建機レンタル業界の市場規模や今後の課題、建機オンラインレンタルを解説

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高額な購入費用だけでなく保管場所の確保や点検整備、修理といったメンテナンスの手間と費用がかかることから、建機レンタルを利用する企業が増加しています。特に、中小の建築業者において建機レンタルは欠かせない存在です。

この記事では、建機レンタル業界の概要から市場規模、今後の課題、建機オンラインレンタルまで詳しく解説します。

建機レンタル業界の課題

建機とは、建設機械の略称であり、他にも重機や土工機と呼称される場合も多いです。
建機は、人の力では施工が困難な作業について、機械化したものが大半です。
日本建設機械化協会が定める狭義においては、一般土木工事用機械のみを指す場合もあります。
一般的な建機としては、油圧ショベルやラフテレーンクレーンが有名です。
建機を製造するメーカーとしては、日本では日立建機やクボタ、コマツなどが広く知られています。
建機は非常に高価なものとなり、中古やレンタルの形で利用されるケースが多く見られます。
中でも、一時的に借りて使用できるレンタルは、とても便利で高いニーズがある状況です。

建機レンタルとは

建機レンタルとは、建機レンタル業からレンタルの形で建機を借りることができるサービスです。
イメージとしては、一般ユーザーが自動車をレンタカー会社からレンタルするのと同じ構造で、レンタル業からレンタルして、その代わりにレンタル費を支払う形となります。
建設業で使用する建機は、特定の現場や工期で使用する場合が多いです。
特定の現場でしか使用しない場合、そのために新しい建機を購入するのは費用面で得策ではありません。
また、建機を使用しないで保管しておく場合、保管場所の確保や点検整備、修理といったメンテナンスの手間と費用がかかってしまいます。

要するに、購入費用だけでなくランニングコストを考えて導入しなければなりません。
そこで、建機レンタルを利用すれば使用したい時だけレンタルできるので、レンタル費はかかるもののランニングコストを考える必要はありません。
また、レンタルならではのメリットとして、最新機能を有した建機を利用できる点があります。
建機を購入した場合、すぐに買い換えるのは難しく、継続して使い続けなければなりません。
建機でも新しい技術を取り入れたものが続々と登場しています。
代表例が国土交通省のi-Constructionに対応したICT建機があり、また環境に優しい建機も増加しています。
もし、最新機能を使用して安全かつ効率よく作業したい場合、レンタルした方がよい側面もあるのです。
以上のように、特に中小の建築業者において建機レンタルは欠かせない存在となっています。

市場規模

建機のレンタル市場は、着実にニーズが高まっている状況です。
経済産業省「特定サービス産業動態統計調査長期データ」によると、土木・建設機械のレンタル業の売上は2007年をベンチマークにすると、2倍以上の1兆1534億円と右肩上がりの状況です。

 年   売上(単位:万円)
2007年   557,225
2008年   534,310
2009年   490,787
2010年   460,316
2011年   695,518
2012年   785,949
2013年   865,106
2014年   976,061
2015年  1,011,070
2016年  1,020,041
2017年  1,049,727
2018年  1,131,608
2019年  1,203,501
2020年  1,163,382
2021年  1,153,456

近年では、特に2019年に大きな伸びを見せていますが、これは東京オリンピックの準備などで建機のニーズがより一層高まったためとみられています。
また、建設業者が建機購入ではなくレンタルに切り替えている点も見逃せません。
さらに、ニーズの高まりによって作業現場で使用するヘルメットやコーンなども合わせてレンタルするサービスが提供されるようになったのも、人気が高まっている理由です。

課題

活況を呈している建機レンタル業界ですが、業界では「稼げるうちに稼いでおきたい」という風潮が広まっています。
また、少しでも多くの顧客を取り込もうと価格競争が巻き起こっている状況です。
これは、業界内の競争だけでなく元請けからの値下げ要請があるため、値下げせざるを得ない状況となっているのです。
他にも、受注獲得するために安全や省エネ、騒音対策などが必要となります。
そこで、電子機器を搭載したICT建機といった最新機器の導入が必要となり、またニーズに応じた機械の導入や入れ替えが要請されている状況です。
これにより、設備投資による減価償却負担が増大しており、レンタル業の大きな課題となっています。
実際に、無謀な設備投資から連鎖倒産も相次ぎ、2017年12月には大型連鎖倒産が発生しています。

