このページでは、受水槽・給水タンク・貯水槽のCADデータがダウンロードできるサイトを紹介しています。
排水金物・排水金具CADデータ、排水トラップ・トラップCADデータ、配管アイソメ図CADデータ量水器ボックス・散水栓ボックス・バルブボックス2Dcadデータ、受水槽・給水タンク2Dcadデータ、貯水槽2Dcadデータが用意されています。
2DCADだけでなく、3DCADも手に入るので、立体的な図面作成がスムーズに行えます。配管図面や配管状態の確認、配管ルートのシミュレーションなどに、お役に立つデータがきっとあるはずです。
無料のデータやアプリもあれば、エクセルに対応したフリーアプリも用意しています。jwcad・autocadにも使えますよ。
記事の後半では、配管設備の特徴と機能、配管アイソメ図作成前に知っておきたい5つの管の特徴、CADを使ってアイソメ図の管理を簡単にする方法、などについて説明していきます。
- 排水金物・排水金具 CADデータ
- 排水トラップ・トラップ CADデータ
- 配管アイソメ図 CADデータ
- 量水器ボックス・散水栓ボックス・バルブボックス 2Dcadデータ
- 受水槽・給水タンク 2Dcadデータ
- 貯水槽 2Dcadデータ
- 量水器ボックスとは
- 配管工事は受水槽廻りの施工図面に沿って
- 配管設備の特徴と機能について
- アイソメ図の抱える課題
- 配管アイソメ図作成前に知っておきたい5つの管の特徴とは
- 受水槽による水道水供給方法やバルブの種類を配管アイソメ図に記そう
- 健康被害や水質汚染など、受水槽がもたらす課題
- 配管アイソメ図の描き方、3DCADによるシミュレーション
- CADデータを使用して、配管アイソメ図を現場と一致した最新版に更新する方法
- CADを使ってアイソメ図の管理を簡単にする方法
- 受水槽・貯水槽の定期検査と、CADデータを用いた管理方法
- 貯水槽の汚染防止
- まとめ
排水金物・排水金具 CADデータ
排水器具、弁・ボックス類、MDジョイント、ドレネージ継手、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管、フロアーハッチ、排水トラップ、洗濯機トラップ、流しトラップ、排水金具、掃兼ドレン、ベントキャップ、排水目皿、受水槽、掃除口、防虫網、ベンチレーター、バルブボックスなどがあります。
排水金物、排水金具 CADデータでは、ダイドレ、長谷川鋳工所、カネソウ、Jw_cad 設備設計情報室、排水金物 図面 Googleなどのサイトで、使えるデータがあります。
私の場合も、これらのサイトでいろいろ探して、楽しんでいますよ。
ダイドレ
ダイドレ
排水器具、弁・ボックス類、ルーフドレン、グレーチング、MDジョイント、ドレネージ継手、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管、フロアーハッチ、排水目皿、受水槽などの、CADデータが、無料でダウンロードできます。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
長谷川鋳工所
長谷川鋳工所
排水金物、ドレン、排水トラップ、排水目皿、受水槽、ルーフドレン、可とう継手、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などの、CADデータが、無料でダウンロードできます。
カネソウ
カネソウ
床排水金物、通気金物などの、CADデータが、無料でダウンロードできます。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。排水トラップ、排水目皿、受水槽、洗濯機トラップ、流しトラップ、排水金具、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管、掃兼ドレン、ベントキャップなどのデータがあります。
Jw_cad 設備設計情報室
Jw_cad 設備設計情報室
排水金物・排水マス、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管の、CADデータが、ダウンロードできます。小口径桝、ため桝、桝蓋、排水金物、ボックス類などのデータがあります。
排水トラップ・トラップ CADデータ
排水トラップ、トラップ CADデータでは、建築設備 セツビット、伊藤鉄工、中部コーポレーション、昭栄、排水トラップ、排水目皿、受水槽 図面 Google、トラップ 図面 Google、などのサイトで、利用できるデータが参考になります。
ダウンロードして、はじめてはどうですか。
建築設備 セツビット
建築設備 セツビット
排水金具、排水トラップ、排水目皿、トラップ、排水器具、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管の、CADデータが、ダウンロードできます。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
伊藤鉄工
伊藤鉄工
塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などの管材製品の、PDFカタログが、無料でダウンロードできます。排水鋼管用可とう継手、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、排水金具、排水トラップ、排水目皿、鋼製グレーチング、ルーフドレン、ベンチレーター、バルブボックスなどのデータを確認することができます。
中部コーポレーション
中部コーポレーション
排水金具、排水目皿、排水トラップ、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管などの、CADデータが、無料でダウンロードできます。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
昭栄
昭栄
流し用トラップ、排水目皿、排水トラップ、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管の、CADデータが、無料でダウンロードできます。
