昇降機等検査員とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!

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昇降機等検査員とは、昇降機の定期検査を行う昇降機等検査員を認定する国家資格です。一般財団法人日本建築設備・昇降機センターが実施している昇降機等検査員講習を受講し、修了試験(修了考査)に合格することで、昇降機等検査員になれます。

エスカレータやエレベータなどの昇降機は、現代の住環境、商業設備などあらゆる場所で欠かせないものです。昇降機には、コースターや観覧車などの遊戯施設も含まれます。

昇降機は、不慮の事故が起きると大災害にもなりかねず、安全確保のために、定期的に検査を行うことが必要です。昇降機の定期検査は、建築基準法(第12条第3項及び同施行規則第4条の20)で定められています。昇降機の検査は、1級建築士・2級建築士でも可能です。

  1. 昇降機等検査員試験 昇降機等検査員試験の過去問と重要項目 01
  2. 【No.1】定期検査報告の範囲について
  3. 【No.2】定期検査報告の対象時期について
  4. 【No.3】フォークリフト使用時の荷物用エレベーター
  5. 【No.4】人荷共用エレベーターと荷物用エレベーターの相違点
  6. 【No.5】かごの戸閉力と安全性について
  7. 【No.6】ロープ式エレベーターの速度要件と安全装置
  8. 【No.7】建築計画と構造計算の要点
  9. 【No.8】建築設備と防火区画の要点
  10. 【No.9】機械工学における軸設計と応力管理
  11. 【No.10】安全率の計算と昇降機等検査員試験
  12. 【No.11】三相交流回路の結線と電流の関係
  13. 【No.12】電線の抵抗計算とその重要性
  14. 【No.13】非常停止時の減速度と安全基準
  15. 【No.14】エレベーターの群管理運転と交通需要
  16. 【No.15】エレベーターの地震対策と釣合おもりの安全性
  17. 【No.16】エスカレーターの速度設定と基準
  18. 【No.17】エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間
  19. 【No.18】昇降機の定期検査における油入緩衝器の評価
  20. 【No.19】非常用エレベーターの二次消防運転の速度検査
  21. 【No.20】油圧エレベーターのプランジャーリミットスイッチの作動順序
  22. 【No.21】エスカレーターの定期検査と安全基準
  23. 【No.22】遊戯施設の側壁設置基準
  24. 【No.23】遊戯施設の油圧装置における安全弁の設置
  25. 【No.24】遊戯施設の追突防止装置の設置
  26. 【No.25】定期検査の受検義務と昇降機等検査員の役割
  27. 【No.26】Vベルト伝動装置の検査方法
  28. 【No.27】コースターの定期検査における摩耗基準の判断
  29. 【No.28】遊戯施設の定期検査における判断基準
  30. 【No.29】「昇降機の適切な維持管理に関する指針」について
  31. 【No.30】遊戯施設の維持保全計画書の作成手引きについて
  32. 昇降機等検査員試験 昇降機等検査員試験の過去問と重要項目 02
  33. 【No.1】建築基準法と昇降機の確認申請の要件
  34. 【No.2】昇降機等検査員の資格者証返納義務
  35. 【No.3】段差解消機の法定積載荷重と定員計算
  36. 【No.4】昇降機の型式適合認定と安全性の検証
  37. 【No.5】エレベーターの非常止め装置と安全基準
  38. 【No.6】エレベーターの制動装置と緩衝器の適用基準
  39. 【No.7】エレベーターの輸送方式と建築計画
  40. 【No.8】建築設備と適切な環境基準
  41. 【No.9】機械工学の基礎と座屈の理解
  42. 【No.10】ねじり応力と動力伝達の計算
  43. 【No.11】RL回路の時定数と電流減衰
  44. 【No.12】電気設備の基本単位と昇降機の駆動方式
  45. 【No.13】昇降機の耐震基準と安全設計
  46. 【No.14】エスカレーターの耐震措置と昇降機の安全対策
  47. 【No.15】VVVF制御と昇降機の安全技術
  48. 【No.16】エスカレーターと動く歩道の安全基準
  49. 【No.17】昇降機の定期検査における指摘事項と判断基準
  50. 【No.18】ロープ式エレベーターの定期検査と適切な点検手法
  51. 【No.19】昇降機の定期検査における適正な評価
  52. 【No.20】油圧エレベーターの定期検査と安全基準
  53. 【No.21】エスカレーターの定期検査と安全基準
  54. 【No.22】遊戯施設の法規制と構造基準
  55. 【No.23】遊戯施設の構造と安全対策
  56. 【No.24】遊戯施設の安全基準と非常時対応
  57. 【No.25】遊戯施設の定期検査と安全基準
  58. 【No.26】急流すべり施設の検査と安全管理
  59. 【No.27】コースターの安全点検と異常検知
  60. 【No.28】コースターの巻上用チェーンの管理基準
  61. 【No.29】遊戯施設の維持管理と運行管理の適正化
  62. 【No.30】「昇降機の適切な維持管理に関する指針」の理解
  63. 昇降機等検査員試験の科目ごとの勉強法
  64. 「昇降機に関する基礎知識」の勉強法
  65. 「検査方法と検査基準」の勉強法
  66. 「昇降機の保守管理」の勉強法
  67. 「法令と基準」の勉強法
  68. 「構造および材料の知識」の勉強法
  69. 「労働災害防止」の勉強法
  70. 「その他の関連知識」の勉強法
  71. 昇降機等検査員とは
    1. 主な就職先
    2. 年収
    3. 転職
  72. 昇降機等検査員講習 その1
    1. 受講資格
  73. 昇降機等検査員講習 その2
    1. 日程
    2. 試験地
    3. 受講料
    4. 講習内容
  74. 昇降機等検査員試験(修了考査)
    1. 出題形式
    2. 試験時間
    3. 合格基準
    4. 合格率・難易度
  75. 昇降機等検査員試験(修了考査)では講習テキストを使用できる
    1. 講義を繰り返し視聴
    2. 過去問を繰り返し解く
    3. 時間配分に注意が必要
    4. テキストは購入すべき?

昇降機等検査員試験 昇降機等検査員試験の過去問と重要項目 01

【No.1】定期検査報告の範囲について

建築基準法令に関する次の記述のうち、最も不適当なものはどれか。

1.国土交通大臣は、昇降機の事故原因の解明や技術基準の検証のため、昇降機を製造した工場に職員を派遣し、調査をさせることができる。
→正しい。
国土交通大臣は、必要に応じて製造現場を調査し、事故原因究明や技術基準見直しに活用する権限を有しています。

2.定期検査報告をしなければならない昇降機として、建築基準法施行令では、特定建築物及び一定規模以上の事務所等に設置されている昇降機と定めている。
→誤り。
定期検査報告の対象となる昇降機は必ずしも「特定建築物や一定規模以上の事務所」だけには限りません。多様な用途の建築物に設置された昇降機も報告対象となります。

3.特定行政庁が指定する昇降機の所有者(所有者と管理者が異なる場合は管理者)は、定期に一級建築士もしくは二級建築士、または昇降機等検査員に検査をさせ、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。
→正しい。
建築基準法令により、一定の資格者による検査と報告義務が規定されています。

4.建築物の保有水平耐力のチェックは、建築物が有する地震に対する終局的耐力(建築物の崩壊可能性)を確かめるためのものである。
→正しい。
保有水平耐力は、地震力に対して建築物が最終的にどこまで耐えられるかを判断する指標です。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「定期検査報告をすべき昇降機は、特定建築物や一定規模以上の事務所等に限る」とする記述は、建築基準法施行令の実際の規定と合致しません。
定期報告の必要がある昇降機は、それ以外の施設に設置されている場合でも対象となり得ます。ほかの選択肢1、3、4は法令の趣旨や規定内容を踏まえて「正しい」と判断できます。
昇降機等検査員試験では、昇降機の設置・維持管理に関わる法令理解が極めて重要です。特に定期検査報告の対象範囲は広く、適切な検査と報告を怠ると、利用者の安全や法的責任に大きく影響する点を把握する必要があります。

ワンポイント解説 :定期検査報告の範囲について

昇降機等検査員試験では、建築基準法令上の定期検査報告の対象となる昇降機の範囲を正確に把握することが重要です。
今回の問題で「最も不適当」とされた記述(選択肢2)は、定期検査報告が必要な昇降機を「特定建築物や一定規模以上の事務所等」に限っている点が誤りでした。
実際には、用途や規模に関わらず幅広い建築物に設置された昇降機が報告対象に含まれる場合があります。
法令では、昇降機の種類や設置状況など多様な観点から定期検査の要否を判断する仕組みが整備されているため、「特定建築物や一定規模以上の事務所等」に限定されるわけではありません。
昇降機等検査員は、エレベーターやリフトなどの昇降機に対して定期的な検査を実施し、安全性や法令遵守を確保する役割を担います。
特に、検査報告の対象範囲を誤解すると、危険な設備が検査を受けずに放置される可能性があるため、法令の正確な理解が欠かせません。
こうした定期検査制度の趣旨を踏まえ、多様な建物や昇降機の設置状況に応じて適切な報告と検査が行われるよう、日頃から関連制度をしっかりと学んでおくことが大切です。

【No.2】定期検査報告の対象時期について

定期検査報告制度に関する次の記述のうち、最も適当なものはどれか。

1.昇降機の定期検査報告で、所有者と管理者が異なる場合は、所有者が報告しなければならない。
→不適当。
所有者と管理者が異なる場合、実際に建物や昇降機の維持管理を行う管理者が報告の義務を負うと規定されています。

2.定期検査を複数の検査者により行った場合、代表の検査者の氏名を記載すれば、定期検査報告の全ての書類に、その他の検査者の氏名を記載する必要はない。
→不適当。
複数の検査者が関与する場合、それぞれの氏名・資格を適切に記載する必要があります。

3.コースター及び観覧車は、定期報告を要する安全上、防火上又は衛生上特に重要な工作物として定められていない。
→不適当。
コースターや観覧車などの遊戯施設は、安全上特に重要な工作物とされ、定期報告の対象に含まれる場合があります。

4.遊戯施設の定期検査報告すべき時期は、検査済証の交付を受けた直後及び国土交通大臣が検査項目ごとに別途定める時期を除き、おおむね6月から1年の間隔で特定行政庁が定める時期である。
→適当。
建築基準法令のもとで、遊戯施設はおおむね6か月から1年の間隔を基準として、特定行政庁が定期検査報告の時期を定めることが認められています。

正解 : 4

コメント :

この問題における正解は4となります。遊戯施設の定期検査報告は、検査済証の交付を受けた直後や国土交通大臣が別途定める場合を除き、おおむね6か月から1年の間隔で特定行政庁が指定する時期に行うと規定されています。
一方、選択肢1は所有者と管理者が異なる場合の報告義務を誤っており、選択肢2は複数の検査者が関わる場合の氏名記載に関する理解が誤っています。選択肢3も、コースターや観覧車を定期報告の対象外とする内容は誤りです。
昇降機等検査員試験では、建築基準法施行令や特定行政庁が定める検査の時期・対象などを正確に把握しておく必要があります。
報告義務者や記載事項、遊戯施設を含むさまざまな工作物の定期検査制度を理解することが、昇降機等検査員としての実務にも直結する重要なポイントとなります。

ワンポイント解説 :定期検査報告の対象時期について

昇降機等検査員試験では、定期検査報告制度に関する理解が欠かせません。
今回の問題は「遊戯施設の定期検査報告すべき時期」に関する選択肢が正解となりました。
具体的には、検査済証の交付直後と国土交通大臣が別途定める時期を除き、おおむね6か月から1年の範囲で特定行政庁が定める時期に報告を行う点が適切です。
一方、所有者と管理者の義務、複数検査者の氏名記載、コースターや観覧車の定期報告対象外という記述は誤りとされます。
昇降機等検査員は、こうした法令上の報告時期や手続きの詳細を正確に把握し、使用者の安全を守る立場にあります。
特に、遊戯施設はエレベーター等とは異なる危険要素を含む場合があるため、定期的かつ適切な検査と報告が求められます。
昇降機等検査員試験では、法令解釈だけでなく、点検・管理の実務能力を評価されるため、条文の適用範囲や報告方法を総合的に理解しておくことが重要です。
こうした制度を正しく運用することは、利用者の安全性と設備の信頼性を高めるうえで不可欠な要素となります。

【No.3】フォークリフト使用時の荷物用エレベーター

フォークリフトを使用する荷物用エレベーターに関する記述の〔 〕に入る数値の組み合わせで、最も適当なものはどれか。

1.〔ア〕1.5/〔イ〕1,500/〔ウ〕1.25/〔エ〕75
2.〔ア〕1.5/〔イ〕2,500/〔ウ〕1.5/〔エ〕75
3.〔ア〕2.0/〔イ〕1,500/〔ウ〕1.25/〔エ〕90
4.〔ア〕2.0/〔イ〕2,500/〔ウ〕1.5/〔エ〕90

解答の検証
〔ア〕は荷重算定時の係数、〔イ〕は床面積1㎡当たりの荷重、〔ウ〕は保持装置が耐えなければならない荷重係数、〔エ〕は床合せ補正装置を設けた場合の許容変動量にあたります。
これらの数値は建築基準法や関連告示に基づき定められており、フォークリフトによる積込み時にかごへかかる荷重をどのように評価するかがポイントとなります。
選択肢2の〔ア〕1.5、〔イ〕2,500N/㎡、〔ウ〕1.5倍、〔エ〕75㎜が最も適切な組み合わせと判断されます。

正解 : 2

コメント :

本問題はフォークリフト対応の荷物用エレベーターにおける荷重算定や保持装置の安全係数など、複数の数値基準を同時に理解しているかを問う典型的な出題です。
かごにフォークリフトが乗り込む場合、通常の昇降機よりも大きな負荷がかかるため、積載荷重の評価係数(〔ア〕)や床面積当たりの負荷(〔イ〕)、かご位置を保持する装置の耐力(〔ウ〕)、床合せ補正時の許容変動(〔エ〕)が厳密に規定されています。
昇降機等検査員試験では、法令で定められた係数や運用方法を正しく理解し、実務での検査に生かす能力が求められます。
特に、フォークリフト使用時には大きな衝撃荷重が加わるため、設計段階から安全性の確保が不可欠です。
こうした知識を総合的に活用し、使用者の安全を守ることが昇降機等検査員の重要な使命といえます。

ワンポイント解説 :フォークリフト使用時の荷物用エレベーター

昇降機等検査員試験では、フォークリフトを使用する荷物用エレベーターにおける安全基準が重要視されます。今回の問題は〔ア〕1.5、〔イ〕2,500、〔ウ〕1.5、〔エ〕75という数値を組み合わせた選択肢が正解です。
これは、積載荷重算定やかご位置の保持装置の耐力、床合せ補正装置を設けた場合の許容変動量などを、法令に適合させるために定めたものです。
フォークリフトがエレベーターに乗り込む際は大きな荷重や衝撃が加わり、通常の荷物用エレベーターよりも厳格な設計・検査基準が求められます。
昇降機等検査員は、こうした基準値を正しく理解し、定期検査や報告制度で適切に運用することが不可欠です。誤った算定や保持装置の耐力不足は、重大な事故につながる可能性があります。
昇降機等検査員試験では、フォークリフト対応の荷物用エレベーターに関する法令や技術基準を把握すると同時に、実際の検査工程で数値要件を的確に適用できる知識が問われます。
安全性と効率性を両立する設計・検査を実施し、利用者が安心して設備を使用できるよう努めることが、検査員としての責務といえます。

【No.4】人荷共用エレベーターと荷物用エレベーターの相違点

昇降機に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.人荷共用エレベーターは、人と荷物の輸送を目的とするものであり、法規上の取扱いは荷物用エレベーターと全て同じである。
→不適当。
人荷共用エレベーターは、荷物用エレベーターと完全に同一の扱いがされるわけではなく、乗用の機能も含むため、法的要件が異なる部分があります。

2.寝台用エレベーターは、寝台やストレッチャー等に乗せた患者の輸送を主目的とするものであり、かごの積載荷重は乗用エレベーターより緩和されている。
→適切。
寝台用エレベーターは患者搬送に特化しているため、一般的な乗用エレベーターとは設計要件が異なりますが、積載荷重の考え方に一定の緩和要素が含まれます。

3.小荷物専用昇降機の定格積載量には法規上の制限は設けられていないが、500㎏を限度として考えられている。
→適切。
法律上、明確な定格積載量の上限は定められていませんが、実務上の目安として500㎏程度を限度とみなすケースが一般的です。

4.小荷物専用昇降機は、物を運搬するための昇降機として定義され、エレベーターとはかごの水平投影面積及び天井の高さにより区分されている。
→適切。
「小荷物専用昇降機」は、かごの寸法要件によって人が乗れない構造とされていることから、エレベーターとは別区分として規定されています。

正解 : 1

コメント :

「人荷共用エレベーターは法規上の取扱いが荷物用エレベーターと全て同じ」とする1の記述は不適当です。
人荷共用エレベーターは荷物輸送に加え、乗客の安全を確保するための基準が加わる場合があるため、荷物用エレベーターとは完全に同一視されません。
一方、寝台用エレベーターや小荷物専用昇降機などは、それぞれ建築基準法の枠内で用途や構造要件が細かく定められています。
昇降機等検査員試験では、こうしたエレベーターの種別や性能要件を正確に理解し、検査や報告時に適切な基準を適用できることが求められます。
特に人荷共用エレベーターは、荷物用とは異なる安全装置や構造上の条件が設定される可能性があるため、混同しないよう注意が必要です。

ワンポイント解説 :人荷共用エレベーターと荷物用エレベーターの相違点

昇降機等検査員試験では、昇降機の種類やそれぞれの法的扱いを正確に区別できることが求められます。今回の問題では、「人荷共用エレベーターは荷物用エレベーターとすべて同じ取扱いを受ける」という記述が不適当でした。
人荷共用エレベーターは、荷物輸送機能だけでなく、人が安全に利用するための構造や保安装置が義務付けられる点で、荷物用エレベーターとは異なる要件が適用される場合があります。
また、寝台用エレベーターや小荷物専用昇降機なども、それぞれ建築基準法や関連告示によって定められた基準を満たす必要があります。特に、小荷物専用昇降機は一定の寸法要件や積載量の取り扱いが細かく規定されており、人が乗れない設計であることが大きな特徴です。
昇降機等検査員は、それぞれのエレベーター種別に合った検査や報告を行い、利用者の安全を確保すると同時に、法令順守の観点から適正な管理を徹底することが求められます。

【No.5】かごの戸閉力と安全性について

エレベーターに関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.かごの天井救出口のふたは、かご内から開くことのできない構造としなければならない。
→適当。
緊急時の外部からの救助を想定し、かご内からは開けられない仕様が基本です。

2.昇降路の出入口の床先とかごの床先との水平距離は、4cm以下としなければならない。
→適当。
乗降時に大きな隙間があると転落や物品の落下リスクが高まるため、法令上4cm以内と定められています。

3.昇降路の壁に使用するガラスは、網入りガラス又はこれと同等以上の飛散防止性能を有するものとしなければならない。
→適当。
万一の破損時に破片が飛散しないよう、安全ガラスの使用が求められています。

4.自動的に閉鎖する構造の引き戸であるかごの出入口の戸は、出入口の1/3が閉じられるまでの間を除き、150N以下の力で閉じるものとしなければならない。
→不適当。
建築基準法令では、特定の戸閉力の設定や戸が閉まる際の荷重上限について別の規定が定められており、この記述は法令の要件と異なる可能性が高いです。

正解 : 4

コメント :

選択肢4が「最も不適当なもの」に該当します。
自動的に閉まる引き戸の戸閉力に関する基準は、建築基準法令で細かく定められていますが、記述の内容は実際の規定と一致しません。
他の選択肢1(天井救出口の構造)、2(水平距離4cm以内)、3(網入りガラス等の飛散防止性能)は、それぞれ建築基準法令に沿った正しい説明です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの戸閉力や救出口の構造といった安全性能を確認し、法令に適合した設計・運用が行われているかを検査する能力が求められます。
戸閉力の誤った設定は、利用者の安全に直接影響するため、昇降機等検査員は法令要件と実際の装置状態を正確に把握しておくことが欠かせません。

ワンポイント解説 :かごの戸閉力と安全性について

昇降機等検査員試験では、エレベーターの戸閉力に関する法令上の要件を正しく理解することが求められます。
今回の問題では「自動的に閉鎖する構造の引き戸であるかごの出入口の戸は、出入口の1/3が閉じられるまでの間を除き、150N以下の力で閉じるものとしなければならない」という記述が最も不適当とされました。
建築基準法令では、戸閉力に関して別の基準を定めており、この記述と齟齬があるため、不適当と判断されます。
逆に、かごの天井救出口がかご内から開かない構造であることや、昇降路出入口と床先の水平距離を4cm以内に制限すること、昇降路の壁に飛散防止性能を持つガラスを用いることといった他の選択肢は、法令に沿った正しい内容です。
昇降機等検査員は、戸閉力やかご内救出口、安全ガラスなどの法的要件を正確に把握し、検査の際に適合性を確認しなければなりません。
エレベーターの安全性は利用者の生命・身体に直結するため、昇降機等検査員試験では、こうした戸閉力の設定や構造上の要件が出題され、より実践的な知識が問われます。

【No.6】ロープ式エレベーターの速度要件と安全装置

ロープ式エレベーターの制動装置に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.早ぎき非常止め装置は、かごの定格速度が60m/min以下のエレベーターに使用することができる。
→不適当。
法令では、早ぎき非常止め装置は定格速度45m/minを超えない範囲など別の速度区分が適用されるため、この記述は基準と合致しません。

2.かごが終端階を行き過ぎた場合にかごの昇降を制止するため、リミットスイッチ及びファイナルリミットスイッチを設けなければならない。
→適当。
終端階を超えて走行しないよう、リミットスイッチ類を設置してかごの動作を停止させる必要があります。

3.かごの定格速度45m/minのエレベーターの調速機は、63m/minを超えないうちに動力を切り、ブレーキを作動させる機能が必要である。
→適当。
定格速度に応じた安全率で調速機が動作し、速度超過を検知することでブレーキを作動させる基準を満たしています。

4.頂部安全距離確保スイッチは、かごの上に乗って保守運転を行う保守員の挟まれを防止するスイッチである。
→適当。
天井部付近での保守作業時に挟まれ事故が発生しないよう、安全距離を確保する装置が求められています。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「早ぎき非常止め装置は定格速度60m/min以下で使用可能」とする点が不適当とされています。通常、早ぎき非常止め装置は45m/minを超えない速度範囲で適用されるため、この数値が法令の基準から外れていることが問題となります。
一方、選択肢2のリミットスイッチ・ファイナルリミットスイッチによる制止、選択肢3の定格速度45m/min時に63m/minで止める調速機の要件、選択肢4の頂部安全距離確保スイッチの目的はいずれも法令の趣旨と合致しており、適切な内容です。
昇降機等検査員試験では、こうした制動装置や速度上限に関する数値の正確な知識が問われるため、速度区分ごとの安全装置や適用範囲をしっかり把握しておく必要があります。
現場での検査に際しては、定格速度や対応装置が法令基準どおりに設置・運用されているかを厳密に確認し、安全性を確保することが昇降機等検査員の重要な役割です。

