擁壁の計算方法と重力式擁壁の工事で起こる問題点

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土地開発で切土や盛土を行った後に、斜面が崩れて道路に土砂が崩れ落ちないようにする工事が、擁壁工です。宅地開発して高低差のある住宅地でも、この擁壁が見られます。
擁壁が支える土砂の力はかなり強く、この力で擁壁が破損しないようにする構造設計手段が、擁壁の計算です。
また、擁壁は重力式擁壁・L型擁壁・逆L型擁壁・ブロック積擁壁・もたれ擁壁・t型擁壁・u型擁壁など、沢山の種類があります。

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擁壁の安定計算とは

擁壁を設置するときに、擁壁の背面にある盛土などから加わる力に対し、擁壁が破損しないための構造計算と、転倒しないための安定性計算を行います。
これらの計算には、粘性か砂質かなどの土の質、盛土の高さと形状、盛土上にある建物や工事車両の重量など擁壁周囲のデータが必要です。

擁壁の工事中に起きる問題が、擁壁設計と異なる状況に出くわした場合です。
例えば、礫質土か粘性土かのような土の質が違う、背面盛土の上に設計ではなかった建築物がある、盛土上で工事が行われ重量車両が行きかっているなどのように、工事中の現場が設計条件と変わっている場合です。

設計条件が変わると、擁壁に掛かる土の力が設計値と異なり、そのような時は、現状の計画のまま擁壁工事を進めて良いかをその場で確認する必要があります。

擁壁計算で問題となることは何か

もし土の質などの擁壁設計条件が変わっているとき、擁壁が大丈夫かを確認しないで工事を進めれば、擁壁が動くなど安定性に問題を生じることがあります。
最悪の場合、擁壁が破損することも考えられます。

このようなとき、工事担当者が直面する問題は、擁壁の計算方法が分からない、計算するツールを持ち合わせていないなどで、直面している擁壁工の問題に対応できないことです。

また、擁壁には重力式擁壁・L型擁壁(L字型擁壁)・逆L型擁壁・ブロック積擁壁・もたれ擁壁・t型擁壁・u型擁壁など、さまざまな種類があることも、わかりにくさを助長していると言えるでしょう。


引き続き、擁壁の計算・重力式擁壁の工事で起こる問題点を解決する方法について説明しましょう。

擁壁の安定計算はどのような点に注意して進めればいいのか

擁壁は、盛土や切土で生じた斜面から土壌が崩れないように、ブロックするために壁状に設置する土留工です。
擁壁の種類には、重力式・もたれ式・片持ち梁式など多くの種類があり、目的ごとに使われる方式が異なり、使われる材質にも、コンクリート・鉄筋コンクリートなどがあります。

以下では、重力式擁壁について解説します。

擁壁に加わる力、土圧にどう対処するのか

重力式擁壁は、擁壁の自重によって、擁壁の背面に重なっている土塊の圧力を支えるものです。
この擁壁に加わる力、土圧について考えてみます。

土圧の仕組みは、土砂崩れのように擁壁背面の土の内部から斜面ができて、その斜面に沿って土砂が滑り、擁壁側に押し寄せる力です。
土砂が斜めに崩壊するときの角度は、水平から垂直に至るまでの90°以内の角度と考えられ、その角度に応じて土圧が変化します。

土圧の大きさを解析する方法の一つくさび法(クーロン公式)は、斜めに崩壊する土砂と擁壁の間の土塊がくさび状となることから、この土塊の働く力と斜面の角度などの関係式が求められます。
最も大きくなる土圧を求めるために、角度を0から徐々に変え、それぞれの土力を計算して最大値を求める方法が、試行くさび法(クーロン公式)です。

擁壁の設計はどうするか考えてみましょう

最大の土圧の値が求められると、その力に応じた最大モーメントが擁壁に加わり、その時の擁壁の材料の剛性、圧縮力・引張力・せん断力が許容応力以内となるか確認します。

次に行うことは擁壁の安定性計算で、擁壁が土圧によって起こる転倒・滑動・支持力が、それぞれに決められた安全率以内かの確認を行います。
転倒は土圧によって起こる擁壁の転倒、滑動は土圧によって起こる擁壁の移動、支持力は擁壁が基礎内へ沈み込むことです。

この3つの力が許容値内かを検証します。
もし、1つでも許容値から外れれば、擁壁の幅を増やすなどの対応が必要です。

擁壁計算ソフトを使えば、業務が楽に進みます

擁壁の計算は手計算も可能ですが、パラメータが多くあり、計算も三角関数を使った複雑な計算となるため、計算ソフトを用いることが、計算のスピードが速く、計算誤りをなくすために有効です。