配管アイソメ図 CADデータ
A-PIPING/2D 配管図作成支援ツール
A-PIPING/2D 配管図作成支援ツール
平面図とアイソメ図に特化した、オートCAD、CAD LT専用のアプリケーションです。型鋼、ボルト・傾斜座金等、配管シンボルライブラリに数多く収載されています。継手類フランジ、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などのライブラリが豊富で、ポケットブックなしでも楽に作図できます。このサイトでは、配管アイソメ図などの、CADデータが紹介されています。
LPGCad R1
LPGCad R1
LPG配管図を作成できるCADシステムを紹介しているサイトです。このアプリは平面配管図やアイソメ配管図、建物図などを描けます。LPG配管図を作成するために必要となる、機器シンボルが用意されていて、シンボルの追加も可能です。Auto CAD(autocad)と互換性が高いIJCADで使用することができます。購入すると、IJCADが同梱されています。このサイトでは、配管アイソメ図、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などの、CADデータがダウンロードできます。変換すればjwcadやエクセルでも使えますよ。
NYKシステムズ
NYKシステムズ
CAD立体素材、空間立体素材、CGツールなどが豊富で、サポートシステムも完備しているアプリです。初心者にもわかるQ&Aも準備してあり、事例ごとのまとめもあります。コンテンツごとの説明には画像が使われ、どのようなツールなのかを目視できます。このサイトでは、配管アイソメ図などの、CADデータが掲載されています。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
ZEROCAD 水道申請
ZEROCAD 水道申請
敷地・建物の平面図入力が簡単にできるアプリです。 縦断図・アイソメが、平面図から自動作成されます。 アイソメ作図は、角度自由です。縦断図の勾配が表示でき、配管の右上り/下がりの選択も可能です。引出し線が自動作成でき、配管縦断図の作図線は複線表示も可能です。引出し線での管種名表示の変更ができます。埋設管の表示は、単線/複線の選択が可能です。公共ますの複数表示もできます。無料ではありませんが便利です。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
ISOTOOL
ISOTOOL
2次元のCAD図面から立体図を作成する、アプリケーションソフトです。正面や側面、上面図などの各視点毎に取り込み、立体図を作成していきます。分解図や、立体製図などのテクニカルイラストを、投影機能と簡単な操作により簡単に作図ができます。このサイトでは、配管アイソメ図などの、CADデータがダウンロードできます。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
配管 アイソメ図面 Google
配管 アイソメ図面 Google
配管アイソメ図面、配管図面、写真、イラストが、見れます。配管の状態を図示する方法は、正投影法により二次元的に表現する方法と、等角図・アイソメ図により図示する方法があります。配管との接続方法の違いによるバルブ図記号、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管、塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などが掲載されています。変換すればjwcadやautocad、エクセルでも使えますよ。
量水器ボックス・散水栓ボックス・バルブボックス 2Dcadデータ
マエザワ
マエザワ
上下水道関連製品や環境機器関連製品などの、設備系のCADデータをダウンロードできるサイトです。設備工事の細かい部品から大きな部品まで、数多く取り揃えており、細かいCAD作成に役立ちます。ユーザ別に選べるホームページとなっているので、部品を簡単に探すことができます。このサイトでは、量水器ボックス、散水栓ボックス、バルブボックス、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、ガス配管などの、2Dcadデータがフリーでダウンロードできます。
福西鋳物
福西鋳物
マンホールカバーや土木用鉄蓋などの鋳鉄製品の設計・製造・販売をしている企業です。スリット化粧蓋・マシンハッチのカタログや、取扱商品の総合カタログを電子ブックで公開しています。車道用土木用鉄蓋や上下水道用量水器ボックスなどのCADデータを、無料にてDXF形式でダウンロードできます。このサイトでは、量水器ボックス、散水栓ボックス、バルブボックスなどの、2Dcadデータが利用可能です。
愛知時計電機 株式会社
ガスメーターや水道メーター、流量計、流量センサーなどの製造・販売を行っている企業です。ガスメーターなどのフリーのカタログや取扱説明書、仕様書、外形図をPDFファイルでダウンロードできます。ガスメーター・水道メーターの用途事例や施工実績、納入実績を公開しています。このサイトでは、水道・ガスメーターの、CADデータが、ダウンロードできます。
メーター cad-data.com
メーター cad-data.com
メーターのフリーCADデータがあります。ガスメーターと水道メーターCADデータがフリーで揃っています。メーター類を製造するメーカーでは、水道メーター、都市ガスメーター、LPガスメーター、集中監視システム、自動検針システム、eガスチケットなどの開発を行っています。
受水槽・給水タンク 2Dcadデータ
受水槽、給水タンク、貯水槽のCADフリーデータです。
パネルタンク、FRP製給水タンク、ステンレスパネル型、蓄熱槽・貯湯槽、受水槽廻り施工図、FRP製給水タンク、ステンレス製給水タンク、FRP製貯湯槽、ステンレス製貯湯槽、防火水槽、耐震性貯水槽などの、CADデータが、ダウンロードできます。
三菱ケミカルインフラテック
三菱ケミカルインフラテック
