廃棄物処理法によって、一般廃棄物処理施設や産業廃棄物処理施設には、廃棄物を技術的に維持管理する廃棄物処理施設技術管理者が置かれる必要があります。この管理者の資格を与える試験が、廃棄物処理施設技術管理者講習の終了後に行われる試験です。試験に合格した人が廃棄物処理施設技術管理者の資格で、管理主任者となります。廃棄物処理施設講習はその用途に応じて、7つのコースがあって、コースごとの講習会を終了し、修了試験に合格すれば、その施設に応じた廃棄物処理施設技術管理者の資格が得られ、施設管理技術士として施設の維持管理業務に当たることができます。廃棄物処理施設の7つのコースとは、ごみ処理施設コース、産業廃棄物焼却施設コース、し尿・汚泥再生処理施設コース、最終処分場コース、破砕・リサイクル施設コース、産業廃棄物中間処理施設コース、有機性廃棄物資源化施設コースの7施設です。
- 廃棄物処理施設技術管理者試験の学科修了試験に出題が予想される問題と解説
- 【問題➀】廃棄物の定義と有価物の判定
- 【問題②】産業廃棄物運搬車の表示義務
- 【問題③】産業廃棄物保管場所の囲い設置義務
- 【問題④】委託契約書の新規作成要件
- 【問題⑤】事業活動による廃棄物の分類
- 【問題⑥】産業廃棄物と一般廃棄物の区別
- 【問題⑦】産業廃棄物の保管数量の上限
- 【問題⑧】 排出事業者の監督義務と注意義務
- 【問題⑨】 廃石膏ボードの処分区分
- 【問題⑩】 産業廃棄物処理業許可を持たない下請業者の運搬条件
- 【問題⑪】 事業場敷地内における関連事業者の産業廃棄物管理方法
- 【問題⑫】 廃棄物処理に関する法規と適正処理の基準
- 廃棄物処理施設技術管理者試験の過去問と重要項目
- 廃棄物処理施設技術管理者試験の科目ごとの勉強法
- 廃棄物処理施設技術管理者とは
- 廃棄物処理施設技術管理者講習
- 受講料と講習場所2> 受講料
- 廃棄物処理施設技術管理者試験
- 廃棄物処理施設技術管理者試験に落ちる人とは
廃棄物処理施設技術管理者試験の学科修了試験に出題が予想される問題と解説
【問題➀】廃棄物の定義と有価物の判定
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
1円で売れるものは何でも「有価物」になるので、廃棄物処理法の適用は受けない。
正解 :×【1円で買い取っても運送費に100円掛かれば、99円の廃棄物処理となり、廃棄物の委託と受け取られる。】
コメント :
本問は、「有価物」と「廃棄物」の区分に関する判断基準を問うものです。有価物とは、適正な市場価値を持ち、継続的に取引が成立するものである必要があります。しかし、単に1円で取引されたとしても、処分にかかる費用がその価値を大幅に上回る場合、実質的には廃棄物とみなされる可能性があります。
特に、廃棄物処理法では、処理費用を要するものが「廃棄物」として扱われることがあり、自治体や裁判例により判断されることもあります。したがって、「1円で売れればすべて有価物になる」というのは誤った認識であり、適正な廃棄物処理の考え方を理解することが重要です。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、廃棄物と有価物の区分に関する正確な知識が求められます。本問では、「1円で売れるものはすべて有価物とみなされ、廃棄物処理法の適用を受けない」という誤った認識について問われています。有価物とは、単に売買が成立するだけでなく、市場において適正な価値を持ち、継続的に取引されることが重要です。しかし、1円で売れる場合でも、処理や輸送にかかるコストがそれを上回る場合、実質的には廃棄物として扱われる可能性があります。例えば、1円で引き取られた物品でも、運送費や処理費が100円かかる場合、その差額99円分が処理費用とみなされ、廃棄物と判断されることがあります。
廃棄物処理施設技術管理者としては、法令に基づいた適正な廃棄物管理を行う必要があります。廃棄物処理法では、事業者が不要になった物品の処理に費用を要する場合、それを廃棄物と見なす基準が示されています。そのため、単に「売買が成立した」という事実だけで有価物と判断するのは誤りです。
廃棄物処理施設技術管理者試験では、廃棄物の定義や法令上の判断基準を正確に理解し、適切な管理を行う能力が求められます。試験対策としては、過去の判例や法令の適用事例を学ぶことが重要です。
【問題②】産業廃棄物運搬車の表示義務
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
産業廃棄物を排出事業者が自分で運搬するときは、収集車両に「産業廃棄物運搬車」という表示は必要ない。
正解 :×【排出事業になるから、誰の運転の車でも、表示が必要。】
コメント :
本問は、産業廃棄物の運搬時における表示義務について問うものです。廃棄物処理法に基づき、産業廃棄物を運搬する車両には「産業廃棄物運搬車」と明確に表示する義務があります。これは、運搬中の車両が適正に管理され、関係機関や一般市民が識別できるようにするための措置です。本問の誤りは、「排出事業者が自ら運搬する場合は表示が不要」としている点にあります。しかし、実際には、排出事業者自身が運搬する場合でも、運搬車両には適切な表示を行う必要があります。これは、たとえ委託業者ではなく自社の車両を使用した場合でも、法令上の義務に変わりはないためです。
また、「誰の運転の車でも表示が必要」という解説についても、正確な表現とは言い難い点があります。実際には、産業廃棄物の運搬を行う車両は、排出事業者自身の車両であれ、委託された業者の車両であれ、法令に基づいた表示義務を負います。この点を明確に理解し、適正な運搬管理を行うことが求められます。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の適正な運搬管理についての知識が問われます。本問では、産業廃棄物を排出事業者自身が運搬する場合の車両表示義務についての理解が求められています。廃棄物処理法により、産業廃棄物を運搬する際は、運搬車両に「産業廃棄物運搬車」と表示する義務があります。この表示は、産業廃棄物が適正に運搬されていることを外部から確認できるようにするためのものであり、運搬中の適正管理や不法投棄防止の観点から重要です。本問の誤りは、「排出事業者が自ら運搬する場合は表示が不要」としている点にあります。実際には、産業廃棄物を排出した事業者自身が運搬する場合でも、収集運搬業者が運搬する場合と同様に、運搬車両への表示義務があります。これは、運搬者の種類に関わらず、産業廃棄物の流れを明確にし、適正処理を確保するための規定です。廃棄物処理施設技術管理者としては、廃棄物の運搬時の法令を正確に理解し、適切な管理を行うことが求められます。試験対策として、産業廃棄物の運搬に関する表示義務の適用範囲をしっかりと押さえておくことが重要です。
【問題③】産業廃棄物保管場所の囲い設置義務
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
産業廃棄物保管場所には、周囲に囲いを設ける必要がある。
正解 :○【囲いは必要。ただし、コンテナで保管をする場合、コンテナが囲いになるため、周囲をフェンスなどで囲う必要はない。】
コメント :
