このページでは、単線結線図(キュービクル・高圧受電設備)の図面記号・CADデータがダウンロードできるサイトを紹介しています。
・単線結線図・シンボル集・電気記号の2Dcadデータを紹介
・シーケンス・制御回路図・展開接続図の2Dcadデータの紹介
・避雷針・避雷器・雷保護のCADデータを紹介
・受電設備・高圧受電設備・キュービクル・分電盤のCADデータの紹介
単線結線図は、JIS・JSIAで定義されたシンボル図と記号で、電気機器を表します。
電気図のシンボルには、有料版もありますが、フリーCADデータが色々なサイトで公開されています。CADソフトの利用が、単線結線図作成の効率化に繋がります。
それでは、単線結線図・電気シンボル集・電気図記号・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧などのCADデータ、イラスト素材のダウンロードサイトのリンク集をご紹介しましょう。
- 単線結線図・シンボル集・電気記号の2Dcadデータ その1
- 単線結線図・シンボル集・電気記号の2Dcadデータ その2
- シーケンス・制御回路図・展開接続図の2Dcadデータ
- 避雷針・避雷器・雷保護のCADデータ
- 受電設備・高圧受電設備・キュービクル・分電盤のCADデータ
- 単線結線図をCAD作成する効果
- シーケンス図の更新が行われなかった場合に起きる問題
- シーケンス図が現状と一致しない理由とは
- シーケンス図の不備による問題はどのように解決するべきか
- 雷保護・避雷針・避雷器の役割と特徴
- 高圧受電設備キュービクルは、使える電圧に下げる
- 単線結線図に必要な電気シンボルはCADデータをダウンロードして使おう
- 合成樹脂管工事や金属線ぴ工事等各種電気工事とCADデータ使用のすすめ
- 単線結線図で表されたものと現場が異なる、なぜ起きるのか
- 単線結線図が現場と異なることがないようCADを使って管理する
- 単線結線図と金属管配線図の特徴とCADデータの使用方法
- 単線結線図・高圧単線結線図等の電気配線図作成のための幹線布設方式
- まとめ
単線結線図・シンボル集・電気記号の2Dcadデータ その1
ニューコム
ニューコム
電気制御設計、システム受託開発やネットワーク構築、IT技術者派遣などを行っている会社です。電気制御設計を支援するWebサイトは、CAD事業部が運営している無料ダウンロードのサイトです。JISの電気用図記号、国土交通省認可の電気用図記号、工作機械用の電気用図記号、電気記号、電気設備記号、コンセント記号、記号一覧がダウンロードできます。autocad・jwcad・エクセルなど、さまざまな拡張子に対応できます。
Hos.CAD 電設シンボル・データ集
Hos.CAD 電設シンボル・データ集
電気設備シンボルやキュービクル・避雷針・分電盤などの電気設備配線図用の、シンボル・各種初期設定データ集のサイトです。国交省営繕要綱に準拠しており、実践的でわかりやすい操作説明書も提供されます。練習用の図面ファイルも添付されています。初期導入時の膨大な労力を解消し、電設専用CADに近い操作性と経済的・効率的に実現します。
単線結線図等を簡単に作成できる CAD・BLOCKO2
単線結線図等を簡単に作成できる CAD・BLOCKO2
単線結線図等を、簡単に作成することができるCAD・BLOCKO2ソフトウェアが、無料でダウンロードできます。単線結線図、展開接続図、油圧回路図、電気回路図、高圧単線結線図、電気図面、電気配線図等の作成に実用的なソフトウェアです。配電盤、一般電気工事、油圧回路、計装、配管、キュービクル、避雷針、分電盤などの図面作成に役立つ機能が豊富に揃っています。
単結部品I
単結部品I
電気設備シンボル・電気シンボルなどをダイナミックブロックで作成した、電気設備用単線結線図のシンボル集が無料でダウンロードできます。JIS C0617のシンボル集です。電設シリーズで無料シンボルをお探しの方におすすめです。電気施工図用の電設シンボルIIIも追加されました。DXF対応で、高圧単線結線図・電気図面・電気配線図・キュービクル・避雷針・分電盤などの施工図作成が格段に楽になるソフトです。電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧などもわかりやすいですよ。autocad・jwcad・エクセルなど、さまざまな拡張子に対応できます。
denzuq_for_jww
denzuq_for_jww
Jw_cad用の、電気設備図記号、JWKファイルをフリーでダウンロードすることができます。フリーのCAD用ソフトQcadの電気設備用図記号(denzuq)のJw_cad(jwcad)版です。基準は、日本電設工業協会発行の、電気設備シンボル・電気シンボルは、電気設備CADシンボル寸法基準2001年版に準じています。電気工事系や電気設備からの需要が高いソフトです。電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧などに対応し、高圧単線結線図・電気図面・電気配線図などに使えます。
単線結線図・シンボル集・電気記号の2Dcadデータ その2
設備図作成 CRAFT CAD
設備図作成 CRAFT CAD
CADを使った設備図の作成や、積算・見積りなど、CRAFTシリーズのソフトを紹介しています。設備図CADは、電気・空調・衛生・建築に対応でき、設備図作成に必要な機能が揃っています。よく使用される電気・空調・衛生シンボルは事前に登録済で、シンボル登録も簡単に行えます。このサイトでは、単線結線図・高圧単線結線図・電気図面・電気配線図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、2Dcadデータがダウンロードできます。
編集バンバン 施工要領書
編集バンバン 施工要領書
空調衛生設備工事や電気設備工事関係者向けの、施工要領書CADデータ集のサンプル版です。施工要領書CADデータのサンプル版のため、Vectorにて無料でダウンロードすることができます。空調衛生設備や電気設備の施工要領書のCADデータは、DWG(autocad)形式とJWC形式(jwcad)、DXF形式に対応しています。このサイトでは、単線結線図・高圧単線結線図・電気図面・電気配線図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、2Dcadデータがあります。autocadなどの形式ですが、エクセルなどに変換もできますよ。
VectorWorks用 電気屋内配線 シンボル集
VectorWorks用 電気屋内配線 シンボル集
Vectorから無料でダウンロードすることができる、フリーソフトの電気屋内配線シンボル集です。電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどがあります。収録されているシンボルは、コンセントや非常用照明など多岐にわたり、約250種類です。電気屋内配線シンボル集は、VectorWorks用とMiniCAD6用、MiniCAD7用があり、フォルダが分けられています。このサイトでは、単線結線図・高圧単線結線図・電気図面・電気配線図などの、2Dcadデータが揃っています。autocadなどの形式ですが、エクセルなどに変換もできますよ。
電気設備 cad-data.com
電気設備 cad-data.com
電気設備のフリーCADデータがあります。検索から多数のアイテムを表示できます。電気設備における3D外部配管図、詳細図を作図する際に利用すると便利な電線管VE部材一式、電線管EP部材一式、電子機器用パネル取り付けコンセントなどのデータが揃っています。autocadなどの形式ですが、エクセルなどに変換もできますよ。
単線結線図 図面 Google
単線結線図 図面 Google
