラブを底に落として泥を掴むタイプの浚渫船
・底付きを持っているポッパー付きの浚渫船
などの違いがあります。古代ローマ時代や中国で生まれた技術だといわれ、日本でもポンプ船としてさまざまなところで活躍しています。
浚渫船のなかでも水の底にある地盤をさらう工事を行うものを「グラブ浚渫船」です。グラブ浚渫船は一般的に船体のうえに旋回式のクレーンを搭載しています。さらにグラブ浚渫船は、ワイヤーロープによってグラブバケットを吊り下げた構造になっています。
グラブ浚渫船には、自ら運行ができるものもあれば他の船による航や押船を必要とするものもあります。グラブ浚渫船はとても優秀なもので大型の船舶が入港できるように整える働きもあります。洪水の防止や水質の改善などグラブ浚渫船は多方面で活躍しています。
押船とは非自航運搬船や作業船を船の尾に連結して運行する船のことをいいます。押船と書いて「おしふね」と読みます。押船は船の首部に連結装置を有しているのが特徴になり、押船ならではの特徴ともいえます。連結装置の種類によってロープ式・ピン式・固定式のなから押船を選ぶこともできます。
曳船は船舶が港に出入りするときや、離接岸のときの補助作業、防災船などのさまざまなところで活躍しています。「航洋丸」も曳船として有名ですし、「海興丸」も曳船として知られています。曳船によってもパワーの度合いが違いますし、製造元によっても違います。曳船は大きく迫力のあるものばかりです。
起重機船の押船も曳船もcadを使えば効率的な営業にも繋がります。cadデータにしか見えないこともありますし、cadだからこその違いもわかります。効率を重視するためにも図面のダウンロードをおすすめします。設計cadを使えば適した図面探しもでき便利です。
浚渫船のサルページ建設株式会社の役割
起重機船を運航している人の多くは、ヘルメットに髭面でサングラスが加わるようなちょっと話しかけづらい雰囲気を持っている人も少なくありません。サルページ建設株式会社は全国各地に事業所を構えています。
前日から停留中の港で待機しており陸のうえで制作されたケーソンを6キロ離れた別の港にまで運んでいきます。ケーソンは防波堤などの海中構造物の土台に使われる大きなコンクリート製の箱になります。
700tにもなるケーソンを起重機船のうえに乗せるとまるで宙に浮いているかのように見えます。ケーソンが吊り上がるときにドンと大きな音がするのも特徴です。金剛じゃ2050トンの重量まで吊り上げることができ、700tは余裕な重さでもあります。
見た目には安定感があるようには感じないものの、船体は傾くこともありません。全く問題ないかのように平然と浮かぶ姿を見せてくれます。起重機船は自走機能を有しておらずタグボートの力を借りています。時速にしてみると9キロ程度なのもありゆっくりとしたペースで先に進んでいきます。
サルページ建設株式会社ならではのこだわりも、cadデータを見ればその違いがすぐにわかるはずです。Cadの図面をダウンロードしたり設計cadを使いこなして作業の効率化にも繋げていきましょう。Cadデータならではのおもしろさもありますし、図面ダウンロード素材も充実しています。
起重機船に欠かせないシャックルの接続
ケーソンの上の部分には「吊り枠」が取り付けられています。見た目にも大きくしっかりとした太さがあるので、なかには驚く人もいるかもしれません。この枠には太いワイヤーを何本も通しています。これを巨大なクレーンを使って吊り上げ作業をしていきます。
頭上100mほどの高さにあるクレーンの先端から吊り下がった巨大なフックをゆっくりとおろします。ケーソンの上部に下がってくると、作業員の動きが慌ただしくなります。
作業員が吊り上がった太いワイヤーの先端と吊り環を金具で接続していきます。この金具をシャックルといい作業自体を玉掛けといいます。
シャックルは大きなものから小さなものまでさまざまなものがあります。小さいものになると誰でも片手で操作ができるぐらい簡単なものになります。少し大きくなると重量感もあがり経験を積んだ作業員でないと操作できません。
ワイヤーとケーソルをシャックルでつなぐのは全部で24箇所もあり何点で吊り上げるのかはそのときの大きさによっても変わります。セッティングがすべて完了した後に、主巻用ウインチがうねり始めると、吊り上げが壊死されるようになります。
ワイヤーはピンとはっているものの上に上がるまでには時間がかかります。