FRPパネル型・ステンレスパネル型のパネルタンクや、冷却塔などを製造販売している企業です。無料のユーザー登録をすることで、パネルタンクや冷却塔などのCADデータをダウンロードできます。パネルタンクの緊急遮断弁・制御盤の動作説明や、試運転の手順などの技術資料が公開されています。
積水アクアシステム
積水アクアシステム
排水処理タンクは、幅広い水質への対応や、多様な水処理機器を組み込める機能により、幅広い用途に使用できます。汚物・雑排水タンクは、排水槽に必要な勾配、ポンプ設置用ピットなど設ける事が可能です。凍結防止溶液用タンクは、塩化カルシウム塩化ナトリウム等凍結抑制液の貯留タンクです。氷蓄熱システムは、安価な夜間電力を使用して、昼間の冷熱負荷を氷としてためる蓄熱機で、必要蓄熱量・スペースに合わせて自由に設計ができます。フリーの図面技術資料をダウンロードできます。
建築設備 セツビット
建築設備 セツビット
ガス栓、ガスメーターのCADデータが、誰でも無料でダウンロードできます。ダウンロードには無料の会員登録が必要で、ログインすることでダウンロードが可能になります。ガスメーターのデータは、絶縁ソケット、鉄コック等・標準ガス配管設置例になります。
受水槽 図面 Google
受水槽 図面 Google
受水槽の図面、写真、イラストが、見れます。受水槽は、貯水槽の種類のひとつになります。受水槽をマンションやビルの屋上に設置すると、高架水槽、高置水槽と呼ばれます。給水ポンプの吐出管に直結した密閉加圧の受水槽は、圧力水槽と呼びます。
貯水槽 2Dcadデータ
千葉窯業
千葉窯業
千葉窯業の貯水槽は、消防庁が認定して非常に信頼度が高い貯水槽になっています。防火水槽や貯水槽のCADデータをダウンロードすることができます。CADデータだけでなく、比較表も無料でダウンロードすることができます。このサイトでは、貯水槽などの、2Dcadデータが揃っています。
日本コンクリート
日本コンクリート
耐震性貯水槽を中心に、コンクリート二次製品をン取り扱っている会社です。防火水槽や耐震性貯水槽などの、CADデータがダウンロードできます。DXFのCADデータをダウンロードできるので、様々なCADに活用することができます。このサイトでは、貯水槽などの、2Dcadデータがあります。
登録が必要ですが、フリーですよ。
ホクコン
ホクコン
防火水槽、耐震性貯水槽の、CADデータをダウンロードでるサイトです。二次製品防火水槽は、設計基準に対応可能な耐震性を有しており、今の日本にはピッタリの商品です。二次製品の細かい部分まで記載されているCADデータなので、すぐに活用することができます。このサイトでは、貯水槽などの、2Dcadデータがあります。
ランデス
ランデス
コンクリート製品の企画開発・製造・販売や、土木建築工事の設計・施工を行っている企業です。落ちふた式U形側溝や上ぶた式U形側溝、鉄筋コンクリート等厚側溝などの、製品概要や設計条件を公開しています。プレキャストマンホールの設置工事の様子や、ハットリング工法の工事風景の画像を公開しています。このサイトでは、貯水槽などの、2Dcadデータがダウンロードできます。
ホクコン
ホクコン
防火水槽、耐震性貯水槽の、CADデータをダウンロードでるサイトです。二次製品防火水槽は、設計基準に対応可能な耐震性を有しており、今の日本にはピッタリの商品です。CADデータは、dwg、dxf、sfc、pdfで用意されているので、どなたでも便利に使うことができます。
量水器ボックスとは
水道メーターとは、量水器とも呼ばれる、各家庭で使用された水道水の容積を図る装置のことを言います。通常は水道の元栓「止水栓」と一緒に量水器ボックの中に設置されています。地中に設置されていることが多いため見たことがない方やご自分の家の水道メーターがどこにあるかわからない方も多いと思います。一度調べてみてはいかがですか。
量水器ボックスとは、水道メーターを内部に設置する箱のことを言います。通常止水栓と呼ばれるバルブと一緒に水道メーターが収納されています。量水器ボックスと言っても底板のないタイプが主流で完全な箱型とは限りません。鋳鉄製の蓋が一般的でしたが現在はプラスチック製の蓋も使われるようになりました。
ガスメーターとは、LPガスや都市ガスの使用量を計るために配管の途中に取り付けてあるメーターのことです。ガスメーターはマイコンメーターとも呼ばれ内部のコンピューターで使用状況を常に監視しており配管の異常や消し忘れ地震などを感知すると自動的にガスを遮断するようになっています。この状態からの復帰方法はメーターに書いてあります。必ず安全を確認してから復帰してください。
配管工事は受水槽廻りの施工図面に沿って
配管設備工事には、主に家屋内、施設内における配管、又はそれに伴う防護、メーター、テレメーター等の管理を含むものがあります。また、屋外の上水道・下水道、ガス管を結ぶ専用管や空調用ダクト等を配置する工事です。配管設備の配管は種類が多く、給配水管、排水管、ガス管、換気管等があります。
屋外の上水道工事の中で、受水槽、給水タンク、貯水槽を配置する工事は、専門職の配管工等が行います。受水槽廻り施工図面には、配管経路、接続方式、設備機器の設置場所が示されています。具体的には、FRP製給水タンク、ステンレス製給水タンクの配管図にある管を切断し、折り曲げる等の加工をして、継手や曲管で繋ぎ、弁の取付け、溶接やネジで繋いで配管を完了させ、各設備を取付けて受水槽全体を完成させます。設備機器の仕様は、蓄熱槽・貯湯槽、防火水槽、耐震性貯水槽など、様々なものがあります。
配管設備は、現場全体の最後に入ることが多く、限られたスペースでの工事や工期が迫っている中での作業が多いです。配管設備計画に当たっては、点検口や清掃口が設けられている等、長期的な維持管理が配慮されていることが重要で、土木建築工事のゼネコンに対して、サブコンと呼ばれることもあります。
配管設備の特徴と機能について
配管設備とは主に家屋内、施設内における配管又はそれに伴う防護、管理(メーター、テレメーター等)を含むものと、屋外の上水・下水道、ガス管を結ぶ専用管や空調用ダクト等を配置するものです。
配管設備の配管は種類が多く、給配水管、排水管、ガス管、換気管等があります。
図面には配管経路、接続方式、設備機器の設置場所が示されており、工事は専門職の配管工等が行います。
