下水道技術検定は、下水道の設計や工事の監督管理、維持管理を行う技術者の実務経験短縮を目的とした試験です。下水道管理技術認定試験は、下水道管路施設の維持管理業務において、適正な技術力を有しているかを認定する試験です。いずれも地方共同法人日本下水道事業団が毎年一回、全国の主要11都市で実施しています。
下水道技術検定 その1
下水道技術検定は、下水道の設計や工事の監督管理、維持管理を行う技術者の実務経験短縮を目的として、地方共同法人日本下水道事業団が毎年一回、全国の主要11都市で実施しています。
下水道技術検定は、第1種技術検定・第2種技術検定・第3種技術検定の3つの区分に分かれています。
下水道技術検定の第1種、第2種、第3種いずれかに合格することで、地方共同法人日本下水道事業団が実施している下水道管路管理技士試験の「総合技士」・「主任技士」部門の受験資格が得られます。
受験資格
学歴や年齢、実務経験などの受験資格はなく、誰でも受験できます。
日程
下水道技術検定は、年1回、11月中旬の日曜日に実施されています。
下水道管理技術認定試験も同日、同会場で実施されます。
試験地
札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、鹿児島市、那覇市
受験料
- 第1種:12,000円(税込)
- 第2種:9,000円(税込)
- 第3種:9,000円(税込)
※別途システム利用料528円(税込)が必要
試験科目
第1種技術検定
午前:多肢選択式
午後:記述式
①下水道計画、②下水道設計、③施行管理法、④下水処理、⑤法規
第2種技術検定
午前:多肢選択式
①下水道設計、②施行管理法、③下水処理、④法規
第3種技術検定
午後:多肢選択式
①下水処理、②工場排水、③運転管理、④安全管理、⑤法規
合格基準
下水道技術検定の合格基準は、受検者の試験結果で変動する仕組です。第3種技術検定は60点満点中39~44点の間、第2種技術検定は38~41点の間で推移しています。
合格率
2016年から2020年に実施された下水道技術検定の平均合格率は、第1種技術検定で16.1%、第2種技術検定で26.5%、第3種技術検定で29.1%です。
2020年度までに、59,475人が合格しています。
第1種技術検定
実施年度 | 実施回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 46回 | 73 | 12 | 16.4 |
2019年 | 45回 | 65 | 8 | 12.3 |
2018年 | 44回 | 100 | 16 | 16.0 |
2017年 | 43回 | 100 | 20 | 20.0 |
2016年 | 42回 | 92 | 13 | 14.1 |
計 | 430 | 69 | 16.1% |
第2種技術検定
実施年度 | 実施回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 46回 | 848 | 243 | 28.7 |
2019年 | 45回 | 882 | 244 | 27.7 |
2018年 | 44回 | 885 | 212 | 24.0 |
2017年 | 43回 | 943 | 237 | 25.1 |
2016年 | 42回 | 911 | 247 | 27.1 |
計 | 4,469 | 1,183 | 26.5% |
第3種技術検定
実施年度 | 実施回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 46回 | 4,649 | 1,536 | 33.0 |
2019年 | 45回 | 4,886 | 1330 | 27.2 |
2018年 | 44回 | 4,910 | 1,480 | 30.1 |
2017年 | 43回 | 5,352 | 1,690 | 31.6 |
2016年 | 42回 | 5,271 | 1,248 | 23.7 |
計 | 25,068 | 7,284 | 29.1% |
参考資料:過去の試験の実施報告等 地方共同法人日本下水道事業団
下水道管理技術認定試験
下水道管理技術認定試験は、管路施設の維持管理業務に従事する者の技術力の向上を目的として、地方共同法人日本下水道事業団が毎年一回、全国の主要11都市で実施しています。下水道管路施設の維持管理業務において、適正な技術力を有しているかを認定する試験です。
下水道管理技術認定試験に合格することで、地方共同法人日本下水道事業団が実施している下水道管路管理技士試験の「総合技士」・「主任技士」部門の受験資格が得られます。
受験資格
学歴や年齢、実務経験などの受験資格はなく、誰でも受験できます。
日程
下水道管理技術認定試験は、年1回、11月中旬の日曜日に実施されています。
下水道技術検定も同日、同会場で実施されます。
試験地
札幌市、仙台市、東京都、新潟市、名古屋市、大阪市、広島市、高松市、福岡市、鹿児島市、那覇市
受験料
9,200円(税込)
※別途システム利用料528円(税込)が必要
試験内容
午前:多肢選択式
①工場排水、②維持管理、③安全管理、④下水道関連法規知識
下水道技術検定 その2
合格基準
下水道管理技術認定試験の合格基準は、受検者の試験結果で変動する仕組です。
合格率
2016年から2020年に実施された下水道管理技術認定試験の平均合格率は、34.0%です。
2020年度までに、31,902人が合格しています。
実施年度 | 実施回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
2020年 | 34回 | 1,378 | 542 | 39.3 |
2019年 | 33回 | 1,654 | 532 | 32.2 |
2018年 | 32回 | 1,782 | 628 | 35.2 |
2017年 | 31回 | 1,850 | 608 | 32.9 |
2016年 | 30回 | 1,818 | 577 | 31.7 |
計 | 8,482 | 2,887 | 34.0% |
参考資料:過去の試験の実施報告等 地方共同法人日本下水道事業団
下水道技術検定・水道管理技術認定試験の勉強方法
下水道技術検定の勉強時間の目安は、第2種・第3種技術検定で40~50時間です。
下水道技術検定では受検者の試験結果で合格基準が変動する仕組になっているため、何点取れば合格する、といった目安がない点に注意しておきましょう。
下水道技術検定の勉強方法は、過去問を繰り返し解くことです。過去に出題された内容が中心となっているため、過去問を解くことで傾向を掴みやすくなります。
試験を主催する地方共同法人日本下水道事業団では、受験のための研修や講習会は実施していません。また、受験参考書、問題集の販売も行っていません。
市販されているテキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。