特に、試行くさび法(クーロン公式)では、角度を色々変えての計算が数十点の計算を連続して行うため、逐次角度の値を変えて行う計算は、擁壁計算ソフトを使う方が最適です。
さらに擁壁の図と連動させることができるため、試行くさび法(クーロン公式)なら入力した設計条件値と計算結果が重力式擁壁の幅や高さなど部位ごとに表示できます。

また、安定計算結果や強度計算結果などの計算の結果が、許容値とともに合格か否かも表示できるため、擁壁や条件のデータを色々変えて擁壁が合格かどうかを確認するために効果的です。

そのうえ、擁壁構造計算・擁壁安定計算などができるソフトウェアやシステムなども多くあるため、まずは無料でダウンロードできるツールやアプリなどから試してみてはいかがでしょうか。
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擁壁計算ソフトを使って擁壁の安全性を確認する

擁壁計算とは何かを整理します

・擁壁の設計計算を行うために、まず必要なことは擁壁にかかる土の力、土圧です。
・最も大きくなる土圧は、試行くさび法を用いて計算されます。
・この最大の土圧から擁壁を守るための計算が、擁壁の構造計算と安定計算です。
・構造計算では、土圧によるモーメントで擁壁の圧縮・引張・せん断の各応力が求められ、擁壁の剛性がこれらの許容値以内となるよう設計されます。
・擁壁に最大の土圧が掛かっても、擁壁が転倒し、移動し、支持基礎下に沈み込むことが無いことを確認する計算が、擁壁の安定計算です。

擁壁工事現場で直面すること

擁壁工事現場では、擁壁の設計条件と異なる状況、例えば土の質が違う、盛土の高さが違うなどに直面する場合があります。
このような場合、工事担当者はこのまま工事を進めてよいか、安全かを確認する必要があります。

これを確認するためには、擁壁計算の方法を理解し使いこなせることが必要です。さらに計算は素早く正確に行う必要があります。

擁壁計算ソフトを使って擁壁の安全性を素早く確認

擁壁工事現場で直面する問題に的確に答えることができるツールが、擁壁計算ソフトです。
擁壁計算ソフトには、エクセルを使用したものも多く、擁壁の設計条件をセル内に入力すれば、難しい擁壁の強度計算と安定計算を自動的に行います。

さらに、擁壁計算ソフトの機能には、擁壁と周囲の盛土の図面と、各部位に関する入力データと計算データを表示するため、一目で擁壁が安全かどうかのチェックが簡単に行えます。

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重力式擁壁の設計

重力式擁壁とは、その自重によって土圧に対抗する構造形式です。これらの擁壁は、地盤の安定性を確保するために設計されており、主に土圧と自身の重さから生じる合力に基づいて設計されます。このため、擁壁の断面には引張応力が生じないようにするのが基本的な設計原則です。しかし、万が一引張応力が発生しても、その応力がコンクリートの許容引張応力度を超えない限りは、重力式擁壁としての設計が許されます。

く体形状寸法の決定

擁壁の形状と寸法を決める際には、次のポイントを参考にします。

底版幅(B)は、擁壁の高さ(H)の0.5~0.7倍程度が一般的に用いられます。この寸法により、擁壁全体の安定性が確保されます。

天端幅(b)は、防護柵の設置や施工性を考慮して、35cm以上に設定するのが望ましいです。これは、メンテナンスや追加工事の際の作業スペースを確保するためです。

く体各部の設計

重力式擁壁の設計では、各水平断面における土圧と自重による応力度、およびつま先版に生じる応力度がコンクリートの許容範囲内に収まるように計算しなければなりません。特に、基礎部分の設計が重要であり、地盤への荷重分布を均等にするための工夫が求められます。

また、擁壁に使用するコンクリートの設計基準強度は、一般的に160~180kg/cm²が推奨されます。この範囲内で適切な強度を選定することで、擁壁の寿命や耐久性が向上します。

半重力式擁壁の設計

半重力式擁壁は、重力式擁壁と同様に自重で土圧を支える構造ですが、壁厚を小さくすることが可能です。これは、地形や現場条件により、スペースや材料の制約がある場合に適しています。設計の基本理念は重力式擁壁と同様ですが、違いは断面に生じる引張力を鉄筋によって補強する点です。

鉄筋の配置

半重力式擁壁では、コンクリートに生じる合力に抵抗するため、鉄筋を適切に配置する必要があります。具体的には、以下のような手順で設計が進められます。

引張力の計算は、無筋コンクリートの断面に生じる全引張力を算出します。これにより、どの程度の補強が必要かを見極めます。

鉄筋量の決定については、計算した引張力を鉄筋の許容引張応力度で割り、その値をもとに必要な鉄筋の断面積を決定します。鉄筋の配置は、擁壁の安定性を維持するために非常に重要です。