本問は、産業廃棄物の保管場所における囲いの設置義務について問うものです。産業廃棄物を適正に管理し、不適切な飛散・流出や第三者の侵入による不法投棄を防ぐため、保管場所には囲いを設けることが求められます。これは廃棄物処理法に基づいた措置であり、適正な保管管理を行うために必要な要件の一つです。問題の解答は正しく、通常の保管場所では囲いを設ける義務がありますが、コンテナを使用して保管する場合、コンテナ自体が囲いの役割を果たすため、追加のフェンス設置は不要となります。ただし、コンテナが密閉されていない場合や、廃棄物の種類によっては、追加の囲いが必要になるケースもあります。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の適正な保管基準についての知識が求められます。廃棄物処理法により、産業廃棄物を保管する際には、適正な管理を行うために一定の基準が定められています。その一つが「囲い」の設置義務です。囲いの目的は、廃棄物の飛散・流出や、不法投棄・盗難などを防止することにあります。そのため、保管場所にはフェンスや柵を設置し、外部からの影響を防ぐことが求められます。しかし、コンテナ保管の場合は、コンテナが物理的な囲いとしての機能を果たすため、別途フェンスなどを設ける必要はありません。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物の適正保管基準を理解し、実務において適切な措置を講じることが求められます。試験対策としては、保管場所の構造や管理基準について、法令に基づいた詳細な知識を身につけることが重要です。
【問題④】委託契約書の新規作成要件
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
社名変更や代表取締役の変更が生じたら、必ず委託契約書の新規作成し直しが必要。
正解 :×【社名変更や代表取締役は法的記載事項でないため。】
コメント :
本問は、産業廃棄物処理の委託契約書における記載事項についての理解を問うものです。廃棄物処理法では、委託契約書に記載すべき事項が定められていますが、社名変更や代表取締役の変更は法的に必須の記載事項ではないため、契約の新規作成は必要ありません。ただし、社名が変更された場合は、契約書の名義を変更する手続きを行うことが望ましいです。また、代表取締役の変更は会社内部の経営体制に関するものであり、委託契約の効力には直接影響しませんが、契約の信頼性を確保するために、関係者間で適切な通知や確認を行うことが重要です。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の適正処理を行う上で重要な委託契約の知識が求められます。廃棄物処理法では、産業廃棄物の収集運搬や処分を委託する場合、契約書を締結し、法定記載事項を明確にすることが義務付けられています。法定記載事項には、「委託者および受託者の名称・所在地」「委託内容の詳細」「産業廃棄物の種類や数量」「契約期間」などが含まれますが、社名変更や代表取締役の変更は、契約の効力には直接影響しないため、新規契約の作成は不要とされています。ただし、社名変更があった場合には、契約書の名義変更や補足的な書面の作成を行い、適正な管理を維持することが推奨されます。廃棄物処理施設技術管理者としては、契約書の適正な運用を理解し、必要な場合には契約内容の見直しや更新を行うことが求められます。試験対策として、委託契約に関する法令の要件を正確に把握しておくことが重要です。
【問題⑤】事業活動による廃棄物の分類
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
事業活動によって生じた廃棄物は、産業廃棄物以外のものでも、産業廃棄物として扱う。
正解 :×【産業廃棄物以外の廃棄物は全て一般廃棄物。】
コメント :
本問は、事業活動から発生する廃棄物の分類についての理解を問うものです。廃棄物処理法では、廃棄物は「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に大別されます。事業活動によって発生する廃棄物のすべてが産業廃棄物に該当するわけではなく、法律で指定された種類のもののみが産業廃棄物として扱われます。例えば、工場や建設現場などから発生する廃材や化学物質の残渣などは産業廃棄物に該当しますが、事務所から発生する紙くずや食堂の生ごみなどは一般廃棄物として分類されます。そのため、「事業活動で生じた廃棄物はすべて産業廃棄物になる」という認識は誤りです。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、廃棄物の種類や分類基準についての正確な知識が求められます。廃棄物処理法では、廃棄物を「一般廃棄物」と「産業廃棄物」に区分し、産業廃棄物として扱う対象を明確に定めています。産業廃棄物に該当するのは、法律で定められた特定の事業活動によって排出される廃棄物であり、例えば、建設業のコンクリートくず、製造業の廃油、医療機関の感染性廃棄物などが含まれます。一方、事業活動で発生したものであっても、法律で産業廃棄物として指定されていない廃棄物(事務所の可燃ごみや飲食店の生ごみなど)は一般廃棄物として扱われます。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物と一般廃棄物の分類基準を正しく理解し、適切な管理を行うことが求められます。試験対策として、産業廃棄物の具体的な分類や、各事業活動ごとの該当基準をしっかり押さえておくことが重要です。
【問題⑥】産業廃棄物と一般廃棄物の区別
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
製紙工場から排出される紙屑、食品製造業から排出される動植物性残さは産業廃棄物であるが、商店や病院から排出される紙屑や残飯類も産業廃棄物である。
正解 :×【一般廃棄物として扱う。】
コメント :
本問は、産業廃棄物と一般廃棄物の分類基準についての理解を問うものです。廃棄物処理法では、特定の事業活動によって発生する廃棄物を産業廃棄物として定めていますが、それ以外の廃棄物は一般廃棄物として扱われます。製紙工場の紙屑や食品製造業の動植物性残さは、法律上、産業廃棄物に分類されます。一方で、商店や病院から排出される紙屑や残飯類は、産業廃棄物には該当せず、一般廃棄物として扱われます。特に、商店や病院などの事業系一般廃棄物は、自治体の規定に従って処理する必要があります。そのため、「商店や病院からの紙屑や残飯類も産業廃棄物である」とする本問の記述は誤りです。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物と一般廃棄物の明確な区分を理解することが重要です。廃棄物処理法では、産業廃棄物に該当するものを具体的に規定しており、特定の業種で発生する廃棄物のみが産業廃棄物として扱われます。例えば、製紙工場から排出される紙屑や、食品製造業から発生する動植物性残さは、産業廃棄物に該当します。一方で、商店や病院から発生する紙屑や残飯類は、特定の事業活動に起因するものではなく、一般廃棄物として扱われます。これは、一般的な商業活動や医療施設から発生する廃棄物が、多様な性質を持ち、産業廃棄物の処理ルールに適合しないことが理由です。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物と一般廃棄物の分類を正しく理解し、適正な処理方法を実践することが求められます。試験対策として、業種ごとの廃棄物分類をしっかりと把握し、法令の定めに基づいた管理を行う知識を身につけることが重要です。
【問題⑦】産業廃棄物の保管数量の上限
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
保管する産業廃棄物の数量は、処理施設の1日当たりの処理能力に相当する数量に20を乗じて得られる数量を超えないようにする。
