オフィス家具の配置や選定は、業務効率と安全性を大きく左右します。無料CADデータを活用すれば、レイアウトの試行錯誤や耐震固定の検証が手軽に行え、クライアントとのイメージ共有も円滑です。
ダウンロード時の注意点やBIMモデルの使い分けを知ることで、より最適な設計提案が可能になります。
このページでは、オフィス家具のCAD活用と安全対策について解説しています。ぜひ活用ください。

オフィス家具の無料CADデータを効果的に利用する方法と注意点
それでは、効率よく、無料のダウンロードで、オフィス家具のCADデータを利用する方法と、注意点について説明していきます。
1. 欲しいオフィス家具のCADデータが決まっている場合
事務机や椅子、会議机、ロッカー、書棚など、オフィスでよく使われるオフィス家具は、ある程度パターンが決まっています。そのため、多くの場合、無料でCADデータを配布しているサイトから、種類豊富なオフィス家具をダウンロードできます。
もし、欲しいオフィス家具のCADデータが決まっている場合は、「◯◯(家具メーカー) CADデータ」と検索して直接ダウンロードしても良いでしょう。
また、オフィス家具のメーカーでは、製品のCADデータや平面図などを掲載している場合もあります。このようなサイトから、データを入手するという手もあります。
2. イメージを膨らませるところから始める場合
オフィスデザインの、イメージを膨らませるところから始める場合は、ひとまず、上記で紹介したCADデータのダウンロードサイトを訪問し、数多くのオフィス家具のCADデータを、ひたすら集めてくるのも良いでしょう。
実際に、オフィスを設計する際に、あらゆるオフィス家具のCADデータや写真、画像を参照することは、自分自身のアイデアの幅を広げることにも役立ちます。
3. 無料のオフィス家具のCADデータを利用する際の注意点
無料で配布されているCADデータは、デザイン性・機能性が凡庸なものがほとんどです。CADデータを利用し、オフィスデザインのレイアウトに使う際は、あくまで、提案のための一例、として活用するようにしましょう。
オフィス家具の、配置のための参考として発注者にプレゼンし、具体的なイメージは、別で写真を添付する、などの工夫をするのがおすすめです。そうすることで、イメージの食い違いを防げます。
オフィス家具の写真や画像を、無料でダウンロードできるサイトも、数多く存在するので、
プレゼンに活用する際は、これらも参照しておくようにすると良いでしょう。
また、2DCADデータのみでは、レイアウトのイメージが掴みづらい場合もあります。オフィス家具の3D CADデータを活用することも大切です。
より良いイメージの、プレゼンや共有をするためには、無料のCADデータにとどまらず、有料のものにも目を向けておくと良いでしょう。
オフィス設計で気をつけるポイント
ここから、それぞれのオフィス環境に合った、オフィス家具のレイアウトの方法について説明します。オフィス家具のCADデータを利用して、オフィス設計に活用しましょう。
1. クライアントとのヒアリング重視がポイント
オフィスデスク、オフィスチェアなどのオフィス家具こそ、CADを駆使してレイアウトすることが大切です。CADを使用してレイアウトを行う前に、必ず行うことは、実際にオフィスで過ごすクライアントのヒアリングです。
ヒアリングでは、次の内容を細かく確認したうえで、オフィス家具の選定、レイアウトした提案書を作成していきましょう。
・事業内容
・職種
・従業員の人数
・ワークスタイル
CADデータを使用することで、オフィス家具の正確な寸法を割り出すことができ、動線確保も正確に記すことができます。結果的に満足度の高いオフィスを設計することができるので、CADデータを用いて視覚的に伝えることが大切です。