単線結線図の図面、高圧単線結線図、電気図面、電気配線図、写真、イラスト、エクセルデータが、見れます。電気回路系統を単線で示した結線図を、単線結線図といいます。電気設備の設計図では、特別高圧の受変電設備、高圧の受変電設備、電灯分電盤や動力制御盤の内部結線などが、代表的な単線結線図として取り扱われます。autocadなどの形式ですが、エクセルなどに変換もできますよ。
シーケンス・制御回路図・展開接続図の2Dcadデータ
シーケンス、制御回路図、展開接続図のCADフリーデータです。
コネクター類、制御回路図・シーケンスのシンボル、シーケンス図、展開接続図作成時のシンボル描画、電源Tr、リレー接点のデータ、シーケンス専用コマンドを搭載した電気・制御設計用CAD、シーケンス制御図面、実線配線図の作成などの、CADデータが、ダウンロードできます。電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなど。
CADの部屋
CADの部屋
Jw_CAD(jwcad)やVector Works-2D、Google Sketch Upのレッスンを、マンツーマンで行っている教室が公開しているサイトです。電気設備設計に携わっている人向けに、さまざまなパーツの図形データを公開しています。ダウンロードできる図形データは、Jw_CAD(jwcad)やVector Works-2D、Google Sketch Upで使用可能なデータです。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、2Dcadデータがフリーで紹介されています。
シーケンス図のシンボル
シーケンス図のシンボル
機械設計用の図形データを無料でダウンロードすることができます。JWC(jwcad)とDXF両方の図形データで配布されており、図形サイズはA3縮約1/1になっています。JWKデータ(jwcadの昔の形式)で配布された電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどのSCシンボル図形データもダウンロードすることができます。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図などの、2Dcadデータがフリーで掲載されています。
タナックシステム
タナックシステム
CAD City シーケンスは、シーケンス専用コマンド21種類を搭載した、電気・制御設計用CADです。CADの図面の中に、ワードやエクセル、パワーポイントなどの外部データを貼り付けできます。回路接続線コマンドを使うと、自動的に電気回路の接続線を配置してくれるすぐれものです。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図、高圧単線結線図、電気図面、電気配線図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、2Dcadデータがフリーで掲載されています。
機械&電気 シーケンス制御図面 CADソフト
機械&電気 シーケンス制御図面 CADソフト
図面を用いた機械設計・計算、シーケンス制御図面、実践配線図等の作成ができます。多様な修正機能によって、隠れ線のチェックや寸法値の加工も柔軟に行えますので、エクセルにも貼り付けられます。サポートでソフトのバージョンアップを行い、また、トラブルシューティングを見る事ができます。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図などの、2Dcadデータがフリーでダウンロードできます。
シーケンス図作図用 線記号変形データ
シーケンス図作図用 線記号変形データ
JW_CAD(jwcad)の線記号変形を用いて、シーケンス図、展開接続図を短時間で作成してくれます。図形データとは異なり、図形挿入から文字入力を一度に行うため、作業の時短ができます。ダウンロードは無料でできます。ただしメールでパスワードを入手する必要があります。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図、高圧単線結線図、電気図面、電気配線図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、フリーの2Dcadデータがあります。
UML Editor
UML Editor
初心者でも使いやすいUML図のエディターサイトです。海外のサイトであり、基本的にフリーダウンロードですが、サイト内の検索などに難しいことはありません。システムデザインの表現や、システム分析などを容易にすることが可能です。このサイトでは、シーケンス、制御回路図、展開接続図、高圧単線結線図、電気図面、電気配線図・電気記号・電気設備記号・コンセント記号・記号一覧・電気シンボル・電気設備シンボルなどの、2Dcadデータが無料で利用可能です。
避雷針・避雷器・雷保護のCADデータ
避雷針、避雷器、雷保護 CADデータでは、ワールド避雷針工業、NIPエンジニアリング、大阪避雷針工業、音羽電機工業、エースライオン、避雷設備、避雷針 cad-data.com、避雷針 図面 Googleなどのサイトで、お探しのデータがあります。
まずはフリーデータで試してみて、不満があるなら、有料データを購入してみてはいかがですか。
ワールド避雷針工業
ワールド避雷針工業
脱落防止機構付避雷突針、支持管、支持管取付金物、支持管取付台、アンカーボルト、雷カウンターなどの技術資料が、無料でダウンロードできます。
NIPエンジニアリング
NIPエンジニアリング
避雷針、接地システムのカタログが、ダウンロードできます。外部雷保護・内部雷保護、家庭用避雷針、接地工事、ソーラバーキット、等電位ボンディング、鉄筋用クランプ・鉄骨用クランプ、端子ボックス、接地抵抗低減材などのデータがあります。
大阪避雷針工業
大阪避雷針工業
避雷針など、雷保護設備機材の技術資料が、ダウンロードできます。
音羽電機工業
音羽電機工業
低圧電源用SPD・避雷器、低圧弱電用SPD・避雷器、雷警報機、避雷器試験機などの技術資料が、ダウンロードできます。
エースライオン
エースライオン
外部雷保護システム、接地システム、接地クランプ金物等電位ボンディング金物、SPD製品などの技術資料が、ダウンロードできます。
避雷設備
避雷設備
樹木避雷針、寺社避雷設備、避雷設備法定検査、避雷設備関連法令集、避雷設備に関する計算書などの技術資料が、ダウンロードできます。
受電設備・高圧受電設備・キュービクル・分電盤のCADデータ
受電設備、高圧受電設備、キュービクル、分電盤 CADデータでは、パナソニック 電設資材、内外電機、河村電器産業、受電設備 図面 Google、テンパール工業、日東工業、VectorWorks の2Dデータ、キュービクル 図面 Google、分電盤 図面 Googleなどのサイトで、多くの種類のデータが参考になります。
私の場合も、これらのサイトでいろいろ探して、楽しんでいますよ。
パナソニック 電設資材
パナソニック 電設資材
電設資材の、CADデータが、ダウンロードできます。配線器具、HA機器、火災警報器、防犯機器、ワイヤレスコール、信号機器、ケーブルラック、レースウェイ、分電盤、ブレーカ、タイムスイッチ、ブザー、セキュリティシステムなどのデータがあります。
内外電機
内外電機
キャビネット、プラスチックボックス、ホーム分電盤、標準分電盤、制御盤・警報盤、高圧受電設備・キュービクルなどのCADデータが、ダウンロードできます。
河村電器産業
河村電器産業
ホーム分電盤、金属製キャビネット、ブレーカ・開閉器、分電盤、制御盤・警報機、キュービクル・高圧機器などのCADデータが、ダウンロードできます。
テンパール工業
テンパール工業