正解 :×【1日当たりの処理能力に相当する数量に14を乗じて得られる数量である。】
コメント :
本問は、産業廃棄物の保管量の上限について問うものです。廃棄物処理法施行規則では、処理施設における産業廃棄物の保管量は、1日当たりの処理能力の14倍以内と定められています。そのため、「20倍」とする本問の記述は誤りです。この規定の目的は、施設内で過剰に廃棄物を滞留させることによる環境リスクを防ぎ、適正な処理が行われるようにすることです。処理能力を超えて長期間廃棄物を貯め込むと、不適正な管理による悪臭や害虫の発生、火災リスクの増大につながる可能性があります。そのため、適正な保管基準を守ることが重要です。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の保管基準に関する知識が問われます。廃棄物処理法では、処理施設における産業廃棄物の保管量の上限を定めており、その上限は「1日当たりの処理能力の14倍」と規定されています。この保管量の制限は、廃棄物が適正に処理され、施設が過剰に廃棄物を貯め込まないようにするためのものです。特に、処理能力を超えた保管を続けると、施設内の作業効率が低下し、環境汚染や事故のリスクが高まる可能性があります。そのため、施設管理者は、処理能力に応じた適正な保管管理を行うことが求められます。廃棄物処理施設技術管理者としては、法令で定められた保管基準を遵守し、適正な管理を行うことが不可欠です。試験対策として、産業廃棄物の保管基準に関する具体的な数値を正確に把握し、適用できるようにしておくことが重要です。
【問題⑧】 排出事業者の監督義務と注意義務
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
排出事業者は、委託した産業廃棄物による生活環境上の支障が起きた場合、その不適正処理が行われる可能性があるような状況であれば、現地確認の調査行動を行わないと、注意義務違反として支障をなくすように命じられる場合がある。
正解 :○【排出事業者には産業廃棄物の適正処理を確保する監督義務があり、不適正処理の兆候がある場合には現地確認の調査を行う必要がある。これを怠ると、注意義務違反として行政から是正命令を受ける可能性がある。】
コメント :
本問は、排出事業者の責任について問うものです。廃棄物処理法では、排出事業者は産業廃棄物の適正処理を確保する義務を負っており、委託した廃棄物の処理が不適正に行われる可能性がある場合、適切な監督を行わなければなりません。特に、委託した産業廃棄物の処理が原因で生活環境上の支障が発生し、またはその可能性がある場合、排出事業者には現地確認の調査を行う責任があります。これを怠ると、注意義務違反とされ、行政から適正処理を命じられることがあります。そのため、本問の記述は正しいといえます。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、排出事業者の責任と監督義務についての理解が求められます。廃棄物処理法では、排出事業者が産業廃棄物の処理を委託する際、適正な処理を確保するための監督義務を負うことが定められています。具体的には、委託先の処理業者が適切に処理を行っているかを監視し、不適正処理の兆候がある場合には速やかに現地確認を行うことが求められます。もし、不適正処理が行われ、環境汚染などの支障が発生した場合、排出事業者が適切な監督を怠ったと判断されれば、行政から是正措置を命じられることがあります。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物の適正処理を確保するため、排出事業者の責任を正しく理解し、実務において適切な監督と管理を実施することが求められます。試験対策として、排出事業者責任の法的根拠や、適正処理を確保するための監督手順をしっかりと押さえておくことが重要です。
【問題⑨】 廃石膏ボードの処分区分
次の問題文で適当であれば○を、適当でなければ×を付けなさい。
廃石膏ボードは、ガラスくずとみなせるが、紙と分離した後の石膏粉も含め、安定型最終処分場での処分ができないため、管理型産業廃棄物になる。
正解 :○【廃石膏ボードは、安定型最終処分場での処分ができず、管理型産業廃棄物として扱われる。】
コメント :
本問は、廃石膏ボードの処分方法とその分類について問うものです。廃棄物処理法では、産業廃棄物は処理方法に応じて安定型、管理型、遮断型の3種類の最終処分場で処理されます。廃石膏ボードは、主成分が硫酸カルシウムであり、適切な管理が行われないと水分と反応して硫化水素ガスを発生させる可能性があります。このため、安定型最終処分場での処分は認められておらず、管理型最終処分場での処分が必要とされています。そのため、本問の記述は正しいといえます。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の分類と最終処分方法についての理解が求められます。産業廃棄物の最終処分は、「安定型」「管理型」「遮断型」の3つの処分場に区分され、それぞれ受け入れ可能な廃棄物が異なります。安定型最終処分場では、化学的に安定し、埋立後に有害な物質を発生させる恐れのないガラスくず、コンクリートがら、陶磁器くず、がれき類などの廃棄物のみが受け入れ可能です。しかし、廃石膏ボードは水分と反応して硫化水素を発生するリスクがあるため、安定型最終処分場では処分できません。廃石膏ボードを処分する場合は、適切な管理が必要なため、管理型最終処分場で処分する必要があります。管理型処分場では、遮水シートや浸出水処理施設が設置されており、環境への影響を抑えながら処分が行われます。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物の適切な処分方法を理解し、処分場ごとの受け入れ基準を遵守することが求められます。試験対策として、産業廃棄物の種類ごとの処分方法や最終処分場の基準を正確に把握し、適切な処理が行われるよう管理する知識を身につけることが重要です。
【問題⑩】 産業廃棄物処理業許可を持たない下請業者の運搬条件
建設工事で生じる廃棄物を、産業廃棄物処理業許可を持たない下請業者が運搬できる条件として不適切なものに、×を付けなさい。
a.特別管理産業廃棄物以外の廃棄物。
b.一回あたりの運搬量が、1m³以下である。
c.新築工事であり、請負金額が 500 万円以下である。
【× 請負金額に関わらず認められない。】
d.個別の工事ごとに、工事請負契約で下請業者が運搬する旨を定める。
コメント :
本問は、産業廃棄物処理業の許可を持たない下請業者が建設廃棄物を運搬できる条件についての理解を問うものです。建設工事に伴って排出される廃棄物は、原則として元請業者または適切な許可を有する収集運搬業者が処理しなければなりません。ただし、一部の条件を満たす場合に限り、許可を持たない下請業者でも運搬が認められます。選択肢 c「新築工事であり、請負金額が500万円以下である」 は、下請業者が運搬できる要件には該当せず、請負金額の大小に関わらず、産業廃棄物処理業の許可を持たない下請業者が運搬することは認められません。そのため、本問の解答は適切です。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物の運搬に関する許可制度と例外規定についての理解が求められます。原則として、産業廃棄物の収集運搬は、都道府県知事の許可を受けた業者が行う必要があります。ただし、建設工事に伴い発生する産業廃棄物の運搬については、一定の条件を満たす場合に限り、産業廃棄物処理業の許可を持たない下請業者でも運搬が可能とされています。これらの条件には以下の要件が含まれます。・特別管理産業廃棄物以外の廃棄物であること(選択肢a)・一回あたりの運搬量が1m³以下であること(選択肢b)・個別の工事ごとに工事請負契約で下請業者が運搬する旨を定めること(選択肢d)一方で、選択肢cのように請負金額によって運搬が認められることはなく、この条件は適用されません。したがって、選択肢cは不適切な内容であり、適切に「×」と判断されています。廃棄物処理施設技術管理者としては、産業廃棄物の運搬に関する法令を正しく理解し、許可制度の適用範囲や例外規定を適切に運用することが求められます。試験対策として、建設工事における廃棄物運搬のルールと例外要件を正確に把握し、適正な管理が行えるようにすることが重要です。