具体的には、配管図にある管を切断し、折り曲げる等の加工をして、継手や曲管で繋ぎ、弁の取付け、溶接やネジで繋いで配管を完了させ、各設備を取付けて機器全体を完成させます。
配管設備は、現場全体の最後に入ることが多く、限られたスペースでの工事や工期が迫っている中での作業が多いです。
配管設備計画に当たっては、点検口や清掃口が設けられている等、長期的な維持管理が配慮されていることが重要で、土木建築工事のゼネコンに対して、サブコンと呼ばれることもあります。
アイソメ図の抱える課題
例えば、配管の漏れで緊急対応する必要があったときに、配管の図面(配管図面)が古くて使えないという問題が起きたとします。
もしこれが、水道管やガス管のような社会インフラ用配管であれば、社会的に大きな被害をもたらします。
緊急対応だけでなく、既設配管設備の改造工事があったときに、図面(配管図面)が管理されていないと、次のような問題に直面します。
まず、P&I,PFDなどが現状のフローと合っていないため、水やガスの流体を最適に製造できないという問題が出てきます。
アイソメ図が古く、現場と一致しない場合に、緊急工事があったら大変です。
保温を剥いで現物の確認を行わないとならないため、余計なコストが発生します。
アイソメ図の管理はなぜ雑になるのか
設備変更が多いと、図面変更をミスする、忘れる、といったことがあります。
設備変更においてエリアごとに担当部署が異なると、全体の整合性が取れなくなります。
最新版になりにくいというのも、理由の1つです。
変更後の図面(配管図面)作成に手間が掛かかり、現場変更のスピードに追い付けないことも度々あります。
例えば、図面(配管図面)作成専用ソフトやアプリがなく、手書き、パソコンのパワポなどで一点ごとに作成する場合です。
このような場合は、どうしても管理が雑になってしまいます。
配管アイソメ図作成前に知っておきたい5つの管の特徴とは
配管アイソメ図は、建築物内の設備配管を描いた図面(配管図面)のことで、実際の配管ルートが、立体的にイメージできるように作られたイソメトリック図です。
平面図や立面図だけでは、どのように空間内に配管されているのかを、具体的に想像することが難しいかもしれません。
その点、配管アイソメ図ではどう交差しているか、配管のレベルはどうか、などをすぐに明確に判断できます。
アイソメ図作成のコツ~見やすくする気配りと理解しながら描くということ
配管図の種類には、組立図・平面配管図・部分組立図・系統図(P&ID)・プロット図などがありますが、いずれも平面的な配管の流れや配管の接続は分かりますが、縦方向から配管が下りてきて北の水平方向に流れるような配管図がありません。そのような、配管を立体的に捉える配管図が、配管アイソメ図で、配管ルートが頭に描きやすくなり、現場を見てどのように配管が接続されるかのイメージがし易くなります。
配管アイソメ図を見やすくするには、配管寸法を入れる、配管記号で配管継手などを書き込む、配管サイズを書いてサイズが変わるところはレジューサ配管記号とともにサイズを入れるなど、見やすく・配管系統がイメージし易くすることがポイントです。もう一つのポイントは、配管系統には直接関係ないのですが、配管や配管部品を準備する作業に欠かせないことが、アイソメ図に、配管の種類を書くことです。
このコラムでは、配管の種類について紹介していきますが、アイソメ図を作成するときに、どこから配管の種類が変わったかに注目しましょう。例えば、低圧配管だったところからある貯槽から高圧配管に変わったときに、それは何故ということを念頭に見ていけば、アイソメ図の描くプロセス全体の意味が分かってきます。
アイソメ図はAUTOCADや無料でフリーのJWCADなどのCADソフトかCADアプリを使えば、簡単に作成できます。そのために、配管部品や配管記号などのCADデータをフリーのダウンロードサイトから、無料でダウンロードできますので、配管図面を書くためのCADデータのダウンロードをして、準備をすることが必要です。
炭素鋼鋼管の特徴と種類について
炭素鋼鋼管は、鋼管の中でも、炭素鋼を材料・材質とする鋼管です。炭素鋼とは、鉄と炭素の合金で、炭素のほかにも、珪素・マンガン・りん・硫黄が製造時に不純物として含まれます。炭素鋼管には、配管用炭素鋼鋼管(SGP)と水配管用亜鉛メッキ鋼管(SGPW)の種類があります。
配管用炭素鋼鋼管は、SGPと表され、一般に広く利用されている鋼管です。亜鉛メッキをしていないものは黒管、亜鉛メッキがあるものが白管と区分されます。
水配管用亜鉛メッキ鋼管は、SGPWと表され、配管用炭素鋼鋼管に亜鉛めっきを施して耐食性を向上させた鋼管です。空調・消火・排水・工業用水などの水配管に、広く用いられています。
SGP管と同じように使用頻度が多く、強度に優れた材料とする配管の一つのダクタイル鋳鉄管は、組織内の黒鉛が球状で他の黒鉛とのつながりがないため、強度・延性・耐衝撃性に優れ、配管だけでなく、輸送機械にも製品があります。道路の内部を敷設するガス配管や水道管に用いられています。
合金鋼鋼管の種類と規格
合金鋼は、炭素鋼の特性を改良するために、クロム・ニッケル・モリブデンを添加した鋼で、合金元素の含有量によって、低合金鋼、中合金鋼、高合金鋼に分けられます。
合金鋼鋼管のうち主なものは、配管用合金鋼鋼管、ボイラ・熱交換器用合金鋼管、低温熱交換器用鋼管、加熱炉用鋼管です。それぞれの種類について、規格の概要を紹介しましょう。
配管用合金鋼鋼管(STPA(高温用)/STPL(低温用))は、高温用と氷点下の低温用の二種類があります。
ボイラ・熱交換器用合金鋼管(STBA)は、配管内部の流体と外部の間で熱の授受を行う熱伝達用に用いられます。
低温熱交換器用鋼管(STB)は、氷点下の低温で外部と熱の授受を行う熱交換用に用いられます。
加熱炉用鋼管(STFA/SUS304TF/NCF800TF)は、石油精製・石油化学工業などの加熱炉でプロセス流体加熱に用いられる炭素鋼鋼管、合金鋼鋼管〔STFA(モリブデン鋼鋼管)〕、SUS304TF(オーステナイト系ステンレス鋼鋼管)およびNCF800TF(ニッケルクロム鉄合金管)などがあります。