配線用遮断器、漏電遮断器、住宅用分電盤、標準分電盤、電磁接触器・開閉器サーマルリレー、警報器・検知器などのCADデータが、ダウンロードできます。高圧単線結線図、電気図面、電気配線図などに使えます。
日東工業
日東工業
キュービクルの図面作成システムです。仕様入力すると、キュービクル図面が作成されます。
VectorWorks の2Dデータ
VectorWorks の2Dデータ
六角ボルト、鋼材、鋼管、分電盤系統図、人物データなどの、VectorWorksの2D図形データが、ダウンロードできます。高圧単線結線図、電気図面、電気配線図などに使えます。
単線結線図をCAD作成する効果
1. CADの使用により単線結線図が刺激的に変わる
施工計画の変更や改造があった場合、その都度、図面を更新しなければ、設計計画通りの施工ができなくなってしまいます。
印刷された単線結線図しかない場合は、修正するのに非常に時間と手間がかかり、現場での作業にも影響が出るかもしれません。
最初から、CADを使って図面を作成しおけば、変更箇所の反映も短時間で済み、効率よく最新の図面で、現場の施工確認を進めることができます。
紙の図面をCADに起こすのに、現場慣れしている人でも、丸一日以上かかります。
CAD図面を初めから採用することを、強くおすすめします。
2. 単線結線図に適したCADアプリさがしで知っておきたいこと
現在でも、印刷された図面を、採用している現場や工務店も少なくありません。
紙の図面しかない場合は、図面をスキャンして、CADソフト用データへと変更する必要があります。
この作業におすすめのアプリは、「CamScanner」と「WinTopo Freeware」です。
スマートフォンのカメラで単線結線図を撮影し、CamScannerを使用して、JPEG型式のファイルとして保存します。
パソコンに取り込み、ビットマップ形式のファイルに変更します。
その後、WinTopo Freewareを使ってJWCファイル(jwcad用)に変更すれば、JW CAD(jwcad)で利用できる図面ファイルが完成します。
どちらのアプリも無料で、誰でもダウンロードすればすぐに使用可能です。
また、CADアプリがあれば、大きな図面やパソコンを携帯せず、タブレットやスマホのみで図面を参照でき、大変便利です。
おすすめのCADアプリとしては、
AutoCAD(iPhone・Android対応)
IJCAD Mobile LT(iPhone・Android対応)
CAD Pockets(iPhone・Android対応)
DWG FastView(iPhone・Android対応)
などがあります。
AutoCADを利用する場合は、互換性の高い、IJCAD Mobile LTやDWG(autocad)、FastView などが使いやすいでしょう。
シーケンスは、電気設備の変更ごとに更新を行う必要があります。
このページでは、電気設備の改造・更新に伴うシーケンス図の変更があった場合、問題を起こさないための提案を行っています。
シーケンス図で描くリレー盤を見ると、リレーなどの電気機器が網目のように配線で接続されています。
電気設備の変更があると、このリレー回路の変更が必要になります。
シーケンス図の変更・差替えなどの維持管理をきちんと行っていないと、トラブル発生の要因になります。
シーケンス図の更新が行われなかった場合に起きる問題
電気設備は新設されてから頻繁に改造・更新が行われます。
しかし、シーケンス図の更新がなされない状態で、別の工事を行うと問題が起こります。
1つ目の問題は、リレー取替を行うべきときに、接点の接続先が現状と異なっている状態に陥ります。
例えば、リレーの接点がポンプAに行くはずのものが、ポンプBに接続されている、といったことです。
次に結線が図面と異なる場合の問題が発生します。
例えば、取替えようとするリレーの接点は図面では3点のはずが、実際の配線では5点ということがあります。
シーケンス図が現状と一致しない理由とは
電気設備の改造や更新工事が頻繁に行われると、忙しさから変更した図面の差し替えを忘れ、図面の管理ができない状態になります。
また、シーケンス回路の変更があったとき、忙しいなどの理由で変更があったページの図面だけを修正して、完了するケースがあります。
これは、そのページを参照している図面までチェックしなかったため、結果的に図面は管理されない状態になってしまいます。
以上のようなことが長期間経過すると、ちょっとした違いが積み重なり、現状と合わない図面が保存されることになります。
シーケンス図の不備による問題はどのように解決するべきか
電磁リレーの組合せで構成されるシーケンス回路は、リレーが1個でも動作不良を起こすと、シーケンス全体が進まなくなります。
その結果、シーケンス回路によって動作が制御されているエレベータは動作不良を起こしてしまう、という問題を含んでいます。
例えば、古くなったリレーを交換しようとしたとき、同じ型式のリレーが製造中止となっているため、ほぼ同仕様のリレーと交換したとします。
もし取り換えたリレーの接点個数が1個でも足りないときは、モーターが1台動作できないシーケンス不良が起こります。
こうした問題は、シーケンス図面と機器仕様を確認することで、リレー個数を増やすなどで足りない接点を補えます。
その後、配線変更と図面を差し替えれば、安定した設備の維持が可能です。
リレーを変更したとき起こる問題はどうすれば良いのか
リレーには個々に違った名前が付けられます。
その接点の名称はリレーの番号に関連した名称となっています。
しかし、接点の名称は別ページに記載されていることもあるので注意が必要です。
シーケンス図の一貫性を保つには、図面の管理が重要です。
改造に関わった制御回路図の変更と、そのページに関連したページの制御回路図の修正も行い、最新版のシーケンス図を保管する必要があります。
管理しやすいいシーケンス図にするには
シーケンス図をCADで作成すれば、シーケンス図の変更経歴に沿った図面が表示できます。
変更内容を電磁接触器Aの取替というようなトピックごとに分類すれば、検索と一覧表示など、自由な編集が可能になります。
このように工夫することで、図面の変更忘れなどがなくなります。
また、CADを使った電気設備専用の設計支援ソフトを使用すれば、シーケンス図作成と併せて合理的な図面作成もできます。
雷保護・避雷針・避雷器の役割と特徴
雷保護とは、落雷による危険性から建物を守ることを指します。
避雷針などの外部雷保護と避雷器などの内部雷保護の、2つに分けられます。
避雷針とは、直撃する雷を誘導して、外部雷保護を行う装置です。
建物やその中の人間や動物などを保護することができる、雷保護です。建物の屋根や屋上に梁のような受電部を設置して、建物の中を通って地面へとみちびくように導線が引かれています。
雷を避けるのではなく、雷が建物に直接落ちないように針の受電部分に雷を誘導させるための装置です。
避雷器とは、雷から電子機器や電子設備を守る、内部雷保護を行う装置です。
建物の中にある、電子機器や電子設備を雷から守ることができます。
電柱やアンテナ、電話線、分電盤などに避雷器を取り付けることにより、落雷時の誘導雷による異常電圧や誘導電流より、電子機器や電子設備を守ることができます。
雷の際に電子機器が故障してしまうアクシデントがありますが、避雷器により避けることが可能となります。
高圧受電設備キュービクルは、使える電圧に下げる
この項では、高圧受電設備キュービクルの役割と設置する際の注意点について説明していきます。
高圧受電設備キュービクルとは、電力会社で作られた6600ボルトに及ぶ高圧電力を使用可能な低圧電力に下げる設備です。
一般家庭では、電力会社から変電所を介し、電柱についている変圧器(トランス)で100Vや200Vの低圧電力に変換して使用しています。
一方、大きな工場や病院、大型商業施設では一度に多くの電力を必要とします。