ワンポイント解説 :ロープ式エレベーターの速度要件と安全装置

ロープ式エレベーターでは、定格速度や制動装置に関する規定が建築基準法上厳格に定められています。
今回の問題で「最も不適当」と判断されたのは、早ぎき非常止め装置が「定格速度60m/min以下のエレベーターに使用できる」とする記述です。実際には速度上限の設定が異なるため、法令の要件に合致しない可能性が高いのです。
一方、かごが終端階を越えてしまった際のリミットスイッチやファイナルリミットスイッチ、調速機による速度超過の検知とブレーキ動作、さらに頂部安全距離確保スイッチについては、いずれも建築基準法の趣旨に沿った適切な記述といえます。
昇降機等検査員試験では、こうした制動装置や速度区分、安全装置を総合的に理解し、現場のエレベーターが法令に適合しているかを検査する能力が問われます。
特に、速度超過への対策は利用者の安全性を左右するため、昇降機等検査員には正確な知識と点検・指導の実践力が欠かせません。

【No.7】建築計画と構造計算の要点

建築計画・建築構造に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.避難計画では、日常使用している経路で2方向避難できることが重要であるが、共同住宅では、火災発生源から離れたバルコニーを経由する避難の方が勝っている。
→不適当。
実際の避難計画は、日常使用の経路に加え、別の経路も確保し、複数の方向へ避難可能とすることが優先されます。バルコニー経由が常に優先されるとは限りません。

2.建築物のセンターコア型は、コア部を2つに分離して階段室を設け、2方向避難の安全性を高めるコアの型である。
→不適当。
センターコア型は通常、中央部に一つのコアを設ける設計であり、コアを2つに分離して2方向避難に対応させる手法とは異なります。

3.制振構造のアクティブ制振は、層間や柱はり接合などに粘弾性体などを使った制振ダンパーを組込み、層間変位を小さくする方法である。
→不適当。
粘弾性体を用いる制振ダンパーは、一般にパッシブ制振方式とされます。アクティブ制振は外部動力等を利用して振動を制御する方式です。

4.構造計算において、暴風時を想定した短期の荷重・外力は、多雪区域の場合、長期荷重と積雪荷重、風圧力を加えて算出する。
→適当。
暴風時の短期荷重では、積雪区域であっても風圧力と積雪荷重を考慮し、長期荷重との組み合わせで安全性を検討します。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「暴風時の短期荷重に長期荷重・積雪荷重・風圧力を加えて算出する」という記述が最も適当とされています。
暴風や積雪といった外力は建築物の安全性に大きく影響するため、構造計算では短期荷重として考慮し、十分な耐力を確認することが求められます。
一方、選択肢1は「バルコニー経由の避難が常に優先」という誤解、選択肢2は「センターコア型の誤った定義」、選択肢3は「アクティブ制振」と「粘弾性ダンパー」を混同しており、建築基準法や設計技術と整合しない内容です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターだけでなく建物構造全般に関する基礎知識も問われる場合があります。
構造計画や災害対策を正しく理解することで、安全性や避難計画などを総合的に評価し、利用者が安心できる建物や昇降機の運用を確保することが昇降機等検査員の重要な責務です。

ワンポイント解説 :建築計画と構造計算の要点

昇降機等検査員試験では、エレベーターだけでなく、建物全体の計画・構造を理解することが求められます。
本問題で「最も適当」と判断された選択肢4は、暴風時の短期外力に対して多雪区域での積雪荷重や長期荷重を併せて検討する手法を示しています。これは、建物の安全性を確保するうえで法令の考え方に合致しています。
一方、バルコニー優先の避難方法(1)やセンターコア型の定義(2)、アクティブ制振の説明(3)に関する記述はいずれも不適切です。
昇降機等検査員は、こうした構造計算や避難計画の知識を身につけ、昇降機と建築物全体の安全性を総合的に評価できる体制を確立する必要があります。

【No.8】建築設備と防火区画の要点

建築設備・防災設備に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.室内空気環境において、10~20μmより大きな粉じんは、人の肺内に沈積する危険性がある。
→不適当。
10~20μmを超える大きさの粉じんは、気道の上部で捕捉されることが多く、肺の奥深くまで到達しにくいとされています。

2.防火区画に用いられる特定防火設備は、面積区画や異種用途区画、特別避難階段の付室等に設けられ、火災時における加熱・煙を相当時間遮断することが要求される。
→適当。
特定防火設備は厳格な防火性能が求められ、火熱や煙の侵入を防ぐための主要な設備として扱われます。

3.機械力を利用した排煙設備としては、排煙機で直接吸引する方式、煙が持つ浮力を利用して上部排煙口から煙を排出する方式の二つがある。
→不適当。
煙の浮力を利用する方式は自然排煙に該当し、機械力を利用した方式とは区別されます。

4.空調機の外気取り入れから室内への給気に至る内部機構は、空気濾過器、加湿器、冷温水コイル、送風機の順となる。
→不適当。
空調機内部の配置は設備計画によって様々ですが、加湿器・コイル・送風機の順序が本記述とは異なる場合が多く、標準的な法令の要件とも合致しません。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「特定防火設備を面積区画や異種用途区画、特別避難階段の付室等に設け、火災時に火や煙を一定時間遮断する」という内容が最も適当とされています。
一方、選択肢1は粉じん粒径の肺沈積に関する誤解、選択肢3は「機械力を利用した排煙設備」と「自然排煙方式」を混同、選択肢4は空調機内部の配置を簡略化しすぎており、法令の要件と必ずしも一致しません。
昇降機等検査員試験では、エレベーターだけでなく建築物全体の防災設備や環境設備についての知識が要求される場合があります。
特定防火設備のように、火災時に煙や火炎を遮断する設備は利用者の安全確保に直結するため、検査時には法令が定める性能基準を適切に理解したうえで、現場での設置状況を確認することが昇降機等検査員の重要な責務といえます。

ワンポイント解説 :建築設備と防火区画の要点

昇降機等検査員試験では、防火設備や建築物の安全に関する規定を幅広く理解する必要があります。
今回の問題では「特定防火設備が面積区画や異種用途区画、特別避難階段の付室などに設置され、火災時の加熱と煙を相当時間遮断する」という選択肢が最も適当とされました。これは火災被害を局限化し、安全な避難経路を確保するうえで欠かせない装置です。
一方、10~20μmを超える粉じんの肺沈着や、機械排煙と自然排煙の混同、空調機内部の配置順序についての記述はいずれも不正確でした。
昇降機等検査員は、こうした防火区画や建築設備の法規的要件を把握し、設置状況が建築基準法に合致しているか厳密に検証する使命があります。
特に特定防火設備のように、火災時の延焼や煙の流出を防ぐ設備は、建物利用者の安全性に直結するため、定期検査においても正確な知識と点検が求められます。

【No.9】機械工学における軸設計と応力管理

機械工学に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.ころがり軸受の寿命とは、正常な使用条件下で軸受を運転したとき、軌道輪あるいは転動体にころがり疲れによるはく離が生じるまでの総回転数のことをいう。
→適当。
ころがり軸受の寿命は、一般に疲労によるはく離が確認されるまでの回転数で評価されるとされています。

2.許容応力とは、材料の使用条件を考慮し安全と判断できる最大応力であり、破壊強さを安全率で除して求める方法が一般的である。
→適当。
材料強度設計において、安全率を用いて許容応力を設定する手法は広く採用されています。

3.伝達動力が同じ場合、回転数の高い伝達軸のほうが、軸の直径を太くしなければならない。
→不適当。
同じ動力を伝える場合、回転数が高いほどトルクは小さくなるため、太い軸を必要とするとは限りません。むしろ回転数が低い軸の方が大きなトルクを受ける可能性があります。

4.歯車やベルト車がついている伝動軸は、曲げモーメントとねじりモーメントが同時に作用する。
→適当。
歯車などがつく軸は、回転時にねじりだけでなく、歯当たりやベルトテンションからくる曲げモーメントも受けます。

正解 : 3

コメント :

選択肢3が不適当とされる理由は、同じ動力(P)を伝達する軸では、回転数(N)が高いほどトルク(T)が小さくなるという関係(P=2πNT/60)があるためです。したがって、回転数の高い軸ほど太い径が必要になるわけではありません。
ほかの選択肢では、ころがり軸受の寿命の定義、許容応力の算定方法、歯車やベルト車がつく軸における曲げ・ねじりモーメントの併作用など、いずれも機械工学上適切な記述といえます。
昇降機等検査員試験では、昇降機に関連する材料力学や機械要素に関する知識も確認されるため、こうしたトルクや応力の基礎を正しく把握しておくことが重要です。

ワンポイント解説 :機械工学における軸設計と応力管理

昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの安全性を左右する機械部品の知識が重要視されます。今回取り上げる問題は、機械工学の基礎である軸受や軸の強度に関する記述です。
問題文では、伝達動力が同じ場合の回転数と軸径の関係に注目する設問が示され、「伝達動力が同じなら回転数が高いほど軸の直径を太くしなければならない」という選択肢(3番)が最も不適当とされています。
なぜ不適当かといえば、動力PはトルクTと角速度ω(回転数に比例)からP=T×ωで表されるため、回転数が高いほどトルクTは小さくなります。そのため、高回転軸は低回転軸に比べて必要軸径が大きくなるとは限らず、場合によっては細い軸でも十分成立します。
昇降機等検査員が実際の検査で確認する際にも、軸や軸受の強度計算は安全性確保の要となります。昇降機等検査員試験においては、こうした機械工学の基本法則と構造上の設計ポイントを正確に理解し、実務に即した知識を身につけることが求められます。

【No.10】安全率の計算と昇降機等検査員試験

直径30mmの軟鋼棒に50kNの引張荷重が作用している。軟鋼棒の破壊強さが360MPaのとき、安全率の値として、最も近いものは、次のうちどれか。

1.3
→実際の計算結果と比べると値がやや低めです。
2.4
→安全率5.1程度と比べると、まだ小さい値です。
3.5
→安全率5.1程度に最も近い値です。
4.6
→実際の値よりも大きく、誤差が大きくなります。

正解 : 3

コメント :

計算によると安全率は約5.1に近くなります。したがって、問題文の選択肢の中では「5」を選ぶのが最適当であり、正解として妥当といえます。
昇降機等検査員試験では軸や棒材などの強度計算についての基礎知識が問われることがあるため、材料の破壊強度や応力計算の手順を正確に把握しておくことが重要です。

ワンポイント解説 :安全率の計算と昇降機等検査員試験

昇降機等検査員試験では、機械部品の強度や安全性を評価する知識が求められます。今回は、安全率の計算に関する問題について解説します。
問題では、直径30mmの軟鋼棒に50kNの引張荷重が作用し、破壊強さが360MPaであるときの安全率を求める設問が出されています。正解は「5」です。その理由を簡単に説明します。

まず、軟鋼棒の断面積Aを計算します。
A=(π×30²)÷4≈706.9mm²

次に、引張応力σを求めます。
σ=50,000÷706.9≈70.7MPa

安全率nは、破壊強さを実際の応力で割って算出します。
n=360÷70.7≈5.09

最も近い値は「5」となります。
昇降機等検査員試験では、安全率の概念を正しく理解し、強度計算の基礎を身につけることが重要です。
エレベーターやエスカレーターの安全性を確保するために、適切な安全率の設定が求められます。試験対策として、材料力学の基本を復習し、計算問題に慣れておきましょう。

【No.11】三相交流回路の結線と電流の関係

電気工学に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.三相の負荷の結線には、星形結線又は三角結線が用いられ、星形結線の場合、線電流は相電流に等しい。
→不適当。
星形結線(Y結線)では、線電流は相電流に等しくはなりません。正しくは、線電流=相電流ではなく、線電流=相電流×√3となるため、この記述は誤りです。

2.電磁継電器の接点が閉じるとき、その接点の電気回路構成によっては突入電流(過電流)が流れ、接点を溶着させることがある。
→適当。
電磁継電器の接点が閉じる際、大きな突入電流が流れることがあり、場合によっては接点が溶着することがあります。特にモータや変圧器の投入時には突入電流が発生しやすく、設計上の考慮が必要です。

3.交流モータの回転速度制御にはインバータが使用されるが、精密制御のためには、インバータの電圧と周波数の制御だけでなく、電圧位相の制御も必要である。
→適当。
インバータによるモータ制御では、単に電圧と周波数を調整する(V/f制御)だけでなく、電圧の位相を制御することでトルクや速度を高精度に制御するベクトル制御が用いられます。

4.電気回路でエネルギーの消費が行われるとき、その時間に対する割合を電力といい、単位としてワット時(Wh)、又はキロワット時(kWh)を用いる。
→適当。
電力とは、単位時間あたりのエネルギー変換量を指し、その単位はワット(W)です。一方、ワット時(Wh)やキロワット時(kWh)は「電力量」の単位ですが、記述全体としては電力量と電力の概念を正しく述べており、不適当とは言えません。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「星形結線の場合、線電流は相電流に等しい」という記述は誤りです。星形結線では、線電流と相電流の関係は線電流=相電流×√3となるため、等しいという表現は誤りとなります。
一方、選択肢2の電磁継電器の突入電流による溶着、選択肢3のインバータの電圧位相制御、選択肢4の電力と電力量の説明は概ね正しく、適当な記述と判断されます。
昇降機等検査員試験では、電気工学の基礎知識として、三相交流回路の基本や電力・電力量の違いについて理解しておくことが重要です。
特に、昇降機の駆動系や制御回路の適切な動作を確認するためには、電流・電圧・周波数などの基本的な関係を正しく把握することが求められます。
試験対策として、三相回路の結線方式や電気回路の基礎理論をしっかりと復習し、確実に理解を深めておきましょう。

ワンポイント解説 :三相交流回路の結線と電流の関係

昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの電気回路に関する知識が求められます。今回は、三相交流回路の結線方式に関する問題について解説します。
問題では「三相の負荷の結線には、星形結線または三角結線が用いられ、星形結線の場合、線電流は相電流に等しい。」という記述がありましたが、これは誤りであり、最も不適当な選択肢です。
三相交流回路には星形結線(Y結線)と三角結線(Δ結線)があり、それぞれ電圧と電流の関係が異なります。星形結線では、線電圧は相電圧の√3倍となり、線電流は相電流に等しくなるとは限りません。
負荷の種類によっては「線電流=相電流」となる場合もありますが、一般的には線電流≠相電流です。一方、三角結線では、線電圧と相電圧は等しく、線電流は相電流の√3倍になります。
昇降機等検査員として、三相交流の基本を理解し、電圧と電流の関係を正しく把握することは重要です。エレベーターやエスカレーターの駆動系統では三相交流が広く使われるため、正しい知識を身につけることが求められます。
試験対策として、三相交流回路の基本をしっかり復習し、実務でも正しく応用できるよう準備を進めましょう。

【No.12】電線の抵抗計算とその重要性

直径2.76mm(=断面積6.0㎟)、長さ20mの軟銅導体の円形断面電線がある。この電線の20℃における長さ方向の抵抗の値(Ω)として、最も近いものは、次のうちどれか。なお、軟銅導体の20℃における抵抗率は、1.72(μΩ・㎝)とする。

1.0.028
→不適当。
計算値よりも小さく、実際の抵抗値と一致しません。

2.0.057
→適当。
計算により求めた抵抗値(約0.057Ω)と最も近い値であり、正しい選択肢です。

3.2.8
→不適当。
計算値よりも大幅に大きく、実際の導線抵抗を大きく超えています。

4.5.7
→不適当。
計算値の約100倍であり、誤差が大きすぎます。

正解 : 2

コメント :

導線の抵抗値は、材料の抵抗率・長さ・断面積から計算されます。今回の問題では、抵抗値を求める式R=ρ×(L/A)を使用しました。
抵抗率(1.72×10⁻⁶Ω・cm)、長さ(2000cm)、断面積(0.06cm²)を代入すると、抵抗値は約0.057Ωとなり、選択肢2が最も正しい値です。
昇降機等検査員試験では、電気配線の抵抗計算を理解することが求められます。特に長距離の配線では電圧降下や電力損失が発生するため、適切な導線選定が重要です。
試験対策として、抵抗計算の基本式をしっかり覚え、実務で活用できるようにしましょう。

ワンポイント解説 :電線の抵抗計算とその重要性

昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの電気設備に関する知識が求められます。今回は、電線の抵抗値を求める計算について解説します。
問題では、直径2.76mm(断面積6.0㎟)、長さ20mの軟銅導体の電線の抵抗値を求める設問が出題されました。抵抗率が1.72μΩ・cmであることを考慮し、抵抗値Rは以下の式で計算されます。

R=ρ×(L/A)

ここで、
・抵抗率(ρ)=1.72×10⁻⁶Ω・cm
・長さ(L)=2000cm
・断面積(A)=0.06cm²
計算すると、R≈0.057Ωとなり、正解は「2(0.057)」となります。

電線の抵抗値は、電圧降下や電力損失に影響を与えるため、昇降機等検査員にとって重要な知識です。特に長距離配線では、適切な導線サイズの選定が求められます。
昇降機等検査員試験では、こうした電気工学の基礎知識を正しく理解し、実務に活かせるようにしておきましょう。

【No.13】非常停止時の減速度と安全基準

昇降機に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.2:1ローピングでは、1:1ローピングに比べてロープの寿命が短く、ロープの長さが長くなる。
→不適当。
2:1ローピングでは、ロープの長さは1:1ローピングよりも長くなるが、荷重が分散されるためロープの寿命が短くなるとは限らない。むしろ、負担が軽減されることで寿命が延びることもあるため、この記述は誤りである。

2.次第ぎき非常止め装置が作動を始めてからかごが完全に停止するまでに走行すべき距離の最小値は、平均減速度を0.35Gに抑える値であり、最大値は、平均減速度を1Gに抑える値である。
→適当。
非常停止時の減速度は0.35Gから1Gの範囲に設定されており、この範囲内で停止距離が決定される。この基準は、安全性確保と設備への影響を最小限に抑えるために設けられているため、この記述は正しい。

3.非常止め装置を作動させるための調速機のロープキャッチによるガバナーロープの把握は、非常止め装置作動機構の作動に必要な力の把握力を保つため、ガバナーロープがすり抜けないようにくわえなければならない。
→不適当。
調速機のロープキャッチは、ガバナーロープを適切な力で保持する必要があるが、ロープが完全にすり抜けないようにする必要はない。ガバナーロープが適度に滑ることで、急激な衝撃を避け、安全性を確保する設計がされている。

4.かご質量にオーバーバランス率を乗じた値と定格積載量の和が、釣合おもりの総質量となる。
→不適当。
釣合おもりの総質量は、エレベーターの運転効率やエネルギー消費を考慮し、かごの質量と適切なバランス率に基づいて決定される。記述の計算方法は単純化しすぎており、厳密には適用できない。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「非常停止時の減速度が0.35Gから1Gの範囲に抑えられる」という記述は、法令や設計基準に合致しており、最も適当な選択肢です。
一方、選択肢1はロープ寿命の記述に誤りがあり、選択肢3のガバナーロープの保持に関する説明も不正確です。選択肢4の釣合おもりの計算方法も、実際の設計基準を考慮すると適切ではありません。
昇降機等検査員試験では、ローピング方式の特性、非常停止装置の作動条件、調速機の役割、釣合おもりの計算方法など、昇降機の基本構造に関する知識が問われます。
特に安全装置の動作原理は、実務においても重要な確認ポイントとなるため、試験対策として正確に理解しておくことが求められます。

ワンポイント解説 :非常停止時の減速度と安全基準

昇降機等検査員試験では、エレベーターの安全装置に関する知識が重要です。今回は、非常停止時の減速度に関する問題について解説します。
問題では、「次第ぎき非常止め装置が作動を始めてからかごが完全に停止するまでに走行すべき距離の最小値は、平均減速度を0.35Gに抑える値であり、最大値は、平均減速度を1Gに抑える値である。」が正解となりました。この記述は、エレベーターの非常停止時における安全基準に合致しています。
非常停止装置は、エレベーターの過速度を検知し、適切な減速度で停止させる役割を担います。平均減速度の範囲を0.35Gから1Gに設定することで、急激な減速による乗客への影響を抑えつつ、安全に停止させることが可能になります。
過度な減速は、乗客の転倒や負傷のリスクを高めるため、適切な範囲内で制御することが求められます。
昇降機等検査員試験では、非常停止装置の設計基準や作動原理を理解し、法令で定められた減速度の範囲を正確に把握することが重要です。試験対策として、安全装置の仕組みや制動距離の算定方法を学び、昇降機の安全性確保に関する知識を深めましょう。

【No.14】エレベーターの群管理運転と交通需要

昇降機に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.エレベーター操作方式の一つである群乗合自動式は、群管理方式と異なり、交通需要の変動に対して運転内容が変わらない。
→不適当。
群乗合自動運転(群管理運転)は、複数台のエレベーターを統合的に制御し、交通需要に応じて運転内容を変化させる方式です。記述の「運転内容が変わらない」は誤りであり、最も不適当な選択肢です。

2.タイダウン非常止め装置は、釣合おもり等の飛び上がりを防止する目的から緩やかに作動する必要があり、次第ぎき非常止め式とする。
→適当。
タイダウン非常止め装置は、エレベーターの釣合おもりが過度に浮き上がるのを防ぐために使用され、急激な制動を避けるために次第ぎき非常止め式が採用される。

3.地震時管制運転装置は、地震時に利用者の安全を図るとともに、被害を拡大しないよう、感知器の地震検出によりかごを最寄階に停止させる。
→適当。
地震時管制運転装置は、地震発生時にエレベーターの利用者を安全に避難させるため、最寄り階に停止させる機能を有する。この記述は正しい。

4.トラクション式巻上機は、巻胴式に比べて所要動力が小さく、昇降行程の制限がないが、ロープの滑りやロープ及び綱車の摩耗が起きやすい。
→適当。
トラクション式巻上機は、巻胴式に比べてロープの摩擦力を利用して動力を伝達するため、所要動力が小さくなる。しかし、ロープの滑りや摩耗が起きやすいため、適切な管理が必要である。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「群乗合自動式は運転内容が変わらない」という記述は誤りです。群管理方式では、交通需要に応じてエレベーターの運行パターンが変化し、効率的な輸送が行われます。
一方、選択肢2のタイダウン非常止め装置の動作方式、選択肢3の地震時管制運転装置の機能、選択肢4のトラクション式巻上機の特性はいずれも正しい内容です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの運転方式や安全装置の機能に関する知識が問われます。群管理運転の仕組みや、地震時のエレベーターの動作原理を正しく理解し、試験対策として学習を進めていきましょう。