吊り上げるときに一気に持ち上げてしまうと、不具合が起こりやすくなるので30%、50%、70%と段階的に少しずつ力を加えていきます。均等になっているのを確認しながら吊り上げ調整していきます。
地上と地面の間に隙間が徐々にできていく姿はまさに圧巻といえるのではないでしょうか。重さもあるものだからこそ、丁寧な作業が求められています。
この作業がないとどんなものでも吊り上げる作業ができないこともあり、最もよく使われる道具の一つでもあります。そのため起重機船では必ずといってもいいほど見かける作業になり、怪我をしないように慎重にかつ的確に作業を行っています。
シャックルや吊り環なども設計cadを使って実際に見てみてください。無料ダウンロードなどもありますし、より鮮明なデータを探しているときは設計cadが便利です。使いこなすのは少し大変ですが、新しい発見もあるはずです。
起重機船は水上の力持ち的な存在ともいえます。700tもの重さでもなんなく持ち上げ運んでしまうのは、驚きではないでしょうか。次々に次世代の新しい機能を搭載した起重機船も登場し作業の効率化に繋がっているといえます。
そんな起重機船の魅力もcadデータで図面を見るなど設計cadをダウンロードするとより鮮明にわかるはずです。Cadを使いこなしてもっと起重機船の構造の秘密に迫ってみてくださいね。
浚渫船の種類と特徴
日本で使用されることの多い3種類の浚渫船について、それぞれの特徴、およびどんな場所、地層に適しているかを把握しておきましょう。
ポンプ浚渫船
船の先端にある吸水管を海底に下ろして土砂を吸い上げ、排砂管で搬送する工法です。
吸水管の先端には、土砂を切り崩すためのカッターが装備されています。
細かく分けると、カッターに変えて水ジェットで土砂を切削するカッターレスポンプ浚渫船、小型軽量化されたマイクロポンプ浚渫船、有害物質を含む軟弱な土質で使用される軟泥浚渫船があります。
グラブ浚渫船
船の先端にあるグラブバケットを海底に下ろし、土砂を掴み取ります。起重機船の役割を兼ねているものもあります。
グラブの大きさによっては、一度に土砂をつかめる量が20M3を超えるものもあります。
浚渫作業時の船体固定方式、および移動方式によって、アンカーを下ろすアンカー方式とアンカーレスのスパッド方式等があります。
バックホウ浚渫船
バックホウと呼ばれる油圧式ショベル型掘削機を船首端の低い位置に据え付けた、硬い土室の場所で使用される浚渫船がバックホウ浚渫船です。
作業現場に合わせた浚渫船を選ぶのがポイント
浚渫工事を行う現場はどのような環境なのか、事前に作業現場の特徴を知ることが重要です。
機種の選定にあたっては、浚渫土量、面積、水深、土質、土捨場、動力源等の条件を十分調査して決定しましょう。
ポンプ浚渫船・・・面積が広く、比較的柔らかい大量の土砂を取り除く場合に適している。
グラブ浚渫船・・・狭い場所での工事が可能で、比較的硬い土砂、岩盤でも作業できる。
バックホウ浚渫船・・・粘土質、砂質、レキ混じりの土砂を取り除く作業に向いている。
浚渫船の問い合わせサービスを利用する
設計CADデータを公開している会社のホームページには、浚渫船やガット船やクレーン付台船の仕様等に関する問い合わせを受け付けているところもあります。
詳しい情報を知りたい場合は、問い合わせサービスを利用することも一つの方法です。
浚渫船・作業船のCADデータは探すのが難しいのか
浚渫船・ガット船やクレーン付台船などの作業船の設計CADデータや図面は、ポンプ浚渫船、グラブ浚渫船、バックホウ浚渫船全て、株式会社青木組や山本建設工業株式会社など、浚渫工事を手がける会社のホームページで閲覧、ダウンロードすることができます。
しかし、さまざまな問題点もあります。
浚渫船・作業船のCADデータは多岐にわたります
浚渫船は大きく分けると、ポンプ浚渫船、グラブ浚渫船、バックホウ浚渫船の3種類に分類されます。
しかし、細かく分けると、浚渫船・作業船には非常に多くの種類が存在します。
たとえばポンプ式浚渫船は、カッターレスポンプ浚渫船、マイクロポンプ浚渫船、トランザクション浚渫船、軟泥浚渫船とさらに細かく分類されます。
作業船には、浚渫船の他にも、物を吊り上げて移動させることに特化した船舶である起重機船、自走できない船を押して押船、同じく自走できない船などを曳いて運ぶ曳船、ガット船やクレーン付台船などがあります。
目的とCAD図データに合致するものを探すには、かなりの労力を要することになります。ほしい浚渫船や起重機船、押船、曳船、ガット船、クレーン付台船などのCADデータはなかなか見つからないでしょう。