【問題⑪】 事業場敷地内における関連事業者の産業廃棄物管理方法
事業場敷地内に関連事業者(親子関係のない)が複数社いる場合、産業廃棄物の管理方法が不適切なものに×を付けなさい。
a.保管場所は、代表事業者が集荷場所を提供し、まとめて集積している。
b.関連事業者ごとの保管産業廃棄物と、複数社分まとめた集積が混在する。
c.各関連事業者の産業廃棄物を、同一の処理業者に委託し、代表事業者の名義で処理委託契約書を締結している。
【× 排出事業者責任は各関連会社それぞれにあるため、各会社が契約書を取り交わす。】
d.マニフェストは、集荷場所を提供する事業者が各事業者の依頼を受けて、同事業者の名義で交付している。
コメント :
本問は、事業場敷地内における複数の事業者による産業廃棄物の管理方法についての理解を問うものです。産業廃棄物は、発生した事業者ごとに管理責任があるため、排出事業者ごとに適切な契約と管理を行う必要があります。選択肢 c「各関連事業者の産業廃棄物を、同一の処理業者に委託し、代表事業者の名義で処理委託契約書を締結している」 は、排出事業者責任の原則に反するため、不適切です。排出事業者は、それぞれが個別に処理業者と契約を交わし、適切に産業廃棄物の処理を委託しなければなりません。そのため、この記述には「×」がつけられるべきです。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、排出事業者の責任原則と産業廃棄物の適正な管理方法についての知識が求められます。産業廃棄物処理法では、産業廃棄物の排出事業者は、自らの責任で適正な処理を行う義務を負うと規定されています。このため、事業場内に複数の事業者が存在する場合でも、各事業者がそれぞれの排出した産業廃棄物について管理し、適切な契約を締結することが求められます。適正な管理のポイントは以下のとおりです。・排出事業者ごとに産業廃棄物を分別し、混在しないように保管する。(選択肢b)・共同の保管場所を設置する場合でも、各事業者が適正な管理責任を負う。(選択肢a)・処理委託契約は、各事業者ごとに締結し、代表事業者の名義で一括契約することは認められない。(選択肢c)・マニフェストは、排出事業者ごとに適切に交付することが求められる。(選択肢d)廃棄物処理施設技術管理者としては、排出事業者ごとの責任範囲を明確にし、適正な処理契約やマニフェスト管理を徹底することが重要です。試験対策として、排出事業者責任の原則を正確に理解し、産業廃棄物の管理手順や契約の適正な方法について把握することが求められます。
【問題⑫】 廃棄物処理に関する法規と適正処理の基準
次の文章で、内容が適切なら○、不適切なら×を記入しなさい。
a.フロン排出抑制法で規制のフロン類の破壊は、廃棄物処理法の処理基準の規制を受ける。【×】
b.排出事業者が処分業者施設まで自分で運搬する場合、運搬時に備え付ける書面は紙マニフェストでの代用が可能。【○】
c.家電リサイクル法対象機器は一般廃棄物のみで、産業廃棄物は対象外である。【×】
d.事業活動によって排出された廃棄物は全て産業廃棄物である。【×】
コメント :
本問は、フロン類の処理、産業廃棄物の運搬・マニフェスト、家電リサイクル法の適用範囲、産業廃棄物の分類についての正しい理解を問うものです。
・aについて(×)フロン類の排出・処理については、フロン排出抑制法に基づく規制を受けるため、廃棄物処理法の処理基準は直接適用されません。 したがって、本記述は誤りです。
・bについて(○)排出事業者が産業廃棄物を自ら運搬する場合、通常は「運搬時に備え付ける書面」が必要ですが、紙マニフェストを使用することで代用が可能です。 よって、この記述は正しいです。
・cについて(×)家電リサイクル法の対象機器(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)は、一般家庭から排出されるものだけでなく、事業活動で使用されたものも対象となるため、「産業廃棄物は対象外」とする記述は誤りです。
・dについて(×)事業活動によって排出された廃棄物のすべてが産業廃棄物になるわけではなく、法律で指定された特定の種類のみが産業廃棄物とされ、それ以外は一般廃棄物として扱われます。 したがって、この記述も誤りです。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、フロン類の処理規制、マニフェスト制度、家電リサイクル法、産業廃棄物の分類基準についての理解が求められます。
・フロン類の処理フロン類の適正な処理はフロン排出抑制法で規制されており、廃棄物処理法の処理基準とは異なります。フロン類は、適切な回収・破壊が求められるため、処理時の規制を正しく理解することが重要です。
・マニフェスト制度排出事業者が産業廃棄物を自ら運搬する際、通常は「運搬時に備え付ける書面」が必要ですが、紙マニフェストを使用することで代用可能とされています。マニフェスト制度を適切に理解し、適用範囲を押さえておくことが重要です。
・家電リサイクル法の適用範囲家電リサイクル法では、特定の家電製品(エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機)の適正処理が義務付けられています。家庭用のものだけでなく、業務用として使用されたものも対象になるため、産業廃棄物も含まれる点に注意が必要です。
・産業廃棄物の分類基準事業活動によって発生する廃棄物のすべてが産業廃棄物ではなく、法律で指定された特定の種類のみが産業廃棄物として扱われるため、適切な分類が求められます。例えば、建設廃材や化学薬品の残渣は産業廃棄物に該当しますが、オフィスのゴミや食堂の残飯などは一般廃棄物として扱われます。
廃棄物処理施設技術管理者としては、各種法令の適用範囲を正しく理解し、適切な管理を行うことが求められます。試験対策として、産業廃棄物と一般廃棄物の分類基準や、関連する法制度の詳細をしっかりと押さえておくことが重要です。
廃棄物処理施設技術管理者試験の過去問と重要項目
廃棄物概論
1.廃棄物の分類廃棄物は、その発生源や特性によって大きく「産業廃棄物」と「一般廃棄物」に分類されます。また、それぞれの廃棄物の中には、有害性や危険性の高いものとして特別な管理が求められる「特別管理産業廃棄物」および「特別管理一般廃棄物」が含まれます。
【産業廃棄物】
・産業廃棄物とは、廃棄物処理法において規定された20種類の廃棄物であり、事業活動に伴って発生するものです。具体的には、製造業、建設業、サービス業などの事業所から排出される廃棄物が該当します。
・特別管理産業廃棄物は、産業廃棄物のうち、爆発性・毒性・感染性などの有害性を持つ廃棄物を指します。例えば、廃油のうち引火点が70℃未満のものや、医療機関で発生する感染性廃棄物などが該当します。
【一般廃棄物】