◇ 現代の多種多様なオフィス家具のレイアウトとは
近年は、オフィスの使用方法やオフィス家具の進化に伴い、従来のオフィスイメージが変わりつつあります。
・ 対向式レイアウト ・・・ オフィスでは一般的なデスクを向かい合わせに配置するもの
・ 同向式レイアウト ・・・ デスクと椅子を一方向に配置するもの
・ ブース式レイアウト ・・・ パネルで席ごとに仕切ってデスクを配置するもの
・ フリーアドレス式レイアウト ・・・ 大きなデスクと椅子を設置するもの
好きな場所で作業できるフリーアドレス式レイアウトなど、従来からあるデスクの配置方法から、あえて個人のデスクを設けずにデスクを使用する場合があります。業種やオフィスの使い方によって、自由な発想を元に、オフィス用品をレイアウトする企業が増えており、まずはクライアントの重視する点や目指すところなどをしっかりヒアリングすることが求められます。
2. 各メーカーからのCADデータを使用してレイアウトを行う
オフィス家具などのCADデータは、オカムラやイトーキ、コクヨなど、使用するオフィス家具のメーカーの公式サイトからダウンロードし、使用することができます。
提供されているCADデータの形式も、エクセルなどを含めた様々なソフトウェアに対応できるようにと、種類が豊富にあるため、使い勝手も良いです。
オフィスデスク、オフィスチェアなどのオフィス家具のCADデータの中には、価格や仕様など、多くの情報があるため、積算も簡単に行うことができます。
オカムラやイトーキ、コクヨなどのCADデータを使用することで、提案したオフィスのレイアウトを元に、オフィス家具の位置の変更や、色の変更などもスムーズに行うことも可能となります。
各メーカーからのCADデータ
・オカムラ
・イトーキ
・コクヨ
3. 最適なオフィス設計をするためにオフィス家具のCADデータを効果的に活用する
働きやすいオフィスの設計には、オフィス家具の効率的なレイアウト、便利なオフィス家具のチョイスが必要不可欠です。そこで活用できるのが、ネット上でダウンロードして使えるオフィス家具のCADデータです。種類は、事務椅子、会議テーブル、OAデスクなどさまざまです。
有料データの他、無料で利用できる、オフィス家具のCADデータの種類も幅広くあります。
活用法を覚えておくことは、今後のオフィス設計を非常に便利にしてくれます。
何よりも、視覚的に提案することでクライアントがオフィスのイメージをしやすくなるメリットがあります。発注者へのプレゼンもしやすくなり、イメージの擦り合わせにも役立つはずです。
利用する際の注意点を把握したうえで、用途やイメージに合った、オフィス家具のCADデータの使用法を見ていきましょう。
オフィス家具や事務椅子、事務机のCADデータを作るBIMモデルって何?
オフィス家具といえば、伝票の入力で使う「事務椅子」やパソコンなどを置く「事務机」をイメージしますよね。
オフィス家具の設計には「BIMモデル(ビルディング・インフォメーション・モデリング)」を使うことで、リアリティーのあるオフィスの設計図ができます。
オフィス家具の設計に欠かせない「BIMモデル」とは
BIMとは、実際に建設する前にコンピュータ上に実物と同じ建物を立体的モデル(BIMモデル)を再現することです。BIMモデルによって、細かく再現することで建築時のムダを省くことができます。導入によって、設計士・メーカー・設備関係者で話すときに「事務椅子の場所」や「外からの光を注ぐ会議室にする」といった情報の共有もできるのです。
日本では、「病院のベッド」「学校の教室」「研究所のオフィス」などの設計にも使われています。しかし、一般的なCADとの違いが分からない方もいます。
ここでは、BIMモデルと3D CADの違いや、利用する3つのCADをご紹介します。
BIMモデルと3D CADの違いは?