地盤や施工環境に応じた最適化

適切な鉄筋配置やコンクリートの混合比率を駆使することで、半重力式擁壁はスペースや地形の制約がある状況でも効率的に機能します。特に都市部などの狭小地や急峻な地形での使用が多く見られ、施工性や材料の有効利用が求められます。

このように、重力式擁壁と半重力式擁壁は、地盤の安定性を保つための基本的な構造物ですが、その設計にはそれぞれの特徴と注意点があります。どちらの形式を選択するかは、現場の状況や求められる性能、施工コストなど多角的な視点から総合的に判断することが重要です。

擁壁の種類

擁壁はそれぞれ独自の特徴を持ち、特定の条件や環境に応じて適切なタイプが選ばれます。もたれ式擁壁、L型擁壁、逆L型擁壁の各形式とも、設計には専門知識と経験が不可欠であり、具体的な状況によってはカスタマイズが必要です。地形や環境条件に応じた適切な設計と施工は、擁壁の安定性と耐久性に直結するため、慎重な検討が求められます。

もたれ式擁壁

もたれ式擁壁は、重力式擁壁や半重力式擁壁が独立して立つことが難しい状況で使用される土木構造物の一種です。この擁壁は自重によって土圧に抵抗し、地山や裏込め土によって支えられる特性を持っています。設計の際には、重力式擁壁や半重力式擁壁の設計原則を参考にすることが推奨されます。

特に、もたれ式擁壁は山岳道路や片切、片盛の状況、または道路の拡幅工事などにおいて重宝されます。この種の擁壁が設置される基礎地盤は堅固なもの—例えば岩盤—が理想的です。しかし、擁壁を斜面に設置する際には、滑動に対する十分な安全対策が求められます。

もたれ式擁壁の具体的な設計では、擁壁の天端幅を最低でも40センチメートルとし、壁体の前面のりこう配を1:0.3〜1:0.6の範囲内に設定します。擁壁の高さは一般的に5〜15メートルまで使用されますが、地形や設置環境によってはこの範囲を超える場合もあります。

L型擁壁

L型擁壁は、主に用地界に接している場所や、他のタイプの擁壁に比べてつま先版を設けられない場合に使用される特殊な構造です。逆T型擁壁と同様の設計思想に基づいており、安定性と強度を確保するために考慮すべき点が多岐にわたります。

例えば、L型擁壁は道路や建物に隣接して建設されることが多いですので、裏込め土の影響を最小限に抑えるための設計が求められます。さらに、擁壁の基礎部分が十分に根入れされているかどうか、底版の長さが適切かどうかを慎重に確認する必要があります。このような設計上の考慮事項は、擁壁の長期的な安定性や耐久性に直結します。

逆L型擁壁

逆L型擁壁は、背面に他の構造物が存在し、かかと版の設置が不可能な場合に適用されることが多いです。この擁壁形式は、裏込め土の重量を安定のために活用できないため、特に滑動に対する安定性を確保するための配慮が必要です。具体的には、根入れを深くすることや底版の長さを大きくすることが求められます。これにより、逆L型擁壁は一般的に逆T型擁壁やL型擁壁よりも不経済な選択肢となることが多いです。

さらに、設計においては、背面土圧を考慮する際に、つま先版上の仮想地表面以下の土の重量も計算に含めることが適切です。これにより、設計の精度と信頼性を高めることが可能です。

逆L型擁壁はその特殊な条件に適応するため、設計及び施工の際には高度な専門知識と経験が必要とされます。擁壁の安定性と耐久性を最大限に引き出すためには、多角的な視点からのアプローチが不可欠です。

ブロック積擁壁の設計

ブロック積擁壁は、急勾配の斜面を安定させるために設けられる構造物です。のり勾配が1:1より急な斜面、具体的には1:0.3~1:0.6の勾配に対して主に用いることが一般的です。これは、斜面の崩壊を防ぎ、のり面の保護を目的として設置されます。背面の地山が固く締まっている場合や、土圧が比較的小さい場合に特に有効です。

通常、高さが7メートル以下の石積およびブロック積擁壁については、以下の2点に基づいて設計が行われます。
石積およびブロック積の強度計算では、各々の素材の強度特性を考慮し、必要な厚みや配置を決定します。
土圧に対する安定性の確認については、背面の地山や裏込土の支持状況を評価し、擁壁が自立できるかどうかの検証を行います。