そのため、低圧電力契約では消費量が間に合いません。
大規模な施設では、高圧電力契約をして施設内に直接6600ボルトの高圧電力を引き込みます。
当然、そのまま使用することはできず、施設内で変圧しなければなりません。
そこで必要となるのが、高圧受電設備キュービクルです。
電力会社から供給される電力を6600ボルトで受電し、施設内で使えるように100Vまたは、200Vの電圧に下げます。
高圧受電設備キュービクルは、施設内変電所と言えるでしょう。
高圧受電設備キュービクルを設置する場合は、電気事業法に基づき、電気主任技術者を選任して国へ届け出をする必要があります。
絶縁耐力試験について
高圧電路および特別高圧電路では、絶縁耐力試験を行います。絶縁耐力試験は、耐圧試験器により行いますが、試験を行う手順は次のとおりです。試験回路を確認し、1000Vメガーにより絶縁抵抗を測定します。
試験電圧の半分くらいまでは、様子を見ながらスライダックにより試験電圧を徐々に上げて、検電器で機器に試験電圧が印加されていることを確認したら規定値まですみやかに上昇させます。励磁電流、漏れ電流を1分、5分、9分で読み取り10分経過したら、試験電圧を徐々に下げます。
電圧が0になったら電源を切り、検電して無電圧であることを確認してから接地し、残留電荷を放電させます。再度1000Vメガーにより絶縁抵抗を測定してから試験回路を復旧します。
また、試験時の留意事項は、次のとおりです。感電防止のため、周囲に安全ロープを張り、部外者の立入りを禁止します。監視人をおいて、部外者が充電部分に近づかないよう注意を払います。避雷器が試験回路巾にあるときは、取り外します。変圧器および高圧計器用変成器の二次側の接地が確実にされているかを確認します。
単線結線図に必要な電気シンボルはCADデータをダウンロードして使おう
キュービクル製作可能な電気配線図とキュービクル製作が不可能な単線結線図
単線結線図とは、電気回路の系統の結線図を単線で示した電気配線図です。特別高圧の受変電設備などの電気図面で扱う内部結線図は、代表的な単線結線図ですが、高圧単線結線図とも言えますが、高圧の受変電キュービクル・高圧分電盤・動力制御盤などの高圧電気配線を表す図は、単位結線図です。
受変電設備の単線結線図は、アルファベットや数字による略称を使い、変圧器・コンデンサ・遮断器・開閉器・保護継電器・接地・避雷針・ランプなどを電気シンボルや電気設備シンボルで電気記号が表されます。
受変電設備や分電盤・制御盤の接続方法・仕様・容量などが単線で表現されて分かり易く、構成が簡単に分かるようになっていますが、単線結線図は一本の線で回路が表されているため、キュービクルの製作図面としては使えません。単線図を、具体的な配線本数やサイズや接続方式まで詳細に記載したものが、複線結線図のような電気配線図で、キュービクル製作が可能となります。
単線結線図では、受変電設備の内部構成の理解の他に、安全性が保たれているか、ケーブルサイズ選定は良いか、保護協調が取れているかなどを確認する設計図です。
単線結線図では電気機器はJISやJSIAで定義される電気記号・電気設備記号と電気シンボル・電気設備シンボルで記述しますが、CADを使った図面でも電気シンボルのCADデータをダウンロードして準備します。CADデータは、メーカーサイト、フリーのサイトから多くは無料でダウンロードできます。有料のサイトもありますが、多くの有用な電気シンボルが揃っていて、試用版をダウンロードが可能です。
CADデータを使って単線結線図のような電気の図面を書く時のポイントは、手書きで書く要領と同じで、結線図を要領よく作成できるポイントが身につけば、CADでの電気図面の作成は容易です。CADソフトとCADデータを使うことで、要領よく電気図面が作成できるため、仕事の効率が格段に進むことでしょう。
また、CADソフトには、単線結線図作成以外にも結線図を基に電気の容量計算や保護協調計算を行えるソフトがあります。無料のソフトは少ないのですが、有料でも効率的な仕事ができるため、ダウンロードして試用してはどうでしょうか。
電灯・コンセント設備の電気図面は単線結線図
電灯・コンセント設備の電気配線図は、照明器具・スイッチ・コンセント・分電盤の、設置場所や配線ルートや配線方式を表現するための単線結線図です。
電灯・コンセント設備の電気配線図の記号は、図面を作成するときに、誰でも記述内容が分かるように記載されています。その使用する記号は、日本工業規格(JIS)では、構内電気設備の配線用電気記号や電気設備記号として、JIS-C-0303で規定されています。しかし、規定されていても図面を作成するときには、使われている電気記号や電気設備記号が何の意味かを分かるように、凡例として記述することが必要です。照明器具照明器具の凡例の例としては、記号として蛍光灯の電気シンボルとその名称が書かれ、電気図面にあるすべての電気シンボルや電気設備シンボルとそれらの名称が、記号一覧として示されます。
照明器具は、用途によって多種多様あるため、照明器具姿図には、照明の電気設備シンボル図と名称と仕様が、すべて書き込まれます。
もし照明器具姿図に、埋込下面ルーバと反射笠付とが書かれていても、同じ記号で表されたときには、それらの種類がわかありません。そうならないように、設計図には器具記号を電気シンボルの側に添記することで、器具種類がわかります。
施工図には、照明器具の納入仕様書に記載される記号と型番を添記することで、施工図に示される電気シンボルの詳細と台数などが分かり、施工しやすくミスが起きません。
スイッチ・コンセント設備を電気図面で表すときの電気シンボル
スイッチにもさまざまな種類があるが、よく使用されるスイッチを例に挙げてみましょう。スイッチが1つの電気シンボル(記号)は、黒丸で名称が1P15A×1のように書かれます。スイッチが2つ電気シンボル(記号)は、黒丸2つに名称が1P15A×2となります。スイッチが3路になると電気シンボル(記号)は、黒丸に3と添記され3路15Aが名称です。
コンセントにも色々な種類があり、よく使用されるコンセントを例に挙げてみましょう。コンセント1つのコンセント記号の名称は2P15A×1、2つのときのコンセント記号の名称は2P1A×2だと、接地端子付きのコンセント記号の名称は2P15A×1ですが、電気シンボルにはETと添記されます。
配線の図記号(電気シンボル)
配線の電気シンボル(図記号)は、線の書き方で、配線が室のどこを通せばよいかが表示できます。配線例として、電気シンボル(記号)とその名称を紹介します。なお、この例は、JIS C 0303で規定されているものです。
記号を1本の直線で示す記号は、天井で隠蔽された部分を通る配管配線で、破線になると床下を隠ぺいして通る配管配線となります。これが点線の記号では、露出した部分の配管配線となり、一点鎖線では天井で隠蔽された部分を通るケーブル配線、2点鎖線では、床のOAフロア内のケーブル配線となります。
電灯・コンセント平面図とともに示す単線結線図では、電気記号(電気シンボル)は示していますが、設計図、施工図は一般的に理解されているため、電気記号と名称の記号一覧は記述せずに、電気記号とその記号に対するケーブル種類・サイズなどの使用を示しています。
電灯・コンセントで使用する電線やケーブルのうち、代表的なものの電気記号と名称は次のようなものがあります。
絶縁電線では、600Vビニル絶縁電線:IV
ケーブルでは、600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル:VVR(丸型),VVF(平型)
電灯・コンセント・スイッチのCADデータは、コンセントやスイッチのメーカーサイトから無料でダウンロードできます。また、フリーのCADデータダウンロードサイトでも図面や電気シンボルが公開されていて、無料でのダウンロードが可能です。