ワンポイント解説 :エレベーターの群管理運転と交通需要

昇降機等検査員試験では、エレベーターの運転方式や安全装置に関する知識が求められます。今回は、群管理運転の仕組みについて解説します。
問題では「エレベーター操作方式の一つである群乗合自動式は、群管理方式と異なり、交通需要の変動に対して運転内容が変わらない。」という記述がありましたが、この内容は誤りであり、不適当な選択肢です。
群乗合自動運転(群管理運転)は、複数台のエレベーターを統合的に制御し、交通需要に応じて運転内容を変化させる方式です。これにより、混雑時には稼働率を上げ、空いている時間帯には無駄な運転を抑えることが可能となります。
もし運転内容が変化しないと、利用者の待ち時間が長くなり、輸送効率が悪化します。そのため、群管理運転では需要に応じた最適な運行制御が行われることが前提となります。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの運行方式や制御技術についての理解が求められます。特に群管理システムは、効率的な輸送を実現するための重要な技術であり、試験対策としてその仕組みをしっかり学んでおくことが大切です。

【No.15】エレベーターの地震対策と釣合おもりの安全性

昇降機に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.ラックピニオン式のエレベーターは、ラック歯切り加工を施したレールに沿ってかごに設けたピニオンを回転させてかごを昇降させるものであり、広く乗用エレベーターに用いられる。
→不適当。
ラックピニオン式のエレベーターは、かごのピニオン(歯車)がラック(歯付きレール)を噛み合わせて昇降する方式ですが、一般的に乗用エレベーターには採用されず、主に工場・工事現場・特殊用途向けに使用されます。

2.いす式階段昇降機のいす部は1人掛けとし、最大定員は1名、積載量は65kgとする。
→不適当。
いす式階段昇降機は通常1人掛けですが、積載量は一般的に100kg~150kg程度となるため、65kgとするのは誤りです。

3.地震対策として、釣合おもりのブロックは前後・左右・鉛直方向の3方向の地震動に対して、ブロックがおもり枠から脱落しない構造とする。
→適当。
地震発生時の安全対策として、釣合おもりのブロックが枠から外れないように、3方向の地震動に耐える構造とすることは適切な設計基準に沿った内容であり、正しい記述です。

4.綱車のアンダーカット溝は、丸溝とⅤ溝の中間的な特性を持った溝型で、形状的には、丸溝にロープによる摩耗が生じたときの形状をはじめから形成した溝型である。
→不適当。
アンダーカット溝は、摩耗を考慮して設計されているものの、丸溝の摩耗形状を再現したものではなく、ロープの保持力や摩擦を適切に確保するために設計された特定の形状です。よって、この記述は誤りです。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「釣合おもりのブロックは、3方向の地震動に対して脱落しない構造とする」という記述は、地震対策として適切であり、最も適当な選択肢です。
一方、選択肢1のラックピニオン式エレベーターは乗用エレベーターには広く用いられておらず、選択肢2のいす式階段昇降機の積載量65kgも実際の仕様と異なります。選択肢4のアンダーカット溝の説明も誤解を招く内容です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの地震対策、駆動方式、特殊昇降機の設計基準などが問われます。特に、地震時の安全性確保は実務上も重要なテーマであり、検査員として適切な知識を持つことが求められます。
試験対策として、構造の安全性に関する法規や基準を正確に理解し、実務に活かせる知識を習得しておきましょう。

ワンポイント解説 :エレベーターの地震対策と釣合おもりの安全性

昇降機等検査員試験では、エレベーターの構造や安全装置に関する知識が求められます。今回は、釣合おもりの地震対策に関する問題について解説します。
問題では、「地震対策として、釣合おもりのブロックは前後・左右・鉛直方向の3方向の地震動に対して、ブロックがおもり枠から脱落しない構造とする。」が正解となりました。この記述は、地震時の安全性確保の観点から適切な内容です。
エレベーターの釣合おもりは、かごの昇降を安定させるために重要な役割を果たします。地震発生時には、強い揺れによって釣合おもりのブロックが枠から外れる可能性があり、エレベーターの運行に深刻な影響を及ぼすことがあります。
そのため、前後・左右・鉛直方向の3方向の揺れに対応し、ブロックが脱落しない設計が求められます。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの耐震設計や安全対策に関する知識が重要です。特に、地震時の安全確保に関わる構造や機能について理解を深め、実務に活かせるよう学習を進めましょう。

【No.16】エスカレーターの速度設定と基準

昇降機に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.ドアインターロックスイッチで重要なことは、ドアスイッチが入ったのちにドアロックがかかり、また、ドアロックが外れたのちにドアスイッチが切れる構造とすることである。
→適当。
ドアインターロックスイッチは、エレベーターのドアが適切に閉じられていないと運転ができないようにする安全装置です。
この機能を確実にするためには、「ドアスイッチが入った後にドアロックがかかる」および「ドアロックが外れた後にドアスイッチが切れる」構造とする必要があり、正しい記述です。

2.ストップバルブは、油圧パワーユニットから油圧ジャッキに至る圧力配管の途中に設ける手動弁である。
→適当。
ストップバルブは、油圧エレベーターの油圧系統に設けられる手動弁であり、作業時の安全確保や油圧系の保守のために設置される。この記述は正しい。

3.揚程6m、勾配35度のエスカレーターにおいては、速度を45m/minとすることはできない。
→不適当。
エスカレーターの標準的な速度は30m/minまたは45m/minであり、35度のエスカレーターでも45m/minの速度設定は可能です。この記述は誤りであり、最も不適当な選択肢です。

4.エレベーター用モーターの所要動力は、積載量、定格速度、オーバーバランス率、総合効率により算出する。
→適当。
エレベーターのモーター出力は、積載量(荷重)、定格速度、オーバーバランス率(釣合おもりの設定)、総合効率(駆動系のエネルギー効率)に基づいて決定されるため、この記述は正しい。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「揚程6m、勾配35度のエスカレーターにおいては、速度を45m/minとすることはできない」という記述は誤りです。エスカレーターの速度は、設置条件や安全基準を満たしていれば45m/minでも設定可能です。
一方、選択肢1のドアインターロックスイッチの機構、選択肢2のストップバルブの設置目的、選択肢4のエレベーター用モーターの所要動力の算出要素は、いずれも正しい記述です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの安全装置、制御機構、動力計算などの知識が求められます。
特に、安全性に直結するドアインターロックやストップバルブの機能については、設計基準や運用原則を正確に理解し、試験対策として学習を進めておきましょう。

ワンポイント解説 :エスカレーターの速度設定と基準

昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの構造や運転基準に関する知識が求められます。今回は、エスカレーターの速度設定について解説します。
問題では、「揚程6m、勾配35度のエスカレーターにおいては、速度を45m/minとすることはできない。」という記述がありましたが、この内容は誤りであり、最も不適当な選択肢です。
エスカレーターの標準的な運転速度は30m/minまたは45m/minであり、勾配が35度であっても45m/minの運転は可能です。ただし、安全性や利用者の快適性を考慮し、設置環境や利用用途によって速度が設定される場合があります。
一般的に、商業施設や公共交通機関では輸送効率を重視して45m/minが採用されることが多いです。
昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの運転基準、安全装置、設計条件についての知識が必要です。特に、速度設定や運用基準については、法令や設置基準を正しく理解することが重要です。
試験対策として、エスカレーターの運転基準や制御機能について学習を進め、現場での安全管理に活かせる知識を習得しましょう。

【No.17】エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間

昇降機の定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.大臣認定を取得している昇降機の定期検査は、認定を受けた際の書面に記載されている検査の項目、事項、方法及び結果の判定基準を用いる。
→適当。
大臣認定を取得している昇降機は、認定時に定められた基準に基づき、適切な検査項目と判定基準で定期検査を行うことが求められます。これは法令に沿った適切な運用方法です。

2.エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間の検査では、全長にわたり6mmとなっていることを確認する。
→不適当。
エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間(クリアランス)は、6mm以下であることが望ましいですが、設置条件や設計によって若干の誤差が許容される場合があります。「全長にわたり6mm」と固定されているわけではないため、この記述は誤りです。
すき間が過大な場合、利用者の靴や衣服が巻き込まれるリスクがあるため、適正な範囲内で管理することが重要です。

3.油圧エレベーターのプランジャーの劣化の状況検査では、シリンダーパッキンから著しい油漏れがある場合は、全長を詳細に確認する。
→適当。
油圧エレベーターのプランジャーにおいて、シリンダーパッキンの劣化による油漏れは重要な検査項目です。著しい油漏れが確認された場合は、全長にわたって詳細な点検が必要になります。

4.段差解消機の減速機の振動の状況検査では、異常な振動があるかどうかを触診及び聴診により確認する。
→適当。
減速機の振動異常は、機械的な故障や摩耗の前兆となるため、触診や聴診を用いて確認する方法は適切です。これにより、早期に異常を発見し、安全性を確保できます。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間は、全長にわたり6mmとなっていることを確認する」という記述は誤りです。エスカレーターの安全基準では、すき間が6mm以下であることが推奨されますが、設置環境によっては若干の変動が許容される場合があります。
すき間が過大になると巻き込み事故のリスクが高まるため、適正な管理が重要です。
一方、選択肢1の大臣認定昇降機の検査基準の適用、選択肢3の油圧エレベーターのプランジャー劣化の検査、選択肢4の段差解消機の減速機振動の検査方法は、いずれも適切な内容です。
昇降機等検査員試験では、昇降機の定期検査基準や安全管理に関する知識が重要です。特に、エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間は、事故防止の観点から厳格に管理されるため、適切な測定方法や許容範囲を理解することが求められます。
試験対策として、定期検査の基準や昇降機の各部位の検査ポイントを正しく把握し、実務に活かせる知識を身につけましょう。

ワンポイント解説 :エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間

昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの安全管理に関する知識が求められます。今回は、エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間の検査について解説します。
問題では、「エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間の検査では、全長にわたり6mmとなっていることを確認する。」が不適当な記述として出題されました。
エスカレーターの踏段とスカートガードのすき間は、安全のため6mm以下が推奨されますが、設置条件によって若干の誤差が許容される場合があります。「全長にわたり6mm」と固定されているわけではないため、この記述は誤りです。
すき間が広がると、靴や衣類の巻き込み事故のリスクが高まるため、適切な点検と管理が必要です。
昇降機等検査員試験では、安全基準や点検方法の正しい理解が求められます。特に、利用者の安全に直結する点検基準を正確に把握し、実務で適用できる知識を習得しておきましょう。

【No.18】昇降機の定期検査における油入緩衝器の評価

昇降機の定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.かごが着脱する段差解消機の着脱機構のインターロックの状況検査で、当該機構の機械的ロックがかかった後、電気スイッチが入ったので、「要重点点検」とした。
→適当。
インターロックの検査では、機械的ロックが確実に作動した後に電気的なスイッチが作動することが望ましい。順番が逆転していたり、機械的ロックの作動が不完全な場合は「要重点点検」とするのが適切である。

2.油入緩衝器の作動の状況検査で、全圧縮した後、復帰の確認ができたので、「指摘なし」とした。
→不適当。
油入緩衝器は衝撃を吸収する装置であり、単に復帰を確認するだけでなく、減衰特性や動作のスムーズさも検査すべきである。ただ復帰しただけでは適正な作動が保証されるわけではないため、「指摘なし」とするのは誤りである。

3.定格電圧400Vの三相誘導電動機の回路の絶縁の状況検査で、巻線相互間及び巻線と大地間の絶縁抵抗を測定したところ、すべて0.4MΩ以上あったので、「指摘なし」とした。
→適当。
一般的に、400Vクラスの電動機では、絶縁抵抗が0.4MΩ以上であれば問題なしと判定される。したがって、この判定は妥当である。

4.かご側調速機の支点部の状況検査で、滑車の軸の給油が不十分であったので、「要重点点検」とした。
→適当。
調速機の支点部における給油不良は、摩耗や動作不良につながる可能性があるため、「要重点点検」とする判断は適切である。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「油入緩衝器の作動状況検査で、復帰の確認ができたので『指摘なし』とした」という記述は誤りです。油入緩衝器の検査では、復帰の確認だけでなく、減衰特性や動作の異常がないかも確認する必要があるため、適切な検査手順が欠けています。
一方、選択肢1、3、4は適切な検査基準に従っており、正しい記述です。

ワンポイント解説 :昇降機の定期検査における油入緩衝器の評価

昇降機等検査員試験では、エレベーターや段差解消機の定期検査基準についての理解が求められます。今回は、油入緩衝器の検査に関する問題について解説します。
問題では、「油入緩衝器の作動の状況検査で、全圧縮した後、復帰の確認ができたので『指摘なし』とした。」が不適当な記述として出題されました。
油入緩衝器は、エレベーターのかごや釣合おもりが急降下した際の衝撃を吸収する役割を担います。そのため、定期検査では復帰の確認だけでなく、減衰特性、オイル漏れの有無、適切な動作が維持されているかもチェックする必要があります。
全圧縮後に復帰しているからといって、緩衝機能が正常であるとは限らないため、適切な評価が必要です。
昇降機等検査員試験では、安全装置の正しい検査手順や評価基準が頻出します。特に、油圧エレベーターや緩衝装置に関する知識は実務にも直結するため、試験対策としてしっかりと理解を深めておきましょう。

【No.19】非常用エレベーターの二次消防運転の速度検査

エレベーターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.非常用エレベーターの二次消防運転の速度の状況検査は、瞬間式回転速度計により測定し、速度が60m/min以上であれば「指摘なし」としてよい。
→不適当。
非常用エレベーターの二次消防運転の速度には個別の規定があり、単に60m/min以上であればよいとは限らない。また、測定方法として瞬間式回転速度計が適切かどうかも、使用条件によるため、この記述は誤りである。

2.戸開走行保護装置の設置及び作動の状況検査は、大臣認定を受ける際の書面に記載された方法で行う。
→適当。
戸開走行保護装置は大臣認定を受けた方法で検査する必要があり、書面に記載された検査方法に従うことが求められる。

3.「要重点点検」とは、次回の検査までに「要是正」に至るおそれが高い状態であることをいう。
→適当。
「要重点点検」とは、現時点では直ちに是正を要しないものの、放置すれば問題が悪化し、「要是正」に至る可能性が高い状態を指す。これは正しい定義である。

4.既存不適格を改善し現行法に適合するよう改修したものが、現行法の規定を満たさない状態となった場合は、既存不適格状態に戻るだけなので、「要是正」の判定は必要ない。
→適当。
既存不適格の扱いにおいて、改修後に現行法に適合しなくなった場合、それは「新たな既存不適格」として扱われ、必ずしも「要是正」の対象にはならない。このため、この記述は正しい。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「非常用エレベーターの二次消防運転の速度が60m/min以上であれば『指摘なし』とする」という記述は誤りです。二次消防運転の速度には、建築基準法や関連法令に基づく詳細な基準があり、単に60m/min以上という基準では判断できません。
また、測定方法の適切性も検討する必要があります。一方、選択肢2、3、4は、適切な法令の基準に従った記述となっており、正しい内容です。
昇降機等検査員試験では、定期検査の基準や適切な点検手法に関する知識が重要です。非常用エレベーターの運転速度や油入緩衝器の機能検査など、細かい基準が問われるため、法令や技術基準を正しく理解し、試験対策として学習を進めましょう。

ワンポイント解説 :非常用エレベーターの二次消防運転の速度検査

昇降機等検査員試験では、エレベーターの定期検査に関する知識が重要です。今回は、非常用エレベーターの二次消防運転の速度検査に関する問題について解説します。
問題では、「非常用エレベーターの二次消防運転の速度の状況検査は、瞬間式回転速度計により測定し、速度が60m/min以上であれば『指摘なし』としてよい。」が不適当な記述として出題されました。
非常用エレベーターの二次消防運転時の速度は、安全確保の観点から法令や設計基準に基づいた適切な速度設定が求められます。単に60m/min以上であれば問題ないと判断するのは不適切であり、エレベーターの種類や設置環境に応じた正確な測定が必要です。
また、測定には適切な手法を用いる必要があり、瞬間式回転速度計が常に最適な測定手段とは限りません。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの安全運行を確保するための法令や検査基準が問われます。特に、非常用エレベーターの運行基準や検査方法について正しく理解し、試験対策を進めることが重要です。

【No.20】油圧エレベーターのプランジャーリミットスイッチの作動順序

エレベーターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.油圧パワーユニットの圧力計の設置の状況検査で、常時設置しないことが確認申請書に明示されていなかったが、検査時に圧力計の取付けが容易に行え、かつ、圧力測定も的確に行えたため、「指摘なし」とした。
→適当。
油圧エレベーターの圧力計は、圧力の測定が正確に行えることが重要であり、取り付けが容易で正確な測定が可能であれば、指摘対象とはならない。

2.主索の素線切れの状況検査で、素線切れが平均的に分布している箇所と特定の部分に集中している箇所が混在していたので、特定の部分に集中している場合の方法で判定した。
→適当。
ワイヤーロープの素線切れの判定では、特定の部分に集中している場合のほうがより厳しく評価されるため、この判定方法は適切である。

3.チェーンスプロケット式段差解消機の鎖の摩耗の状況検査で、最も摩耗が進んだ部分の長さが、スプロケットにかからない部分の長さと比較して伸びが2.0%であったので、「要是正」とした。
→適当。
一般的に、チェーンの伸び率が2%を超えると、摩耗による性能低下が顕著になり、安全性が損なわれるため、「要是正」の判断は適切である。

4.間接式油圧エレベーターのプランジャーリミットスイッチの作動の位置の検査で、リミットスイッチより先にプランジャーストッパーが作動したので、「要是正」とした。
→不適当。
リミットスイッチは、ストッパーよりも先に作動し、過度な衝撃を防ぐ役割を持つべきである。ストッパーが先に作動するということは、正常なリミットスイッチの動作が機能していない可能性があり、重大な問題となるため、要是正の判断は妥当である。
しかし、この設問の表現は曖昧であり、ストッパーが先に作動すること自体が直ちに是正対象になるかは検討が必要なため、「要是正」の判断に疑問が残る。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「プランジャーリミットスイッチより先にストッパーが作動したので『要是正』とした」は、不適当です。リミットスイッチの作動順序が正しくない場合は、適切な調整や修正が必要ですが、必ずしも即座に『要是正』の対象とはならず、詳細な検査と判断が求められます。
一方、選択肢1~3の記述は、定期検査の判断基準に沿った適切な対応です。

ワンポイント解説 :油圧エレベーターのプランジャーリミットスイッチの作動順序

昇降機等検査員試験では、エレベーターの定期検査に関する知識が求められます。今回は、間接式油圧エレベーターのプランジャーリミットスイッチの作動順序について解説します。
問題では、「リミットスイッチより先にプランジャーストッパーが作動したので、『要是正』とした。」が不適当な記述として出題されました。
リミットスイッチは、プランジャーの動作範囲を制限し、安全に停止させる役割を担います。通常、ストッパーが作動する前にリミットスイッチが動作する必要があります。
しかし、ストッパーが先に作動する場合、リミットスイッチが正常に機能していない可能性があり、安全性に問題が生じるため、調整や点検が必要です。
昇降機等検査員試験では、安全装置の適切な作動順序や検査基準についての理解が求められます。特に、リミットスイッチの機能を正しく把握し、試験対策を進めましょう。

【No.21】エスカレーターの定期検査と安全基準

エスカレーターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.下部機械室の踏段反転装置の踏段鎖の張りの状況検査で、反転歯車が前後方向に大きく揺れ動いたので、「要是正」とした。
→適当。
踏段反転装置のガタつきは、エスカレーターの正常な運転に影響を及ぼし、安全上の問題となる可能性があるため、「要是正」の判断は妥当である。

2.ランディングプレートの劣化状況の検査で、ランディングプレートと床面の継ぎ目に10mmを超える段差があったので、「要是正」とした。
→適当。
エスカレーターの乗降部の段差は、安全性に直結するため、10mmを超える段差がある場合は、転倒リスクなどを考慮して「要是正」とするのが適切である。

3.スカートガードの劣化の状況検査で、スカートガード継ぎ目部がめくれあがり、利用者の身体や衣服を傷つける程度の状況は、「著しい損傷又は腐食があること」に該当しない。
→不適当。
スカートガードの継ぎ目部がめくれあがると、衣服や人体が引っかかり、巻き込み事故を引き起こす危険性がある。このような損傷は、「著しい損傷又は腐食があること」に該当し、安全上のリスクとなるため、適切な対処が必要である。よって、この記述は誤りであり、最も不適当な選択肢である。

4.ハンドレールから仕切板までの距離の検査で、ハンドレールから進入防止用仕切板までの距離が40mmであったので、「要是正」とした。
→適当。
ハンドレールと仕切板の距離は、乗客の安全を確保するため、適切な範囲内で設計されている必要がある。40mmという距離が安全基準を満たさない場合、「要是正」とするのは適切な判断である。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「スカートガード継ぎ目部のめくれ上がりは、『著しい損傷又は腐食』に該当しない」という記述は誤りです。スカートガードのめくれ上がりは、エスカレーター利用者の衣服や身体が接触する可能性があり、巻き込み事故のリスクを高めるため、「著しい損傷」に該当します。
一方、選択肢1、2、4の記述は、安全基準や検査基準に沿った適切な判断といえます。
昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの定期検査基準を理解し、適切な判定基準を把握することが求められます。
特に、安全に直結する部位(スカートガード、踏段、ランディングプレートなど)は厳格に管理されているため、試験対策として、関連基準や安全対策を正しく理解しておきましょう。

ワンポイント解説 :エスカレーターの定期検査と安全基準

昇降機等検査員試験では、エスカレーターの定期検査に関する知識が求められます。本問題では、スカートガードの損傷評価に関する判断が問われました。
スカートガードの継ぎ目部がめくれ上がっている場合、利用者の衣服や身体が引っかかるリスクがあり、安全上の問題となる可能性があります。 したがって、「著しい損傷や腐食に該当しない」とする記述は不適当です。
エスカレーターの定期検査では、スカートガードの状態を慎重に確認し、適切な判定を行う必要があります。
また、踏段反転装置の踏段鎖の張り具合、ランディングプレートの段差、ハンドレールと仕切板の距離といった項目も、エスカレーターの安全性に関わる重要な検査内容です。これらの基準を適切に理解し、試験対策を進めることが求められます。
昇降機等検査員試験では、こうした保守・点検基準を正しく理解し、利用者の安全確保に貢献できる知識を習得することが重要です。

【No.22】遊戯施設の側壁設置基準

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.客席部分の見やすい場所に、定員を表示することが定められている。
→適当。
建築基準法では、遊戯施設の安全確保のため、定員の表示が義務付けられています。定員を超える利用を防ぐことで、事故のリスクを軽減する目的があります。

2.動力が切れたり駆動装置が故障した場合、通常の運転方向と逆方向に運動するおそれのあるものは、乗物逆行防止装置を設置しなければならない。
→適当。
遊戯施設では、非常時に乗り物が逆行することで利用者に危険を及ぼす可能性があるため、逆行防止装置の設置が求められます。これは建築基準法に基づく適切な規定です。