炭素鋼管や合金鋼管は、石油精製・石油化学やボイラーなどほとんどの業界で使われる材料です。アイソメ図を描いたときに注意することは、アイソメ図の1本の線、配管であっても、その管種は一般圧力から高圧まであり、流体種類で水配管・蒸気配管・ガス配管・排水管など多くの種類があることです。したがって、途中から配管の種類が変わることが当たり前で、アイソメ図中に配管記号・配管名称・配管継手の種類・配管部品の種類や名称を書き加え、ガス配管と蒸気配管を誤らないようにすることが必要です。
AUTOCADやフリーのJWCADなどのCADソフトを使ったアイソメ図では、合金鋼の種類・配管継手・配管部品・ガス配管などを配管記号などのCADデータを使っての表現や、色分けすることもできるため、分かり易いCADアイソメ図や配管図面が作成可能です。また、CADで作成した配管図面は、エクセルに貼り付け、他のエクセル帳票と合わせて説明用などに使えます。
樹脂管の長所と短所
樹脂管は、硬質ポリ塩化ビニル管が代表的なもので、塩ビ管や塩ビパイプとも言い、最初は熱間接合で、公共の建物や一般住宅の埋設部分によく使用されています。
・樹脂管(塩ビ管・塩ビパイプ)の長所は、広範囲の耐薬品性に優れ、酸性土壌による腐食がないことのほか、汚水の中の酸やアルカリの影響を受けず、硫化しません。軽量で安価であって、切断や接続に特殊な機械を使用しないため、扱いやすい材質です。
・樹脂管(塩ビ管・塩ビパイプ)の短所は、紫外線に弱く硬化することです。溶剤・熱・衝撃には弱く、耐候性パイプや地震対策として可とう性のある継手や伸縮継手などを使っての対策が必要です。
ポリ塩化ビニル管の管種と規格
ポリ塩化ビニル管の管種と規格について、例をいくつか紹介します。
・硬質ポリ塩化ビニル管(VP/VU)は、VPが一般的な流体の輸送配管に用いられ、VUはVPのサイズが70〜700の肉薄の塩ビパイプです。
・水道用耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管(HIVP)は、耐衝撃性のある配管です。0.75MPa以下の使用圧力の水道用用配管として使われ、サイズは13〜150です。
・耐熱性硬質ポリ塩化ビニル管(HT)は、耐熱性ですが90°C以下の水の配管に使用され、サイズは13〜50です。耐熱用塩ビ管は、高温排水にも対応するため、JIS以外のメーカー規格の寸法のものあり、排水継手で使用されます。
架橋ポリエチレン管は扱いやすく劣化しやすい
架橋ポリエチレン管は、戸建住宅・集合住宅に使用され、小口径かつ軽量のため、扱いやすいのですが、紫外線に弱く硬化し易いことが欠点です。また、溶剤に弱く、ビニルテープでも劣化する場合があり、コードや接着テープのような可塑剤の入ったものと、直接触れさせないことが注意点です。継手が高価で、使用する継手の規格や使用部材はメーカーごとに異なります。
架橋ポリエチレン管は可とう性があり、固定したときの間隔を短くする必要がありますが、たわむために地震があっても、管が破断しにくいことが特徴です。環境ホルモンの国の基準はクリアしていますが、現場での釘の打ち抜き事故に注意が必要です。
先分岐方式とヘッダー方式
水道水の供給には、水道管の配管方式である先分岐方式と、ヘッダーから各給水箇所まで一器具に一本の配管で給水するヘッダー方式があり、架橋ポリエチレン管が使われ、耐用年数は、30年程度です。
主な架橋ボリエチレン管の管種と規格を紹介しましょう。
・架橋ポリエチレン管(PE)は、温度95°C以下、使用圧力1.0〜0.4 MPaのPN10種、1.5〜0.65MPaのPN15種があり、水輸送用に使用されます。
・水道用架橋ポリエチレン管はJIS K 6787で規格があり、使用圧力0.75MPa以下の水道の屋内配管に使用されます。メカニカル接合用の単層管はM種、電気融着用の二層管はE種と、構造的に2種類があります。
集合住宅への水道の供給は、ダクタイル鋳鉄管の水道本管から受水槽に貯められた後に、先分岐方式か、ヘッダー方式で水道水が運ばれます。先分岐方式は、受水槽から配管で、個々の供給元にエルボなどで配管を分岐しながら水を運ぶ方式で、ヘッダー方式は、受水槽から水道水ヘッダーで受けて、ヘッダーから各供給元に直接配管で水を届ける方式です。これを、アイソメ図で表すと、方式によってアイソメ図が異なります。分岐方式は、エルボなどの多くの配管継手や配管部品をアイソメ図に表しますが、ヘッダー方式のアイソメ図は配管を表す直線を大半に書き上げられますが、配管ルートを正しく書く必要があります。この水道水供給をAUTOCADソフトやフリーのJWCADソフトまたはCADアプリのCADソフトを使って書くことで、水道水がダクタイル鋳鉄管から台所までの水道ルートを分かり易く書くことができます。CADを使うときには、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、塩ビ管の水道配管などのCADデータをダウンロードすることが必要ですが、ダウンロードは無料のサイトからもダウンロードが可能です。また、CADで作成した配管図面は、エクセルに貼り付け、他のエクセル帳票と合わせて説明用などに使えます。
水道の供給と同様に、家庭からの排水設備のアイソメ図も同じようにCADデータを利用して、CADソフトを使って書くと、見やすく手軽に書くことができます。排水設備は、排水目皿を通して排水が流れ塩ビパイプの排水管を通して、排水管本管までのルートをアイソメ図で表します。このとき、排水設備には、排水トラップがあるため、排水トラップのCADデータも用意する必要があります。
受水槽による水道水供給方法やバルブの種類を配管アイソメ図に記そう
配管アイソメ図は、配管ルートのイメージとともに、寸法も記入できるように配慮される必要があります。
どんな複雑な空間であっても、フロアや部屋、系統ごとに分けてアイソメ図は作成でき、それによって指定ルート通りに、問題なく配管施工が行えるのです。
配管アイソメ図の基本と見やすくする方法