しかし、CADデータのファイル形式は、AUTOCADソフトで使うDXF形式が多く、AUTOCADソフトで開き使うことができます。一方、多くの電気工事関係者が使うソフトは、フリーのJWCADソフトです。JWCADはファイル形式がJWWで、AUTOCADソフトでないとDXFファイルは開けません。
しかし、DXFファイルからJWWファイルへの変換ができるため、スイッチの図面や電気シンボルなどのCADデータは、DXFでダウンロードしてJWW型式に変換し、無料のJWCADソフトで展開接続図やダクト図面の作成が可能です。
電灯・コンセント配線図の種類
電灯・コンセント設備の平面図は、設計図の一つで、他の設備と比較して、電灯・コンセントは、器具・配線ともに濃い密度で描かれます。図面の縮尺が1/100のときは、電灯とコンセントを同じ図面に記載することは構わないのですが、縮尺が1/200となると、電灯とコンセントは、図面を分けて記載することが一般的です。設計図の作成は、設備内容を示すためのものです。
施工図は、室に何の器具を設置し、配管配線をどのように敷設・配線するかを、作業者に伝えるために作成されます。そのため、施工図は、建築物の天井や壁など、部分ごと全部に対して作成されます。施工図は、天井配管配線図・床配管配線図・天井伏図などがあります。天井配管配線図は、天井部に関わる電気設備全ての内容が記載され、床配管配線図では、床部に関わる電気設備全ての内容が記載されます。図面に記載される内容は、次の通りです。
① 照明器具
・器具記号(電気シンボル)は、取り付ける器具が何かわかるようにするためです。
・器具アウトレットボックス位置を示します。
・器具位置は、通り芯からの寸法で示されます。
・器具支持用の吊りボルト位置を示します。
・点滅区分によって、器具の位置を誤らないようにします。
・器具取付け高さは、壁付けなどの場合の位置を示します。
② スイッチ・コンセント
・器具仕様は、凡例や注記に記載します。
・器具位置は、通り芯からの寸法を示します。
・器具取付け高さ寸法で、取付け位置を明確に示します。
③ 配管配線
・種類は、凡例か注記に記載します。
・配線本数、配管サイズで、施工に必要な配管配線を示します。
他には、天井が二重であれば、照明器具の配置は、天井ボードの割付けに影響するため、注意が必要です。天井部には、照明器具のほかに、空調室内機やスピーカなどの他設備の機器・器具も設置されますので、美観を配慮して、目地に整合させるように注意して施工する必要があります。また、機器配置に当たっては、美観上の他に、煙感知器は排気から1.5mの離隔が必要というような、法的な制約があります。
なお、スイッチ・コンセント・電灯などを1つの分電盤から電源を取る場合には、分電盤の位置や分電盤と配線を収納するキュービクルの位置やサイズなどの記載も必要です。
合成樹脂管工事や金属線ぴ工事等各種電気工事とCADデータ使用のすすめ
電気工事に必要な単線結線図について
電気工事の設計では、電気機器の種類と仕様と電気機器同士の配線を表した電気図面が作成されます。その電気図面が、配線状況を表す電気配線図、電気機器の配置を表す平面図、電気機器の接続先や接続方法を表した電気結線図などです。電気機器の接続図が単線結線図で、単線結線図には、設備場所の部屋の全体構成図・電気シンボルや電気記号で表された電気機器や配線・工事の種類・記号一覧表・縮尺などを記載します。
6、600V高圧や66kV特別高圧の電気を扱う受変電設備の設備を知る設計図として、高圧線結線図が受変電設備を知る重要な図面です。受変電設備は断路器・遮断器・避雷器・変圧器などの必要な電気機器が設計され、電気機器間の接続関係が分かる高圧単線結線図が設計・作成され、その後で、施工の方法が含まれた詳細な電気図面が設計・作成されます。
特別高圧受変電設備・高圧キュービクル・高圧分電盤・動力制御盤などの内部の電気配線図が、高圧電気設備の高圧単線結線図として作成され、それをもとに施工調査と施工方式の検討がなされます。
ビル内の室内電気工事の場合、単線結線図には、照明器具・コンセント・スイッチ・空調付帯機器・煙検知器・避雷針などと、どのように配線されているかを表すケーブル種類と結線方法が、電気シンボルや電気記号で表され、施工ができる電気配線図の作成の元で、施工が行われえます。さらには、単線結線図と電気配線図をもとに、電気工事に必要な材料や工数が算出され、電気工事の見積もりが作成されます。
単線結線図は、電気機器はJISやJSIAで定義される電気記号・電気設備記号・電気シンボル・電気設備シンボルで記述されます。電気記号・電気設備記号・電気シンボル・電気機器図面・CADデータは、メーカーサイト、フリーのサイトから、無料でダウンロードできます。CADデータを使った単線結線図や電気配線図などの電気図面は、ちょっとした変更や誤りがあっても、すぐに修正できるため、設計や工事にすぐに反映できます。施工のための電気図面と電気配線図の作成に当たっては、電気機器図と仕様、電気シンボル・電気設備記号・戦記設備シンボルのCADデータをダウンロードして準備をし、結線図・単線結線図の作成がまず第一に必要です。CADデータをダウンロードできるサイトには、有料のサイトもありますが、多くの有用な電気シンボルや図面テンプレートが揃っていて、試用版をダウンロードして試してみることをおすすめします。
配線を露出させないための合成樹脂管工事
ケーブルや電線を配線するどこの場所でも行われますが、ケーブル類の露出工事は、美観上好ましくありません。そのため配線を露出させないための合成樹脂管工事では、配管種類上は、硬質ビニル電線管、可とう性のある合成樹脂製可とう電線管(PF管)、およびCD管が使用されます。PF管およびCD管は、可とう性があり、軽く、管の切断・接続が容易に行えるため、配線工事でのうち保護管を必要とし、なおかつ、露出工事以外でほとんど使用される合成樹脂管です。
PF管は、二重管で自己消火性があるため、いんぺい場所でも使用できます。一方、CD管は、自己消火性がないため、いんぺい場所で使うには、さらに管などに納めて使う必要があります。そのため、CD管は、コンクリート埋込み以外の用途では使用されません。PF管およびCD管のサイズ表示は、厚鋼電線管と同様に内径を表す偶数値で表します。
合成樹脂管工事の施工方法
合成樹脂管工事の単線結線図は、合成樹脂管を部屋の屋根に照明を設置し、壁沿いにスイッチを設け、照明用分電盤と照明とスイッチを配線で接続した単線結線図です。単線結線図では、照明用分電盤、照明、スイッチ、配線は電気記号や電気シンボルで表され、コンセントはコンセント記号が使われます。配線は合成樹脂管を敷設し、天井いんぺいの配線とする電気配線図の元で、施工されます。
壁沿いにスイッチやコンセントを1個取付けるときには、基本的に1個用スイッチボックスを使用しますが、壁内の鉄筋間隔にゆとりがあるときや、簡易間仕切りとなっているときは、大体はアウトレットボックスを用います。理由は、1個用スイッチボックスでは、幅が狭くケーブル処理に手間がかかるためです。
単線結線図をもとに施工図を作成すると、スイッチ部にはアウトレットボックスを設置し、照明にはコンクリートボックスを設置し、2つのボックス間を合成樹脂管で接続します。
CADソフトとCADデータを使うことで、要領よく電気図面が作成できるため、施工者へ渡した図面に誤りや修正があっても、即座に修正することができ、正しい電気図面を施工者に渡すことができます。そのため、設計と施工で、食い違いによる施工ミスが発生することがなく、スムーズに工事が進められます。
CADデータを使って単線結線図や電気配線図を書くときは、手書きで図面を作成するときと基本的な要領は変わりませんが、CADソフトで書くときは、電気シンボルやテンプレートがCADデータとして揃っていること、コピー等で功利的に作成できること、誤りを即座に修正できることができるため、効率的な作図が可能です。