一方で、インターネット上に公開されているポンプ浚渫船、グラブ浚渫船、バックホウ浚渫船などの浚渫船のCAD図データはグラブ浚渫船が主で、ポンプ浚渫船のデータはさほど公開されていません。
浚渫船についての詳細な仕様が記載されていない場合もある
複数の公開サイトからダウンロードした設計CADデータは、サイズがまちまちで使いづらいというデメリットがあります。
さらに、図面のみで細かな仕様が記載されていないデータも少なくありません。
目的に合った浚渫船のCADデータを見つけるポイント
設計図書や計画書を作成するにあたっては、事前に必要なデータの仕様を確認し、目的に合った浚渫船やガット船、クレーン付台船のCAD図データを選別し、ダウンロードすることが重要です。
浚渫船のCADデータを無料ダウンロードするポイント
浚渫(しゅんせつ)という言葉にあまりなじみのない方も多いかもしれませんが、浚渫工事とは船舶が安全に航行できるよう、海底の土砂をすくい取る工事のことです。もし航路や停泊地の水深が足りないと、船舶の腹の部分が海底にぶつかってしまいます。船舶を傷つけないためにも、航路や湾内を十分な深さに保つことが大切になります。
特に近年では、クルーズ船など船舶の大型化が進み、港湾部の整備も欠かせない作業となっています。こうした作業で活躍する作業船が浚渫船です。浚渫工事で土砂をすくい上げる浚渫船や起重機船、すくい上げた土砂を運ぶ土運船、ガット船やクレーン付台船など、浚渫工事の現場では他にもさまざまな作業船が活躍しています。
ここでは、そんな作業船のなかでも浚渫工事の中心を担う作業船である浚渫船やガット船、クレーン付台船のCADデータを無料ダウンロードする際のポイントをご紹介します。
浚渫船はポンプ浚渫船とグラブ浚渫船に分類される
浚渫船は、主に「ポンプ浚渫船」と「グラブ浚渫船」の2種類に分類されます。
まずポンプ浚渫とは、ストローで吸い上げるように、土砂と海水を一気に吸い上げて海底を掘り下げていく工事のことです。面積が広く大量の土砂を救う必要がある場合に適しています。
工事の流れを簡単に説明すると、まずポンプ浚渫船の先端にある吸水管を海底に下ろして作業を始め、吸水管の先端についているカッターが回転して、海底の土砂を切り崩していきます。切り崩された土砂は、浚渫船に内蔵されているポンプの力によって海水と一緒に吸い込まれ、船の後ろに続く長い排砂管の中を通って、埋立地へと運び出されます。
一方グラブ浚渫は、海底の土砂をつかみ取って掘り下げていく工事のことです。岸壁などの構造物の近くといった狭い場所での工事も可能で、ポンプ浚渫船ではすくい上げられない固い土でもつかむことができます。
グラブ浚渫工事の流れは、まずグラブ浚渫船の先端に搭載されている大きなグラブバケットを海底に下ろして、クレーンゲームのように海底の土砂をつかみ取っていきます。グラブの大きさはさまざまですが、一度で2~5立法メートルの土砂をつかむものから、20立法メートルを超す大型のものなどもあります。
つかみ取られた土砂は、土運船に積み込んで埋立地へと運び出されていきます。
浚渫船には、自ら航行可能な自航式ほか、押船や曳船を必要とする非航式がありますが、その大多数は非航式となっています。
設計CADを作成する際は、まず作業する場所がどのような場所かを把握し、ポンプ式、グラブ式どちらでの作業が適しているかを把握してから、CAD図面をダウンロードすることが最初のポイントとなります。
ポンプ浚渫船の最大の特徴は施工能力の高さ
ポンプ浚渫船の歴史は古く、資料によると明治19年(1886年)にオランダから輸入された「第一大浚丸」が最初のポンプ浚渫船であるとされています。ポンプ浚渫の原理は、船体の後部に設置したスパッドを固定点とし、スイングアンカーを反力にスイングワイヤーを操作して船体を左右にスイングさせます。そして、ラダーの先端に取り付けられたカッターヘッドを回転させて海底地盤を掘削し、土砂を船内にある浚渫ポンプで海水とともに吸引します。吸引された土砂は、排砂管を通じて埋立地まで排送する方法になります。その最大の特徴は施工能力の高さで、大規模な浚渫工事で威力を発揮します。設計CADを利用してCADデータを無料でダウンロードして図面を作成する場合、船舶の形状だけでなく排砂管の長さにも注意が必要です。
ポンプ浚渫船のバケット型のカッターヘッド