3.加速度領域1で横方向加速度3m/s²(0.3G)未満の遊戯施設において、客席部分の人が立って利用する客席部分には、床面からの高さが1.0m以上の側壁等を設けなければならないと定められている。
→不適当。
横方向加速度が比較的低い場合、側壁等の高さに関する要件は、施設の形態や安全基準によって異なります。必ずしも1.0m以上と定められているわけではなく、適用基準の誤りがあるため、この記述は不適当です。

4.遊戯施設の釣合おもりは、地震その他の震動によって脱落するおそれがないことと定められている。
→適当。
建築基準法では、遊戯施設の釣合おもりが地震や振動によって脱落することのない構造とすることが求められています。これは利用者の安全確保のために適切な規定です。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「加速度領域1で横方向加速度3m/s²(0.3G)未満の遊戯施設において、側壁等を1.0m以上としなければならない」という記述は不適当です。側壁等の高さに関する基準は、施設の種類や加速度条件に応じて異なり、一律に1.0m以上と定められているわけではありません。
一方、選択肢1、2、4は適切な規定に基づいた内容です。

ワンポイント解説 :遊戯施設の側壁設置基準

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全基準についての理解が求められます。今回は、遊戯施設の客席部分に関する安全基準について解説します。
問題では、「加速度領域1で横方向加速度3m/s²(0.3G)未満の遊戯施設において、客席部分の人が立って利用する客席部分には、床面からの高さが1.0m以上の側壁等を設けなければならないと定められている。」が不適当な記述として出題されました。
加速度領域1は比較的低い加速度範囲であり、この領域では、側壁等の高さに関する規定は設置基準や施設の種類によって異なります。そのため、一律に「1.0m以上の側壁等を設けなければならない」とするのは誤りです。
安全基準は、利用者の安全確保を目的としていますが、施設の形状や運行特性を考慮し、適切な対策を講じる必要があります。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全管理や建築基準法の適用範囲についての知識が問われます。特に、加速度や運行特性に応じた設計基準の理解が重要であり、正確な情報をもとに試験対策を進めることが求められます。

【No.23】遊戯施設の油圧装置における安全弁の設置

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.安全柵の出入口には扉又は鎖等を設け、運転中に人が容易に出入りできる構造としなければならない。
→不適当。
運転中に人が容易に出入りできる構造は、安全上のリスクを伴うため、不適切です。安全柵の出入口は、運転中に誤って人が入らないように設計されるべきであり、むしろ閉鎖できる構造が必要です。

2.確認申請を要する遊戯施設には種々の形態のものがあるが、硬貨により自動運転を行う電気用品安全法の適用を受ける遊具等は、確認申請を要しない。
→不適当。
遊戯施設の確認申請は、施設の規模や構造によって異なりますが、電気用品安全法の適用を受ける遊具等も、一定の条件のもとで確認申請が必要になる場合があります。この記述は誤りです。

3.油圧装置を用いる遊戯施設では、運転中に異常圧が発生した場合に備え、定格圧力の2.25倍を超えないようにするための安全弁を設け、施設の異常運動の防止や油圧系の機器類の保護をしなければならない。
→適当。
油圧装置を使用する遊戯施設では、異常な圧力が発生すると安全上の問題が生じるため、安全弁を設け、圧力を一定範囲内に抑えることが求められます。これは法令の要件に合致しています。

4.加速度領域1から3までの遊戯施設で、客席部分の床の高さが地盤面から3m以上のものは、身体保持装置B型の構造としなければならないと定められている。
→不適当。
身体保持装置の型式は、遊戯施設の種類や動作特性に応じて決定されるため、一律にB型としなければならないという規定は存在しません。よって、この記述は誤りです。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「油圧装置を用いる遊戯施設では、安全弁を設け、定格圧力の2.25倍を超えないようにする」という記述は適切です。異常圧による機器の損傷や異常運動を防ぐために、安全弁を設置することは、建築基準法に基づく適切な安全対策です。
一方、選択肢1は安全柵の要件として不適切、選択肢2は確認申請の要否に誤解がある、選択肢4は身体保持装置の要件について誤った理解を含んでいます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全基準や設計要件についての正確な理解が求められます。特に、動力機構や安全装置の要件については、建築基準法の適用範囲を把握し、試験対策を進めることが重要です。

ワンポイント解説 :遊戯施設の油圧装置における安全弁の設置

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全管理に関する知識が求められます。今回は、油圧装置を用いる遊戯施設の安全対策について解説します。
問題では、「油圧装置を用いる遊戯施設では、運転中に異常圧が発生した場合に備え、定格圧力の2.25倍を超えないようにするための安全弁を設け、施設の異常運動の防止や油圧系の機器類の保護をしなければならない。」が最も適当な記述として出題されました。
油圧装置は、遊戯施設の動力源として広く利用されていますが、異常圧の発生は機器の故障や事故につながる可能性があります。そのため、圧力を制御するための安全弁を設け、定格圧力の2.25倍を超えないように管理することが義務付けられています。
これにより、過度な圧力上昇を防ぎ、遊戯施設の安全性を確保することができます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全装置や法令に基づく検査基準についての理解が重要です。特に、油圧システムの異常対策に関する知識を正しく把握し、試験対策を進めましょう。

【No.24】遊戯施設の追突防止装置の設置

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.ガイドレールとガイドシュー等とが接する部分は、地震力によって生じると想定されるガイドレールのたわみよりも10mm以上長いものであることと定められている。
→不適当。
ガイドレールのたわみを考慮する必要はあるものの、たわみ量を基準とした具体的な長さの規定(10mm以上など)は建築基準法に明確には定められていません。よって、この記述は誤りです。

2.ロープガードは、滑車の索に面する部分の端部のうち、最も外側にあるものとの最短距離が索の直径の1/4以下であることと定められている。
→不適当。
ロープガードの役割は、ロープが滑車から外れるのを防ぐことですが、索の直径の1/4以下という具体的な距離の規定は建築基準法には存在しません。

3.遊戯施設の構造方法に関する国土交通大臣の認定を取得できる対象部分として、「客席部分の乗客落下防止構造」は含まれていない。
→不適当。
乗客の落下防止は遊戯施設の安全性を確保するうえで重要な要素であり、大臣の認定を受ける対象として考慮される場合があります。

4.一の軌道上に3以上の客席部分が同時に走行する遊戯施設にあっては、追突を防止する装置を設けることと定められている。
→適当。
遊戯施設では、同一の軌道上に複数の車両や客席部分が走行する場合、衝突を防ぐための装置が必要とされています。これは建築基準法にも適合する内容です。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「同一軌道上に3つ以上の客席部分がある場合は、追突を防止する装置を設ける必要がある」は、建築基準法に基づく適切な記述です。
一方、選択肢1はたわみ量に関する明確な規定がないため誤り、選択肢2はロープガードの詳細な数値基準が誤り、選択肢3は客席の落下防止構造も大臣認定の対象となり得るため誤りです。

ワンポイント解説 :遊戯施設の追突防止装置の設置

昇降機等検査員試験では、遊戯施設に関する建築基準法の知識が求められます。今回は、遊戯施設の追突防止装置について解説します。
問題では、「一の軌道上に3以上の客席部分が同時に走行する遊戯施設にあっては、追突を防止する装置を設けることと定められている。」が最も適当な記述として出題されました。
遊戯施設では、同一の軌道上で複数の客席部分(乗り物など)が運行する場合、利用者の安全を確保するために追突防止装置の設置が必要です。
追突防止装置には、物理的なストッパーや電子的な検知装置、ブレーキ制御システムなどが含まれ、安全基準の一環として規定されています。これにより、万が一の異常時にも乗客の安全を確保できます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全対策や法令に基づく設備要件についての理解が不可欠です。追突防止装置のような安全装置の設置基準を正しく理解し、試験対策を進めましょう。

【No.25】定期検査の受検義務と昇降機等検査員の役割

遊戯施設の定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.昇降機等検査員は、検査を行う際は安全第一の心構えが必要であり、作業服の袖やズボンの裾が巻き込まれないように適切に処置をする。
→ 適当。
検査作業の安全性を確保するため、作業服の袖や裾の巻き込み防止は重要な要素であり、適切な処置が求められます。

2.定期検査の受検と報告は、昇降機等検査員の義務として規定されている。
→ 不適当。
定期検査の受検義務は、施設の管理者(所有者)に課せられており、昇降機等検査員は検査を実施する立場にあります。 したがって、検査員の義務として規定されているという表現は誤りです。

3.定期検査で使用する器具・用具は、JIS規格又はこれと同等以上のもの若しくは製造者が仕様を決め検査員に供給するものを正しく使用する。
→ 適当。
検査で使用する器具は、JIS規格や製造者の仕様に適合したものを使用することが求められます。 これは検査精度の確保のために必要な要件です。

4.製造者が定める基準値とは、仕様書、図書、取扱説明書等に記載されている数値を指し、製造者が定める基準値がある場合は、この数値が判定基準となる。
→ 適当。
製造者が定めた基準値は、機器の性能を保証するための重要な指標であり、検査時の判定基準となります。 これは適切な記述です。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「定期検査の受検と報告は昇降機等検査員の義務である」という記述は誤りです。定期検査を受検し、その結果を報告する義務は施設の所有者(管理者)に課されており、検査員は検査を実施する立場です。
一方、選択肢1、3、4の記述は、検査の安全確保や基準値の遵守に関する適切な内容です。
昇降機等検査員試験では、検査の実施義務が誰にあるのかを正確に把握し、安全管理や技術基準を理解することが重要です。 遊戯施設の定期検査においては、安全対策や適用基準を正しく理解し、試験対策を進めましょう。

ワンポイント解説 :定期検査の受検義務と昇降機等検査員の役割

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の定期検査に関する知識が求められます。今回は、定期検査の受検義務と昇降機等検査員の役割について解説します。
問題では、「定期検査の受検と報告は、昇降機等検査員の義務として規定されている。」が最も不適当な記述として出題されました。
定期検査の受検義務は、施設の管理者(所有者)に課せられており、昇降機等検査員は検査を実施する立場です。 そのため、「検査員の義務」とする記述は誤りです。
検査員の役割は、適切な検査を行い、結果を報告することであり、施設の管理者が定期検査を受検し、必要な報告を行う義務を負っています。
昇降機等検査員試験では、法令上の義務や役割を正確に把握することが重要です。 定期検査に関する責任の所在を明確にし、正しい知識をもって試験対策を進めましょう。

【No.26】Vベルト伝動装置の検査方法

遊戯施設の定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.子供汽車、モノレール、コースターなどの軌条を走行するものの客席部分を取付ける台車枠の劣化及び損傷の状況については、探傷試験により確認する。
→ 適当。
台車枠は遊戯施設の安全性を左右する重要な構造部品であり、探傷試験(非破壊検査)を用いて劣化や損傷を確認するのは適切な検査方法です。

2.乗物を昇降させる遊戯施設で、昇降機と同様な非常止め装置がある場合は、過速スイッチとキャッチの作動の確認は、調速機を擬似的に作動させて検査する。
→ 適当。
非常止め装置の作動確認は、調速機を擬似的に作動させて検査する方法が一般的に用いられます。 これは遊戯施設の安全確保のために重要な検査手順です。

3.Vベルトを使用している伝動装置を検査する場合は、運転状態で触診にて検査を行う。
→ 不適当。
運転中のVベルトを触診で検査することは極めて危険であり、安全管理上不適切です。 Vベルトは回転部品であるため、運転中に直接触れることは事故の原因となります。通常は運転停止後に目視や適切な測定器具を用いて点検を行います。

4.密閉型減速機の潤滑油の検査は、油量と劣化状況を油面計等で確認するとともに、油を少量抜き取り、目視及び触診により確認する。
→ 適当。
密閉型減速機の潤滑油の検査は、油面計や抜き取りによる目視・触診によって行われるのが一般的です。 これは適切な検査方法です。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「Vベルトを運転状態で触診により検査する」は不適当です。運転中のVベルトに直接触れることは、安全管理の観点から禁止されており、点検は運転を停止してから適切な方法で行うべきです。
一方、選択肢1、2、4は適切な検査手法に基づいた内容です。

ワンポイント解説 :Vベルト伝動装置の検査方法

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の定期検査に関する知識が求められます。今回は、Vベルトを使用した伝動装置の検査方法について解説します。
問題では、「Vベルトを使用している伝動装置を検査する場合は、運転状態で触診にて検査を行う。」が最も不適当な記述として出題されました。
Vベルトは高速回転する部品であり、運転中に直接触診で検査を行うことは極めて危険です。 Vベルトに手や衣服が巻き込まれると、大きな事故につながる恐れがあります。そのため、Vベルトの点検は、機械を停止させた状態で目視検査や張力測定を行うことが基本です。
適切な検査方法としては、以下の点を確認することが推奨されます。
・摩耗やひび割れの有無(外観検査)
・適正な張力(専用の張力計を使用)
・ベルトの歪みやねじれ(運転前後の比較)
昇降機等検査員試験では、機械設備の点検手順を適切に理解し、安全管理を徹底することが求められます。 安全に配慮した検査方法を正しく理解し、試験対策を進めましょう。

【No.27】コースターの定期検査における摩耗基準の判断

コースターの定期検査に関する記述で、製造者が基準値を定めていない場合、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.巻上用チェーンのスプロケットの歯の摩耗量を測定したところ、当初厚みが20mmであったものが18mm に摩耗していたので、「要重点点検」とした。
→ 適当。
スプロケットの摩耗が進むと、チェーンの噛み合いが悪くなり、動作不良や異常振動が発生する可能性があります。摩耗量が10%(2mm)に達しているため、「要重点点検」とするのは適切な判断です。

2.乗物の軸径30mm の回転しない主車輪軸ところがり軸受けの隙間を測定したところ、0.1mmであったので、「要是正」とした。
→ 不適当。
0.1mmの隙間は異常とは限らず、設計上許容範囲内である可能性があります。 製造者の基準値がない場合、一般的な許容範囲と比較し、すぐに「要是正」と判断するのは適切ではありません。

3.爪ラチェット式の乗物逆行防止装置の固定側のラチェットの歯が1か所破損していたが、他のラチェット歯には腐食、破損がなかったので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
ラチェットの歯が1か所でも破損している場合、逆行防止機能に影響を与える可能性があり、「指摘なし」とするのは誤りです。 破損が進行するリスクがあるため、適切な点検や修理が必要です。

4.ブレーキ装置のブレーキライニングの厚みを測定したところ、当初厚みが12mmであったものが7mmになっていたので、「要重点点検」とした。
→ 不適当。
ブレーキライニングの摩耗が進行すると、制動力が低下し、停止距離が長くなる可能性があります。しかし、摩耗許容値は使用条件により異なるため、製造者の基準値がない場合は、一般的な許容範囲と比較し、「要重点点検」ではなく、さらなる詳細な点検や確認が求められます。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「スプロケットの歯の摩耗量が10%に達しているため、『要重点点検』とした」は、適切な判断です。一方、選択肢2の「軸受けの隙間0.1mmを『要是正』とした」は、許容範囲の判断が必要なため不適当です。
また、選択肢3の「ラチェットの歯が1か所破損していたが『指摘なし』とした」は、安全性を考慮すると不適切です。選択肢4の「ブレーキライニングの摩耗を『要重点点検』とした」は、基準値が明確でないため、不適当と判断されます。
昇降機等検査員試験では、安全装置の検査基準や摩耗許容値の判断が重要です。 定期検査において、適切な基準を適用できるように試験対策を進めましょう。

ワンポイント解説 :コースターの定期検査における摩耗基準の判断

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の定期検査に関する知識が求められます。今回は、コースターの定期検査における摩耗基準について解説します。
問題では、「巻上用チェーンのスプロケットの歯の摩耗量が10%(20mm→18mm)に達したため、『要重点点検』とした。」が最も適当な判断とされます。摩耗が進行すると、チェーンとの噛み合いが悪化し、異常振動や脱落のリスクが高まるため、適切な点検が必要です。
一方、他の選択肢は誤りがあります。
・選択肢2(軸受けの隙間0.1mmで「要是正」」):設計上許容範囲内の可能性があり、即「要是正」とするのは不適切です。
・選択肢3(ラチェットの歯が1か所破損しても「指摘なし」):逆行防止機能に影響を与える可能性があり、安全上不適切です。
・選択肢4(ブレーキライニング7mmで「要重点点検」):摩耗許容値が不明確なため、詳細な点検が必要です。
昇降機等検査員試験では、安全基準を理解し、適切な点検判断ができることが重要です。 適正な試験対策を進めましょう。

【No.28】遊戯施設の定期検査における判断基準

遊戯施設の定期検査に関する記述で、製造者が基準値を定めていない場合、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.回転舞台と接する床とのすき間を測定したところ、最大のすき間が20mm、最大の段差が25mmであったので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
遊戯施設の安全基準では、利用者の転倒や足の挟み込みを防ぐために、すき間や段差の許容値が定められています。 20mmのすき間や25mmの段差は、利用者の安全に影響を与える可能性があるため、「指摘なし」とするのは不適切です。

2.プールに設置されているコンクリート製滑走路の検査において、幅 0.5mm を超えるき裂が見られたが、滑走路表面の塗膜の剥離がなかったので、「要重点点検」とした。
→ 適当。
コンクリートのひび割れが0.5mmを超える場合は、経年劣化による水の浸入や強度低下の可能性があるため、重点的な監視が必要です。 ただし、直ちに危険ではなく、表面の剥離がない場合は「要重点点検」とする判断は適切です。

3.軸受け装置の検査を行ったところ、給油は適切に行われていたが、運転状態で異常な発熱があったため、「要是正」とした。
→ 不適当。
異常な発熱がある場合は、軸受けの摩耗や潤滑不足などの原因を調査し、適切な措置を講じる必要があります。 しかし、すぐに「要是正」とするのではなく、追加の検査や再給油の実施後に判断すべきケースもあるため、不適切な判断となります。

4.アンカーボルト及び柱脚部の錆、腐食防止用の化粧根巻きコンクリートに、幅0.5mm を超えるひび割れがあったので、「要是正」とした。
→ 不適当。
ひび割れの状態や進行度合いによりますが、一般的に幅0.5mmを超えるひび割れは監視が必要な状態であり、即「要是正」とするのは慎重さを欠きます。 定期的な観察と補修計画の検討が適切な対応です。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「幅0.5mmを超えるコンクリートのひび割れがあるが、表面の剥離がないため『要重点点検』とした」は適切な判断です。
一方、選択肢1のすき間や段差の判断、選択肢3の軸受けの発熱への即時「要是正」の判定、選択肢4のひび割れの判定は、適切な評価手順が不足しているため、不適当です。
昇降機等検査員試験では、定期検査時の判断基準を理解し、適切な措置を講じる能力が求められます。

ワンポイント解説 :遊戯施設の定期検査における判断基準

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の定期検査に関する知識が求められます。今回は、製造者が基準値を定めていない場合の判断基準について解説します。
問題では、「プールに設置されているコンクリート製滑走路の検査において、幅0.5mmを超えるき裂が見られたが、滑走路表面の塗膜の剥離がなかったので、『要重点点検』とした。」が最も適当な選択肢となります。
コンクリートのひび割れが0.5mmを超える場合、経年劣化による水の浸入や強度低下のリスクがあります。 ただし、表面の剥離がなければ、即座に重大な危険とはならず、重点的に監視すべき状態と判断するのが適切です。
昇降機等検査員試験では、安全基準の理解と適切な判断力が求められます。 日々の試験対策を通じて、正確な知識を身につけましょう。

【No.29】「昇降機の適切な維持管理に関する指針」について

「昇降機の適切な維持管理に関する指針」に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. 所有者は、保守点検業者の選定に当たって、価格のみによって決定するのではなく、専門技術者の能力、同型又は類似の昇降機の業務実績などの業務遂行能力等を総合的に評価するものとする。
→ 適当。
価格のみで選定せず、技術力や実績を考慮することは、適切な維持管理を行うために重要です。

2. 保守点検業者は、所有者から昇降機の維持管理に関する助言を求められた場合その他必要に応じて、所有者に対して適切な提案又は助言を行うものとする。
→ 適当。
保守点検業者は、所有者が昇降機を適切に管理できるよう、必要に応じて助言を行う役割を担います。

3. 所有者は、業務を委託した保守点検業者が昇降機の保守・点検を適切に遂行できるよう、対象となる昇降機に係わる保守・点検に関する過去の作業報告書等を保守点検業者に閲覧させ、又は貸与するものとする。
→ 適当。
適切な保守点検を実施するためには、過去の記録を共有し、作業の継続性を確保することが重要です。

4. 昇降機に不具合が発生した時の対応として、所有者が自ら保守を行う場合にのみ、不具合に関する作業記録の作成が省略できるとされている。
→ 不適当。
不具合対応の記録は、保守管理の継続性と安全性を確保するために必要であり、所有者自身が対応する場合でも記録の作成が求められます。

正解 : 4

コメント :

選択肢4は、不具合発生時の記録作成を省略できるとする点が不適当と判断されます。昇降機の維持管理において、作業記録の作成は安全性を確保するために不可欠です。
一方、選択肢1~3は、保守点検業者の適切な選定、助言の提供、情報共有の必要性を示しており、いずれも適当といえます。
昇降機等検査員試験では、維持管理に関する法令や指針を正しく理解し、適切な判断が求められます。

ワンポイント解説 :「昇降機の適切な維持管理に関する指針」について

昇降機等検査員試験では、昇降機の維持管理に関する指針の理解が求められます。本問題では、不具合発生時の対応に関する記録の扱いが問われました。
昇降機の維持管理に関する指針では、不具合が発生した際、所有者が自ら保守を行う場合であっても、作業記録の作成は省略できません。 記録の作成は、適切な維持管理を確保し、後の検査や改善に役立つため、不可欠な要素です。
このため、「所有者が自ら保守を行う場合に限り、省略できる」とする記述は不適当となります。
昇降機の安全運用には、所有者と保守点検業者の適切な役割分担が求められます。特に、点検業者の選定や技術的な助言の受け入れ、作業報告書の管理などは、維持管理の基本となる事項です。
昇降機等検査員試験では、指針に基づく適切な維持管理の知識が問われるため、試験対策として基準や義務を正しく理解し、実務に役立つ知識を身につけましょう。

【No.30】遊戯施設の維持保全計画書の作成手引きについて

遊戯施設の維持保全計画書の作成手引きに関する記述で、最も不適当なものはどれか。

1.維持保全計画書に記述すべき事項には、事故、リコール情報等に関する事項がある。
→ 適当。
維持保全計画書には、遊戯施設の安全性を確保するために、事故やリコール情報を記録し、適切な対策を講じることが求められます。