BIMモデルと3D CADの違いは、修正のしやすさです。3D CADでは、2D CADの設計図を操作するため、修正するだけでも時間がかかります。
BIMモデルは、部分的に修正もできます。ジグソーパズルのピースを変えるようなツールではないでしょうか。
そのため、BIMモデルに対応したCADを使えば「キャスターの色を黒から白にする」といった修正も簡単です。手直しのしやすいでは、3D CADよりもBIMモデルが優れているのではないでしょうか。
【 BIMモデルが使える3つのCAD 】
オフィス家具・事務椅子・事務机などをBIMモデルで作成するには、専用のCADが必要です。名前が知られているAutoCADを作ったオートデスク社の「Revit」や、日本のNYKシステムが作った「Rebro」といったツールがあります。
1. Revit
Revitは、立体で作られた設計図や文章作成のできるツールです。2D CAD~3D CADのテンプレートがあり、設計図を作成する時間を短くできます。
海外でも使われているCADのため、外国人のスタッフとコミュニケーションを取りやすいのではないでしょうか。
2. Rebro
Rebroは、株式会社NYKシステムが開発したCADです。企業のBIMモデルを使ったプロジェクトでも使われているため、仕事でBIMモデルを使いたい人におすすめです。
また、1つのCADデータから平面図などを取り出したり、修正したデータをすぐに反映できるのも魅力です。
3. ArchiCAD
ArchiCADは、ハンガリーのグラフィソフトジャパン株式会社が開発したCADです。30年の実績のある商品で、企画から設計を立体にできます。自由なデザインができるため、オリジナルの設計書を作りたい人におすすめです。
BIMモデルバージョンのグーグルドライブである「BIMCloud(旧BIMServer)」やクライアントとのプレゼンテーションに役立つ「BIMx」も使えます。
オフィス家具の安全対策にはCADデータの使用がおすすめ
オフィス家具については、事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)なども含めてしっかりとした安全対策を行う必要があります。ただし、どのように安全対策を行うべきなのかわからず、戸惑う人もいるのではないでしょうか。
意外と知らないオフィス家具の事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)について、説明していきます。
オフィス家具の安全対策はCADデータで見直す
オフィス家具といっても幅広く、事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)などもすべて含まれます。主要なメーカーでいうと、オカムラやイトーキ、コクヨなどを使っている人がほとんどではないでしょうか。
オフィスの安全性対策の向上や、収納家具や棚の使い方などの工夫も必要不可欠です。事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)の選択や、建屋固定などの費用や利便性・レイアウト一つにしてもレベルがあります。地震が起きたときに命を守るのはもちろん、財産を守るためには、余裕がありません。まずは、今できることからオフィス家具を見直していくことが求められています。
オフィス家具の安全対策は、Jw_cad、3D CADなどのCADデータを使って見直すこともできます。平面図や図形などもフリー(無料)ダウンロードできエクセルが使えれば、問題ありません。
オフィス家具を見直すときに参考にするべきポイント
オフィス家具を見直すうえで、どんなポイントに気をつけたらいいのでしょうか。オカムラ、イトーキ、コクヨなどのメーカーによる違いもありますし、まずはポイントを説明します。
使っていないオフィス家具を把握
オフィスのなかに事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)などの無用なものや、危険物がどのぐらいあるのかを確認する必要があります。共通資料や回覧分をコピーして個人で抱え込んでいる場合もリスクになります。
このような問題は、ファイリングシステムを導入して、文章を50%削減するなどの見直しを行います。また、使用しているものがオカムラなのか、イトーキなのか、コクヨなのかも把握しておきましょう。
オフィス家具の使い方を見直す
事務机(オフィスデスク)や事務椅子(オフィスチェア)などの使い方も見直していきましょう。転倒を防止するためにトップロードを禁止するのもその一つになり、収納内部の全体に均一に収納されているものとして行われています。
トップロードは上段にのみ荷重が集中することになり、転倒する可能性があることも計算でわかっています。重量物は下段に収納するなどのちょっとした見直しも、安全性を向上させるためには必要です。