また、CADソフトには、単線結線図作成以外にも結線図を基に電気の容量計算や保護協調計算を、さらには電気配線図から必要な資材を割り出し、見積の作成までできるソフトもあります。有料のシステム化されたソフトであっても、効率的な作図ができるため、ダウンロードして試用してはどうでしょうか。なお、単線結線図や電気図面は、エクセルで作成するのは難しいので、CADソフトで作成した図をエクセルに貼り付ければ、その他のエクセルでの帳票と合わせることができます。
合成樹脂管工事に必要な付属品
合成樹脂管工事を行うときの付属品には、電灯・コンセント位置ボックス・ジョイントボックス・ビニル製コンクリートボックス・アウトレットボックス・スイッチボックスなどがあります。付属品の寸法や種類は、金属製のものとほぼ同じです。ビニル製か金属製のどちらを使用しても良いのですが、金属製の場合は、ボックスに接地を取る必要があります。管の接続には、異種管との接続のためにはビス止めカップリングを使用し、PF管やCD管どうしの接続には、ワンタッチ式カップリングを使います。電灯分電盤回りでは、エンドカバーが多用されます。
金属線ぴ工事の種類
ケーブル配線を合成樹脂管で配線せずに、金属線ぴを使った配線の金属線ぴ工事は、一種金属製線ぴと二種金属製線ぴがあり、一種はメタルモールディングと呼ばれ、二種はレースウェイと呼ばれます。一種は線ぴのメタルモールディングは、主に既設建物に対し部分的な箇所への簡易露出配線方法です。二種のレースウェイは、工場、倉庫、機械室や電気室の照明器具への配線に用いられます。
照明器具の露出配線を、露出配管で行うときには、照明器具の支持をパイプで支えることが必要ですが、メタルモールディングやレースウェイを使うときには、電線路と照明器具の支持をメタルモールディングやレースウェイで兼用することができて、施工効率が良くなります。
メタルモールディングによる天井配管配線の単線結線図や電気配線図と、レースウヱイによる天井配管配線の単線結線図や電気配線図は、使う電気記号や電気シンボルが違ってきます。
また、工事施工前には、線種やボックス種などは記号一覧で表されるため、使用する電気材料と電気配線図を確認することが必要です。
電気記号・電気設備記号・電気シンボル・電気設備シンボル・記号一覧を使ったCADの単線結線図・電気配線図などの電気図面は、有料のAUTOCADソフトでも、無料でフリーのJWCADソフトでも作成できます。金属電線管や配線材料・メタルモールディングやレースウェイ・電灯やコンセントなどのCADデータは、電気機器メーカーのダウンロードサイトから、無料でダウンロードできます。また、フリーのCADデータダウンロードサイトから、計画図作成のためのダウンロードも可能です。
ただし、AUTOCADソフトとフリーのJWCADソフトではファイル形式が異なるため、そのままCADデータ交換などはできませんが、CADソフトの多くがファイル変換機能を持っているため、例えば、DXFファイルからJWWファイルへの変換、その逆の変換も可能です。さらに、PDFファイルでしか図面をダウンロードできない場合でも、PDFファイルやエクセル図面をCADデータに変換できるソフトもあるため、合成樹脂管を使った工事の単線結線図や電気配線図のCADによる図面作成が可能です。
単線結線図で表されたものと現場が異なる、なぜ起きるのか
老朽化による電気設備の更新で、現場調査を行うと、単線結線図と現設備が異なるケースがあります。図面と現設備が違えば、更新計画の見直しが必要です。
単線結線図が正しくないと困るのか?
電気設備機器の繋がりを表している単線結線図は、設備の電気回路系統を単線で示した図です。
受電盤から配電盤を通し、MCCBを経て現場のポンプモーターへ接続、という繋がりです。
配電盤の更新時、単線結線図が正しくないと、接続機器の電源容量が分かりません。
また、誤配線や電源協調計算ができない、などの問題が発生します。
単線結線図と現場が違う、なぜ起きるのか?
電気設備では、改造や追加、更新を頻繁に行います。
小規模改造であれば、改造エリアだけの単線結線図を変更した施工図面だけを作り、設備全体の結線図を変更しないことがあります。
対象エリアの単線結線図を変更すれば、単線結線図全体の修正不要と考えるためです。
また、改造が頻繁なため、変更図面の差し替えが後手に回っていることも理由です。
図面と現設備が異なれば、現場調査を行いますが、相異点を見つけられないことがあります。
・電気配線がダクトやピット、電線管を通っているため、目視で追えない。
・高圧電気系統の調査は高電圧の活線近接作業のため、端子番号などを確認できない。
・運転中の電気設備を止められず、導通テストが行えない。
単線結線図が現場と異なることがないようCADを使って管理する
単線結線図が現場と異なることがないようにする方策
図面と現設備を同一にするため、変更設備全てを図面に反映しましょう。
変更履歴が残るよう、図面作成をCADで行うデジタル化も必要です。
ここでの図面管理とは、単線結線図と現設備に相違がない管理のことです。
図面管理の重要点は、設備の変更があれば、変更した図面と関連する図面を全て関連付けることです。
単線結線図を管理しやすくする作成方法
電気設備の設置計画・設計・施工の基本は、単線結線図です。
大規模設備の単線結線図は、エリアごとに複数作成し、ページの繋がりをインデックスで示します。
あるページを変更すれば、変更ページへの関連を示すページを作成しなければ、整合性がとれなくなるおそれがあります。
単線結線図のポイントは、関連図面が作成しやすいよう、電気設備や機器の情報を書き込むことです。
単線結線図をCADで使って管理するメリット
CAD図面は、電気シンボル・電気設備シンボルのCADデータを使用します。
CADで作成した図面を全て保存しておけば、図面の関連が把握できる、履歴での検索が容易になる、などのメリットがあります。
CADソフトには、単線結線図作成以外にも、MCCBの容量計算や保護協調計算を行い、端子図面作成ができるものもあります。
目的に合ったソフトを選べば、作業の効率化が図れます。
単線結線図と金属管配線図の特徴とCADデータの使用方法
電気配線図と単線結線図に記す内容~電気シンボルは無料CADデータがおすすめ
電気工事を行うときの設計図というものが、電気配線図で、電気機器の配置を表す平面図と、電気機器がどのようにつながるかを表す接続図からなります。この接続図が単線結線図です。電気配線図には、設備場所・部屋であれば部屋の全体構成図・付帯事項・工事の種類・記号一覧・縮尺を記載します。
単線結線図では、6,600V高圧や66kV特別高圧の受変電設備に設備を知る設計図として重要で、高圧単線結線図とも言えます。受変電設備は断路器・遮断器・避雷器・変圧器などの電気機器が使われ、機器間の電気的な接続関係が分かってから、詳細の電気図面が作成されます。高圧電気設備の単線結線図としては、特別高圧受変電設備・高圧キュービクル・高圧分電盤・動力制御盤などの内部の電気配線図が、単線結線図として作成されます。
ビル内の室内電気工事の場合、単線結線図には、照明器具・コンセント・スイッチ・空調付帯機器・煙検知器などと、どのように配線されているかを表す結線を、電気シンボルや電気記号で表し、電気配線図をもとに施工されます。また、電気配線図をもとに、電気工事に必要な材料や工数を算出し、工事見積もりが作成されます。
単線結線図では電気機器はJISやJSIAで定義される電気記号・電気設備記号と電気シンボル・電気設備シンボルで記述します。電気記号や電気設備記号そして電気機器の図面やCADデータは、メーカーサイト、フリーのサイトから、無料でダウンロードできます。そのCADデータを使った単線結線図や電気配線図などの電気図面を使うことで、電気図面作成の効率も上がりますし、施工しやすい図面図となります。CADデータをダウンロードして結線図と電気図面の準備をしましょう。CADデータをダウンロードできるサイトには、有料のサイトもありますが、多くの有用な電気シンボルや図面テンプレートが揃っていて、試用版をダウンロードして試してみることをおすすめします。