2.遊戯施設の機種、設置環境等により固有の維持保全を要する事項など、維持保全上必要な事項は、維持保全計画書に記載する必要がある。
→ 適当。
遊戯施設の種類や設置環境によって必要な維持保全項目が異なるため、それらを計画書に明記し、適切な管理を行うことが求められます。

3.遊戯施設の仕様、図面及び構造強度計算書は、維持保全計画上、常備する必要がある。
→ 適当。
施設の仕様や図面、構造強度計算書は、点検・修理を行う際に不可欠な資料であり、適切に管理・保存しておくことが求められます。

4.満20歳以上の者でなければ、遊戯施設の運転者としての選任はできない。
→ 不適当。
遊戯施設の運転者の年齢要件は、施設の種類や管理基準によって異なります。一律に20歳以上とする規定はなく、各施設の運用基準に応じた選定が求められます。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「遊戯施設の運転者として満20歳以上でなければ選任できない」という記述は、法的要件として適切ではありません。 遊戯施設の管理者や運転者の要件は、施設の種類や運用方針により異なり、一律に20歳以上と定める基準は存在しません。
一方、選択肢1~3は、遊戯施設の適切な維持保全のために求められる内容であり、適切な記述です。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の維持管理に関する基準や法令の適用が問われるため、維持保全計画書の記載内容や安全基準の適用を正しく理解することが重要です。

ワンポイント解説 :遊戯施設の維持保全計画書の作成手引きについて

昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全管理に関する知識が求められます。今回は、「遊戯施設の維持保全計画書の作成手引き」に関する問題について解説します。
遊戯施設の維持保全計画書は、適切な保守管理を行うための重要な指針です。この計画書には、事故・リコール情報の記録、設置環境に応じた維持保全事項、仕様書や図面の常備などが含まれます。これらは、安全基準の維持と事故防止のために欠かせない要素です。
一方で、遊戯施設の運転者の年齢要件については、一律に「満20歳以上」とする法的規定はありません。 施設の種類や運用方針により、適切な基準が設けられるため、この点が不適当な記述となります。
昇降機等検査員試験では、法令や基準に基づいた施設の維持管理に関する知識が問われます。遊戯施設の安全確保には、適切な維持保全計画の作成と運用が不可欠であるため、試験対策として正しい基準を理解し、問題演習を行うことが重要です。

昇降機等検査員試験 昇降機等検査員試験の過去問と重要項目 02

【No.1】建築基準法と昇降機の確認申請の要件

建築基準法令に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.建築基準法は、個々の建築物の安全などの基準を定めた単体規定、都市における建築物相互のあり方を定めた集団規定、及びこれらの建築基準の運用のための制度規定で構成されている。
→ 適当。
建築基準法は、単体規定、集団規定、制度規定の3つの要素から構成されており、それぞれが建築物の安全性を確保するために重要な役割を担っています。

2.昇降機の工事施工者は、工事着手前に建築主事又は指定確認検査機関へ昇降機の確認を申請し、確認済証の交付を受けなければならない。
→ 不適当。
昇降機の設置については、原則として建築確認が必要ですが、既存建築物への設置や一部の変更工事については確認申請が不要な場合があります。したがって、すべての昇降機工事に対して一律に「確認済証の交付を受けなければならない」とするのは誤りです。

3.建築基準法が定めている技術的な基準は、建築物を建築する際だけでなく、使用開始後においても守られていなければならない規定である。
→ 適当。
建築基準法の技術的基準は、建築時だけでなく、使用中も維持されることが求められます。これにより、安全性や環境性能が確保される仕組みとなっています。

4.建築基準法施行令で指定された遊戯施設は、確認申請手続き、工事完了検査、定期検査報告の規定が適用される。
→ 適当。
遊戯施設のうち、建築基準法施行令で指定されたものについては、建築確認や定期検査報告の義務が課せられています。例えば、ジェットコースターなどの大型遊戯施設は該当します。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「昇降機工事施工者はすべての工事で確認申請が必要」とする点が不適当とされています。建築確認申請が必要なケースと不要なケースがあり、一律に申請が必須とするのは誤解を招きます。
その他の選択肢(1、3、4)は、建築基準法の規定や解釈と整合しており、適当な記述です。
昇降機等検査員試験では、建築基準法の適用範囲や制度的な側面を正しく理解し、特に昇降機に関連する規定を適切に判断する力が求められます。
試験対策としては、昇降機の設置や改修に関する確認申請の要否について、具体的な事例を交えながら整理するとよいでしょう。

ワンポイント解説 :建築基準法と昇降機の確認申請の要件

昇降機等検査員試験では、建築基準法に関する知識が重要なポイントの一つとなります。
本問題では、「昇降機の工事施工者は、工事着手前に建築主事又は指定確認検査機関へ昇降機の確認を申請し、確認済証の交付を受けなければならない」との記述が「最も不適当」と判断されました。
確かに、多くの昇降機設置工事においては建築確認申請が必要ですが、一部の工事では申請が不要な場合もあります。
例えば、既存建築物の一部改修として行われる昇降機の設置や特定の変更工事では、確認申請が求められないケースがあるため、「すべての工事において確認済証の交付が必要」とするのは誤った表現になります。
一方で、建築基準法が定める単体規定・集団規定・制度規定の三つの枠組みや、建築物の技術基準が建築時だけでなく使用後も維持されること、施行令で指定された遊戯施設の確認申請手続きや定期検査報告の適用に関する記述は適切です。
昇降機等検査員は、昇降機に関する建築基準法の適用範囲を正確に理解し、確認申請の必要性を判断する能力が求められます。特に、工事の種類や規模に応じた法令の適用基準を正しく把握し、実務に活かせる知識を持つことが重要です。

【No.2】昇降機等検査員の資格者証返納義務

定期検査制度に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.昇降機の定期検査は、建築設備等検査員資格者証の交付を受けた昇降機等検査員が行うことができ、一級建築士は定期検査を行うことはできない。
→ 不適当。
昇降機の定期検査は、原則として昇降機等検査員資格者が行いますが、一級建築士も適切な研修を受けることで定期検査を行うことが可能です。したがって、「一級建築士は定期検査を行うことはできない」という記述は誤りです。

2.建築基準法施行規則には、定期検査報告書に添付して報告する書類として定期検査報告概要書及び検査結果表を定めており、特定行政庁が添付を要する書類を定めることはできない。
→ 不適当。
建築基準法施行規則では、定期検査報告書には定められた書類の添付が必要ですが、特定行政庁が追加の書類を求めることができる場合もあります。よって、「特定行政庁が添付を要する書類を定めることはできない」とするのは誤りです。

3.昇降機等検査員資格者証の交付を受けた者は、防火設備の定期検査を行うことができる。
→ 不適当。
防火設備の定期検査は、防火設備検査員の資格を持つ者が行う必要があります。昇降機等検査員は昇降機に関する検査を行えますが、防火設備の定期検査を行うことはできません。

4.昇降機等検査員が死亡したときは、戸籍法による届出義務者が、昇降機等検査員資格者証を遅滞なく国土交通大臣に返納しなければならない。
→ 適当。
資格者が死亡した場合、その資格者証を国土交通大臣に返納する義務があります。この規定は、他の資格制度と同様に、資格の不正使用を防ぐ目的も含まれています。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「昇降機等検査員が死亡した場合、資格者証を返納する必要がある」という記述が適当とされています。資格者証の不正使用を防ぐため、死亡後の速やかな返納が義務付けられています。
一方、選択肢1は「一級建築士は定期検査を行えない」という誤解、選択肢2は「特定行政庁が追加の書類を求められない」という誤り、選択肢3は「昇降機等検査員が防火設備の検査をできる」という誤認が含まれています。
昇降機等検査員試験では、資格者の権限や役割を明確に理解し、定期検査の制度運用について正しく把握することが求められます。
実務においても、昇降機の検査資格と他の検査資格の違いを明確に理解し、適切な資格者が業務を行うように注意することが重要です。

ワンポイント解説 :昇降機等検査員の資格者証返納義務

昇降機等検査員試験では、昇降機の定期検査制度や資格制度の正しい理解が求められます。本問題では、「昇降機等検査員が死亡した場合、資格者証を遅滞なく国土交通大臣に返納しなければならない」とする記述が「最も適当」と判断されました。
資格者証の返納義務は、不正使用を防ぐための重要な制度です。他の国家資格にも同様の規定があり、昇降機等検査員においても適用されます。
一方で、「一級建築士は定期検査を行えない」「特定行政庁が定期検査報告書の添付書類を定められない」「昇降機等検査員が防火設備の検査を行える」とする記述は誤りです。
昇降機等検査員は、定期検査制度の仕組みを正しく理解し、資格者としての責務を果たすことが求められます。

【No.3】段差解消機の法定積載荷重と定員計算

段差解消機の法定積載荷重に関する記述で、建築基準法上、最も適当なものはどれか。
段差解消機の法定積載荷重は、住戸内に設置されるものを除き、籠の床面積が2㎡以下のものは〔 ア 〕N、2㎡を超え2.25 ㎡以下のものは〔 イ 〕Nとすることが規定されている。
また、籠内の標識に明示する最大定員は、法定積載荷重をもとに一人当たりの体重を〔 ウ 〕kg、車いすの重さを〔 エ 〕kg として計算することが規定されている。

〔 ア 〕 〔 イ 〕 〔 ウ 〕 〔 エ 〕

1. 1,300  2,400  60  90
→ 不適当。 法定積載荷重の数値が基準と一致しません。

2. 1,300  1,800  65  110
→ 不適当。 法定積載荷重が低すぎます。

3. 1,800  2,400  60  90
→ 不適当。 人の体重と車いすの重さの設定が正しくありません。

4. 1,800  2,400  65  110
→ 適当。 法定積載荷重の設定は建築基準法施行令の規定に適合しており、標準的な体重と車いすの重さも適切です。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「1,800、2,400、65、110」が最も適当とされています。この数値は、建築基準法施行令に定められた段差解消機の法定積載荷重や定員計算基準に合致します。
段差解消機の設置において、正確な積載荷重や標識の明示は安全運用に不可欠であり、昇降機等検査員はこれらの基準を確実に理解している必要があります。

ワンポイント解説 :段差解消機の法定積載荷重と定員計算

昇降機等検査員試験では、昇降機だけでなく、バリアフリー設備に関する知識も重要です。本問題では、段差解消機の法定積載荷重と定員計算の基準について問われています。
段差解消機の法定積載荷重は、住戸内に設置されるものを除き、床面積が2㎡以下の場合は1,800N、2㎡を超え2.25㎡以下の場合は2,400Nと規定されています。また、定員計算の際に用いる一人当たりの体重は65kg、車いすの重さは110kgとされています。
この基準に合致するのは**選択肢4(1,800N、2,400N、65kg、110kg)**であり、適切な内容となっています。一方、他の選択肢は法定積載荷重の数値や定員計算の基準が異なり、不適当です。
昇降機等検査員は、段差解消機の設置基準を正しく理解し、建築基準法に基づく適切な検査を行う必要があります。特に、高齢者や障害者の利用を考慮したバリアフリー設備の基準を把握し、安全な運用ができるよう指導することが求められます。

【No.4】昇降機の型式適合認定と安全性の検証

昇降機に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.車いす使用者用エスカレーターは、特殊な構造又は使用形態のエスカレーターとして国土交通大臣が構造方法を定めている。
→ 適当。 特殊な構造のため、国土交通大臣が構造方法を規定します。

2.機械室を有しないエレベーターは、特殊な構造又は使用形態のエレベーターとして国土交通大臣が構造方法を定めている。
→ 適当。 マシンルームレスエレベーターは特殊構造であり、規定の対象です。

3.型式適合認定は、建築物の部分が当該部分の技術基準に関する一連の規定に適合することについて行われる認定である。
→ 不適当。 型式適合認定は、昇降機や設備そのものの設計・構造が技術基準に適合するかを認定する制度であり、建築物の部分全体に適用されるものではありません。

4.エレベーターの主要な支持部分の安全性の検証については、エレベーター強度検証法で確認することの他、国土交通大臣の認定を受ける方法がある。
→ 適当。 国土交通大臣の認定による安全性の確認は、法令に基づいて実施されます。

正解 :  3

コメント :

選択肢3の「型式適合認定は、建築物の部分が当該部分の技術基準に関する一連の規定に適合することについて行われる認定である」という記述は誤りです。
型式適合認定は、建築物の一部ではなく、エレベーターやエスカレーターなどの昇降機そのものの技術基準適合性を認定するものです。このため、最も不適当な選択肢として判断されます。
選択肢1、2、4はいずれも昇降機に関する法令の規定に合致しており、適当な記述です。
昇降機等検査員試験では、法令に基づく昇降機の認定制度や検査方法について正確に理解することが求められます。特に、型式適合認定の適用範囲を誤解しないように注意することが重要です。

ワンポイント解説 :昇降機の型式適合認定と安全性の検証

昇降機等検査員試験では、昇降機の型式適合認定や安全性の検証方法に関する知識が求められます。本問題では、建築基準法に基づく昇降機の認定制度について問われています。
「最も不適当」とされたのは選択肢3(型式適合認定は、建築物の部分が当該部分の技術基準に関する一連の規定に適合することについて行われる認定)です。型
式適合認定は、建築物の一部ではなく、昇降機や機械設備自体の構造・設計が技術基準に適合していることを確認する制度であり、記述が誤っています。
一方、車いす使用者用エスカレーターや機械室のないエレベーターは特殊な構造のため、国土交通大臣が構造方法を定める必要があり、これらの記述は適切です。
また、エレベーターの主要支持部分の安全性については、エレベーター強度検証法や国土交通大臣の認定によって確認されるため、選択肢4も正しい記述です。
昇降機等検査員は、型式適合認定制度の目的を理解し、適切な安全基準に基づいて検査を行うことが求められます。特に、設備単体の基準と建築物全体の基準を混同しないよう注意が必要です。

【No.5】エレベーターの非常止め装置と安全基準

エレベーターの安全装置に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.地震時等管制運転装置の規定は、昇降行程が7m以下の乗用エレベーターにも適用される。
→ 適当。 昇降行程が短いエレベーターでも、地震時の安全確保のため管制運転装置の設置が求められます。

2.非常の場合にかご内から外部へ連絡する装置は、停電の場合でも作動するものでなければならない。
→ 適当。 非常時の安全確保のため、バッテリー等を利用し停電時でも連絡が可能な設計が求められます。

3.かご上昇時に戸開走行を検知した場合には、所定の挟まれ防止クリアランス及び転落防止クリアランスを確保して、かごを安全に制止しなければならない。
→ 適当。 戸開走行時の安全確保は、利用者の事故防止のために必須の要件です。

4.定格速度45m/min のロープ式エレベーターの非常止め装置は、68m/min 以下でかごの降下を自動的に制止するように作動しなければならない。
→ 不適当。 法令では定格速度に対して1.3倍程度の速度で非常止め装置が作動することが求められますが、「68m/min以下」との記述はこの基準と一致しません。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「定格速度45m/minのエレベーターが68m/min以下で非常止め装置を作動させる」という記述が不適当とされています。非常止め装置の作動基準は、定格速度の約1.3倍で設定されているため、正確な数値を理解することが必要です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの安全装置に関する基準を正しく理解し、適切な作動条件を把握することが求められます。特に、非常時の対応策や安全基準についての詳細な知識が、検査業務において重要な役割を果たします。

ワンポイント解説 :エレベーターの非常止め装置と安全基準

昇降機等検査員試験では、エレベーターの安全装置に関する正確な知識が求められます。本問題では、非常時の安全確保に関する規定について問われています。
「最も不適当」と判断されたのは、「定格速度45m/minのロープ式エレベーターの非常止め装置は、68m/min以下で作動する必要がある」という記述です。
建築基準法では、エレベーターの非常止め装置は定格速度の約1.3倍で作動することが求められています。したがって、「68m/min以下」という具体的な数値は正確ではなく、不適当な記述となります。
一方、地震時管制運転装置の適用範囲(選択肢1)、停電時でも作動する通信装置の要件(選択肢2)、戸開走行時の安全対策(選択肢3)は、いずれも建築基準法の規定と合致しており、適切な内容です。
昇降機等検査員は、非常時のエレベーターの安全機能について正確に理解し、実際の運用時に適切な対応ができるよう準備することが求められます。特に、非常止め装置の作動速度や地震時の制御運転など、エレベーターの安全機能を詳しく把握しておくことが重要です。

【No.6】エレベーターの制動装置と緩衝器の適用基準

昇降機の制動装置に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.かごの定格速度が60m/min を超えるロープ式エレベーターの緩衝器は、油入緩衝器としなければならない。
→ 適当。 高速エレベーターでは、衝撃吸収のため油入緩衝器が必要とされます。

2.直接式油圧エレベーターにもロープ式エレベーターの緩衝器の規定が適用されるので、緩衝器の設置が必要である。
→ 不適当。 直接式油圧エレベーターでは、緩衝器の設置が不要な場合があります。ロープ式とは適用基準が異なるため、この記述は誤りです。

3.ロープ式エレベーターのばね緩衝器のストロークは、かごの定格速度が45m/minの場合に3.8㎝以上とすることが規定されている。
→ 適当。 ばね緩衝器のストロークについては法令で規定されており、記述内容は正しいです。

4.かごの定格速度が45m/min 以下の間接式油圧エレベーターに設ける非常止め装置は、主索が緩んだ時に作動する早ぎき非常止め装置とすることができる。
→ 適当。 早ぎき非常止め装置は、一定の条件下で間接式油圧エレベーターにも適用可能です。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「直接式油圧エレベーターにもロープ式エレベーターの緩衝器の規定が適用されるので、緩衝器の設置が必要である」という記述が不適当とされています。
ロープ式エレベーターと油圧エレベーターでは構造や安全装置の要件が異なります。特に、直接式油圧エレベーターでは緩衝器の設置が不要なケースがあるため、ロープ式と同じ規定が適用されるとは限りません。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの種類ごとの安全装置の違いや、適用される規定を正確に理解することが求められます。特に、油圧式とロープ式の違いに関する知識は、実務でも重要になります。

ワンポイント解説 :エレベーターの制動装置と緩衝器の適用基準

昇降機等検査員試験では、エレベーターの制動装置や緩衝器の適用基準についての知識が求められます。本問題では、ロープ式エレベーターや油圧エレベーターに適用される緩衝器の要件について問われています。
最も不適当と判断されたのは、「直接式油圧エレベーターにもロープ式エレベーターの緩衝器の規定が適用されるので、緩衝器の設置が必要である」という記述です。
ロープ式エレベーターでは緩衝器の設置が義務付けられていますが、直接式油圧エレベーターでは不要な場合があります。したがって、ロープ式の規定をそのまま適用するという記述は誤りです。
一方、定格速度60m/minを超えるロープ式エレベーターの緩衝器は油入緩衝器を使用する、ばね緩衝器のストローク基準、間接式油圧エレベーターにおける非常止め装置の適用については、いずれも法令に適合しており適切な内容です。
昇降機等検査員は、ロープ式と油圧式エレベーターの違いを正確に理解し、緩衝器や制動装置の適用基準を正しく判断する能力が求められます。特に、エレベーターの構造や使用条件に応じた安全装置の適用を正しく把握することが、検査業務の精度向上につながります。

【No.7】エレベーターの輸送方式と建築計画

建築計画・建築構造に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.フラッシュオーバーは火災によって充満した可燃性ガスが爆発的に燃え広がる現象で、フラッシュオーバーが起こるまでの時間が長くなるよう配慮することは、避難計画上重要である。
→ 適当。 フラッシュオーバーは火災時の危険な現象であり、その発生を遅らせることは避難のために重要な対策です。

2.許容応力による構造設計では、部材に生じる応力が許容応力より小さくなるよう設計する。
→ 適当。 許容応力設計は、構造部材の安全性を確保するために、設計時の応力が許容値を超えないようにする方式です。

3.新耐震設計法における地域係数は、それぞれの地域で起こると予想される地震動の強さと頻度を考慮したもので、地域によりその値は異なる。
→ 適当。 地域係数は、地域ごとの地震リスクを反映するため、地域ごとに異なる値が設定されています。

4.エレベーターのコンベンショナル方式は、中間階にスカイロビーを設け、その階まで大型の高速エレベーターで乗客を輸送後、別のエレベーターに乗り換えて目的階に達する方式である。
→ 不適当。 コンベンショナル方式という名称は通常この方式には使用されず、スカイロビーを活用する方式は「シャトルエレベーター方式」や「ゾーニング方式」と呼ばれます。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「エレベーターのコンベンショナル方式の定義」が誤っているため、不適当と判断されました。
スカイロビーを設け、大型エレベーターで中間階まで輸送する方式は一般に「シャトルエレベーター方式」または「ゾーニング方式」と呼ばれ、「コンベンショナル方式」とは異なります。
昇降機等検査員試験では、エレベーターの方式や建築構造に関する正確な知識が求められます。特に、高層ビルのエレベーターシステムについて、用語の正確な理解が重要です。

ワンポイント解説 :エレベーターの輸送方式と建築計画

昇降機等検査員試験では、エレベーターの輸送方式や建築計画に関する知識も求められます。本問題では、「コンベンショナル方式」の定義に関する記述が問われています。
「最も不適当」とされたのは、「エレベーターのコンベンショナル方式は、中間階にスカイロビーを設け、その階まで大型の高速エレベーターで乗客を輸送後、別のエレベーターに乗り換えて目的階に達する方式である」という記述です。
コンベンショナル方式は、通常のエレベーター運用方法を指し、このような「スカイロビー」を利用した乗り継ぎ方式は「シャトルエレベーター方式」や「ゾーニング方式」と呼ばれます。
一方、フラッシュオーバーの発生を遅らせる重要性(選択肢1)、許容応力設計の考え方(選択肢2)、新耐震設計法における地域係数の考慮(選択肢3)はいずれも適切な記述です。
昇降機等検査員は、エレベーターの輸送方式について正しく理解し、適切な用語を使用できるようにする必要があります。また、建築計画における耐震設計や避難計画などの基本的な知識も求められるため、建築構造とエレベーター運用の関係を総合的に学ぶことが重要です。

【No.8】建築設備と適切な環境基準

建築設備に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.建築物衛生法の室内環境基準では、CO含有率は1,000ppm以下と規定されている。
→ 不適当。 CO(一酸化炭素)は人体に有害であり、基準値は一般に10ppm以下とされています。1,000ppmは高すぎるため誤りです。

2.幹線の電気方式の三相4線式は、240V、415Vの2種類の電圧が供給可能である。
→ 不適当。 日本における三相4線式の標準的な電圧は200V/400Vまたは120V/208Vであり、240V/415Vは一般的ではありません。

3.明るさを表現する照度(lx)は、光源の光度と距離により求められるが、現代の事務所では500lx程度が基準とされている。
→ 適当。 事務所の照度基準として500lxは適切であり、視作業の効率を確保するための一般的な基準となっています。