オフィス家具を見直すポイントについては、エクセルで簡易的な確認方法もありますし、Jw_cad、3D CADなどのCADデータを使った図面や平面図などのフリー(無料)ダウンロードを使う方法もあるので、検討してみてください。
オフィス全体の安全性を向上させるには工夫が必須
オフィス全体の安全性を向上させるための工夫についても説明します。
床仕上げの工夫をする
急な地震で避難するときなど、滑りにくく転倒しても怪我をしない材質に工夫することも必要です。避難路に沿って色を変える、暗がりでも避難導線をわかりやすくする工夫も同様です。
現在のオフィスの床仕上げに使われているのは、主にタイルカーペットになり、接着剤を使用しています。施工が丁寧な会社の場合は、これらの例を満たしています。
耐震機能付き家具を使用する
オカムラ、イトーキ、コクヨなどでもありますが、耐震機能のついた株を使用するのをおすすめします。もともとの既存家具は機能付加をすることも必要になりますが、構造物がある場合は使用場所を変更するなどの工夫も必要です。
旧式になると後付ができないものもあり、新規導入で耐震機能付きの家具を購入したほうが、コスト面でも有利です。ラッチ機能や二重引き出しの防止装置、落下防止バーを取り付ける、耐震機能ではないものの危険防止としてガラス面に飛散防止フィルムを貼るなどの工夫も必要です。オカムラ、イトーキ、コクヨなども踏まえたうえで調べてみてください。
家具の相互連結の工夫をする
家具をいかに連結させることで安定させる方法もあります。コクヨ、イトーキ、オカムラなどの違いによってできないこともあるので、注意してください。
二段重ねのときは上下の連結も転倒や中折を防ぐ方法の一つになります。単体や一列配置のものになると、背合わせ連結によって底面を広くすることもできます。転倒式や横連結、レイアウトの工夫なども見直していくことも求められます。
オフィス全体の安全性の向上のためにも、エクセルを使うのはもちろん、図面や平面図をJw_cad、3D CADなどのCADデータで行う方法もあります。フリー(無料)ダウンロードなども充実していますよ。
オフィス家具は建物に固定すれば確実に安全性が向上する
安全性を高めるレイアウトとして、建物自身に固定する方法もあります。例えば、天井固定もその一つになり丈夫がコンクリートなどに直接固定できるものの場合は有効です。
天井仕上げをしている場合は、軽量化やシステム化されている可能性もあります。アンカーボルトなどの支持力に押し上げる、引っ張りに対する押さえつける能力がないものもあり、床や壁以上の構造の確認を必要とします。
また、壁固定の選択肢もあります。最も簡単にできる方法になり、固定の金具を使用して家具の上部や壁を固定していきます。ポルトナットの面積だけでは変形の原因になることもあり、スペーサーを入れて取り付けるなどの工夫も必要になります。
床固定の場合は、コンクリートの床になると家具を固定するのは効果的な方法です。ただ信頼性に欠けてしまう問題もあり、床固定を考慮する必要性も出てきてしまいます。支持耐力のないものなども踏まえて検討する必要があります。
家具の安全性を高めるためにも、図面を平面図でみるJw_cad、3D CADなどのCADデータなどを使うのもおすすめです。エクセルが使えれば問題なくフリー(無料)ダウンロードでも対応できますよ。
オフィス家具における地震対策の見直しポイント
オフィスの家具に対しての地震対策の見直しも説明します。例えばデスクの安全性を高めるためには、脚の部分のアジャスターが利いているのかを確認すること、脚同士をバンドで結束して複数のデスクを大きなかたまりとします。
無制限な動きを封じることによって、小さなズレを抑える方法もあります。引き出しにはラッチ機能を取り付ける、デスクの上にあるパソコンの転倒を防ぐためには、天板に固定することも必要です。
いざというときの避難場所としてもデスクの下には十分な空間を確保しておく必要があります。他にもレイアウトとしてバーティションを使うこと、収納家具なども見直す必要があります。レイアウトを見直すと新しい発見もあります。引き出しや扉は使い終わったら必ず閉めておくこと、ガラスには飛散防止フィルムを貼るなども安全対策の一つになります。
地震対策の見直しポイントについて、エクセルを使う方法もありますし平面図や図面を活用する方法も充実しています。フリー(無料)ダウンロードでJw_cad、3D CADなどのCADデータが使えるので安心してくださいね。
オフィス家具の安全対策はレイアウトの見直しも効果的
オフィス家具のレイアウトを見直すことが安全対策にも繋がります。Jw_cad、3D CADなどのCADデータはエクセルが使えれば問題ありません。図面や平面図もフリー(無料)ダウンロードが使えてとても便利です。
オフィスの地震対策はオフィス家具の配置と使い方から改めよう
オフィス家具とオフィスレイアウトから考える地震対策
オフィスで普段使用することが多い家具といえば何を思い浮かべますか?