金属管工事に必要な金属管配線図とは
電気配線図に基づき電気配線を行うとき、金属管配線は、建物内のいんぺい部分・コンクリート埋込み部分・屋内外での露出工事部分で、使われます。単線結線図の電気シンボルでは、配線だけと金属管配線では、電気シンボルや電気記号が異なり、金属管配線と分かるように書かれます。
金属管配線は、機械的強度があり、配線の引換えが容易にできることが利点です。金属管配線で使う金属管には、厚鋼電線管・薄鋼電線管・ねじなし電線管があり、機械的に安全を優先させる必要があるときや、防水防食が損なわれる恐れがあるときには、厚鋼電線管が使用されます。そのような問題がなければ、薄鋼電線管やねじなし電線管を使用します。ねじなし電線管は、施工がしやすいため、多くのケースで使用される電線管配線です。
金属管のいんぺい工事は、木造、鉄筋コンクリート造などで使われます。壁のコンクリ―ト部分から天井を通り照明器具まで配線する場合、天井配管配線図は金属管いんぺい工事として施工されます。スイッチの壁内立上り部分が、金属管配線による埋込み工事で、照明器具間が金属管いんぺい工事です。金属配管線と照明をつなぐときは、アウトレットボックスを経由して接続され、電気配線図にはそのように電気設備シンボルや電気設備記号で書かれます。
金属管配線工事の付属品
配管配線工事では、照明器具やスイッチへ電線を接続するためのボックス、管路が長い場合に途中を管路接続用のボックスで接続するように、ボックスが多く使われます。金属管を隠ぺいするとき、金属管を埋め込むときに使用するボックスには、次のような①~③の種類があります。なお、ボックスの種類ごとに電気シンボルや電気設備シンボルが異なり、電気配線図には種類ごとの電気シンボルが書かれます。
① アウトレットボックス
照明器具用位置ボックスとして照明器具への電線引出し用、天井いんペい内で電線同士の接続用、壁に埋め込むスイッチやコンセントの位置ボックス用、として使用されます。
② スイッチボックス
スイッチやコンセントの配線器具用として用い、スイッチやコンセント数が1個用から6個用まであります。
③ コンクリートボックス
照明器具が天井に直付けで固定している場合、天井がスラブであったときに、ボックスを天井スラブ内のコンクリートに埋込む必要がり、電線管配線をスラブ内で接続するときには、コンクリートボックスを用います。天井面のコンクリート型枠に固定し、その後、上部の蓋を開けて作業できるような構造となっています。
金属管露出工事の配線図
金属管露出工事は、配線を必要とする部屋、例えば倉庫などは、周囲が鉄筋コンクリート造・鉄骨造・コンクリートブロック造などで建造されています。そのほかにも、コンクリート造りでなくとも、次のような場所では、金属管露出工事の配線が施工されます。
・建物内で、いつでも新たな配線替えが起こることが多い場所
・倉庫や機械室のような、美観上からも体裁からも、支障がない場所
・建物の屋上の床で、配管を埋め込んだときに、水が溜まる、侵入するなど、防水が良くない場所
ビル事務所の会議室の照明設備の配線では、いんぺい部の金属管配線ですが、これを倉庫として見た場合には、露出照明器具を使い、器具の近くに丸型露出ボックスを置いて、金属管電線との配線を施工します。また、スイッチも露出スイッチボックスに設け、ボックスと丸型露出ボックスの間を金属管配線で敷設して接続します。屋上の避雷針と天井下のボックス間も金属管露出工事となります。露出工事と、いんぺい工事が重なることが普通にあることですが、それらの違いは電気配線図に電気シンボルとともに書いてあるため、施工時の誤りは発生しません。
CADソフトとCADデータを使うことで、要領よく電気図面が作成できるため、仕事の効率が格段に進みます。CADデータを使って単線結線図のような電気図面を書くときは、手書きで書くのと同じですが、CADソフトで書く場合は、電気シンボルやテンプレートがCADデータとして揃っているため、効率的に作図が可能です。
また、CADソフトには、単線結線図作成以外にも結線図を基に電気の容量計算や保護協調計算を、さらには電気配線図から必要な資材を割り出し、見積の作成までできるソフトもあります。有料のシステム化されたソフトであっても、効率的な作図ができるため、ダウンロードして試用してはどうでしょうか。なお、単線結線図や電気図面は、エクセルで作成するのは難しいので、CADソフトで作成した図をエクセルに貼り付ければ、その他のエクセルでの帳票と合わせることができます。
金属管露出工事の付属品
露出用ボックスは、金属管いんぺいまたは埋込み工事用のボックスとは違います。露出ボックスには、専用の丸形露出ボックス、露出スイッチボックスがあり、ほかにもC形エルボは金属配管の曲がり部分に適用し、その他のエルボには、ユニバーサルエルボやサービスエルボがあります。
CADを使った単線結線図・電気配線図などの電気図面は、有料のAUTOCADソフトでも、無料でフリーのJWCADソフトでも作成することができます。金属電線管や配線材料・エルボなどの付属品・電灯やコンセントの電気・スイッチ電気シンボルなどのCADデータは、スイッチやアウトレットボックスまたはエルボなどの電気機器メーカーのダウンロードサイトから、無料でダウンロードできます。また、フリーのCADデータダウンロードサイトからのダウンロードも可能です。
しかし、メーカーのダウンロードできるCADデータのファイル形式は、AUTOCADソフトで使うDXF形式が多く、AUTOCADソフトでしか開けません。一方、多くの電気工事関係者が使うソフトは、フリーのJWCADソフトが多く、このソフトのファイル形式がJWWで、逆にAUTOCADソフトでは開けません。しかし、DXFファイルからJWWファイルへの変換、その逆の変換もできるため、金属電線管やスイッチの図面や電気シンボルなどのCADデータは、DXFでダウンロードしても、JWW型式に変換し、無料のJWCADソフトで単線結線図や電気機器図面の作成が可能です。また、サイトによってはPDFファイルでしか図面をダウンロードできない場合もありますが、PDFファイルをCADデータに変換できるソフトもあるため、金属管工事のCADによる図面作成も可能です。
単線結線図・高圧単線結線図等の電気配線図作成のための幹線布設方式
幹線の布設方法と布設方式
幹線の布設方法は様々なものがあります。一般的には、金属管、ケーブルラック、バスダクト、金属ダクトを使用した布設方式が使用されます。布設方式は配線ルート、EPSの位置などの建物側の条件、負荷容量を分布状況、許容電圧降下、施工性、経済性などを考慮して決定します。
(1)ケーブルラックを使ったケーブル配線方式とは
ケーブルラックははしご状の形をした鉄、アルミ等の金属のものや、合成樹脂製のものがあります。多数のケーブルを敷設する必要がある場合に使用されます。配線の布設を自由に行えるため、幹線の布設によく使用されます。
(2)金属管を使用した布設方式について
金属管は幹線の布設だけでなく、様々な部分の工事に使用され、衝撃や圧縮に対して強く、不燃性であるという特徴をもつ布設方式です。また、金属管の一区画の長さ、折れ曲がり箇所のケーブル量により幹線の引き入れをしやすくするためプルボックスを設置します。プルボックスの大きさは接続する金属管の量や太さにより選定します。金属管やプルボックスは床から吊りボルト等で吊って布設されます。
(3)金属ダクトは幹線出入口部分で使う
金属ダクトは配電盤、分電盤、制御盤の幹線出入口部分で、多数の電線やケーブルを収納するために使用されます。一般的に1.2mm以上の鋼板もしくは同等以上の強度を持つ金属製で幅5cmを超えるものを指します。