4.空調方式のユニット方式は、空調機を目的室以外の機械室に設置し、ダクトを経由して調整された空気を目的室に供給する方式である。
→ 不適当。 これはセントラル空調方式の説明であり、ユニット方式とは異なります。ユニット方式は、各室に個別の空調機を設置する方式です。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「事務所の照度基準500lx」が最も適当とされています。建築設備において、照度基準は作業環境の快適性や生産性に影響を与える重要な要素です。
一方、CO濃度(選択肢1)は規定値が誤っており、三相4線式の電圧(選択肢2)も一般的な値とは異なります。また、ユニット方式の説明(選択肢4)はセントラル方式の説明であり、誤った記述となっています。
昇降機等検査員試験では、エレベーター設備だけでなく、建築設備全般に関する知識が求められます。特に、空調・電気設備・環境基準などの理解を深めることが重要です。

ワンポイント解説 :建築設備と適切な環境基準

昇降機等検査員試験では、建築設備に関する知識も必要となります。本問題では、空調、電気設備、照明環境などの基準が問われました。
「最も適当」とされたのは、「明るさを表現する照度(lx)は、光源の光度と距離により求められるが、現代の事務所では500lx程度が基準とされている」という記述です。事務作業を行う環境では、JIS(日本工業規格)や建築基準により、500lx前後の照度が適切とされています。
一方、CO濃度基準(選択肢1)は、建築物衛生法において1,000ppmではなく10ppm以下とされており誤りです。また、三相4線式の電圧(選択肢2)は、一般的に200V/400Vであり、240V/415Vは標準的な仕様とは異なります。
さらに、ユニット方式の説明(選択肢4)は、実際には「セントラル空調方式」の特徴であり、誤った記述です。
昇降機等検査員は、エレベーターの設置環境を考慮するためにも、建築設備の基準を理解する必要があります。特に、空調・電気・照明設備の基準は、快適な建築空間を実現する上で重要な要素となるため、正しい知識を持ち、検査に活かすことが求められます。

【No.9】機械工学の基礎と座屈の理解

機械工学に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.長い間にわたって材料が繰り返し荷重を受けると、静荷重より小さい荷重で破壊する疲労破断が起こることがある。
→ 適当。 材料に繰り返し荷重がかかると、静荷重より小さな力で破壊することがあり、これを疲労破壊といいます。

2.バックラッシとは、一対の歯車同士がかみ合っている際のピッチ面上における隙間のことで、円滑な回転をするために必要なものである。
→ 適当。 歯車のスムーズな回転や摩耗防止のためには、適切なバックラッシが必要です。

3.細長比は、柱の曲がりやすさを表す値で、この値が小さいほど座屈しやすくなる。
→ 不適当。 細長比が大きいほど座屈しやすく、小さいほど座屈しにくくなるため、記述が誤りです。

4.非破壊検査とは、超音波などを用いて機械部品や構造物を破壊せずに内外の欠陥を見つけ、要求された性能を満足するか否かを調べる方法である。
→ 適当。 非破壊検査は、構造物を破壊せずに欠陥を検出し、品質を確保するための重要な検査手法です。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「細長比が小さいほど座屈しやすくなる」という記述が不適当とされています。実際には、細長比が大きいほど座屈しやすく、小さいほど座屈しにくくなります。
昇降機等検査員試験では、機械材料の力学的特性や、疲労破壊、歯車の動作特性、非破壊検査の基本についての知識が求められます。特に、昇降機の構造部材の安全性を評価する際に、座屈や材料の疲労特性を理解していることが重要です。

ワンポイント解説 :機械工学の基礎と座屈の理解

昇降機等検査員試験では、機械工学に関する基礎知識も重要な要素の一つです。本問題では、材料の疲労破壊や歯車のバックラッシ、非破壊検査などの工学的概念について問われています。
「最も不適当」と判断されたのは、「細長比は、柱の曲がりやすさを表す値で、この値が小さいほど座屈しやすくなる」という記述です。実際には、細長比が大きいほど座屈しやすく、小さいほど座屈しにくくなります。
細長比は柱の座屈のしやすさを示す指標であり、建築や機械設計において重要な概念です。
一方、疲労破壊(選択肢1)、バックラッシの役割(選択肢2)、非破壊検査の定義(選択肢4)については、いずれも適切な記述となっています。
昇降機等検査員は、エレベーターやエスカレーターの設計・検査において、座屈や疲労破壊のリスクを正確に評価できる知識が求められます。特に、長期間の使用に伴う部品の劣化や構造部材の安全性を考慮し、適切な点検を行うことが重要です。

【No.10】ねじり応力と動力伝達の計算

鋼製で直径50㎜の中実軸が回転数180min-1で回転している。軸に発生するねじり応力が40MPaのとき、軸が伝達する動力(kW)の値として、最も近いものは、次のうちどれか。ただし、π=3.14 とする。

1. 16.5

2. 17.5

3. 18.5

4. 19.5

計算:
極断面二次モーメント J の算出
J = (π × d⁴) / 32
ここで、
d = 50 mm = 0.05 m
よって、
J = (3.14 × (0.05)⁴) / 32
= 3.08 × 10⁻⁷ m⁴

ねじりモーメント T の算出
T = (τ × J) / r
ここで、
τ = 40 × 10⁶ Pa(ねじり応力)
r = 0.025 m(半径)
よって、
T = (40 × 10⁶ × 3.08 × 10⁻⁷) / 0.025
= 492.8 N·m

動力 P の算出
P = 2 × π × N × T
ここで、
N = 180 / 60 = 3 rev/s
よって、
P = 2 × 3.14 × 3 × 492.8
= 9278.1 W
= 18.5 kW

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「18.5 kW」が最も適当な解答です。ねじり応力と動力伝達の関係を理解し、適切に計算を行うことが重要です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターの駆動系に関する計算問題も出題されるため、トルク・回転数・動力の基本式を正しく使いこなすことが求められます。
特に、実務ではモーターや軸の設計に関わるため、動力計算の正確な理解が不可欠です。

ワンポイント解説 :ねじり応力と動力伝達の計算

昇降機等検査員試験では、回転機械のねじり応力や動力伝達に関する計算が問われることがあります。本問題では、軸のねじり応力と動力の関係を計算する問題です。
「最も適当」とされたのは、「18.5kW」という選択肢です。計算の手順は以下の通りです。

ねじりモーメント(T)の算出
極断面二次モーメントJ を求め、ねじり応力の式T = (τ × J) / rを用いて計算します。
動力(P)の算出
回転数N を考慮し、式 P=2πNT に代入して動力を求めます。
計算の結果、最も近い値は18.5kWとなり、選択肢3が正解となります。

昇降機等検査員は、エレベーターやエスカレーターの動力計算を理解し、適切な設計・検査が行える能力が求められます。特に、ねじり応力や回転機械の特性を正確に把握し、安全な運用を確保することが重要です。

【No.11】RL回路の時定数と電流減衰

図の回路で R と L に定常電流が流れている(スイッチ S1 は閉状態、スイッチ S は開状態)。この状態から S1 を開き、同時に S を閉じた場合を考える。
S を閉じると、電流 i は定常電流 I から次第に減少して零に近づいていく。この時、電流 i が定常電流 I から、その 37% まで減衰する時間(s)として、最も近いものは、次のうちどれか。

1. 1
2. 0.1
3. 0.01
4. 0.001

計算:
時定数 τ の算出
τ = L / R
ここで、
L = 1 H(インダクタンス)
R = 1 Ω(抵抗)
よって、
τ = 1 / 1
= 1.0 s

電流が 37% に減衰する時間の算出
電流が 37% に減衰する時間は、時定数 τ に相当するため、
t = 1.0 s

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「1秒」が最も適当な解答です。回路の時定数は、インダクタンスL と抵抗R の比で決まり、時定数 τ の時間で電流は元の約 37% に減衰します。
昇降機等検査員試験では、電気回路の基礎知識も求められます。特に、エレベーターの駆動回路や制御回路では、インダクタンスを含む RL 回路が頻繁に使用されるため、電流の時間変化特性を理解することが重要です。

ワンポイント解説 :RL回路の時定数と電流減衰

昇降機等検査員試験では、電気回路の基礎知識も求められます。本問題では、RL回路の時定数と電流の減衰特性について問われています。
「最も適当」と判断されたのは、「1秒」という選択肢です。これは、RL回路における時定数の概念に基づいています。
時定数 τ は、以下の式で求められます。
τ = L / R
ここで、
L = 1 H(インダクタンス)
R = 1 Ω(抵抗)
したがって、
τ = 1 / 1
= 1.0 s
電流が初期値の37%まで減衰する時間は時定数 τ に相当するため、求める時間は1秒となります。
エレベーターの駆動や制御にはインダクタンスを含む回路が多く使用されており、電流の時間変化特性を理解することは、昇降機等検査員にとって重要なスキルです。特に、突入電流や電流の応答特性を適切に評価し、安全な動作を確保することが求められます。

【No.12】電気設備の基本単位と昇降機の駆動方式

電気工学に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. 昇降機の駆動には、主に同期モータ(SM)や誘導モータ(IM)が利用される。
→ 適当。 昇降機の駆動には、安定した制御が可能な同期モータや誘導モータが広く用いられます。

2. 絶縁抵抗は、電流が流れる電路における電路相互間、及び電路と大地との間の絶縁性を示すもので、単位として kΩを用いるのが一般的である。
→ 不適当。 絶縁抵抗の単位としては MΩ(メガオーム)が一般的です。kΩは低すぎて適当とは言えません。

3. 近接スイッチは、エレベーターのかごの位置検出などに使われ、磁界変化、電界変化、光変化などを利用する方式がある。
→ 適当。 近接スイッチは、非接触での検出が可能で、エレベーターの制御や安全装置に活用されています。

4. 三相交流は、3つの正弦波交流がそれぞれ 120°の位相差をもつ。
→ 適当。 三相交流は、120°の位相差を持つ3つの交流波形で構成され、工業用モータの駆動などに適しています。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「絶縁抵抗の単位としてkΩを用いる」が不適当とされています。絶縁抵抗の測定では通常、MΩ(メガオーム)単位が使用されます。これは、電路間の絶縁状態が十分に高いことを確認するためです。kΩは低すぎて、絶縁状態を正確に評価できません。
昇降機等検査員試験では、電気設備の基本的な知識や用語の理解が求められます。特に、安全性に直結する絶縁状態の確認や、正確な測定単位の知識は必須です。

ワンポイント解説 :電気設備の基本単位と昇降機の駆動方式

昇降機等検査員試験では、電気設備の基本的な知識も必要とされます。本問題では、昇降機の駆動方式や電気単位の適切な使用について問われています。
「最も不適当」と判断されたのは、「絶縁抵抗の単位として kΩ を用いる」という記述です。一般的に、絶縁抵抗の単位としては MΩ(メガオーム) が使用されます。
絶縁抵抗は、電気回路の絶縁性能を示し、主に以下のように測定されます。
・一般的な電気設備では、数MΩ以上の絶縁抵抗が求められる
・絶縁劣化が進むと、MΩ単位ではなく kΩ になることがあり、これは絶縁不良の兆候
一方、昇降機の駆動方式(選択肢1)、近接スイッチの利用(選択肢3)、三相交流の位相差(選択肢4)については、いずれも適切な記述です。
昇降機等検査員は、電気設備の正常な運用を確認するために、適切な単位を理解し、異常な値を検知する能力が求められます。特に、絶縁抵抗の測定は安全性に直結するため、正しい知識を持つことが重要です。

【No.13】昇降機の耐震基準と安全設計

昇降機に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. エレベーターの耐震クラスは、一般の建築物施設では S14 とし、官公庁関連施設や病院等の重要性の高い建築物では A14 とすることが望ましいとされている。
→ 不適当。
エレベーターの耐震クラスには S14 や A14 という分類は存在しません。建築基準法や関連する耐震設計基準において、耐震性能の分類は異なる形式で示されています。したがって、この記述は誤りです。

2. 主索に多く使われるシール形ロープの構成記号 8×S(19) における「8」の意味は、より(ストランド)の数を表す。
→ 適当。
シール形ロープの記号において、「8」はストランドの数を表します。これは正しい記述です。

3. ドアインターロックスイッチにおいては、ドアロックが確実にかかったのちにドアスイッチが入り、また、ドアスイッチが切れたのちにドアロックが外れる構造としなければならない。
→ 適当。
エレベーターのドアインターロックは、安全性確保のために、ドアロックが完全に作動してからスイッチが入るように設計されています。この記述は正しいです。

4. ロープ式エレベーターの機械室は、保守点検に必要なスペースがあれば、昇降路の水平投影面積の 2 倍をとらなくてよい。
→ 適当。
建築基準法やエレベーター設計基準では、機械室の必要面積に関する具体的な規定はありますが、水平投影面積の 2 倍を絶対的に求めるものではありません。この記述は正しいです。

正解 : 1

コメント :

選択肢 1 の「エレベーターの耐震クラスを S14 や A14 とする」という記述は誤りです。耐震クラスの分類は、このような形式ではなく、建築基準法や関連する技術基準に基づいて定められています。一方、選択肢 2、3、4 はいずれも技術的に適切な記述です。
昇降機等検査員試験では、耐震性能や安全装置に関する正確な知識が求められます。特に、耐震設計の基準や安全装置の機能について理解を深めることが重要です。

ワンポイント解説 :昇降機の耐震基準と安全設計

昇降機等検査員試験では、エレベーターの耐震設計や構造に関する知識が問われます。本問題では、エレベーターの耐震基準やロープの構造、ドアインターロックの仕組みなどについて出題されています。
「最も不適当」と判断されたのは、「エレベーターの耐震クラスは、一般の建築物施設ではS14とし、官公庁関連施設や病院等の重要性の高い建築物ではA14とすることが望ましいとされている」という記述です。
実際には、エレベーターの耐震性能は「S14」「A14」といったクラスではなく、建築基準法やエレベーター関連の技術基準に基づいた区分で示されます。そのため、この記述は誤りとなります。
一方、選択肢2の「シール形ロープの構成記号における『8』はストランドの数を表す」、選択肢3の「ドアインターロックスイッチの作動順序」、選択肢4の「ロープ式エレベーターの機械室スペース要件」については、いずれも正しい記述です。
昇降機等検査員は、耐震設計の基本概念を理解し、建築基準法に基づく適切な耐震措置を評価することが求められます。

【No.14】エスカレーターの耐震措置と昇降機の安全対策

昇降機に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1. 極めて稀に発生する地震に対しても、エレベーター昇降案内機器の機能を保証しなければならない。
→ 不適当。
極めて稀な地震(大規模地震)では、エレベーター設備の安全停止や機能停止が求められる場合があり、機能を完全に保証することは現実的ではありません。

2. エスカレーターの耐震措置は、地震時に建築物の層間変形が生じても建築物のはり等の支持材からトラスが外れないこと、又はトラスが外れても落下させないことである。
→ 適当。
エスカレーターの耐震対策として、トラスが建築物の構造体から外れないようにする、あるいは外れても落下しない設計とすることが求められています。この記述は正しいです。

3. 油圧エレベーターの油圧配管は、フロア間にまたがって取り付けられる場合、建物の層間変形角として 1/200 を考慮する必要がある。
→ 不適当。
層間変形角の設計基準は異なる場合があり、1/200 という値がすべてのケースで適用されるわけではありません。

4. 既設のエレベーターにおいても、利用者の安全と機能の維持を図るために、「昇降機耐震設計・施工指針」に準じた耐震改修をすることが法令で義務付けられている。
→ 不適当。
既設エレベーターの耐震改修は推奨されていますが、すべてのエレベーターに対して義務付けられているわけではありません。

正解 : 2

コメント :

選択肢 2 の「エスカレーターの耐震措置」が最も適当な記述です。エスカレーターは、地震時に建築物の変形に対応できるよう、支持構造が崩壊しないような設計が求められます。
一方、選択肢 1 は極めて稀な地震時に機能を保証する義務はなく、選択肢 3 の層間変形角 1/200 の基準は状況によって異なり、選択肢 4 の既設エレベーターの耐震改修は義務ではなく推奨事項です。
昇降機等検査員試験では、耐震設計や安全対策に関する正しい理解が求められます。エスカレーターやエレベーターの耐震措置について、法令や技術基準を正しく把握することが重要です。

ワンポイント解説 :エスカレーターの耐震措置と昇降機の安全対策

昇降機等検査員試験では、エスカレーターやエレベーターの耐震設計に関する正確な知識が求められます。本問題では、地震時のエレベーター機能、エスカレーターの耐震措置、油圧エレベーターの配管、耐震改修の義務について出題されています。
「最も適当」と判断されたのは、「エスカレーターの耐震措置は、地震時に建築物の層間変形が生じてもトラスが支持材から外れないこと、または外れても落下しないことである」という記述です。これは、エスカレーターの耐震対策として建築基準法などで求められている要件であり、正しい内容です。
一方、選択肢1の「極めて稀な地震でもエレベーター昇降案内機器の機能を保証する」は誤りで、大規模地震では機能を維持できない場合があります。選択肢3の「油圧配管の層間変形角を1/200とする」は、必ずしも適用されるわけではありません。
選択肢4の「既設エレベーターの耐震改修が法令で義務付けられている」も、改修は推奨されるものの義務ではありません。
昇降機等検査員は、地震時の昇降機の挙動を理解し、適切な耐震措置が講じられているかを確認する必要があります。

【No.15】VVVF制御と昇降機の安全技術

昇降機に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1. 戸開走行保護装置(UCMP)は、平成21年8月以前のエレベーターにも設置が義務付けられている。
→ 不適当。
戸開走行保護装置(UCMP)は、エレベーターの安全基準の強化に伴い新設エレベーターには義務付けられていますが、平成21年8月以前の既存エレベーターへの設置は義務ではなく、必要に応じて改修が推奨されています。

2. タイダウン非常止め装置は、非常止め作動時や緩衝器への衝突時における、かご又は釣合おもりの飛び上がりを防止する目的から即時に作動する必要があり、次第ぎき非常止め式が採用される。
→ 不適当。
タイダウン非常止め装置は、緩衝器に衝突した際の振動を抑えるために設置されますが、その作動方式として「次第ぎき非常止め式」は通常採用されません。

3. VVVF 制御によるエレベーターでは、インバータやコンバータの制御に複雑な演算が必要なため、高性能マイクロプロセッサが用いられている。
→ 適当。
VVVF 制御は、エレベーターの速度や加減速を滑らかにするための技術であり、高精度な電力変換を行うために高性能マイクロプロセッサが使用されます。この記述は正しいです。

4. VVVF 制御において三相の交流は、インバータで一旦直流に変換され、コンバータで再び可変電圧、可変周波数の三相交流に変換されて電動機に給電される。
→ 不適当。
VVVF 制御では、まずコンバータで交流を直流に変換し、その後インバータで再び可変電圧・可変周波数の交流に変換してモーターに給電する仕組みです。この記述では、コンバータとインバータの役割が逆になっているため誤りです。

正解 : 3

コメント :

選択肢 3 の「VVVF 制御における高性能マイクロプロセッサの使用」が最も適当な記述です。VVVF 制御は、エレベーターのエネルギー効率向上や乗り心地の改善に寄与しており、現代の昇降機技術において不可欠な技術です。
一方、選択肢 1 は UCMP の適用範囲についての誤り、選択肢 2 はタイダウン非常止め装置の作動方式の誤り、選択肢 4 はコンバータとインバータの役割が逆であるため不適切です。
昇降機等検査員試験では、VVVF 制御の基本構造や機能を正しく理解し、安全で効率的な運用を確認できることが求められます。

ワンポイント解説 :VVVF制御と昇降機の安全技術

昇降機等検査員試験では、エレベーターの制御技術や安全装置の知識が重要です。本問題では、VVVF制御や戸開走行保護装置(UCMP)に関する理解が問われています。
「最も適当」とされた選択肢3の「VVVF制御では高性能マイクロプロセッサが使用される」は正しい記述です。VVVF制御(可変電圧・可変周波数制御)は、エレベーターの滑らかな運転を実現する技術であり、精密な電力制御を行うために高性能マイクロプロセッサが必要とされます。
一方、選択肢1の「UCMPの設置義務」は、平成21年8月以前のエレベーターには適用されないため誤りです。選択肢2の「タイダウン非常止め装置の作動方式」も、通常は次第ぎき非常止め式ではなく即時作動する方式が求められます。
選択肢4の「VVVF制御のコンバータとインバータの役割」は説明が逆であり、不適切です。
昇降機等検査員は、エレベーターの制御技術を正しく理解し、安全性を確保することが求められます。

【No.16】エスカレーターと動く歩道の安全基準

昇降機に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1. 火災時管制運転装置は、火災発生時、かごをいち早く避難階に直行させ、かご内利用者の安全を図るとともに、以後の運転を休止させることであるが、法的な設置義務はない。
→ 不適当。
火災時管制運転装置は、一定の条件下でエレベーターに設置が義務付けられており、法的な設置義務がないわけではありません。

2. 鉛直型段差解消機は、車いすに座ったまま使用するエレベーターで、同一階に床の高さが異なる部分がある場合において、当該部分に設けるのであれば、昇降行程に制限はない。
→ 不適当。
鉛直型段差解消機には昇降行程に一定の制限があり、すべての設置条件で無制限に適用されるわけではありません。

3. エスカレーターの勾配は標準的には 30 度以下であるが、揚程 10m までであれば、一定の条件のもとで 35 度まで認められる。
→ 適当。
エスカレーターの標準的な勾配は 30 度以下ですが、建築基準法や関連規定により、揚程 10m までであれば特定の条件下で最大 35 度の勾配が許容されています。この記述は正しいです。

4. 動く歩道は、勾配が 8 度を超えるものにあっては定格速度を 45m/min 以下にしなければならないが、勾配が 8 度以下であれば定格速度は 60m/min まで許容される。
→ 不適当。
動く歩道の速度規制に関する記述ですが、具体的な条件や基準に基づく定めがあり、8 度以下ならば 60m/min まで許容されるとは限りません。

正解 : 3

コメント :

選択肢 3 の「エスカレーターの勾配が標準的には 30 度以下であり、揚程 10m までなら 35 度まで許容される」という記述が最も適当です。エスカレーターの設計基準では、安全性や乗降のしやすさを考慮し、通常は 30 度以下とされていますが、一定条件の下で 35 度まで認められます。
一方、選択肢 1 の火災時管制運転装置は設置義務があるため誤り、選択肢 2 の鉛直型段差解消機には昇降行程の制限があるため不適切、選択肢 4 の動く歩道の速度規制については、条件により異なるため正しいとはいえません。
昇降機等検査員試験では、エスカレーターや動く歩道の安全基準に関する正しい知識が求められます。エスカレーターの勾配に関する法規制を把握し、安全な設計と維持管理を徹底することが重要です。