事務机、事務椅子、応接セット、長机、保管用の棚…数え上げてみると意外と数が多いですね。そんなさまざまな用途で配置されているオフィス家具の地震対策はされていますか?地震対策とは例えば家具が倒れないように固定すること、家具の扉が揺れで開かないようにすることです。
地震に強いオフィス家具のレイアウトとは?
オフィス家具と地震対策。と言えば、耐震性能をあらかじめ備えた家具があります。ですが最新家具はコストが高く、すべてをそうした家具に一新するというのはあまり現実的な対策ではないかも知れません。
まずは現状のオフィスのままできる地震対策を考えてみましょう。
例えばレイアウトの変更もその一つです。オフィスで仕事中の時に地震が発生した際、重要なのは「通路の確保」。通路を妨げるような家具の配置になっていませんか?また、倒壊しやすい家具の置き方だと、揺れた際に人とぶつかったり、家具の下敷きになるなど怪我の危険性も高まってしまいます。
通常、オフィスでの主動線の一般的な幅は120センチであることが多いですが、災害が発生したときはそれよりも40センチ広い160センチの通路確保が望ましいとされています。160センチなら2人なら並んで走ることもでき、救助も行いやすいからです。
背の高い収納家具には特に注意が必要
書類を保管しておくのによく使われるロッカー型の背の高い収納家具や、仕切りとして使われることが多いローパーテーションなどは、地震が起きたときに揺れで倒れてしまう恐れがあります。
単体の家具は同じもの同士で背中合わせに配置する。また部屋の一カ所や一列にまとめてレイアウトするなどして、あちこちで倒壊が起きる危険を防ぎましょう。倒れないように建物に固定できれば、なお良いでしょう。
日頃から習慣化しておくべきオフィス家具の使い方
背の低い収納家具でも、地震の揺れによって倒壊することがあります。特に、棚が3段以上あるような収納家具で上段ばかり収納し下段は空っぽ……というような重心バランスの悪い使い方をしていると、倒れやすく、危険です。
ですので、引き出し式のキャビネットなどの場合は、下段から埋めていくように使用ルールを設けることをおすすめしています。そうすれば自然と重心の低い家具の使い方ができ、いざというときに倒壊するリスクを減らすことができます。
もしくは、よく使うモノ&消費してしまうモノを上段に、前年度分のモノなど保管が必要な書類をまとめて中段・下段に収納するようにすれば、年度終わりに書類を整理するときも自然な流れで重心を低く保つことができるでしょう。
オフィス家具は必要最低限に
倒れたり壊れたりする恐れのあるオフィス家具を必要最低限に減らしておくのも、手っ取り早い地震対策になります。とはいえ、いくら必要最低限といっても、事務机や椅子などオフィスの人数分を用意しなければならない家具は別になりますから、削減対象は収納家具に絞られてきます。
収納家具を減らすには、まずは使用している収納家具はどれか、使用していない家具はないか、収納している中身を整理整頓する、あるいは減らすといった作業が必要になってくるでしょう。
社内の保管書類の半分が「廃棄可能」な可能性
イトーキファイリングシステム研究所の調査によれば、日常的に使用している書類が1年後も変わらず使い続けられている割合は、わずか1%にしかならないということです。また、約半分の書類が「別に捨てても構わない」程度の廃棄可能書類である場合があるそうです。
皆さんのオフィスで使用している書類は、どんなものでしょうか?保管してある文書のうち、これからも必要な書類は一体どれほどになるのでしょうか。
CADデータを使ってオフィス家具配置のシミュレーションをしてみよう
オフィスのレイアウトを考えるとき、平面図などの図面だけではどんな仕上がりになるかといった予想が付きにくいですよね。そんなときは、無料でダウンロードできるCADデータを使ってオフィス家具のシミュレーションをしてみませんか?