建機オンラインレンタル

建機のレンタルでは、基本的に電話でのレンタル予約が一般的でした。
自動車を個人でレンタルしたい場合、インターネット上で車種情報を検索したり予約したりできるのが一般的です。
ただし、建機についてはオンラインレンタルサービスの提供が遅れている状況でした。
昨今のレンタル業へのニーズの高まりから、徐々に建機のオンラインレンタルサービスも当たり前になりつつあります。
商品の検索から予約、返却、修理まで依頼できる場合があり、より利便性が高まっています。

建機レンタル会社一覧

建機のレンタルに対するニーズの高まりから、多くの建機レンタル会社が存在します。
そのなかで、特に以下の建機レンタル会社が人気です。
• アクティオ
• カナモト
• 西尾レントオール
• レンタルのニッケン

各レンタル会社の特徴について、詳しく解説します。

アクティオ

アクティオは、建設機械や重機のレンタルを専門的におこなっている会社です。
18,000機種の商品から、ニーズに応じて最適なレンサルティングに対応してもらえる点が魅力的です。
レンサルティングとは、レンタルコンサルティングの略称であり、モノも知恵も貸すアクティオの提案型サービスとなります。
よって、このような建機を探していると伝えるだけで、最適な建機を紹介してもらえるのが魅力的です。
アクティオレンタル保険制度によって、もしトラブルが発生した場合でも手厚く補償してもらえます。
また、最近ではLINEでの問い合わせにも対応しており、気軽に問い合わせできる点もメリットとなっています。
LINEでは、イベント情報やおすすめ商品など最新情報を定期しており、レンタル時に参考となるでしょう。
ネットレンタルサービスもあり、例えば夜勤や休日の注文ができないなどの問題も解消できます。
情報セキュリティー対策も万全であり、安心してネットレンタルを利用できます。

カナモト

カナモトは、常に最新の建機をお得に利用できるレンタル会社です。
全国各地に営業拠点があり、各種建機や重機をニーズに合わせて提案、提供してもらえます。
約62万点のラインナップで、各種オプションなども充実しています。
また、メンテナンス体制も充実しているので、もし故障など発生した場合にも安心です。
Rent to Saleにも対応しており、もし気に入った建機があれば購入も可能となっています。
各地域に補償制度担当者を配置しており、事故などが発生した場合の補償内容を検討しやすい点も評価できます。
補償自体も、様々なパターンに対応しており、安全にレンタルして作業できる点が魅力的です。

西尾レントオール

西尾レントオールは、建機やイベント用品などのレンタルや、商品の開発を手がけている会社です。
独自のYouTubeチャンネルを解説しており、西尾レントオールの魅力などを配信しています。
また、ホームページでは建機に関する情報をマンガ形式で紹介するなど、とても見やすく工夫しているのが特徴です。
西尾レントオールの特徴として、海外製品やオリジナル商品といった、独自性の強い商品が多い点があります。
例えば、遠隔操作できる建機を開発しており、危険な作業を伴う現場で遠隔操作しながら作業できる建機をレンタル可能です。
補償制度も充実しており、もしもの時にも安心です。
全国各地に営業所があり、困ったときに気軽に相談できる点も評価できます。

レンタルのニッケン

レンタルのニッケンは、レンタル事業を通じ循環型社会の達成に貢献している会社です。
次世代の資材運搬と揚重機能を兼ね備えたスカイテーブルという機器は、資材の運搬や揚重、取り付けを一人で実施できると注目を集めています。
オンラインレンタルサービスを導入し、最短数日でレンタル開始できる点が魅力的です。
また、請求書は電子請求書に対応しており、改正電子帳簿保存法やインボイス制度にも対応可能です。
単なるレンタルサービスだけでなく、コストダウンの提案サービスもあるため、様々なプランの中から自社にとって最適なプランを提案してもらえます。
最新の建機をレンタルする場合、操作方法が分からないケースも多いですが、ニッケンでは現地教育にも対応している点も評価できます。
ニッケン総合セーフティサービスによって、各種補償も充実しており、いざという時にも安心です。
レンタル料金の支払い方法にクレジットカードがあるので、容易に支払えるメリットもあります。

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