車椅子の特徴とは?種類・選び方・CADデータ利用実例を解説!

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車椅子は利用者の体格や目的に応じて多くの種類があり、標準タイプからアクティブタイプ、軽量タイプ、子供用まで幅広く展開されています。それぞれの特徴や部品名称、調整機能を理解することで、安全で快適な使用が可能になります。
乗り降りやセッティングの正しい手順、CADデータを活用したバリアフリー設計のポイントも押さえておきましょう。

このページでは、車椅子の種類と使い方について徹底解説しています。

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車椅子のCADデータ、平面図・立面図
このページは、車椅子の2Dcadデータのサイト紹介です。 車いす・車椅の、2Dcadデータ・3Dcadデータ・図面が、ダウンロードできます。 車椅子の国際シンボルマーク(車椅子マーク)、VectorWorksで作成した車椅子、座位姿勢が困難...

車椅子の種類と特徴

車椅子の種類には、自走式と介助式があります。
自走式は車椅子を使い人が手で漕いで移動できるタイプで、介助式は介護者が押して移動するタイプです。

どちらの種類でも、軽量車型、リクライニング型、電動車型などがあります。
標準型の重量は12~14kgに対し、軽量車型は7~10kgと軽量で持ち運びが容易です。
リクライニング型は、背もたれが倒れる形式のもので、電動車型は電動で移動できる形式です。
そのほかにも、利用者の利用形態に合わせた型式が多くあります。
車いすの形状・寸法は、JIS規格により定められています。手動の車椅子の形式は、大型、中型、小型の3タイプがあります。この他に、スポーツ型、和室用や電動車いすなどがもあります。また、屋外では電動三輪車の利用も多くなっています。

座ったまま移動ができる車椅子は、英語ではwheelchairと呼ばれます。Wheelはホイールという意味ですから、車輪のついた椅子というのが直訳になるでしょうか。何らかの理由により歩行が困難な人のために、その人の足代わりとなってくれるものです。
構造はとてもシンプル。椅子に車輪が付いているのですが、中には電動機付きの車椅子もあります。座って手で車輪を回すだけ、もしくは電動のスイッチを押すだけなので、操作性が良く、使用者は人の介助なしに行動範囲を広げることができ、自立した日常生活を送ることができます。
車いすにはどんな種類があるのか、またそれぞれの役割や構造などわかりやすく解説していきたいと思います。

自走用車いすは車いすに座ったまま運転ができるように、車輪の外側にハンドリムという輪が付いています。その輪を手で回すと車輪と連動する仕組みです。一方、介助用車いすは、介助する人が操作するのが基本です。ハンドルに自転車のようなブレーキが備わっていて、車輪が自走用車いすよりも小さいことが特徴です。両方の特徴を併せ持った自走・介助兼用の車いすもあります。

標準タイプ

個人で車いす(wheelchair)を使う、病院、公共施設、介護施設などのさまざまな場所で活躍している座位姿勢の車いすになります。標準タイプのなかでも、自走用と介助用の両方の特徴を持ち合わせているのが「自走・介助用」です。

自走時に使うハンドリムと介助者が使用する手押しハンドル、介助用ブレーキなどを備えています。「自走用」の車いす(wheelchair)は、あくまでも自分で走るのが基本になり、「介助用」は使用者を乗せて介助者が扱います。

アクティブタイプ

より活動的な毎日を送りたい人向けのアクティブタイプの車いす(wheelchair)があります。操作性はもちろん、乗り心地やデザイン性にも優れています。タイヤは比較的大きめで、24~25インチとなるため、長距離の移動やアウトドアにも適した車椅子として知られています。

強度を重視するのであれば、固定式のアクティブタイプがおすすめですし、持ち運びを考えるのであれば、折りたたみ式のアクティブタイプの車椅子も使いやすいものです。

軽量タイプ

通常の車椅子(wheelchair)よりも軽く持ち運びに特化しているのが、軽量やコンパクトタイプの車椅子になります。座位姿勢で使います。通常は13kg~15kgの重さがありますが、軽量タイプは使用する素材を工夫しているので、狭い室内でも問題なく使えます。

例えば車に積み下ろしをするときも、軽量なら大きな負担になりません。自走・介助用の車椅子(wheelchair)や、車輪などが小さく作られている、折りたたみにも対応した介助用などもあります。

角度調整機能付きタイプ

車椅子のなかでも自分で姿勢を変えるのが難しい人や、長時間使用する人向けなのが、角度調整機能付きのものになります。背もたれ部分の角度を調節する機能のティルトは、背もたれとシートの角度を維持したままシートの角度を調整します。

リクライニング・ティルトタイプはお尻や太ももにかかる重さを分散しますし、座位姿勢が困難な方にも使えます。フルリクライニングタイプは、ほぼ水平の位置までリクライニングできるタイプです。ストレッチャーのように使用できるなどの特徴がある車椅子です。

車椅子の違いも軌跡(軌跡図)を比較するための、cadデータを上手に活用しましょう。図面も無料のフリーダウンロードがあるので初心者にも安心です。軌跡図(軌跡)を見慣れていない人も、無料のフリー図面を見ながらcadデータでイメージを膨らませていきましょう。