CADデータを公開しているメーカーもあります。例えばオカムラのオフィスチェアのCADデータ図面が欲しい場合は、ネットで探してみるのがおすすめです。ほかにも、オカムラ、イトーキ、コクヨなど大手メーカーのオフィス家具データが見つかるかも知れません。
オフィス家具を選ぶときのポイントとは?
オフィス家具を揃えるのが今からなら、耐震性能付きの家具を検討してみてはいかがでしょうか。
耐震性能付きのオフィス家具なら対策バッチリ
耐震性能とは単に強度の高い家具だけではありません。「ラッチ機構」という揺れを感知すると自動で扉にロックがかかる仕組みや、燃えにくい「耐火性能」のある家具も耐震性能付きの家具と言えます。
また、家具を購入する時にあらかじめ建物と固定できる器具付きで販売されているオフィス家具もあります。それなら搬入してすぐに固定器具を取り付けることができるので安心で、手間もかかりません。
耐震機能がないオフィス家具も、相互連結でサポートしよう
家具は向かい合わせにしたり上下で固定したりすることにより一つで使うよりも耐震性が強化できるパターンもあります。どうしても背の高い収納家具を使用しなければならないときは、転倒しにくいように背面に同じ家具を配置する、複数で一体となるような形にレイアウトするのがおすすめです。
オカムラ・イトーキ・コクヨの平面図をお探しなら
オフィス家具のCADデータや平面図をお探しなら、無料でダウンロードできるフリー図面などがおすすめです。Jw_cad形式、3D CADでも、無料でダウンロードできる図面があります。また、エクセルで使用することもできますので、おすすめです。
建物とオフィス家具を固定するときの注意点
オフィス家具を建物に繋げて固定するときは、安易に行うとレイアウトの変更ができないために不便…といったデメリットとなってしまう場合があります。それでも、家具同士の連結だけでは倒壊のリスクが避けられない場合や、そうしたスペースが十分に確保できない場合については、建物との固定を考えた方が良いでしょう。
壁?天井?オフィス家具はどこに固定するのがベストなのか
オフィス家具の転倒を防止する目的から考えて、家具の固定する位置は下部よりも上部の方が望ましい。そこから考えると、床面よりも天井に固定器具を取り付けた方が地震対策としては有効でしょう。また、壁は素材によって剥がれが生じてしまう場合がありますので、コンクリート製の壁以外ではあまりおすすめできません。
天井に固定器具がつけられない!そんな場合は?
例えば高さがありすぎて家具の固定器具が天井に届かない…そうした理由で天井付けができない場合は、壁に補強材を入れておけば解決するのですが、構造体の話になるので新築時に限る話です…。天井が無理な場合は、壁よりも床面に固定すべきでしょう。
オフィス家具のCADデータの探し方
例えばオカムラやイトーキ、コクヨといった個別のメーカーのCAD図面やCADデータを探そうと思うと、かなりの時間を費やしてしまったりしませんか?そんなときは、無料で公開されているオフィス家具のCADデータなどを利用して効率アップしましょう。フリーでダウンロードできるものなら、誰が扱っても問題ありません。平面図に利用したり、エクセルで使用することも可能です。Jw_cadのファイル形式なら互換性も高いのでより良いでしょう。
オフィス家具の選定と配置のポイント
収納量やワークスタイルに合わせて選ぶ
スタンダードなオフィスでは部署ごとにOAデスク・事務机を配置し、デスクワークを行います。
「袖箱」という収納スペースのない平机や片方にだけ袖箱がある片袖、両サイドに袖箱がある両袖、平机に移動式の収納スペースが付いたものなどがあります。
事務椅子はスタンダードな回転椅子のほか、人間工学に基づき、座り心地を追求したものもあります。
肘掛けの有無や背もたれの高低など、椅子のスペックも多種多様です。
また、近年は長時間椅子に座りっぱなしの状態が健康面に影響を及ぼすと懸念されていることもあり、スタンディングデスクを採用するオフィスも増えています。