・事業系一般廃棄物とは、事業活動によって発生したもので、産業廃棄物に該当しない廃棄物です。例えば、オフィスで発生する紙くずや飲食店から出る一般的な生ごみなどが含まれます。
・家庭廃棄物は、一般家庭の日常生活で生じる廃棄物です。例えば、家庭ごみや台所から発生する生ごみ、古紙、衣類などが該当します。
・特別管理一般廃棄物は、人体や環境に悪影響を及ぼす恐れがある一般廃棄物で、廃家電製品のPCB使用部品、ごみ処理施設の集じん機で集められたばいじん、感染性のある廃棄物などが該当します。
2.産業廃棄物と一般廃棄物産業廃棄物と一般廃棄物の区別は、発生源や性質によって決まります。具体例を挙げると、以下のようになります。
・建設現場で製品を梱包していた段ボールは、「紙くず」として産業廃棄物に分類されます。
・環境大臣の許可を受けて日本国外から輸入された廃棄物は、すべて産業廃棄物とみなされます。
・血液の付着していない紙くずなどの廃棄物は、感染性廃棄物には該当せず、産業廃棄物に分類されます。
・製紙工場から排出される紙くずや、食品製造業などの少量品製造業から出る動植物性残さは、産業廃棄物に該当します。
・商店や病院から排出される紙くずや残飯類は、一般廃棄物となります。
・居酒屋で発生する食べ残しは、産業廃棄物ではなく、一般廃棄物として取り扱われます。
・事業活動に伴って発生した廃棄物のうち、産業廃棄物に分類されないものは、すべて一般廃棄物に分類されます。
・事業活動による廃棄物でも、発生源の業種が産業廃棄物の対象外である場合は、一般廃棄物となります。
3.「くず」の種類廃棄物の中には、さまざまな「くず」として分類されるものがあります。それぞれの具体例は以下のとおりです。
・鉄の細かい研磨くずは、「金属くず」に分類されます。
・自動車のタイヤは、「ゴムくず」ではなく、「廃プラスチック類」に分類されます。
・食品製造工場で発生する泥状の不要物は、「動植物性残さ」ではなく、「汚泥」として取り扱われます。
・工事現場で解体されたブロック塀の破片は、「ガラスくず・コンクリートくず・陶磁器くず」ではなく、「がれき類」に分類されます。
4.管理型産業廃棄物管理型産業廃棄物とは、埋立処分を行う際に、適切な管理が必要な廃棄物を指します。例えば、廃石膏ボードは「ガラスくず」とみなすことができますが、紙部分と分離した後の石膏粉も含め、安定型最終処分場では処理できません。そのため、管理型産業廃棄物として、適切な処理施設での対応が求められます。
5.石綿含有産業廃棄物の処理石綿(アスベスト)を含む廃棄物は、特定の処理方法が定められています。・石綿含有産業廃棄物は、「がれき類」「ガラスくず」「廃プラスチック類」のいずれかに分類されます。・石綿含有産業廃棄物の破砕や切断などの処分は禁止されており、「石綿含有廃棄物等処理マニュアル」に従って適正に処理する必要があります。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、産業廃棄物と一般廃棄物の区分や、それぞれの種類に関する知識が重要です。特に、「くず」に関する分類や特別管理産業廃棄物・特別管理一般廃棄物の取り扱いについては、試験で頻出の内容です。また、管理型産業廃棄物や石綿含有廃棄物など、適切な処理方法が定められているものについても理解しておくことが求められます。試験では具体例を問う問題が多いため、実際の廃棄物の分類を事前に整理し、どの項目に当てはまるかを判断できるようにしておきましょう。
廃棄物処理施設の構造と維持管理
1.廃棄物の処理工程廃棄物の処理は、事業所からの排出から最終処分まで、いくつかの工程を経て行われます。具体的には、以下の流れで処理されます。
・事業所で排出された廃棄物は、適切に保管された後、処理施設へ運搬されます。その後、中間処理を経て最終処分が行われます。
・最終処分に至るまでの過程で、再利用可能な廃棄物は資源として再生されます。
・廃棄物の「保管」から「最終処分」までの一連の流れを「処理」といいます。
・廃棄物を運搬した後、中間処理および最終処分に至るまでの工程は「処分」と定義されます。
2.建設工事により発生する廃棄物の運搬産業廃棄物を運搬する場合、原則として「産業廃棄物処理業の許可」を有する業者が行う必要があります。ただし、例外的に許可を持たない下請業者が運搬できるケースが存在します。以下の条件を満たす場合に限り、許可を持たない下請業者でも産業廃棄物の運搬が可能です。
・1回の運搬量が 1立方メートル以下 の場合。
・飛散性アスベストを含まない 特別管理産業廃棄物以外 の運搬。
・新築工事、増築工事、解体工事に該当しない建設工事における廃棄物の運搬。
・保管場所での産業廃棄物の管理について、元請会社が排出事業者としての責任を負う場合。
3.事業場敷地内に関連事業者が複数いる場合の産業廃棄物の管理方法事業場の敷地内に複数の関連事業者が存在する場合、産業廃棄物の適切な管理が求められます。その際、以下の方法で管理を行うことが可能です。
・代表事業者が 集荷場所を提供 し、各事業者の廃棄物を一か所にまとめて集積することができます。
・各事業者ごとに 個別に保管 する場合と、複数の事業者の廃棄物を まとめて管理 する場合の両方が認められています。
・産業廃棄物のマニフェスト(管理伝票)は、集荷場所を提供する代表事業者が 各事業者から依頼を受け、その事業者の名義で交付 しなければなりません。
・複数の関連事業者の産業廃棄物を同じ処理業者に委託する場合、各事業者ごとに 個別の処理委託契約書 を締結する必要があります。
4.産業廃棄物の保管数量産業廃棄物の保管にあたっては、適切な保管量の上限を遵守することが求められます。保管数量の上限は、処理施設の1日当たりの処理能力に基づき、以下の計算式で決定されます。保管上限量 = 1日当たりの処理能力 × 14この計算式により、保管できる産業廃棄物の最大数量は、処理施設が1日に処理できる量の14日分までと定められています。これは、廃棄物の適切な管理を確保し、過剰な保管による環境負荷を防ぐための措置です。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理施設技術管理者試験では、廃棄物の処理工程の定義や、建設工事に伴う産業廃棄物の運搬要件が頻出テーマとなっています。特に、許可を持たない下請業者が運搬できる条件や、事業場内での廃棄物管理の方法、マニフェストの発行責任については、詳細に理解しておくことが重要です。また、産業廃棄物の保管数量の上限に関する計算式 「1日当たりの処理能力 × 14」 も試験で問われることが多いため、確実に覚えておきましょう。
廃棄物処理法・関係法規
1.廃棄物処理の目的廃棄物処理法は、廃棄物の適切な処理を確保し、生活環境の保全と公衆衛生の向上を目的としています。具体的には、以下のような取り組みが求められます。
・廃棄物の発生を抑制し、環境への負荷を低減する。
・廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生および処分を実施する。
・生活環境を清潔に保つことにより、公衆衛生を向上させる。
この法律の目的は、単に廃棄物の処理を行うだけでなく、廃棄物の発生そのものを抑えることにも重点が置かれています。
2.産業廃棄物運搬車の表示産業廃棄物を運搬する車両には、排出事業者が自ら運搬する場合であっても、車両の外部に「産業廃棄物運搬車」という表示をすることが義務付けられています。この表示義務は、廃棄物の適正な管理と運搬状況の明確化を目的としています。
3.産業廃棄物の保管場所産業廃棄物を保管する場所には、不適切な飛散や流出を防ぐために、周囲に囲いを設けることが義務付けられています。これは、環境への影響を最小限に抑え、安全な保管を確保するための措置です。