配管図の種類には、組立図・平面配管図・部分組立図・系統図(P&ID)・プロット図などがありますが、いずれも平面的な配管の流れや配管の接続は分かります。しかし、実際の配管は上部にある貯槽から、配管が下りて曲がってを繰り返して地上付近の水平配管へと流れるような配管図となるはずですが、それが分かる配管図が、配管を立体的に捉えた配管アイソメ図です。アイソメ図は等角投影法で配管ルートを、上から下へ、曲り方向を加えながら描く図法で、配管ルートがどのように流れるかが一目で分かります。そうすることで、現場に行って具体的な調査をしたときに、どのように配管を配置し、サポートをどう取るか、配管やバルブの接続法などのイメージが浮かびます。
配管アイソメ図を見やすくするには、配管寸法・配管記号・配管種類を入れて、配管系統がイメージし易くすることです。もう一つのポイントは、配管系統には直接関係あることで、配管サイズが変わるところはレジューサ配管継手の配管記号をサイズとともに入れるなど、配管部品と配管継手をアイソメ図に記載することで、アイソメ図が分かり易くなります。
アイソメ図はAUTOCADや無料でフリーのJWCADなどのCADソフトかCADアプリを使えば、簡単に作成できます。そのために、配管継手や配管部品や配管記号などのCADデータを、配管部品メーカーやフリーのダウンロードサイトから、無料でダウンロードできますので、配管図面を書くためのCADデータのダウンロードをして準備することが必要です。
受水槽を使った水道水供給方法をアイソメ図にわかりやすく描こう
商業施設内の各店舗への水道水の供給は、ダクタイル鋳鉄管を使った水道本管から、受水槽に貯められ、先分岐方式で水道水が各店舗に送られます。先分岐方式は、個々の店舗に受水槽から配管を分岐し、水道水を運ぶ方式です。水道配管の材料は、本管のダクタイル鋳鉄管を含め、鋼管やステンレス配管、塩ビ管や塩ビパイプなどが配置されます。
さらに、配管それぞれに、水平配管・垂直配管・壁に沿った配管・集合配管と、水道水配管を開け閉めするバルブあり、アイソメ図に配管ルートや使用されるバルブの型式と接続方式を、配管記号を使って記載することが必要です。アイソメ図からバルブ種類と必要個所が分かります。詳細のバルブの配管図面は、詳細配管図面を製図するときに設計し、バルブのサポートを含め書き込みます。
この水道水供給方法は、AUTOCADソフトやフリーのJWCADソフトなどのCADソフトを使って書くことで、水道水がダクタイル鋳鉄管から各店舗までの水道ルートと支持金具やバルブを、アイソメ上に分かり易く書くことができます。CADソフトを使うときには、バルブの図面、配管記号、水栓記号、配管継手、配管部品、塩ビ管の水道配管などのCADデータを、配管部品メーカーのサイトから無料でダウンロードできますし、配管部品のCADデータをまとめた無料のサイトからもダウンロードが可能です。
バルブの図面は、バルブメーカーに詳細図目がCADデータやpdfファイルでダウンロードできるため、CADデータとCAD図面が得られます。
なお、CADで作成した配管図面は、エクセルに貼り付け、他のエクセル帳票と合わせて説明用や見積書として使えます。
水道の供給と同様に、商業施設の排水設備のアイソメ図も、同じようにCADデータを利用してCADソフトで書くと、施工方法がイメージでき、工事設計が早く済みます。排水設備は、排水目皿や排水トラップを通して排水が流れ塩ビパイプの排水管を通して、排水管本管までのルートをアイソメ図で表され、配管継手やバルブの配管記号を加え、アイソメ図を仕上げます
バルブの種類と選ぶ注意点
配管内の流体をオン・オフすることや、制御の調整を行うために、弁類(バルブ)が必要です。弁類(バルブ)を選ぶ注意点を下記します。
・バルブ(弁)は、管内を流れる流体の種類・温度・圧力から、バルブの材料を選択します。
・バルブを適材適所に設置するために、バルブの機能をよく知っておく必要があります。
・バルブの操作を考慮して、バルブの構造をハンドル型かレバー型かを、決める必要があります。
・アイソメ図を描くときに、バルブの種類ごとに、または接続種類ごとの配管記号があるので、そのバルブの配管記号を使ってアイソメ図が描けます。(JISB0011-1配管の簡略図示方法:等角投影法)
バルブの代表的な種類のうち、いくつかを紹介します。
① 開閉を行うゲート弁
流体の通路を、弁体が仕切って開閉を行うバルブで、仕切弁とも言います。流体抵抗が小さいという利点に対し、中間開度で弁が止まると、流体にさらされて弁体が振動する恐れがあるため、ゲート弁は、全開または全閉で使います。サイズは大小あり、圧力や温度に広く対応できるのが、特徴の一つです。
② グローブ弁(玉形弁)は球状
バルブの形状が球状をしているため、玉形弁とも言い、弁箱は玉形、入口と出口の中心線は一直線上、流体の流れはS字状に流れる弁です。流れの方向が変わると、流体の通路が急拡大・急縮小し、バルブの圧力損失が大きくなりますが、締切り性能と流量調整がし易いバルブです。
③ 流路を開閉するボール弁
ボール弁は、弁箱の中で、球形の弁体が弁棒を軸に回転し、流路を開閉します。流路が一直線のため、全開しても流体抵抗が小さい利点があり、操作性が良く、材質やサイズが多種あり、広い用途に用いられます。
④ バタフライ弁は大型になるほど経済的
パタフライバルブは、弁箱が短い円筒状で、外周に弁座面があって円板状の弁体が、弁棒を軸に回転し、流路を開閉する弁です。面間が短くできるため、配管工事が容易で大型弁になるほど経済的です。
パルブの材質
バルブ素材には、青銅・鋳鉄・ダクタイル鋳鉄(組織中の黒鉛を球状にして強化した鋳鉄)・ステンレス鋼鋳物や樹脂製などがあります。それぞれの特徴を見てみましよう。
・青銅
銅・錫・亜鉛・鉛の合金材料で、耐摩耗性・耐食性・切削性に優れ、複雑な鋳物も作り易く、低・中圧のバルブに使用されます。受水槽周りの配管や排水系の排水目皿や排水トラップにも使用されます。
・錶鉄
融点が比較的低く、低圧・常温用のバルブに使用されます。
・ダクタイル錶鉄
ダクタイル錶鉄管は、一般的な鋳鉄を強化・改良し、使用圧力・温度範囲が広い特徴を持たせていて、蒸気配管・水道配管・ガス配管・油配管などに用いられます。水道供給システムでは、道路沿いにダクタイル管が敷設され、ダクタイル管から受水槽へ配管が敷設されます。
・ステンレス鋼
ステンレス鋼は、耐食性・耐久性に優れているため、石油化学工業から事業設備まで、耐食を要求される配管に広く採用されている材料です。
・樹脂