ハイスペック車椅子

モーターの力で移動を助けるのが電動車いすになります。手元にあるジョイスティックを操作しながら車椅子をコントロールしていきます。ほとんどは自分で操作するタイプになりますが、なかには介助用の電動車いすもあります。

電動椅子でも標準タイプのものは前後左右のさまざまなところに走行でき、小回りにも向いています。リクライニングの機能を併せ持った、リクライニング・ティルトタイプの電動車いすもあります。他にも自走用の車椅子に電動ユニットをつけた軽量形もあり、必要に応じて切り替えができる良さもあります。

さらに長距離の移動や坂道の移動を簡単にした「電動アシストタイプ」もあります。自転車の電動アシスト機能を車椅子に搭載したものになり、「電動アシストユニット」をとりつけている特徴があります。

モーターの力が加わることによって、手や体にも極力負荷をかけずに移動ができるのも大きなメリットといえます。これらの動かす動作を楽にした電動車いすによって、一人でも移動ができるなど車椅子でも活躍できる人がたくさんいます。

電動車いすの特徴も軌跡図(軌跡)を見たり、cadデータの図面をダウンロードして使うのをおすすめします。無料ダウンロードも充実していますので、有料ダウンロードに関わらず、使いこなせるはずですよ。

子供用の車椅子に見るさまざまな工夫

車椅子というと、大人をイメージしがちですが子供用の車椅子もあります。自走用や介助用などの操作方法にはさまざまなものがあります。大人用に比べると少しこぶりな作りになっていますが、子どもの成長に合わせて調整できるのも特徴です。

自走タイプになると、ハンドリムと介助者の手押しハンドルや介助用のブレーキを備えています。転倒防止用のバーがついていたり、子どもを乗せて介助する車椅子には振動を和らげるクッションをつけているなど、乗っていて不快感を覚えないようにさまざまな工夫が搭載されています。

子供の障害に合わせた必要な機能を搭載している車椅子などもあり、変化に対応していかに長く使えるか工夫されているものがたくさんあります。

他にも、自走用のものは車輪が6つ搭載している室内用のコンパクトタイプがあったり、障害が重い子供用の車椅子もあります。例えばバギータイプは姿勢を維持しているのが難しい子供向けに開発された車椅子になります。

姿勢の安定性を保つ目的はもちろん、ベルトで体を固定するなどの工夫があります。他にも姿勢保持タイプもあり昇降機能がついているので、介助者の目線に合わせて使える車椅子などもあります。

室内で使うのか、もしくは室外で使うのかによっても車椅子の種類が変わります。子供用はどこでつかうのかをしっかりと考えたうえで選ぶのをおすすめします。

子供用の車椅子の特徴も軌跡図(軌跡)やフリーのcadデータを参考にしましょう。無料のフリー図面をダウンロードして業務に生かしていきましょう。

車椅子の選び方

車椅子には種類がたくさんあるので、何を基準にしていいのか戸惑う人もいると思います。

  1. まずは自走用か介助用かを選択する
  2. 車椅子のフレームはどのタイプがいいのか選ぶ。アルミやスチール、ステンレス、チタンなどの4種類がありそれぞれにメリット・デメリットがあります。
  3. 背折れタイプと不可のどちらがいいのかを選びます。安価な車椅子以外はほとんどが背折れ対応可能なタイプになります
  4. 車椅子には駐車ブレーキがついていますが、必要に応じて介助ブレーキがついているものもあります。介助用で使用する場合や、室外で使う場合は必要になります
  5. 座幅や、前座高などのサイズをどの程度にするか選択します。
  6. メーカーをどこにするか選びます。日本で有名なのは松永製作所と日進医療器、カワムラサイクル、ミキです。

他にもタイヤの種類や、アームレストの有無、フットレッグサポート、シートの座り心地、重量、コンパクトさ、デザイン性なども含め検討してみてくださいね。

車椅子の部品名称とそれぞれの働き

車椅子の構造は難しいものではありません。各部の名称と役割をみてみましょう。

・手押しハンドル…介助者が車椅子を操作するときに両手で握ります。
・背もたれ…バックサポートやバックレストともいい、使用者が背を預けるところです。
・ひじかけ…アームサポート、アームレストともいいます。肘を置く、また乗り降りするときに掴んで安定性を保つことができます。可動式のものや取り外し可能のものもあります。
・サイドガード…使用中に衣服が車輪に巻き込まれないように防止する役目があります。
・シート…使用者が腰を下ろす座面です。
・レッグサポート…使用者のふくらはぎの部分を支えます。
・フットレスト…可動式で、乗り降りするときには邪魔にならないように縦にし、乗っているときは水平にして足を置く場所になります。
・キャスター…後輪の前についている小さな車輪です。方向転換するときに、360度回転してサポートします。
・車輪…後輪ともいいます。自走用は18インチ以上で、介助用は12~18インチの間が一般的です。
・ハンドリム…車輪の外側に平行して付いている車輪よりも少し小さめの輪っかのようなもので、手で前後に動かすことで車輪が連動して車椅子を操作できる仕組みです。
・ティッピングレバー…主に介助者が使用します。段差などの障害物があるとき、このレバーを踏むことで乗り越えやすくする役目があります。板状のもの、棒状のものがあります。
・駐車用ブレーキ…左右それぞれのタイヤに付属しています。車椅子を乗り降りするとき、完全に停車させたいときに使用します。