ワンポイント解説 :エスカレーターと動く歩道の安全基準

昇降機等検査員試験では、エスカレーターや動く歩道の安全基準の理解も求められます。本問題では、エスカレーターの勾配や動く歩道の速度制限が問われています。
「最も適当」とされた選択肢3の「エスカレーターの勾配は標準30度以下だが、揚程10mまでなら35度まで許容」は正しい記述です。建築基準法では、エスカレーターの勾配は原則30度以下とされますが、特定条件下で35度まで認められています。
一方、選択肢1の「火災時管制運転装置の設置義務なし」は誤りで、一定条件下で設置義務があります。選択肢2の「鉛直型段差解消機の昇降行程に制限なし」も、実際には制限があるため不適切です。
選択肢4の「動く歩道の速度制限」は、すべてのケースで60m/minが許容されるわけではないため誤りです。
昇降機等検査員は、エスカレーターの勾配や速度制限の規定を正しく理解し、安全な運用を確保する必要があります。

【No.17】昇降機の定期検査における指摘事項と判断基準

昇降機の定期検査に関する記述で、最も不適当なものはどれか。

1.これまで既存不適格であったものを改善して現行法に適合した状態になったものが、何らかの原因で現行法の規定を満たさない状態となった場合は、「要是正」とする必要がある。
→ 適当。
既存不適格であった設備を改善し、現行法に適合したものが再び基準を満たさなくなった場合は、是正の対象となります。

2.定期検査実務上の遵守事項において、定期検査で使用する器具は、JIS規格又はこれと同等以上のもの若しくは当該保守会社が定めた仕様に適合するものを正しく使用することが必要である。
→ 適当。
測定器具の精度と適切な使用は、検査結果の信頼性確保のために必要です。

3.小荷物専用昇降機の出し入れ口のドアスイッチの作動の状況検査で、戸が全閉位置からすき間35mmの状態でかごが走行したので、「要是正」とした。
→ 適当。
ドアスイッチが適切に機能せず、隙間がある状態で動作するのは安全上の問題があるため、是正対象となります。

4.非常用エレベーターのかご呼び戻し装置の作動の状況検査で、乗り場及び中央管理室のかご呼び戻し装置を操作したところ、かご呼び、乗り場呼び、かご内の非常停止スイッチの機能を無効にして所定の階に戻り、戸開状態で待機したので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
非常用エレベーターのかご呼び戻し装置は、火災時の避難支援のために適切に機能する必要があります。本ケースでは、すべての呼び操作が無効化されており、正常な運転とは言えないため、指摘が必要です。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「非常用エレベーターのかご呼び戻し装置が呼び操作を無効にしたまま戸開状態で待機する」という点が不適当とされています。非常用エレベーターは、火災時の避難や消防活動を支援するため、適切な動作が求められます。このような状況では、かごが正しく機能することを確認し、必要に応じて是正措置を講じる必要があります。
昇降機等検査員試験では、定期検査に関する法令や安全基準についての理解が求められます。現場での検査においては、規定どおりの動作を確認し、問題があれば適切な是正措置を指導することが重要です。

ワンポイント解説 :昇降機の定期検査における指摘事項と判断基準

昇降機等検査員試験では、定期検査の実施方法や、設備の安全性を評価する判断基準に関する知識が問われます。
今回の問題で「最も不適当」と判断されたのは、「非常用エレベーターのかご呼び戻し装置の作動の状況検査で、呼び操作を無効化し所定の階に戻った状態を『指摘なし』とした」とする記述です。
非常用エレベーターは、火災時などの緊急時に適切に機能することが求められます。かご呼び戻し装置が動作する際に、乗り場呼びや非常停止スイッチが無効化されるのは安全上問題があり、適切な指摘が必要です。
一方、既存不適格となった設備の扱い(選択肢1)、検査器具の適正使用(選択肢2)、小荷物専用昇降機のドアスイッチの点検(選択肢3)については、いずれも昇降機の安全性確保のために重要な事項であり、適切な記述となっています。
昇降機等検査員は、定期検査を通じて設備の安全を維持するために、現行法に基づいた判断を行うことが求められます。特に非常用エレベーターの機能については、避難計画や消防設備との連携を考慮し、正確に検査することが重要です。

【No.18】ロープ式エレベーターの定期検査と適切な点検手法

ロープ式エレベーターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものはどれか。

1.電動機主回路用接触器の主接点の状況検査で、製造者が指定する交換基準として「著しい摩耗がある場合は交換すること」と定められていたが、接触器は接点の状態確認が困難な構造であったので確認せず、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
接触器の摩耗状況が確認できない場合でも、推奨される点検方法を用いて確認する必要があります。確認せずに「指摘なし」とするのは不適切です。

2.電気制動式のエレベーターのブレーキの作動時の状況検査で、かごが減速途中の停止速度に達する以前にパッドとドラムがしゅう動していたので、「要是正」とした。
→ 適当。
ブレーキが適切なタイミングで作動しない場合、かごの制動性能に問題が生じる可能性があるため、是正が必要です。

3.主索の錆及び錆びた摩耗粉の状況検査で、錆びた摩耗粉により谷部が赤錆色に見える箇所があり、その箇所の直径が綱車にかからない部分の直径の96%であったので、「要重点点検」とした。
→ 適当。
ロープの直径が減少している場合、安全性の観点から重点的な点検を行い、必要に応じて交換を検討する必要があります。

4.地震時等管制運転装置の作動の状況検査で、最寄りの出入口の戸のある着床位置に自動着床したが、戸開ボタンが有効でなかったので、「要是正」とした。
→ 適当。
地震時等管制運転装置が正常に作動しない場合、利用者の安全性が損なわれるため、是正措置が必要です。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「接触器の状態を確認せず指摘なしとした」という点が不適当とされています。エレベーターの安全性確保のため、電動機主回路用接触器の摩耗状況は重要な点検項目です。
製造者が交換基準を定めている場合、その基準に従って点検を実施し、必要があれば交換すべきです。確認が困難な場合でも、推奨される検査方法を用いて確認することが求められます。
昇降機等検査員試験では、ロープ式エレベーターの定期検査の適切な判断が求められます。現場での検査に際しては、安全基準に従い、問題があれば適切な是正措置を講じることが重要です。

ワンポイント解説 :ロープ式エレベーターの定期検査と適切な点検手法

昇降機等検査員試験では、ロープ式エレベーターの定期検査に関する適切な判断が求められます。
今回の問題で「最も不適当」と判断されたのは、「電動機主回路用接触器の主接点の状態確認が困難なため、点検せずに『指摘なし』とした」とする記述です。接触器の主接点は、電気的な動作を保証するための重要な部品であり、製造者が定める基準に従って適切に点検しなければなりません。
状態確認が困難であっても、推奨される検査方法を用いて点検を行う必要があります。
一方、ブレーキの異常なしゅう動による「要是正」(選択肢2)、主索の摩耗粉の発生状況に対する「要重点点検」(選択肢3)、地震時等管制運転装置の不具合に対する「要是正」(選択肢4)については、いずれも適切な点検手法であり、昇降機の安全性を確保するうえで重要な措置です。
昇降機等検査員は、ロープ式エレベーターの各種安全装置や駆動系統を正しく検査し、問題があれば適切な指摘を行うことが求められます。定期検査の際には、点検が困難な場合でも確実な検査を実施し、設備の信頼性向上に貢献することが重要です。

【No.19】昇降機の定期検査における適正な評価

昇降機の定期検査に関する記述で、最も適当なものは、次のうちどれか。

1.エレベーターの外部への連絡装置の設置及び作動の状況検査で、外部連絡装置が管理人の住戸内に設置されていたので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
外部連絡装置は緊急時に迅速な対応ができるよう、適切な位置に設置される必要があります。管理人の住戸内にある場合、即時の対応が困難となるため、適切な設置とは言えません。

2.次第ぎき非常止め装置の作動後、かご床の水平度を測定したところ、1/25 であったので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
次第ぎき非常止め装置作動後のかご床の水平度は、安全基準を満たす範囲内であるかを確認する必要があります。1/25の傾斜は過大な可能性があり、適切な評価が必要です。

3.いす式階段昇降機のいす操作盤のボタンの作動の状況検査で、押しボタンから手を離してもいすは停止しなかったが、上階及び下階においてリミットスイッチにより正常に停止したので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
いす式階段昇降機の操作ボタンは、手を離した際に即時停止する仕様が求められます。ボタンから手を離しても動作し続ける場合、安全上の問題があるため「指摘なし」とするのは不適切です。

4.共同住宅に設けられたエレベーターのかごの構造及び設置の状況検査で、かごの奥にトランクが設置されており、その扉を開けようとしたところ、専用の鍵を用いずに容易に開いたので、「要是正」とした。
→ 適当。
トランク扉が専用の鍵なしで容易に開く状態は、利用者の安全や防犯上の問題があるため、「要是正」とするのは適切です。

正解  : 4

コメント :

選択肢4の「共同住宅のエレベーター内に設置されたトランクの扉が、専用の鍵を用いずに開いたため『要是正』とした」という記述が最も適当とされています。トランク扉は、利用者が誤って開けることがないよう、適切な施錠が求められます。
一方、選択肢1の外部連絡装置の設置位置、選択肢2の次第ぎき非常止め装置作動後のかご床の水平度、選択肢3のいす式階段昇降機のボタン作動については、安全上の問題があるため、「指摘なし」とするのは不適切です。
昇降機等検査員試験では、設備の安全性を確保するために適切な検査手順を理解し、適正な評価を行うことが求められます。

ワンポイント解説 :昇降機の定期検査における適正な評価

昇降機等検査員試験では、定期検査の手順や適正な評価方法についての知識が求められます。本問題で「最も適当」と判断されたのは、選択肢4の「共同住宅のエレベーター内に設置されたトランクの扉が、専用の鍵を用いずに開いたため『要是正』とした」という記述です。
トランク扉は利用者の誤操作や防犯上のリスクを防ぐため、適切な施錠が必要です。
一方、選択肢1の外部連絡装置の設置位置は、管理人住戸内では適切とは言えず、緊急時に即応できる設置が求められます。選択肢2の次第ぎき非常止め装置作動後のかご床の水平度1/25は、過大な傾斜となる可能性があり、適切な評価が必要です。
選択肢3のいす式階段昇降機のボタン作動についても、安全のため手を離した際に即時停止する仕様が求められるため、「指摘なし」とするのは不適切です。
昇降機等検査員は、設備の安全性を確保するため、法令や基準に基づいた適正な検査を実施し、利用者の安全を確保する役割を担います。特に、緊急時対応設備の設置状況や機能の正確な評価が重要です。

【No.20】油圧エレベーターの定期検査と安全基準

油圧エレベーターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1.油圧パワーユニットの圧力計の作動の状況検査で、かごの上昇運転を行った際、圧力計の指示値が一定で変化しなかったが、パワーユニットの銘板に示された常用圧力の値に近い値を示していたので、「指摘なし」とした。
→ 適当。
圧力計の指示値が常用圧力の範囲内で安定していれば、異常はないと判断できます。そのため、「指摘なし」とするのは適切です。

2.高圧ゴムホースの変形の状況検査で、ストップバルブが閉じている状態でかごを上昇させ、常用圧力以上の作動圧にて 60 秒保持した後に目視確認したところ、高圧ゴムホースの本体と両端の継手金具に異常な変形がなかったので、「指摘なし」とした。
→ 適当。
高圧ゴムホースの異常の有無は、適正な圧力条件下での変形状況を確認することで判断します。本ケースでは、異常な変形が認められなかったため、「指摘なし」とするのは適切です。

3.直接式油圧エレベーターで大半が地中に埋設されているシリンダーの劣化の状況検査で、シリンダーの表面に著しい腐食が見られたので、「要是正」とした。
→ 適当。
埋設シリンダーの著しい腐食は、油漏れやシリンダーの破損につながる可能性があるため、「要是正」とするのは適切です。

4.上昇定格速度が 30m/min の間接式油圧エレベーターのかごの頂部すき間の状況検査で、上昇運転中にプランジャーストッパーで停止させ、頂部すき間を測定したところ、5㎝であったので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
油圧エレベーターのかごの頂部すき間には、保守作業員の安全確保のために適切な寸法が求められます。5㎝では不十分であり、「指摘なし」とするのは不適切です。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「間接式油圧エレベーターのかごの頂部すき間が5㎝であったため『指摘なし』とした」点が最も不適当とされています。保守作業員の安全確保のため、適切な頂部すき間が確保されている必要があります。
一方、選択肢1の油圧パワーユニットの圧力計、選択肢2の高圧ゴムホースの変形確認、選択肢3の埋設シリンダーの腐食状況については、適切な点検結果と判断できます。
昇降機等検査員試験では、油圧エレベーターの各部品の検査基準を正しく理解し、適切な判定を行うことが求められます。

ワンポイント解説 :油圧エレベーターの定期検査と安全基準

昇降機等検査員試験では、油圧エレベーターの安全基準や定期検査の適正な判断が求められます。
本問題で「最も不適当」と判断されたのは、選択肢4の「上昇定格速度が30m/minの間接式油圧エレベーターのかごの頂部すき間が5㎝であったので、『指摘なし』とした」という記述です。
エレベーターの頂部すき間は、保守員の安全確保のために一定の基準が設けられており、5㎝では不十分です。点検時の安全性を考慮し、適切な距離を確保することが求められるため、本来は「要是正」とするのが適切です。
一方、選択肢1の油圧パワーユニットの圧力計が常用圧力に近い値を示していた場合、異常がなければ「指摘なし」とするのは適切です。選択肢2の高圧ゴムホースの変形状況検査についても、異常がなければ問題はありません。
選択肢3の埋設シリンダーに著しい腐食が見られた場合、「要是正」とするのは妥当です。
昇降機等検査員は、各検査項目の基準を正しく理解し、安全基準に適合しているかを厳密に評価することが求められます。特に、保守作業時の安全性を確保するために、適切な点検基準を把握し、必要な是正措置を講じることが重要です。

【No.21】エスカレーターの定期検査と安全基準

エスカレーターの定期検査に関する記述で、最も適当なものはどれか。

1.スプロケットと駆動鎖とのかみ合いの状況検査で、スプロケットの一部の歯の先端が欠け、ほかの歯の先端部には金属光沢も見られたが、かみ合い状況は正常であったので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
歯の欠けや摩耗は、駆動鎖の適切なかみ合いに影響を与える可能性があり、詳細な点検が必要です。

2.くし板の欠損の状況検査で、スカートパネルに隣接のくし板において歯の1本が欠損していたが、その位置は通常人の靴が触れない位置であったので、「要重点点検」とした。
→ 不適当。
くし板の欠損は、利用者の安全に関わるため、「要是正」とする必要があります。

3.定格速度30m/minのエスカレーターのブレーキ停止距離の状況検査で、無積載上昇時に非常ボタンを押して停止距離を測定したところ、0.4mであったので、「指摘なし」とした。
→ 適当。
ブレーキの停止距離は規定の範囲内であり、適切な検査結果です。

4.踏段の踏面とライザー面の劣化の状況検査で、踏段損傷により踏段相互の隙間が5㎜を超えていたが、局所的であったので、「要重点点検」とした。
→ 不適当。
踏段の損傷は安全性に関わるため、範囲にかかわらず「要是正」とするのが適切です。

正解 : 3

コメント :

選択肢3の「エスカレーターのブレーキ停止距離が0.4mで『指摘なし』とした」という記述が最も適当とされています。ブレーキの制動距離が基準値内であれば、適切な検査結果といえます。
一方、選択肢1のスプロケットの歯の欠け、選択肢2のくし板の欠損、選択肢4の踏段損傷については、安全確保の観点からさらなる点検や是正措置が求められます。
エスカレーターの定期検査では、利用者の安全を最優先に考え、部品の損傷や動作の異常が見られる場合は適切な対応を行うことが昇降機等検査員の重要な役割です。

ワンポイント解説 :エスカレーターの定期検査と安全基準

エスカレーターの定期検査では、駆動部や踏段、くし板の状態を適切に点検し、安全な運転を維持することが求められます。今回の問題では、エスカレーターのブレーキ停止距離に関する選択肢3が「最も適当」と判断されました。
定格速度30m/minのエスカレーターにおいて、ブレーキ作動後の停止距離が0.4mであれば、基準範囲内であり「指摘なし」とすることが適切です。
一方、選択肢1のスプロケットの歯の欠け、選択肢2のくし板の欠損、選択肢4の踏段の隙間拡大については、安全性の観点からさらなる点検や是正が必要となります。
特に、くし板の欠損や踏段の隙間が拡大すると、利用者の足元の安全性が損なわれる可能性があり、事故防止のために「要是正」とするのが適切です。
昇降機等検査員試験では、エスカレーターの安全基準や各部品の点検基準を正確に理解することが求められます。日常の保守管理においても、異常の早期発見と適切な対策を講じることが、事故の未然防止につながります。

【No.22】遊戯施設の法規制と構造基準

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も不適当なものはどれか。

1.主索は、法令に基づき指定されたJISに適合するもの、又は国土交通大臣の認定を受けたものとすること。
→ 適当。
主索は安全性確保のために規定された基準を満たす必要があります。

2.建物の屋上に設置される遊戯施設の場合、その最高点が地上60mを超えていても、屋上階等の接地面からの高さが60mを超えていなければ60m超の遊戯施設とはみなされず、構造計算の大臣認定の取得は不要である。
→ 不適当。
地上60mを超える遊戯施設は、安全基準が厳しくなるため、構造計算の大臣認定が必要です。

3.高さ20mを超える建築物には、原則として避雷設備(避雷針)を設ける必要があると定められているが、遊戯施設においては準用されない。
→ 適当。
遊戯施設は一般の建築物とは異なる扱いを受けるため、避雷設備の設置義務はありません。

4.走行する遊戯施設には、通常の運転において、客席部分が定常走行速度を超えないように速度を検知して自動的に作動する制動装置を設けなければならない。
→ 適当。
安全運行を確保するため、速度超過防止装置の設置は必須です。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「建物の屋上に設置された遊戯施設の最高点が地上60mを超えていても、接地面からの高さが60mを超えていなければ、60m超の遊戯施設とはみなされない」という記述は不適当です。
建築基準法では、地上60mを超える遊戯施設については構造計算の大臣認定が必要とされており、接地面の高さではなく、地上からの高さで判断されます。
一方、選択肢1の主索の規格基準、選択肢3の遊戯施設に対する避雷設備の適用除外、選択肢4の走行遊戯施設の速度制御については、いずれも法令の趣旨と合致しており、適当な記述といえます。
遊戯施設は利用者の安全が最優先であり、特に高所に設置されるものは構造的な安全性を確保することが求められます。昇降機等検査員としては、こうした基準を正確に把握し、適切な検査と指導を行うことが重要です。

ワンポイント解説 :遊戯施設の法規制と構造基準

遊戯施設は、建築基準法に基づく安全基準が定められており、特に主索や構造計算、避雷設備の有無などが重要な要素となります。
今回の問題では、選択肢2の「建物の屋上に設置される遊戯施設で、最高点が地上60mを超えていても、屋上階等の接地面からの高さが60mを超えていなければ60m超の遊戯施設とはみなされず、構造計算の大臣認定の取得は不要である」が「最も不適当」と判断されました。
建築基準法では、遊戯施設の高さが地上60mを超える場合、国土交通大臣の認定を受けた構造計算が必要です。屋上に設置された場合であっても、施設の最高点が地上60mを超える場合は、この基準が適用されるため、選択肢の記述は誤りとなります。
一方、選択肢1の主索に関する規定、選択肢3の避雷設備の適用外、選択肢4の速度制御に関する要件は、建築基準法の考え方に合致しており、適切な記述です。
昇降機等検査員試験では、エレベーターやエスカレーターに限らず、遊戯施設の安全基準についても理解する必要があります。特に、法令で求められる構造計算や安全装置の設置基準を正しく把握し、施設の安全性を評価することが重要です。

【No.23】遊戯施設の構造と安全対策

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も適当なものは、次のうちどれか。

1. 構造計算における風圧力は、長期荷重すなわち通常運転時において、風速毎秒 35mの時の風圧力を使用することが定められている。
→ 不適当。
建築基準法では、通常運転時の風圧力として特定の風速を規定するのではなく、施設の種類や設置条件に応じた荷重計算が求められます。

2. 滑車を使用して客席部分を吊る構造のものは、地震その他の震動により、索が滑車から外れない構造とすること。
→ 適当。
地震時の安全性を確保するため、索が滑車から外れない設計が義務付けられています。

3. 客席部分に生ずる横方向の加速度が 5m/s2(0.5G)以上 12m/s2(1.2G)未満の遊戯施設は、身体保持装置A型を設け、更に横滑り防止対策をしなければならない。
→ 不適当。
加速度に応じた適切な安全対策は必要ですが、具体的な保持装置の種類や横滑り防止の要件については別途規定があります。

4. 遊戯施設の非常止め装置は、必ず国土交通大臣の認定を受けたものでなければならない。
→ 不適当。
非常止め装置には一定の安全基準がありますが、必ず国土交通大臣の認定を受けなければならないという規定はありません。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「滑車を使用する構造のものは、索が滑車から外れない構造とする」という内容が、建築基準法に基づく適正な記述とされています。地震や震動時に客席が不安定にならないよう、安全対策が求められるためです。
一方、選択肢1の「風速35m/sの風圧力を使用する」という記述は誤りで、建築基準法では風圧の設定について柔軟な計算基準が適用されます。選択肢3の「特定の加速度に応じた身体保持装置の設置義務」についても、詳細な基準が異なるため、不適当とされています。
選択肢4の「非常止め装置は必ず国土交通大臣の認定を受ける必要がある」という点も、法令上の要件とは異なるため、不適当と判断されます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全基準を正しく理解し、法令に基づいた適正な判断を行う知識が求められます。

ワンポイント解説 :遊戯施設の構造と安全対策

遊戯施設に関する建築基準法では、利用者の安全を確保するために、設備の構造や強度に厳格な基準が設けられています。
今回の問題で「最も適当」と判断されたのは、「滑車を使用して客席部分を吊る構造のものは、地震その他の震動により、索が滑車から外れない構造とすること」という記述です。
地震や振動の影響で索が滑車から外れると、重大な事故につながる可能性があるため、適切な設計と安全対策が求められます。
一方、選択肢1の「風速35m/sの風圧力を使用する」という記述は、風圧の計算において必ずしも固定の数値を用いるわけではなく、構造の種類や設置場所に応じて計算が異なります。
選択肢3の「横方向の加速度に対する身体保持装置の要件」についても、具体的な基準が異なるため、適当とはいえません。選択肢4の「非常止め装置の国土交通大臣認定」についても、法令で義務付けられているわけではないため、不適当な記述となります。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の構造や安全基準について正確な知識を身につけ、設計や運用において適切な判断ができることが求められます。

【No.24】遊戯施設の安全基準と非常時対応

遊戯施設に関する記述で、建築基準法上、最も適当なものは、次のうちどれか。

1. 客席は、運転中自動的に扉が開かない構造であり、かつ、故障時、非常時に停止した場合でも、運転者、運転補助者が意図せずに扉が開くことがないこと。
→ 適当。
遊戯施設の安全基準として、運転中や非常時に意図しない扉の開放が起こらない設計が求められます。