4.事業者が自ら廃棄物を処理する際の規定事業活動によって生じた廃棄物は、排出事業者がその責任において適正に処理することが義務付けられています。具体的な規定は以下の通りです。
・廃棄物処理基準を遵守し、適切に処理を行うこと。
・事業所外で廃棄物を保管する場合、都道府県知事に届け出を行うこと。
・廃棄物が運搬されるまでの間、保管基準に従って適切に保管すること。
この規定は、排出事業者の責任を明確にし、不適切な処理による環境リスクを防ぐことを目的としています。
5.廃棄物処理を事業者が委託する際の規定事業者が廃棄物処理を外部の業者に委託する場合、適切な処理を確保するために以下の規定が設けられています。
・廃棄物処理基準を遵守した適正な処理を行うこと。
・収集運搬業者および処分業者とは、 直接契約 を締結し、書面による契約を行うこと。
・委託する業者が、廃棄物処理業の許可範囲内で業務を行っていることを確認すること。
・特別管理産業廃棄物を委託する際は、 事前に文書で廃棄物の情報を通知 すること。
・委託契約書は、契約終了後 5年間 保存すること。
これらの規定により、廃棄物の適正な処理と法令遵守が徹底され、不適切な処理による環境への悪影響が防がれます。
6.多量排出事業者の規定廃棄物処理法では、大量の廃棄物を排出する事業者に対し、特別な規制が設けられています。
・ 多量排出事業者 とは、年間に排出する廃棄物の量が 産業廃棄物1,000トン以上 または 特別管理産業廃棄物50トン以上 の事業者を指します。
・多量排出事業者は、 廃棄物の処理計画と実施状況に関する報告を都道府県知事に提出 する義務があります。
この規定は、大量の廃棄物を排出する事業者に対し、環境への影響を抑えるための適切な処理計画の策定と実行を求めるものです。
7.建設工事の排出事業者建設工事において発生する廃棄物の排出事業者は、原則として 建設工事の元請会社 です。
・建設工事で発生した廃棄物の処理責任は、 元請会社 が排出事業者として負うことになります。
・元請会社は、適正な分別・保管・収集運搬・処分を確実に実施し、廃棄物処理の適正化を図る必要があります。
8.建設工事により発生する廃棄物の排出事業者の区分建設工事における排出事業者の責任は、工事の発注形態や発生する廃棄物の種類によって異なります。
・ 建築物内に残存するロッカーなどの不要物の廃棄物 は、建設工事の発注者が排出事業者となります。
・発注者が、複数の建設業者に分離発注を行った場合、 各建設業者がそれぞれ排出事業者 となります。
・ 電気設備工事により発生したPCB廃棄物 については、工事を請け負った建設業者ではなく、 電気設備の所有者 が排出事業者に該当します。
・建設業法に基づく建設業許可を持つ発注者が、別の建設業者に発注を行った場合、 元請業者は受注した建設業者 となります。
9.建設リサイクル法に基づく解体工事業の登録解体工事を行う際、 建設業法に基づく解体工事業許可の有無にかかわらず、建設リサイクル法に基づく 解体工事業登録 が必要となります。この登録制度は、解体工事に伴う建設資材の適正なリサイクルを促進するために設けられています。
10.排出事業者と中間処理業者との委託契約排出事業者が産業廃棄物の中間処理を外部の業者に委託する際には、契約内容に以下の事項を含める必要があります。
・ 最終処分先の所在地 など、廃棄物の処理に関する具体的な情報を契約書に記載しなければなりません。
・ただし、契約書に 最終処分場の許可証の写しを添付する義務はありません。この規定により、排出事業者は最終処分先の明確な情報を把握し、不適正な処理を防ぐことが求められています。
11.マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付産業廃棄物の処理において、適正な処理を確認するために マニフェスト制度 が設けられています。マニフェストの交付に関する主な規定は以下の通りです。
・ 中間処理業者は、正確な中間処理の終了年月日を記載 しなければなりません。
・ 「専ら物」(古紙・くず鉄・空きびん類など)に該当する廃棄物は、マニフェスト交付の義務はありません。
・マニフェストの数量欄には、次の情報が記載されます。
排出事業者による 「排出数量」
収集運搬業者による 「運搬量」
処分業者による 「受入量」
・収集運搬業者が産業廃棄物を市町村の清掃工場へ運搬し、そこで処理する場合、 マニフェストの交付が必要 です。
これらの規定により、廃棄物の処理状況が適切に把握され、不適正な処理が行われることを防ぐことができます。
ワンポイント解説 :
廃棄物処理法は、廃棄物の適正な処理と環境保全を目的とし、排出事業者や処理業者の責務を明確に規定しています。特に 排出事業者責任 は重要な概念であり、事業者は廃棄物の処理基準を遵守し、適切な管理を行う義務があります。
また、 産業廃棄物運搬車の表示義務 や 保管場所の囲い設置 など、安全かつ適正な管理のための規定も設けられています。事業者が自ら処理する場合だけでなく、処理を委託する際にも、書面契約や許可業者への委託が義務付けられており、特に 特別管理産業廃棄物 に関しては事前の情報提供が必要です。
さらに、多量排出事業者(産業廃棄物1,000トン以上、特別管理産業廃棄物50トン以上)は、処理計画と実施状況を都道府県知事へ報告する義務があり、大規模な事業者ほど厳格な管理が求められます。
建設工事では 元請業者が排出事業者 となるのが基本ですが、発注形態によっては異なる事業者が排出事業者となる場合があります。特に、 電気設備工事に伴うPCB廃棄物は設備所有者が排出事業者となる ことは試験でも重要なポイントです。
廃棄物の適正処理を証明する マニフェスト制度 についても、交付義務のあるケースとないケースを整理しておく必要があります。例えば、専ら物(古紙・くず鉄・空きびん類)にはマニフェストが不要ですが、市町村の清掃工場で処理する場合には交付が必要です。
試験ではこうした細かい規定が問われるため、各制度の内容を正確に理解しておきましょう。
廃棄物処理施設技術管理者試験の科目ごとの勉強法
「基礎・管理過程」の勉強法
「基礎・管理過程」は、廃棄物処理施設技術管理者試験の中でも基礎的な知識を問う重要な科目です。
この科目では、廃棄物の定義や分類から、関連法規、処理施設の概要、安全管理に至るまで、広範囲にわたる内容が出題されます。ここでは、試験対策として具体的な勉強法を解説します。
出題内容の分析
「基礎・管理過程」の出題内容を以下のように分類できます。
1.廃棄物処理の基礎
・廃棄物の定義と分類(一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物)
・特別管理産業廃棄物の特徴や取り扱い方法
2.廃棄物処理法規
・廃棄物処理法を中心とした法令(環境基本法やリサイクル法を含む)
・処理基準、運搬基準、保管基準など具体的な規定
3.廃棄物処理施設の概要
・焼却施設、埋立処分場、中間処理施設などの種類や役割
・処理施設の基本構造や機能
4.環境問題の基礎
・廃棄物処理と環境保全の関係
・公害防止や環境影響評価の基本概念
5.安全管理と衛生管理
・廃棄物処理現場での安全対策
・作業員の健康管理や労働安全衛生法の適用
これらは試験においてほぼ確実に出題されるため、各テーマごとに対策を進めることが必要です。
参考書で学ぶ試験の基本攻略
1.体系的に学べる参考書を選ぶ
・廃棄物処理施設技術管理者試験の過去問題や関連法令が網羅された公式参考書を選びましょう。
・廃棄物の分類や処理施設の役割を図解で解説しているものは特におすすめです。