ポンプ浚渫船のカッターヘッドには、軟土質用のオープン型と硬土質用のバケット型の2種類があり、最近ではほとんどバケット型が採用されています。硬土盤や岩盤などを浚渫する必要があるときは、カッターブレードに着脱容易なチップが取り付けられたカッターヘッドが用いられていまず。CADで図面を作成する際も、どちらのカッターヘッドの種類が適しているか、しっかり確認することをおすすめします。
ポンプ浚渫船の遠心渦巻ポンプ
一般的なポンプ浚渫船の浚渫ポンプには、遠心渦巻ポンプが使用されています。インペラと呼ばれるポンプ内にある羽根車を原動機に直結して回転させ、回転による遠心力の働きにより土砂を吸い込みます。吸い込まれた土砂は、圧力と速度の両エネルギーを受け、ケーシング内を通過する間に、その速度エネルギーが効率よく圧力エネルギーに変換され、排砂管を通じて目的地まで排送されていきます。浚渫ポンプの特徴には大きく二つあり、まず掘削した土砂ごとインペラ内を通過させる必要があるため、インペラの羽根の枚数を減らしインペラの幅を土砂が通過しやすいよう広く設計されています。そして土砂との接触によって摩耗しやすいため、ポンプ各部の 材料に耐摩耗材を使用しているほか、摩耗度の特に激しい部分には適宜取り換えしやすいように消耗部品が使用されています。なお浚渫ポンプの駆動方法としてはタービン駆動式、ディーゼル式、電動式や油圧駆動式が使用されています。CAD図面をダウンロードする際、ポンプの形状のほかこちらの駆動方式も注意が必要です。
ポンプ浚渫船の施工管理システム
ポンプ浚渫船の施工管理システムは、GPSを使用したGNSS、潮位計、傾斜計および深度計(水圧計)などから船体の位置やカッターヘッドの平面や深度などをモニター上でリアルタイムに把握することができます。このほかモニターには事前に測量した原地盤および目標の浚渫深度を表示させることができ、オペレーターはこの表示を見ながら操作することができます。
グラブ浚渫船は深さの変化が多い場所でも効率よく浚渫できる
グラブ浚渫船はポンプ浚渫船よりも歴史は古く、明治4年(1870年)にイギリスから4隻輸入された記録が残っています。グラブ浚渫は、グラブ浚渫船に装備されたグラブバケットで海底に堆積した土砂を掘削する浚渫方式です。浚渫深度はバケットを吊るロープの長さで調節するため、大深度や深さの変化が多い場所でも効率よく浚渫することができるというメリットがあります。またバケット容量とバケット重量の比率を大きくすることによって、硬度盤地質でも浚渫することが可能です。グラブ式浚渫船は、一般的に船体上に旋回式のクレーンを搭載し、ワイヤーロープによってグラブバケットを吊り下げた構造となっています。
作業時の船体固定および移動方式は、船体をアンカーで係留するアンカーチェーン方式と、船体から海底へ脚柱を立てて船体の移動を止めるアンカーレス方式があります。
グラブ式浚渫船には、自ら航行可能な自航式と他船によるえい航又は押船や曳船を必要とする非航式がありますが、その大多数は非航式となっています。
CADで図面を作成する場合は、クレーンの高さやグラブバケットのほか、非航式を設置する際は押船、曳船のスペースも必要となりますので、現場の状況をあらかじめ把握しておくことも重要なポイントとなります。
グラブ浚渫船のクラムシェル型のグラブバケット
グラブバケットにはクラムシェル型とオレンジピール型の2種類があり、オレンジピール型は岩石や玉石、転石などの浚渫に使用され、海底の浚渫用にはほとんどの場合クラムシェル型が使用されています。クラムシェル型のグラブは、1立法メートルの容量のものから200立法メートルのものまで、大小さまざまなサイズのグラブが存在しています。また近年では、海底の土砂をつかみ揚げる際に発生する濁りの軽減を目的として密閉式グラブなど、様々な環境対策も行われています。
起重機船にグラブ浚渫船用の船体誘導システムを搭載する
グラブ浚渫船は大きなクレーンを用いて海底の土砂をすくい上げる船舶ですが、大型クレーンが搭載されている起重機船にグラブバケットを装備し、浚渫作業もこなすことができるグラブ浚渫船兼起重機船という船舶も存在します。一般の起重機船は浚渫作業には使うことができませんが、起重機船にグラブ浚渫船用の船体誘導システムを搭載することにより、浚渫作業も可能となっています。
CADデータをダウンロードする場合、クレーンの旋回角度が船の種類によって異なることがありますので、設計CADを作成する場合は図面をしっかり確認するように注意が必要です。