金属では不都合な耐食性・耐薬品性を、プラスチックで可能にし、工業用プラント・食品・医療など衛生面が重視される配管に使用されます。塩ビ管(塩ビパイプ)は、水道や排水トラップを含めた排水系に使われます。塩ビ管(塩ビパイプ)は施工し易く、低コストでできるため、ビルの屋内配管系には、塩ビ管(塩ビパイプ)中心で構成されます。
パルブと配管の接続
配管アイソメ図から分かるように、バルブは管と接続し、配管系を作って流体を流します。このため、流体の漏れという点では、バルブと管の配管継手方式は重要です。接続後に漏れや破損がないよう、慎重に配管継手方式を選び、作業する必要があり、アイソメ図には配管記号とバルブ記号を合わせて接続方式を明確に表します。
最も基本的配管継手型式として、ねじ込み形・フランジ形・溶接形について紹介します。
・ねじ込み接続
配管に管用ねじを切って接続する方式で、低サイズ低圧力の接続に使われます。施工がねじ加工だけのため経済的ですが、不具合があったときの修繕で、ねじ切りのやり直しができません。バルブの大半のねじの形状は、テーパ雌ネジを使います。
・フランジ接続
フランジ接続は、接続する部分を、フランジ状にして、その間にガスケットを挟み、ボルト・ナットで固定する接続形式です。フランジは、比較的大きなサイズでも、広範囲に使用され、弁類の多くがフランジ接続です。
・溶接接続
バルブと配管を直接溶接する方式で、高温高圧の蒸気配管のように漏れが完全に防止するところに使用されます。接続方式には、差込み溶接と突合せ溶接があり、差込み溶接は、小サイズバルブに適用されます。一方、突合せ溶接は、小サイズから大きなサイズまで広く使われます。
詳細の配管接続図には、バルブや接続配管部品も詳細に寸法と位置を、書きます。配管図面は、AUTOCADや無料でフリーのJWCADでCAD図面を作成しますが、バルブなどもCADデータをダウンロードし、利用すると便利です。バルブは、メーカーのサイトやフリーのダウンロードサイトから、仕様書と図面がダウンロードできます。ただし、すべてがCADデータではなくPDFファイルも含まれるため、PDFファイルをCADデータに変換して利用できるソフトを使えば、CADを使ったアイソメ図や配管図面が分かり易く、時間を掛けずに出来上がります。
健康被害や水質汚染など、受水槽がもたらす課題
直結式や受水槽式など、給水方式には種類があります。
受水槽式は、まず受水槽に水をためてから、ポンプの力でたまった水を高置水槽に送ります。
各部屋で使用する水は、高置水槽から送られます。
ゴミや不純物に触れた水は汚染水となり、健康被害をもたらすおそれがあります。
水の経路は清潔に保つ必要があり、貯水槽には定期的な清掃・点検が法律により義務化されています。
健康被害をもたらす受水槽の課題
水道水が汚れる原因の1つは、受水槽や配管などの汚れによる細菌発生です。
受水槽の水が汚れるのは、次のような原因が考えられます。
・タンク内に錆が発生する
・配管から錆が流入する
・通気管から虫が侵入する
・タンク外面が苔で汚れている
・内部にひび割れが発生する
・開いたままのマンホールに異物や雨水が混入する
受水槽の汚れという課題を解決する方法はありますか
受水槽の汚染をなくすために、定期的に点検をおこなうこと、年1回以上の清掃や専門機関による検査を実施することが、法律で定められています。
配管アイソメ図の描き方、3DCADによるシミュレーション
引き続き、CADを使用した配管アイソメ図の描き方のポイントと、3DCADの活用方法について説明していきます。
1. 配管アイソメ図のCADを使った描き方のポイント
配管アイソメ図は、AutoCADなどで作成することができます。
アイソメ用の機能が備わっているCADソフトであれば、比較的作業は簡単です。
図面(配管図面)の必須情報として、配管ルートや寸法のわかりやすさ、見えづらい部分の補足情報などがあります。
大規模の建物や複雑な建築物では、可能であれば系統を分け、それぞれで1枚の図面(配管図面)とするとわかりやすいでしょう。
また、できる限り大きく描くことも大切です。
細かく、ごちゃごちゃとした図面では、アイソメ図の意味がなくなってしまいます。
2. 配管アイソメ図と3DCAD、配管ルートのシミュレーション
配管アイソメ図には、3DCADの活用がおすすめです。
3DCADなら立体的な図面作成がスムーズに行え、配管ルートを簡単にシミュレーションすることができます。
3DCADで作成できていれば、2DCAD図面を自動的に作成できるので、現場での実用面においても問題ないでしょう。
様々な角度から、実際の配管の状態を確認したい場合、3DCADなら、ひと目で判断できます。
ただ、施工業者や現場での作業では、まだまだ、2DCADと紙の図面が一般的です。
そのため、3DCADは、より完成イメージの確認や、シミュレーション時での利用となりやすいでしょう。
2DCADソフトや図面が使える人が、3DCADの操作にも適している、とは言い切れません。
3DCADの操作は、クリエイティビティや想像力なども問われる作業になります。
訓練や慣れはある程度必要になるので、3DCADを使いこなせるよう経験値を積みましょう。
CADデータを使用して、配管アイソメ図を現場と一致した最新版に更新する方法
配管施工工事用のアイソメ図は、常に現場と一致した最新版に更新しましょう。
配管の施工工事で使われるアイソメ図は、フリーや有料のCADソフトやアプリを使用すれば、簡単に作図することができます。
パソコンが普及する以前は、手書きで配管図を作成していました。
手書きのアイソメが書ける技術を習得すること、これができて初めてソフトやアプリを使い込むことができるようになります。
CADを使ってアイソメ図の管理を簡単にする方法
アイソメ図を使いやすくするポイント
配管の施工図には、平面図、立体図などがあり、それぞれの役割にしたがって使われます。
そのため、アイソメ図は、立体的に配管ルートを把握しやすいという便利な点があります。
しかし、アイソメ図で示される配管の長さは、正確ではありません。
あくまでも、配管ルートを立体的に把握しやすい図面です。
アイソメ図を見やすくするポイントは、平行な配管の向きを合わせ、交叉する配管の前後関係を明確とすることです。
アイソメ図は工事だけではなく、維持管理にも必要