介助用車椅子にはこのほかに介助用ブレーキが手押しハンドルの下に取り付けられているのが一般的です。介助用ブレーキは自転車の要領で、介助者が握ることでスピードを調節したり停車させたりすることができます。

車椅子の軌跡図は、前後左右、また回転も可能なため、cadデータの図面上でもさまざまなバリエーションが考えられます。それに関しては国土交通省も分かりやすい図面などを無料で公開しています。正確な軌跡・軌跡図をcadデータで作成するときは、無料のフリーダウンロード素材もチェックしてみましょう。

車椅子の安全な使用方法

車椅子の乗り方を正しく学んでいないと、使用者や介助者はもちろん、そばにいる人に思わぬ怪我や事故を招くことになりかねません。特に大切なのは、乗車前の点検です。必ず確認するべき箇所は2つ、つまり①駐車用ブレーキがかかるかどうか②タイヤに空気は十分に入っているかどうか、という2点です。
もし駐車用ブレーキが壊れていたら乗り降りするときにぐらついて危険ですし、気づかずに乗車してしまうと事故につながる危険性が高いです。空気が必要のないタイヤもありますが、空気を入れるタイプの車輪でしたら、ブレーキのかかり方が弱くなる可能性があるので空気は適切に入っているかどうかは必ず確認します。
介助用車椅子の場合は、介助用ブレーキもきちんとかかるかどうか確かめます。

車椅子をセッティングする正しい手順

車椅子の種類によって多少の違いはありますが、正しい手順を知ってから使用するようにすることは大切です。
まず折りたたみ車椅子の場合は、折りたたまれた状態から広げる必要があります。車椅子の後ろに立ち、広げるときはひじかけを持って左右に力を加えます。シートを下げ、畳まれているフットレストを水平に倒します。車椅子をたたむときは駐車用ブレーキをかけることを忘れず、逆の手順で行います。
作業中は指を挟まないように注意しましょう。

車椅子に乗り降りするときの正しい手順

車椅子に乗るときは、まずフットレストを水平におろし、フットレストを踏まないように注意しながらひじかけを持ってシートに座ります。背もたれに身体を預けたら、両足をフットレストに置きます。
また降りるときは、フットレストを踏まないように気を付けながら立ち上がります。
車椅子に乗るときも降りるときも、必ず駐車用ブレーキをかけてから動作に移ります。また、フットレストは乗り降りの妨げにならないように注意が必要です。間違えてフットレストを踏むと車椅子が傾いてしまい危険です。
車椅子を使用者が自分で動かすときは、ハンドリムを握って前後左右に移動します。使用中はハンドリムから手を放さず、何かあればすぐに停止できるように注意しておきます。坂道を上るときは、身体をなるべく前方へ傾けると前進しやすくなります。また、道が水平ではないところでは、傾いて下がっている方の車輪をより強く回すことで直進を保つことができます。

車椅子の種類によって少しずつ異なる部品や軌跡も、無料のフリーダウンロードでまかなえるでしょう。cadデータで軌跡図を作成することは、バリアフリーの道路や建物建築に関わる際にとても役立ちます。目測で判断するよりも、正確な計算で軌跡図に起こされた資料を共有した方が、作業ミスも減り、効率が上がります。

バリアフリーの設計のための車椅子のCADデータ

例えば、一時的に足腰に怪我を負った人、高齢で足腰が弱くなり長時間歩くのが辛いため、ときどきだけ車椅子が必要な人なら、自走用車いすを利用されることが多いでしょう。ただし、自走用車いすは使用者一人で操作が可能ですが、車輪が大きいため重量があることがデメリットです。
生まれつき下半身に障害がある人や、病気や交通事故で下半身が動かせなくなった人など、日常的に介助が必要なケースは介助用車いすが支持されるでしょう。

車椅子のCADデータの利用を考えてみると、いろいろな場面での利用があります。
総合病院の建設において、車椅子の人に対する設備を考えてみましょう。

バリアフリーの角度と段差調整については、自力式・介助式の車椅子が楽に移動できるバリアフリーの設計が必要で、子供でも利用できる必要があります。
そのために、軌跡図などのCADデータを使って様々な車椅子の動きを図面で確認することが可能です。

その他にも、受付の高さと車椅子の人が立った時の対応の検討、車椅子の人の動作範囲を考えたエレベータや、トイレのスペースの検討などがあります。
また、車椅子マークを付けることも忘れないようにしたいですね。

さらに、3DのCAD図を使うことで、利用者や発注者へのビジュアル化したプレゼン利用が有効でしょう。

無料のCADデータでも優良なものは多いので、一度使ってみてください。