(4)屋内の乾燥した露出部にはバスダクトを使おう
バスダクトとは銅、アルミの裸導体を支持したもの、または絶縁体で被覆したものを鋼製ダクトに入れたものです。屋内の乾燥した露出部または点検可能な隠蔽箇所に使用することができます。バスダクトは低圧大容量幹線として使用されることが多く、プラグインバスダクトを使用することで幹線分岐も可能となります。
電気図面の作成には電気記号、電気設備記号、コンセント記号などの記号一覧やキュービクル、避雷針などの電気シンボル、電気設備シンボルが必要です。これらのcadデータはフリーダウンロード可能です。エクセルなどのアプリに対応したものも無料でダウンロードできます。
防火区画貫通処理
建築基準法上の防火区画部を貫通する場合には、防火区画貫通部のすき間をモルタル等の不燃材料で埋め、ケーブル等には耐火被覆等を行う必要があります。金属管、金属ダクト、バスダクト、ケーブルラックの貫通部処理方法をいかに示します。
(1)金属管
金属管の場合は金属管と壁の隙間にモルタルもしくはロックウールを充填し、厚さ1.6mm以上の耐火仕切り板で押さえます。また、仕切り板端部は折り曲げるようにします。
(2)金属ダクト
金属ダクトの場合はロックウールをダクト内部に充填し、厚さ25mm以上の耐火仕切り板で押さえます。電線の相互間、電線と耐火仕切り板の隙間は耐熱シール材を充填し、シール材は仕切り板の外側50mmまで施工します。ダクト外周と壁との隙間はモルタルをクラックが発生しないよう注意して施工する必要があります。
(3)ケーブルラック
① ロックウールを充填する場合
ケーブルと壁の隙間にロックウールを充填し、厚さ25mm以上の耐火仕切り板で押さえます。また、開口部面積は0.24m2以下とする必要があります。ケーブルの相互間、ケーブルと耐火仕切り板の隙間は耐熱シール材で充填し、シール材は仕切り板の外側50mmまで施工します。耐火仕切り板と壁の隙間にも耐熱シール材を充填する必要があります。
② 延焼防止剤を使用する場合
60mm2を超えるケーブルは、防火区画壁より両側1m以上の範囲に厚さ1.6mm以上の耐火被覆を行う必要があります。
③ 配管による場合
ケーブルの本数が少ない場合、ケーブル増設がある場合は金属管を使用します。防火区画壁より1m以上突き出してラック上に配置し、管の両端に金属製の蓋もしくは耐熱シール材を充填します。
フリーダウンロードサイトには電気図面作成に必要な電気記号、電気設備記号、コンセント記号などの記号一覧のcadデータが用意されています。その他にもキュービクル、避雷針などの電気シンボル、電気設備シンボルが無料で入手できますので、jwcad、autocad、エクセルなどお使いのアプリに合わせて活用しましょう。
電気配線図作成に必要な接地及びボンディング
300V以下の低圧幹線の金属管・金属ダクト・ケーブルラック・バスダクトの金属外被はD種接地が必要です。300Vを超える場合はC種接地が必要ですが、人が触れないように布設した場合はD種接地とすることができます。
金属管またはプルボックスとプルボックスの間、ケーブルラックの自在継手部およびエキスパンション部は、ボンディングにより電気的に接続する必要があります。金属管同士、金属ダクト同士、ケーブルラック同士はボルト等により接続した場合はボンディングを省略可能です。バスダクト相互の接続は、金属外被のボンディングを行うことが一般的ですが、電気的に接続してる場合は省略可能です。ボンディングに使用する接続線は、軟鋼線または同等以上の銅帯、平編すずめっき銅線を使用します。
電気図面作成には無料ダウンロードサイトから電気記号、電気設備記号、コンセント記号などの記号一覧を入手して活用しましょう。autocad、jwcadどちらでも使用できます。
分電盤・動力盤の概要
(1)電灯分電盤
電灯分電盤は、照明やコンセント負荷に電源を供給し、保守点検、電灯負荷の事故の際の回路保護のために設置されます。
(2)動力制御盤
動力制御盤は、空調などの動力機器の保守点検、回路保護の他に動力機器の始動回路、制御回路組み込みのために設置されます。
キュービクル、避雷針などの電気シンボル、電気設備シンボルはjwcad、autocadのような無料のcadデータだけでなく、エクセル等のアプリで使用できるフリーのデータがありますので電気図面作成に活用しましょう。
電気配線図作成のための盤形状の分類
分電盤、動力制御盤は設置場所、取付方法により分類されます。
(1)設置場所で分類しよう
・屋内型:一般の建物内に設置します。
・屋外型:屋外で通常の降雨・粉塵、小動物などがいる場所に設置します。
・防滴型:少量の水滴が落下する場所に設置します。
・防塵型:室内で粉塵の多い場所、土埃が発生する場所などに設置します。
・ 耐雪型:多雪地域の屋外に設置します。
・その他:耐塵型・防食型・耐食型等があります。
(2)取付方法で分類しよう
・壁掛型:分岐回路5~20程度の小規模なものに使用され、建物壁面に設置します。
・自立型:分岐回路が20以上の大規模なものに使用され、建物床面に自立して設置します。
電気図面作成には電気記号、電気設備記号、コンセント記号などの記号一覧以外にもキュービクル、避雷針などの電気シンボル、電気設備シンボルなど様々なCADデータが必要です。jwcad、autocadのcadデータがフリーダウンロード可能です。エクセルなどのアプリに対応したものも無料でダウンロードできます。
分電盤等の主な構成部品
電灯盤、動力制御盤には遮断器、制御回路などが組み込まれています。
電動機、配線の保護装置として配線用遮断器、漏電遮断器、電動機保護用遮断器、サーマルリレー、2Eリレー、3Eリレーなどがあります。
制御装置として、電磁接触器、補助リレー・液面制御リレー・タイマー等のリレー類、操作スイッチがあります。
監視装置として、電流計・電圧計・電力計などの指示計器、積算電力量計・積算時間計などの積算計器、故障等を知らせる表示灯があります。
その他として、進相コンデンサ、端子台、接地端子、図面ホルダーなどがあります。
jwcad、autocadの無料CADデータを活用することで簡単に電気図面作成ができます。電気記号、電気設備記号、コンセント記号などの記号一覧以外にもキュービクル、避雷針などの電気シンボル、電気設備シンボルがフリーでダウンロードできるエクセルアプリがありますので調べてみましょう。
まとめ
単線結線図の最新状態をキープする問題をどう解決するかを解説してきましたが、いかがでしょうか。
電気設備の計画・設計・施工に必要な図面は、結線図や電気機器配置図など数多くあります。
その中で、計画から施工、維持管理に欠かせない図面が単線結線図です。
電気機器間を単線で繋ぐ簡単な図面に見えますが、電気設備の基礎と本質が凝集されています。
電気設備工事に必要な工事計画を端的に示すのが、単線結線図です。
改造・更新を頻繁に行う電気設備では、改造の都度図面を変更しなければ、現状設備とは異なった図面になってしまいます。
単線結線図は、電気設備を表す基本図面です。
電気設備の改造・更新工事は頻繁に行われるため、時の経過と共に単線結線図と現場設備との整合性がとれないことが多く発生してしまいます。
これは、該当図面のみの変更に留まり、全体的に変更を行っていないためです。
図面と現設備が異なっていると、立案した更新計画の見直しが必要になりかねません。
単線結線図と現設備の相違を避けるため、図面管理のルール作りが必須です。
設備変更があれば、全ての関連図面を確実に変更しましょう。
CADでの図面作成・管理も効果的です。
CADでの図面管理なら、変更履歴を保存できるため、改造時期や図面の更新状況を把握できます。
CADを使うメリットは、単線結線図作成の効率化が可能であり、設備変更時に関連図面の全てを容易に変更できる点です。
電源容量計算や保護協調計算ができるソフトなら、設計支援が可能な点もメリットです。