アイソメ図は、設備を建設し、配管工事施工するときだけに使用されるわけではありません。
既設の配管のルートやサイズを変更、追加、撤去するときもアイソメ図は使用されます。
設備の日常点検で異常発生時、例えば、腐食とか流体洩れが発生したときに必要になります。
配管のルートやサイズ・塩ビパイプ、塩ビ管、ダクタイル鋳鉄管などの材料・構成部材を確認し、取替などについてアイソメ図を元に検討するわけです。
配管アイソメ図は、配管工事や維持管理を行うにあたり、絶対必要なツールということです。
アイソメ図を常に現場と一致させるためには
アイソメ図があっても変更できていない箇所が複数あれば、図面(配管図面)の信頼性は失われます。
そのため、既設図面の確認を行い、変更されていない図面箇所を変更する必要があります。
最新としたときに初めて、改造工事の図面(配管図面)が起こせたことになり、改造工事に着手できます。
改造工事などの配管の変更や増設を行うときは、必ず図面(配管図面)を起こし、現場とチェックすることが確実な方法です。
そのため、CADデータを使う事で、更に仕事の効率化が進むことになります。
受水槽・貯水槽の定期検査と、CADデータを用いた管理方法
貯水槽の構造と設置のときに注意すべき点
錆発生による水の汚染を防ぐため、鉄製ではなくFRP製やステンレス製の貯水槽を選びましょう。
貯水槽を選ぶ際は、構造にも目を向けてください。
虫の侵入不可やマンホールのロック、給水制御弁の設置、電極棒による水位制御などを図面で確認することが大切です。
年1回以上、貯水槽内部の清掃義務があります。
給水設備の設計時は、清掃・点検のための法定保安距離を確保しましょう。
貯水槽の定期点検周期とその内容
受水槽や高置水槽は、定期的な点検が必要です。
また、年1回以上、タンク内部清掃が法律で定められています。
定期点検では、ひび割れや漏水の有無、マンホールの施錠状況、タンク内の浮遊物の有無、レベル制御の動作確認などを行います。
更に、変色や臭いの有無など水質を確認し、異常があれば、詳細検査の依頼や処置が必要です。
貯水槽は、どこか1箇所にでも不具合があれば、水質汚染の恐れがあるため、日常点検が欠かせません。
確実な点検を行うには、チェックシートを有効活用してください。
CAD図面を用いたチェックシートで点検箇所を明示し、点検日と結果の記入欄を設けておけば、確実な点検ができます。
また、定期検査時の説明に役立ちます。
貯水槽の専門機関による定期検査の準備
年1回実施する貯水槽の定期検査は、専門機関に依頼します。
検査内容は、主に次の3点です。
・受水槽や高置水槽の外観や状況。
・水道水の臭いや色、殺菌のための残留塩素の有無。
・日常点検の点検記録や図面の整備状況。
定期検査では、図面や定期点検記録などの書類確認があります。
給水装置の補修・改造に伴う図面の変更や保管が適正か、などを確認されます。
規模が大きい給水装置であれば、図面管理にCADを用いれば、変更履歴を含めた管理が容易です。
CADデータを用いて貯水槽を図面で管理する方法
給水装置の設計・施工や完成検査、運用管理に必要な貯水槽の図面は、本体図面、水道本管からの配管系統図と接続図、水道蛇口までの配管図です。
給水ポンプの図面や貯水槽に設置されたレベルスイッチ・止め弁など付属品の図面も含まれます。
貯水槽などのCADデータを用い、工事申請用の図面や完成図をCADソフトで作成すれば、見やすい資料となるでしょう。
貯水槽や配管は、どこに問題が起きても水質に影響します。
CADで作成した図面で問題が発生しそうな箇所をチェックし、点検項目に追加しましょう。
貯水槽の汚染防止
貯水槽の管理ポイントは水の汚染防止です
多くのビルなどに導入されている給水装置は、受水槽と高置水槽を設置しています。
管理を怠った貯水槽は、水質汚染のリスクが高くなります。
適正な管理をし、健康被害を起こさないことが大切です。
貯水槽の汚染防止は図面チェックと定期的な点検・検査です
水質汚染による健康被害を防ぐためには、設計時において、図面に基づき汚染リスクの高い箇所を把握することが重要なポイントになります。
そして、定期的な点検・清掃、専門機関による検査を実施することです。
受水槽のCADデータを使うことのメリットとは
給水設備のCADデータを用いれば、図面作成の効率化が図れ、変更時の図面差替えが容易です。
汚染のリスク箇所を図面でチェックし、点検リストに反映できます。
確実な点検には、CADデータを用いた図面が欠かせません。
まとめ
大量のアイソメ図があるときは、CADソフトや市販のアイソメ図作成ソフトやアプリを使用することで、仕事の効率化が図れます。
ただし、配管アイソメ図をCADで作成するためには、アイソメ図の作成要領を身に着けてからでないと、作成できません。
そのため、まずは、基本的なアイソメ図作成ができる技術を習得することが条件となります。
給水・給湯配管系において、水が汚染され原因には、次のようなものがあります。
配管材の腐食による水の汚染については、配管の内面や継手などの接続部が腐食されて、いわゆる、赤さびが水に溶け出したり、地中などに埋設された配管では外部から配管内に汚水が浸入したりするもので、古い建物ではこのような水の汚染がしばしば起こっています。
最近の建物では樹脂管、ステンレス鋼管、内面被覆鋼管などの、腐食しにくい配管材を使っているため少なくなっていますが、内面被覆鋼管では、継手などの接続部におけるねじの施工不良による腐食が原因となって、赤い水が出る場合もあります。
1975年以前に建てられた建物では、鋼管や内面被覆鋼管の継手部が腐食して赤い水が出ることが多いです。
赤い水が出るようになった配管は、配管を取り替えることが望ましいですが、腐食の進行を止める腐食抑制剤を常時注入したり、腐食抑制装置を取り付けたりする方法もあります。
クロスコネクションとは、給水・給湯配管と、それ以外の配管や器具・装置に直接接続されることをいいます。
クロスコネクションによる水の汚染については、飲用水以外の水は、その水質が、常時衛生的に安全な状態に管理されている保証がないので、非衛生な水が飲用水に混ざる危険は絶対に避けるべきです。
クロスコネクションは、日常的によく起こりやすいので注意しなければなりません。