2.基礎知識を段階的に学ぶ
・まずは「廃棄物の定義と分類」「廃棄物処理法の基本」を重点的に学習し、基礎を固めます。
・次に、施設の構造や環境問題、安全管理に進むことで、知識を体系的に身に付けることができます。
3.法令の背景を理解する
・法律や基準がどのような意図で制定されているのかを理解することで、単なる暗記ではなく応用力が身に付きます。
試験対策:問題集で仕上げる応用力
1.過去問に取り組む
・過去に出題された問題を解くことで、試験の傾向や重要なテーマを把握します。
・特に法令に関する問題は、選択肢の違いを正確に理解する練習を繰り返しましょう。
2.テーマ別問題集を活用する
・各分野(廃棄物処理法規、安全管理、施設概要など)に特化した問題集を使用し、弱点を補強します。
3.模擬試験形式で実践力を養う
・本番と同じ形式の模擬試験を解き、時間配分や回答精度を確認します。
暗記に特化した試験の攻略ポイント
・廃棄物の分類(一般廃棄物、産業廃棄物、特別管理産業廃棄物)とその具体例
・廃棄物処理法における処理基準、運搬基準、保管基準の内容
・各種処理施設の種類と役割(焼却施設、中間処理施設、埋立処分場など)
・廃棄物処理と環境保全に関する基本概念(公害防止、環境影響評価)
・労働安全衛生法に基づく安全対策や作業員の健康管理に関する規定
暗記だけではなく、それらを実際にどう運用するかを考えながら学習することが重要です。
合格への第一歩!試験の最優先対策
1.廃棄物の定義と分類
・試験で頻出かつ基礎的なテーマであるため、最初に取り組むべきです。
2.廃棄物処理法の基本
・この法律が他の関連法規の土台となるため、全体像を把握することが優先されます。
3.処理施設の種類と概要
・実務に直結する知識であるため、初期段階で理解しておくと、他の分野の学習にも役立ちます。
時間がない中で進める試験対策の秘訣
1.過去問を優先する
・限られた時間で効率的に学ぶため、過去問に直接取り組み、出題傾向を把握します。
2.重要ポイントに絞った学習
・「廃棄物処理法の基本」「処理施設の概要」「安全管理」の3つに集中することで、効率よく得点力を高められます。
3.スキマ時間の活用
・通勤時間や休憩時間を利用して、フラッシュカードや音声教材で知識を確認します。
4.図表を活用して覚える
・図解や表で整理された資料を使うと、短時間で効率的に知識を吸収できます。
「基礎・管理過程」は、廃棄物処理施設技術管理者試験の合格に向けた基礎知識を問う重要な科目です。法令や施設の概要など暗記が多く大変に思うかもしれませんが、体系的な学習と重点的な復習を繰り返すことで確実に得点につながります。計画的に勉強を進め、試験本番で自信を持って解答できるよう準備を整えましょう。
「管理過程」の勉強法
「管理過程」は、廃棄物処理施設技術管理者試験の中核を成す科目です。この科目では、廃棄物処理施設の運営や管理に必要な知識を幅広く問われます。設計基準から運転管理、施設保守、環境管理まで、実務に直結するテーマが多いため、正確な理解と実践的な知識の習得が重要です。以下に、「管理過程」の勉強法を具体的に解説します。
出題内容の分析
「管理過程」の出題内容は以下の分野に分けられます。
1.廃棄物処理施設の設計と運転管理
・各種施設の設計基準(処理能力、環境負荷低減の視点など)
・処理プロセスの運転管理とトラブル対応
2.廃棄物の処理技術
・焼却、破砕、分別、堆肥化などの処理技術
・処理後の残渣や再生資源の取り扱い方法
3.廃棄物処理施設の保守点検
・設備の点検項目と実施方法
・異常時の対応や故障予防
4.廃棄物処理に関する実務
・適正な運搬・保管方法
・廃棄物処理計画の立案と実行
5.環境管理とリスク管理
・廃棄物処理が環境に与える影響とその対策
・リスクアセスメントや事故防止対策
6.法令順守と監査
・廃棄物処理に関わる法令の実務的運用
・行政監査や施設の適合性確認
このように「管理過程」では、技術面だけでなく、法律、環境、リスク管理といった幅広い分野が出題されます。
試験の基礎を学ぶ参考書活用法
1.基本書で全体像を把握する
・廃棄物処理施設技術管理者試験向けの公式参考書を使用し、試験範囲を網羅的に学習しましょう。
2.施設設計や運転管理の基礎を理解する
・特に焼却施設や埋立処分場の設計基準や運転管理は、試験でも頻出のため重点的に勉強します。
3.処理技術の仕組みを図解で理解
・処理技術(焼却、破砕、堆肥化など)のプロセスを、図やフローチャートを用いて視覚的に整理すると効率的です。
4.実務に関連する法令を確認
・法令の内容を理解するだけでなく、現場での適用事例を想定して学習すると、より実践的な知識が得られます。
問題集で実践力を磨く試験対策法
1.分野別の問題集を活用
・出題範囲ごとに分かれた問題集を使用し、特に苦手な分野を重点的に復習します。
2.過去問で傾向を把握する
・過去問を解くことで、試験の出題傾向や重要テーマを理解できます。
3.計算問題の練習
・設計基準や処理能力の計算問題は頻出するため、正確かつ迅速に解けるように練習します。
4.模擬試験で実践力を強化
・本番形式の模擬試験を解き、時間配分や解答スピードを確認しましょう。
試験で覚えておきたい重要事項のまとめ
・施設設計基準:各種廃棄物処理施設(焼却施設、埋立処分場など)の基本構造や処理能力の基準
・処理技術の具体例:焼却、破砕、分別、堆肥化といった処理方法の特徴と適用範囲
・保守点検の項目:設備の点検方法や異常時の対応手順
・環境とリスク管理の基本概念:リスクアセスメントの手順と環境影響評価の考え方
・法令順守に必要な規定:廃棄物処理法に基づく適正処理、保管基準、運搬基準など
試験勉強を始める前に押さえるべき事項
1.廃棄物処理施設の設計基準と概要
・施設設計基準は頻出かつ基本的なテーマなので、最初に取り組むことで他の分野の理解が深まります。
2.処理技術の基礎
・焼却や分別などの基礎的な処理技術を早めに習得すると、関連する問題にも対応しやすくなります。
3.法令順守の基本
・廃棄物処理法や関連法規の基礎を押さえておくと、環境管理やリスク管理の学習がスムーズに進みます。
忙しい人向けの試験短時間勉強法
1.重点分野に絞る
・出題頻度が高い「施設設計基準」「処理技術」「法令順守」に集中して学習します。
2.過去問を繰り返す
・過去問を繰り返し解き、重要なポイントを効率よく暗記します。
3.図解で理解を深める
・処理プロセスや施設の構造は、図表を活用して視覚的に覚えると効率的です。
4.音声教材でスキマ時間を活用
・通勤時間や休憩中に音声教材を活用し、法令や処理技術の概要を確認します。
「管理過程」は、廃棄物処理施設技術管理者として実務で必要となる知識が問われる重要な科目です。計画的に学習を進めることで、実践的な知識と応用力を身に付け、試験合格を確実にすることができます。
廃棄物処理施設技術管理者とは
廃棄物処理施設技術管理者とは、廃棄物処理法で規定する学歴・経験等の要件を備え、一般廃棄物処理施設または産業廃棄物処理施設における廃棄物の処理及び清掃、維持管理業務を行う者に与えられる資格です。
厚生省生活衛生局水道環境部環境整備課長通知において、「技術管理者等の資質の向上を図ることは、廃棄物の適正処理を推進するために重要であり、かかる観点から、廃棄物処理施設及び事業場の類型ごとに必要な専門的知識及び技能に関する講習等を修了することが望ましいものであること。」と示されています。
廃棄物処理施設技術管理者講習はここで望まれている技術者を養成するための講習です。各受講内容を理解することは、試験対策としてだけでなく、資格獲得後に業務を遂行する上でも大きな力となります。
資格を得るには