電動やガス圧などで高さを変えられるスタンディングデスクなら、立ってでも座ってでも使えます。
業務の効率性をアシストする家具配置を目指す
最近では「働き方改革」の影響を受け、決まった席を設けないフリーアドレス制を取り入れる企業も増えています。
ミーティングに使う大きなテーブルをフロアにいくつか配置し、空いている席で自由にデスクワークができるようになっています。
フリーアドレス制を採用すると、従業員の私物を収納するスペースが必要になります。
従業員一人ひとりにデスク・椅子を与えるスタイルにするか、フリーアドレス制にするかは単に流行やファッション性だけで決めると失敗してしまいます。
企業の事業戦略や従業員のワークスタイルをアシストするのがオフィスであり、オフィス家具であることを忘れてはいけません。
クライアントの事業を支えるオフィス家具とオフィスデザインの提案
事業内容や従業員の職種などをヒアリング
オフィス家具の選定と配置にあたって、クライアントへのヒアリングが重要になります。
クライアントの事業内容や経営方針、設計するオフィスで働く従業員の人数や職種、ワークスタイルなどを聞き取り、それらを具現化するためにふさわしいオフィス家具を選び、レイアウトします。
オフィスで使う家具やそのレイアウトを盛り込んだオフィスデザインの提案書を作成する際、jwcadやAutoCADで使えるCADデータが便利です。
効率的なオフィスには無駄のない動線を確保することが重要ですが、実際の家具の寸法を正確にデータ化したCADデータを使ってレイアウトをすれば、動線計画も正確にできます。
オフィス家具のさまざまなレイアウト
オフィス家具のレイアウトは、デスクを向かい合わせに配置する「対向式レイアウト」が一般的です。
また、デスク・椅子を一方向に配置する「同向式レイアウト」、1~2人の席ごとにパネルで仕切る「ブース式」などがあります。
グループ単位で仕事をすることが多く、コミュニケーションの取りやすさを重視するなら、「対向式レイアウト」が最適です。
ひとりでの業務が多く、思考を集中させたいシーンが多い業務には「ブース式」がおすすめです。
また、営業職などオフィスにいる時間が短い従業員が多い場合は、フロアやデスクの有効活用を考えて「フリーアドレス式」の導入を検討してもよいでしょう。
オフィスデザインの提案書にCADデータを活用
オフィスデザインの提案書を作成するために必要なオフィス家具のCADデータや平面図などは、オカムラ、イトーキ、コクヨなどメーカーのサイトで豊富に提供されています。
DXF、DWG、MAX、jww(jwcad)といったデータ形式で提供され、会員登録すれば無料でダウンロードができるものもたくさんあります。
オカムラ、イトーキ、コクヨなどのオフィス家具メーカーから家具のCADデータをダウンロードすれば、それぞれの家具の価格や仕様などの情報も蓄積され、積算も簡単です。
クライアントとのやり取りの中で、家具を変更したり、色だけを変えたりといった作業にもすぐに対応できます。
まとめ
オカムラ、イトーキ、コクヨなど、オフィス家具メーカーからは、さまざまなスペックを備えたオフィスデスク、オフィスチェアなどのオフィス家具が発売されています。
どの家具を選ぶかは、オフィスで働く人の職種や働き方と密接に関係します。
さらに、オフィス家具の配置もそこで働く人が快適に業務を行えるように考える必要があります。
オフィス家具の配置には対向式・同向式・ブース式などいくつかのパターンがあり、クライアントによくヒアリングをしたうえで決定しなければなりません。
どのような家具を使い、同レイアウトするか提案するうえで、オカムラ、イトーキ、コクヨなどの各メーカーなどから提供されている平面図や3dcadなどのCADデータの活用が有効です。
CADデータはjwcad、AutoCADなどで使えるデータが揃っています。
正確な寸法をもとに動線計画を立てたり、ダウンロードした製品の情報をもとに積算したりするのが簡単になります。