ただし、ブロックや石材ではなく、裏込めコンクリートを使用する場合、その厚さが比較的厚くなり、背後の地山の支持がなくても擁壁が自立できる可能性があります。この場合、安定計算は重力式擁壁の設計基準に従って行われることになります。

石積擁壁の設計

一方、石積擁壁は、その用途や構造に応じてさらに多くのバリエーションがあります。特に以下の種類に分類されます:

空積は、湧水が多く流れる箇所に使用され、水の通り道を確保するための構造です。
練積は、セメントやモルタルなどの接着剤を使用して石を積み上げる方法で、一般的な土木工事で広く用いられます。

さらに、石の積み方によって以下のような種類があります:

谷積は、石を山谷の形状に積み上げる方法で、最も一般的です。
布積は、平行に石を積み上げる方法で、比較的簡単に施工できます。
亀甲積は、六角形のパターンを用いて積み上げる方法で、見た目の美しさも重視されます。

一般的な土木工事においては、練積工法が使用され、特に谷積が選ばれることが多いです。この方法は、石材の安定性と美しさを両立させるだけでなく、比較的容易に施工できるという利点があります。

ブロック積擁壁と石積擁壁の比較

ブロック積擁壁と石積擁壁は、どちらも斜面の安定と保護に用いられますが、用途や構造、適用範囲には異なる点があります。ブロック積擁壁は急勾配の斜面や土圧が小さい場合に適しており、石積擁壁は湧水が多い箇所や景観を重視する場所での使用が一般的です。どちらの擁壁でも、設計段階での土圧や支持力の評価が重要となります。

ブロック積擁壁と石積擁壁は、それぞれ異なる特性と用途を持ちながら、斜面の安定と保護に重要な役割を果たしています。設計と施工においては、各種条件に応じて適切な方法が選ばれることが求められます。上述したように、それぞれの擁壁には独自の利点と制約があるため、プロジェクトの具体的な要求に応じた設計が必要です。

逆T型擁壁

逆T型擁壁は、地盤の土圧に対して、そのコン工の自重と台板上に充填された裏込土の重量を利用して抵抗する構造物です。この擁壁は、その独特な形状により経済的かつ効率的に土圧に対抗します。設計においては、底板や垂直部材などの各部分が外力に耐えるように構造が最適化されます。逆T型擁壁は安定性が高く、都市部の道路や堤防、河川工事などのインフラ整備に広く利用されています。

逆T型擁壁の設計は、地盤の特性、地震時の安定性考慮、施工方法などを綿密に計算しなければなりません。特に、設置される場所の土質や地下水の影響を十分に評価することが重要です。また、コストパフォーマンスも重要なファクターで、材料や施工方法の選定にも慎重を要します。

片持ばり式擁壁

片持ばり式擁壁は、縦壁と底板から構成される擁壁で、それぞれが片持ばりとしての機能を持つように設計されています。これにより、垂直および水平の土圧に対して効率的に抵抗します。片持ばり式擁壁は、設計がシンプルで施工もしやすいため、比較的小規模な斜面や擁壁で採用されることが多いです。

設計においては、特に片持ばりの強度解析が重要です。地震時の動的な荷重にも耐える必要があるため、耐震設計も欠かせません。また、施工時には、なるべく振動や騒音を抑えることが求められる場合もあります。そのため、施工方法に対する技術的な配慮も重要です。

控え壁式擁壁

控え壁式擁壁は、縦壁、底板、控え壁の3つの主要部材から構成されます。控え壁は底板に固定されており、これにより全体が連続した版として外力に抵抗します。特に、大規模な構造物に対しては控え壁式擁壁が有効で、その強度は控え壁の形状や配置によって大きく左右されます。

設計時には、控え壁の配置や大きさを最適化することが求められます。また、控え壁が底板や縦壁をしっかりと支持することで、全体の安定性が向上します。そのため、縦壁と底板の接合部には十分な補強が必要です。控え壁式擁壁は特に、地震多発地域や大規模な土砂移動が予想される場所での使用が推奨されます。

支え壁式擁壁

支え壁式擁壁は、支え壁、縦壁、底板で構成される擁壁で、長方形の梁を持ち、連続版として機能します。これにより、外力に対して高い抵抗力を発揮します。特に地震時の安定性を重視した設計が求められるため、地震動解析を行うことが一般的です。

支え壁は底板に固定されており、片持ばりの形状として強度が高く設定されています。また、接合部には充分な量の補強鉄筋を配置することで、さらなる強度向上が図られています。支え壁式擁壁は、特に高強度が求められる場所や、大規模な工事現場での使用が一般的です。施工時には十分な品質管理が求められ、工事の進捗管理や安全対策が重要な要素となります。