廃棄物処理施設技術管理者の資格を得るには、廃棄物処理施設技術管理者講習会を受講して、受講後の修了試験(廃棄物処理施設技術管理者試験)に合格する必要があります。
廃棄物処理施設技術管理者講習
基礎・管理過程 | 管理過程 | |
受験資格 | 受講開催月時点で20歳以上の者 | 学歴に応じた実務経験が必要 |
講習期間 | 8日~10日(受講コースによる) | 4日 |
資格認定 受講コース |
1. ごみ処理施設 2. し尿・汚泥再生処理施設 3. 産業廃棄物中間処理施設 4. 最終処分場 5. 産業廃棄物焼却施設 6. 破砕・リサイクル施設 7. 有機性廃棄物資源化施設 |
|
試験内容 | 40問(マークシート方式) | 20問(マークシート方式) |
合格基準 | 満点の80%以上の得点 |
廃棄物処理施設技術管理者講習は、廃棄物処理施設技術管理者を養成するための講習です。各受講内容を理解することは、試験対策としてだけでなく、資格獲得後に業務を遂行する上でも大きな力となります。
廃棄物処理施設技術管理者講習には「基礎・管理課程コース」と「管理課程コース」の2種類があり、実務経験が不足している方は「基礎・管理課程コース」を受講することになります。また、「管理課程コース」の受講資格を持っている方も、廃棄物処理技術を体系的に理解するために、「基礎・管理課程コース」を受講することも可能です。
廃棄物処理施設技術管理者講習の日数は、破砕・リサイクル施設コースと有機性廃棄物資源化施設コースで8日間43時間、他の5つのコースの場合は10日間55時間です。
受講コース
廃棄物処理施設技術管理者講習には、以下の7つのコースがあります。
- ごみ処理施設コース
- 産業廃棄物焼却施設コース
- し尿・汚泥再生処理施設コース
- 最終処分場コース
- 破砕・リサイクル施設コース
- 産業廃棄物中間処理施設コース
- 有機性廃棄物資源化施設コース
コースごとの講習会を終了し、修了試験に合格すれば、その施設に応じた廃棄物処理施設技術管理者の資格が得られ、施設管理技術士として施設の維持管理業務に当たることができます。
内容
基礎・管理コースを受講したときには、どのコースも、➀廃棄物概論、②廃棄物処理施設の構造と維持管理、③安全と安全衛生管理、④測定分析の実際、について講義を受けます。
管理課程では、①廃棄物処理法・関係法規、②管理監督の理論と実際、③廃棄物処理技術特論、④施設運営管理、⑤施設設備計画・実際、⑥処理機能維持・評価、⑦能力認定試験、についての講義を受けます。
講習会の形式
講習会の形式は、基礎・管理課程と管理課程があり、管理課程でどのコースを選ぶかで、受講日、受講日数、受講料が異なります。
受講資格
基礎・管理課程を受講する場合の受講資格は、20歳以上であれば誰でも受講が可能です。
管理課程だけで廃棄物処理施設技術管理者試験を受けるときは、学歴に応じた実務の経験年数が決まっていて、実務経歴書で経験年数が確認できるようにして受講を申し込めば、受講ができます。
日程・申し込み方法
廃棄物処理施設技術管理者講習は、各コースごとに年に数回実施されています。
受講料と講習場所2> 受講料
廃棄物処理施設技術管理者講習の受講料は、コースによって異なります。
下記の5コースの場合は、121,000円(税込)です。
- ごみ処理施設コース
- し尿・汚泥再生処理施設コース
- 産業廃棄物中間処理施設コース
- 産業廃棄物焼却施設コース
- 最終処分場コース
下記の2コースの場合は、103,400円(税込)です。
- 破砕・リサイクル施設コース
- 有機性廃棄物資源化施設コース
講習場所
北海道・宮城・神奈川・愛知・大阪・広島・福岡
廃棄物処理施設技術管理者試験
廃棄物処理法によって、一般廃棄物処理施設や産業廃棄物処理施設には、廃棄物を技術的に維持管理する廃棄物処理施設技術管理者が置かれる必要があります。この管理者の資格を与える試験が、廃棄物処理施設技術管理者講習の終了後に行われる試験、廃棄物処理施設技術管理者試験です。試験に合格した人は、廃棄物処理施設技術管理者の有資格者として、管理主任者となります。
廃棄物処理施設技術管理者講習がすべて終了した後に、能力認定試験(廃棄物処理施設技術管理者試験)が行われ、40問の問題のうち、80%以上の得点が取れれば合格となります。万一、不合格でも、6か月以内に再試験を2回まで受けることができます。
各課程を修了することで、一般財団法人 日本環境衛生センターから「(各廃棄物処理施設)技術管理士」の認定証が交付されます。
(例)破砕・リサイクル施設試験(課程)を修了→破砕リサイクル技術管理士
合格基準
廃棄物処理施設技術管理者試験は、満点の80%以上の得点で合格となります。
不合格だった場合は、6か月以内に再試験を2回まで受けることができます。
合格率・難易度
廃棄物処理施設技術管理者試験の合格率は公開されていません。90%以上の人が合格しているようです。
廃棄物処理施設技術管理者試験に落ちる人とは
廃棄物処理施設技術管理者試験の勉強方法は、講義をしっかり聴くことです。テキストが講習会数日前に配布されますが、ざっと見程度で詳しく見る必要はありません。廃棄物処理施設技術管理者講習のテキストや問題集は、かなりのページ数があり、また、内容も難しいことが書いてあるため、一夜漬け的にテキストを読んでも、頭に入ることはないでしょう。
講義では、講師の方が重要なポイント、覚えるべきところや語句などを指摘してくれますので、それらはテキストにマークを入れるなり、ノートに記録などして覚えるようにします。講師の方が指摘することのいくつかは、ほぼ終了試験に出ると考えて良いでしょう。
講習は数日行われるので、その日にやった事を、マークやノートへの記述をもとに整理し、覚えるようにします。
廃棄物処理施設技術管理者講習会は、長時間の講義で、なおかつ、テキストの厚さも分厚いです。マークした箇所が徐々に増えて見返しても、重要ポイントが多過ぎることになり、何を忘れないようにすべきか分からなくなるかもしれません。マークを入れると同時に、ノートに覚えることを簡単に書き止め、1日の講義が終了した時や、休憩時などに重要点を整理するようにし、覚えるべきことをはっきりさせるようにしておきましょう。
講義を受けるに当たって注意することは、講義時間が長いと言って居眠りをしないことです。うっかり居眠りをしたときに、覚えるべきポイントを聞き逃してしまい、そこが問題となって出ても対応できず、不合格となる可能性は何としても避けたいものです。
講習会形式で講義の後で修了試験を行う資格は、数多くあります。そのような資格は、落ちる人が少ないのが一般的です。講師の方から、「真面目に話を聞いていれば落ちることはない」と言われることもあります。
それでも落ちる人がいる理由は、講師の指摘ポイントを聞き逃したためで、その中で多いのが、居眠りです。就職後に、2日間の座学を経験することはまれで、うっかり睡魔に襲われる場合もあります。そこをどう乗り切るかで、資格を得るかどうかが決まってしまいます。
テキストは購入すべき?
廃棄物処理施設技術管理者試験は、講習を真剣聞くだけで十分合格できます。あえて市販のテキストを購入する必要はありません。
市販されているテキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。

試験に合格するためのポイント
試験に合格するためのポイントは以下の通りです。
- 講師の説明を真剣に聞き、ポイントをメモする
- 講習中に居眠りしない
- マークシートの記入ミスに注意
当たり前のことばかりですが、合格するためには必要なことです。合格率が高い試験ですが、手を抜かず真剣に取り組みましょう。