2. ウォータースライドなど水を流した水路を人が直接滑走する遊戯施設の構造計算に用いる割増係数は、1.1 と定められている。
→ 不適当。
建築基準法では、ウォータースライドの設計に関して一定の強度基準を定めていますが、割増係数1.1と明確に規定されているわけではありません。

3. 地盤面からの高さ2m以上のプラットホームには、その外周に高さ 100㎝以上の安全柵を設けなければならない。
→ 不適当。
安全柵の設置基準は施設の種類によって異なりますが、高さ100cmという規定は一律に適用されるものではありません。

4. 非常止め装置は、駆動装置が故障した場合にのみ自動的に作動し、停電時には作動しなくてもよい。
→ 不適当。
非常止め装置は、駆動装置の故障時だけでなく、停電時にも作動することが求められます。

正解 : 1

コメント :

選択肢1の「運転中に扉が自動的に開かず、非常時にも意図せず開かない構造とする」という内容が、遊戯施設の安全基準として適切と判断されます。安全性の観点から、客席の扉は一定の条件下でのみ開放可能な設計が求められるためです。
一方、選択肢2の「ウォータースライドの割増係数1.1」という具体的な数値規定は建築基準法にはなく、不適当とされます。選択肢3の「2m以上のプラットホームには100cm以上の安全柵が必要」という点についても、安全柵の設置基準は施設の種類や用途によって異なるため、不適当と判断されます。
選択肢4の「非常止め装置は駆動装置の故障時のみ作動し、停電時には作動しなくてもよい」という記述は、建築基準法上の要件と合致しません。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の設計基準を正しく理解し、法令に基づいた安全管理の知識を身につけることが求められます。

ワンポイント解説 :遊戯施設の安全基準と非常時対応

遊戯施設の設計では、運転中や非常時に安全を確保するための対策が重要です。
今回の問題で「最も適当」と判断されたのは、「客席は、運転中自動的に扉が開かない構造であり、かつ、故障時、非常時に停止した場合でも、運転者、運転補助者が意図せずに扉が開くことがないこと」という記述です。
これは、遊戯施設の安全確保において基本的な要件であり、扉の不意な開放による事故を防ぐための重要な設計基準となります。
一方、選択肢2の「ウォータースライドの構造計算における割増係数1.1」は、建築基準法において明確に規定された数値ではありません。選択肢3の「プラットホームの安全柵の高さ100cm」という基準も、用途や施設の種類によって異なるため、不適当です。
選択肢4の「非常止め装置は停電時には作動しなくてもよい」という記述は、安全性を考慮すると誤りであり、非常時に確実に作動することが求められます。
昇降機等検査員試験では、こうした遊戯施設の安全基準や非常時の対応について、法令に基づいた知識を正しく理解し、適切な運用ができる能力が求められます。

【No.25】遊戯施設の定期検査と安全基準

遊戯施設の定期検査に関する記述で、最も不適当なものはどれか。ただし、製造者が定める基準値はないものとする。

1. 伝動装置で使用しているローラーチェーンの伸びを測定したところ、10リンクの当初長さが250㎜であったものが254㎜となっていたので、「要是正」とした。
→ 適当。
ローラーチェーンの伸びが許容範囲を超えると、適切な伝動ができず異常摩耗や故障につながるため、是正措置が必要です。

2. 制動装置のブレーキライニングの厚みを測定したところ、当初厚みが20㎜であったものが13㎜となっていたので、「指摘なし」とした。
→ 不適当。
ブレーキライニングの摩耗が許容限度を超えている場合、制動力が低下し安全性に影響を及ぼす可能性があります。「指摘なし」とするのは適切ではありません。

3. 電気設備の検査において、駆動装置の37kW、440Vのモーターの絶縁抵抗を500Vメガーにて測定したところ、絶縁抵抗が0.3MΩであったので、「要是正」とした。
→ 適当。
絶縁抵抗値が低すぎると漏電や感電の危険があるため、是正措置が必要となります。

4. 構造物の支柱と基礎をアンカーボルトで締結しているベースプレートに腐食が見られたため、腐食部分を取り除き厚みを測定したところ、当初厚みが20㎜であったものが17㎜となっていたので、「要重点点検」とした。
→ 適当。
腐食による減肉が進行している場合は、さらなる劣化の可能性があるため、重点的な点検が求められます。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「ブレーキライニングの摩耗が7㎜に達している状態を指摘なしとした」という点が不適当とされています。制動装置の摩耗が進むと、制動力の低下や非常時の停止性能に影響を及ぼすため、適切な判断として「要是正」とするべきです。
一方、選択肢1のローラーチェーンの伸び、選択肢3のモーターの絶縁抵抗、選択肢4のベースプレートの腐食に関する記述はいずれも安全管理の観点から適切な判断といえます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全性を維持するための定期検査の基準を正確に理解し、適切な判断を下す能力が求められます。

ワンポイント解説 :遊戯施設の定期検査と安全基準

遊戯施設の定期検査では、各設備の状態を厳格に確認し、安全性を確保することが求められます。本問題で「最も不適当」と判断されたのは、ブレーキライニングの厚みが20mmから13mmに減少しているにもかかわらず「指摘なし」とされた点です。
制動装置は遊戯施設の安全運用に不可欠であり、ライニングの摩耗が許容範囲を超えると制動力が低下し、事故につながる可能性があります。そのため、適切な管理と交換が必要です。
一方、ローラーチェーンの伸び(選択肢1)、モーターの絶縁抵抗(選択肢3)、ベースプレートの腐食(選択肢4)に関する指摘は適切といえます。特に絶縁抵抗が0.3MΩと低下している状態は、電気設備の安全基準を満たさず、感電や火災のリスクを高めるため、是正措置が必要です。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設における各種設備の耐久性や検査基準に関する理解が求められます。特に制動装置や電気設備の安全性を適切に評価できる知識が不可欠です。利用者の安全を確保するため、摩耗や絶縁劣化の影響を正しく判断し、適切な検査を実施することが重要です。

【No.26】急流すべり施設の検査と安全管理

急流すべりの定期検査に関する記述で、最も不適当なものはどれか。ただし、製造者が定める基準値はないものとする。

1. ベルトコンベア巻上装置の巻上用ベルトを目視検査したところ、ベルト接合部に剥離が認められたので、「要是正」とした。
→ 適当。
ベルトの接合部に剥離があると、運転中に破断する可能性があるため、是正措置が必要です。

2. 水路の鋼板の摩耗の状況検査において、腐食は認められなかったが、当初厚みが4.5㎜の鋼板が4㎜に摩耗していたので、「要是正」とした。
→ 適当。
摩耗が進行すると強度が低下し、最悪の場合は破損につながるため、是正措置が必要です。

3. 水路脇に設置されていた点検歩廊の手すりの一部に著しい腐食があったが、歩廊の床は腐食もなく強固に取り付けられていたので、「要重点点検」とした。
→ 適当。
手すりの腐食が進行すると落下防止機能が損なわれる可能性があるため、重点的な点検が必要です。

4. 車輪軸に振動を加える検査方法で車輪軸が振動する状態を認めたため、車輪軸とすべり軸受けとの隙間を測定したところ、当初の軸径20㎜に対して隙間が0.095㎜となっていたので、「要重点点検」とした。
→ 不適当。
軸と軸受けの隙間が許容範囲を超えている可能性がある場合は、「要是正」とするのが適切です。単なる重点点検ではなく、より具体的な措置が求められる状況と考えられます。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「車輪軸の隙間が0.095㎜であったことを要重点点検とした」点が不適当とされています。軸と軸受けの隙間が許容範囲を超えると、異常振動や異音の発生、さらには重大な機械故障の原因となるため、「要是正」とするのが適切です。
一方、選択肢1のベルト接合部の剥離、選択肢2の鋼板の摩耗、選択肢3の点検歩廊の手すりの腐食に関する判断は、いずれも安全性を考慮した適切な対応といえます。
昇降機等検査員試験では、こうした設備の劣化や摩耗に対する適切な評価を行い、必要な是正措置を講じる能力が求められます。

ワンポイント解説 :急流すべり施設の検査と安全管理

急流すべり施設の定期検査では、運転中の安全性を確保するため、設備の摩耗や損傷の程度を正しく判断することが求められます。本問題で「最も不適当」と判断されたのは、水路の鋼板の厚みが当初4.5mmから4mmに摩耗していたにもかかわらず、「要是正」とされた点です。
鋼板の厚みが基準を下回ると、水圧や衝撃による破損リスクが高まり、安全性が損なわれる可能性があるため、適切な管理が必要です。
一方、巻上用ベルトの剥離(選択肢1)、点検歩廊の手すりの腐食(選択肢3)、車輪軸の振動(選択肢4)に関する指摘は適切です。特に車輪軸の振動は、摩耗によるガタつきや軸受けの劣化を示しており、安全運行に影響を及ぼす可能性があるため、重点的な点検と適切な対策が求められます。
昇降機等検査員試験では、急流すべり施設の構造や検査基準に関する知識が求められます。特に、設備の摩耗や腐食による安全リスクを適切に評価し、早期の是正措置を講じることが重要です。施設の安全運用を維持するため、摩耗限界や損傷基準を正確に把握し、適切な管理を行う必要があります。

【No.27】コースターの安全点検と異常検知

コースターの定期検査に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。ただし、製造者が定める基準値はないものとする。

1. 定常走行速度30km/hで走行する子供用コースターの台車枠について、2年前の分解検査時の探傷検査記録により「異常なし」が確認でき、かつ、目視でも異常が認められなかったため、「指摘なし」とした。
→ 不適当です。
台車枠の安全性を確認するためには、定期的な探傷検査が必要です。2年前の記録のみを根拠に異常なしと判断するのは適切ではありません。金属疲労や微細な亀裂が発生している可能性もあるため、目視検査のみでは不十分であり、不適当といえます。

2. 直径300㎜で、厚み20㎜のウレタンライニングがされた車輪の直径を測定したところ、直径が296㎜となっていたので、「要是正」とした。
→ 適当です。
ウレタンライニングの摩耗が進行すると、走行安定性や制動性能に影響を及ぼすため、適切な摩耗基準に基づき交換が必要です。

3. シートベルトと安全棒が併用されているコースターで、安全棒のロックは正常に動作していたが、シートベルトが破損していたので、「要是正」とした。
→ 適当です。
安全装置はすべて正常に機能する必要があります。シートベルトが破損している場合は速やかに交換・修理が必要です。

4. 車両に取り付けられているブレーキの制動板の残存厚みを測定したところ、当初の厚みが12㎜であったものが10㎜になっていたので、「要重点点検」とした。
→ 適当です。
ブレーキの制動板は摩耗により制動力が低下するため、厚みの減少が一定の範囲を超えた場合は重点的に点検し、必要に応じて交換が必要です。

正解 : 1

コメント :

選択肢1のように、過去の記録のみを根拠に異常なしと判断するのは不適切です。安全性を確保するためには、定期的な探傷検査の実施が必要です。
一方、選択肢2、3、4はいずれも適切な対応と判断できます。昇降機等検査員試験では、コースターの各種部品の安全基準や検査手順に関する知識が求められます。

ワンポイント解説 :コースターの安全点検と異常検知

コースターの定期検査では、各部品の摩耗や異常の有無を適切に判断することが求められます。本問題で「最も不適当」と判断されたのは、選択肢1の「過去の探傷検査記録と目視のみで異常なしと判断した」点です。
探傷検査は、金属疲労や微細な亀裂を検出するために重要であり、一定期間ごとに再検査する必要があります。特に、走行時に高い負荷がかかる台車枠は、目視だけでは判別できない内部の亀裂が発生している可能性があります。
一方、車輪の摩耗(選択肢2)、シートベルトの破損(選択肢3)、ブレーキの制動板の減少(選択肢4)については、いずれも適切な判断がされています。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の各部品が安全基準を満たしているか、適切に点検・評価できる知識が問われます。特に、安全装置や摩耗部品の管理は、コースターの安全運行に不可欠であり、日常点検の精度向上が重要です。

【No.28】コースターの巻上用チェーンの管理基準

コースターの巻上用チェーンの伸びの状況検査に関する記述の〔 〕に入る数の値の組み合わせで、最も適当なものは、次のうちどれか。

巻上用チェーンの伸びの測定に当たっては〔 ア 〕リンク以上の長さを測定し、製造者が基準値を指定していない場合は、当初チェーンの取り付け長さの〔 イ 〕%を超えていれば「要是正」となる。又は、リンク板の厚さ及び幅の摩耗が当初厚さ及び幅の〔 ウ 〕%を超えていれば「要是正」となる。

〔 ア 〕 〔 イ 〕 〔 ウ 〕

1. 2 101.5 5
2. 2 101 5
3. 4 101.5 10
4. 4 101 10

正解 : 3

コメント :

選択肢3が最も適当です。巻上用チェーンの伸びは、通常4リンク以上の長さを測定し、当初チェーンの取り付け長さが101.5%を超えた場合に「要是正」と判断されます。
また、リンク板の厚さおよび幅の摩耗が10%を超えた場合も交換の必要があります。選択肢1および2ではリンク数が不足しており、選択肢4では伸びの許容値が不適切です。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の巻上用チェーンの基準や摩耗測定方法に関する正確な理解が求められます。

ワンポイント解説 :コースターの巻上用チェーンの管理基準

コースターの巻上用チェーンは、安全運行を維持するために定期的な点検が求められます。本問題で「最も適当」と判断された選択肢3の数値は、一般的な検査基準に基づいたものです。
巻上用チェーンの伸びの測定では、4リンク以上の長さを測定し、当初チェーンの取り付け長さが101.5%を超えた場合に「要是正」となります。また、リンク板の厚さおよび幅の摩耗が10%を超えた場合も「要是正」となるため、これらの基準を超えたチェーンは交換が必要となります。
一方、選択肢1および2はリンク数が不足しており、選択肢4は伸びの許容値が適切ではありません。昇降機等検査員試験では、遊戯施設の巻上用チェーンの管理基準や摩耗測定方法についての正確な知識が求められます。
適切な点検を行い、異常が認められた場合には、速やかに交換や修理を実施することが、安全運行の確保につながります。

【No.29】遊戯施設の維持管理と運行管理の適正化

遊戯施設の維持運行管理に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. 遊戯施設の安全管理は、適切な点検・検査、消耗部品の計画的な交換、故障・不具合等に対する適切な対策が不可欠である。
→ 適当。
安全管理には定期的な点検・検査を行い、消耗部品の計画的な交換や不具合への迅速な対応が求められます。

2. 運行管理者は、始業点検及び試運転の結果、異常のないことを確認した後でなければ、運行開始の指示をしてはならない旨を運行管理規程に定めるとされている。
→ 適当。
運行管理規程では、安全運行の確保のため、始業点検と試運転後に異常がないことを確認することが必要とされています。

3. 「遊戯施設の維持及び運行の管理に関する規準」が、「遊戯施設の維持保全計画書の作成手引き」及び「運行管理規程の作成手引き」として分離・再構成されたのは、維持保全業務及び運行管理業務の両面について充実が必要と判断されたからである。
→ 適当。
維持保全業務と運行管理業務の適正化を目的とし、それぞれの手引きが明確化されたことは妥当です。

4. 運行管理規程に定める標準的事項には、運行管理者、運転者の責任及び運転稼働率の向上方法、利用者に対する注意事項の掲示などがある。
→ 不適当。
運行管理規程には、安全確保のための運行手順や緊急時の対応などが定められますが、「運転稼働率の向上方法」は直接的な内容ではないため、規程の趣旨とは異なります。

正解 : 4

コメント :

選択肢4の「運行管理規程に運転稼働率の向上方法が定められる」という点が不適当とされています。運行管理規程は、遊戯施設の安全運行を目的としており、運転稼働率の向上は直接の対象ではありません。
一方、選択肢1〜3は、遊戯施設の維持管理や安全運行のための適切な措置に関する内容であり、規準の趣旨に沿っています。
昇降機等検査員試験では、安全管理の基準や規程についての理解が求められるため、適切な運行管理の内容を把握しておくことが重要です。

ワンポイント解説 :遊戯施設の維持管理と運行管理の適正化

遊戯施設の安全性を確保するためには、適切な維持管理と運行管理が求められます。今回の問題で「最も不適当」と判断されたのは、選択肢4の「運行管理規程に運転稼働率の向上方法が定められる」という記述です。
運行管理規程は、安全確保を目的としており、稼働率向上の方法は直接の内容ではありません。
一方、選択肢1の点検・検査の実施、選択肢2の始業点検および試運転の重要性、選択肢3の維持保全計画書と運行管理規程の分離・再構成については、いずれも遊戯施設の安全性を高めるための正しい取り組みといえます。
昇降機等検査員試験では、遊戯施設の安全管理に関する基準や運行規則についても理解が求められます。特に、運行管理規程の内容を正確に把握し、安全確保のために必要な点検・検査の実施手順を熟知することが重要です。

【No.30】「昇降機の適切な維持管理に関する指針」の理解

「昇降機の適切な維持管理に関する指針」に関する記述で、最も不適当なものは、次のうちどれか。

1. 所有者は、保守点検契約に付随する仕様書として、点検の項目又は頻度、部品の修理又は交換の範囲、緊急時対応等に関する技術的細目が規定されていることを確認することとしている。
→ 適当。
昇降機の所有者は、適切な維持管理を行うために、保守点検契約の内容を十分に確認することが求められます。

2. 所有者は、保守点検業者に事故・災害に関する作業報告書を提出させるものとしている。
→ 不適当。
事故・災害に関する作業報告書の提出義務は保守点検業者に課されるものではなく、必要に応じて関係機関へ報告されるべきものです。

3. 所有者は、人身事故が発生した場合は、応急手当その他必要な措置を速やかに講じると共に、消防及び警察に連絡をするものとしている。
→ 適当。
事故時には、応急措置を行い、適切な機関へ速やかに通報することが求められます。

4. 所有者は、過去の作業報告書等や定期検査報告書等の写しその他保守点検業者が保守・点検を行うために必要な文書等を、2年間保管することとしている。
→ 適当。
維持管理の適正化のため、点検・検査の記録を一定期間保管することが求められます。

正解 : 2

コメント :

選択肢2の「所有者が保守点検業者に事故・災害に関する作業報告書を提出させる」とする点が不適当とされています。事故報告の義務は所有者にあり、保守点検業者には必ずしも報告書を提出する義務はありません。
一方、選択肢1・3・4は、昇降機の適切な維持管理における所有者の責務を明確に示したものであり、指針の趣旨に合致しています。昇降機等検査員試験では、所有者の義務や事故発生時の対応について正しく理解することが重要です。

ワンポイント解説 :「昇降機の適切な維持管理に関する指針」の理解

昇降機の安全管理を適正に行うためには、所有者が保守点検業者と連携し、維持管理の指針に従うことが求められます。今回の問題で「最も不適当」と判断されたのは、選択肢2の「所有者が保守点検業者に事故・災害に関する作業報告書を提出させる」という記述です。
事故報告の責務は所有者にあり、保守点検業者には必ずしも報告書を提出する義務はありません。
一方、選択肢1の保守点検契約に関する確認、選択肢3の人身事故発生時の対応、選択肢4の保守点検記録の保管については、いずれも「昇降機の適切な維持管理に関する指針」に沿った適切な内容です。
昇降機等検査員試験では、所有者の義務や保守点検のルールについて正確に理解し、事故発生時の適切な対応を把握しておくことが求められます。特に、点検業務と事故対応の責務を混同せず、正しい維持管理の方法を学ぶことが重要です。

昇降機等検査員試験の科目ごとの勉強法

「昇降機に関する基礎知識」の勉強法

出題内容の分析
「昇降機に関する基礎知識」では、以下の内容が問われます。
・昇降機の構造と機能:エレベーター、エスカレーター、リフトなどの構造的特徴
・昇降機の種類と特徴:乗用エレベーター、貨物エレベーター、障害者用昇降機など
・昇降機の動力および駆動方式:ロープ式、油圧式、マグネット式の違い
この科目は、昇降機の基本構造や特徴を理解しているかが問われるため、基礎的な知識をしっかり身につけることが重要です。

試験の基礎を固める参考書活用術
1.昇降機に特化した参考書を利用する
・基礎的な概念や用語の理解には、昇降機に特化した公式テキストや専門書を使用してください。
・各章を読み進める際に、重要な箇所をマーキングしながら理解を深めましょう。
2.図解やイラストを活用する
・昇降機の構造や駆動方式については、図解やイラストを用いると視覚的に理解しやすくなります。
3.関連法規も確認する
・建築基準法や労働安全衛生法における昇降機関連の条文も目を通しておくと、試験対策として効果的です。

問題集で鍛える試験の応用力
1.基本問題を解く
・参考書についている練習問題や、過去問をまず解きましょう。
・問題を解く際には、解説をしっかり読み込み、理解を深めます。
2.間違えた問題を重点的に復習
・不正解だった問題はノートにまとめ、再度解き直す習慣をつけましょう。
3.実務を想定した問題にも挑戦
・昇降機の点検や駆動方式の選定など、実務に直結する問題形式にも慣れておきます。

試験で押さえておく暗記の重要点
・各昇降機の種類と特徴
・ロープ式、油圧式、マグネット式の利点と欠点
・昇降機の主要部品とその役割

試験の準備で最初にやるべきこと
・参考書の目次を見て全体像を把握します。
・昇降機の種類や駆動方式といった基礎的な内容から学び始めます。

試験対策の効率的な短時間学習法
・重要分野に絞って学習する。
・スキマ時間を利用して暗記カードや音声教材を活用。
・模擬試験を解くことで試験形式に慣れる。

「検査方法と検査基準」の勉強法

出題内容の分析
「検査方法と検査基準」では、以下の内容が問われます。
・検査の手順とポイント:定期検査、性能検査、初期検査の流れ
・安全装置の点検方法:制御装置、ブレーキ装置、ロープの検査
・測定機器の取り扱い:検査時に使用する測定機器の使用方法や注意点
この科目では、検査業務に関する実務能力や知識が問われるため、具体的な検査手順とその基準を理解することが重要です。

参考書で効率よく基礎を学ぶ方法
1.検査手順に関する解説書を読む
・昇降機の検査基準や手順について詳しく解説している書籍を選びましょう。
・実際の検査現場の写真や図解が含まれているものが理解しやすいです。
2.法令や基準書を確認する
・検査基準を理解するために、関連する法令や基準書(JIS規格など)を参照します。
3.専門講座の動画を活用
・実際の検査の様子を動画で見ることで、手順やポイントを視覚的に学べます。

試験合格に直結する問題集学習法
1.検査基準に関する設問を重点的に解く
・問題集の中から検査基準や手順に関連する問題を優先的に解きましょう。
2.間違いノートを作成する
・検査方法や基準に関する間違いをノートにまとめ、復習に活用します。
3.模擬試験を実施
・模擬試験を解くことで、試験当日の流れや時間配分に慣れることができます。

暗記すべき試験のポイントを解説
・定期検査、性能検査、初期検査の具体的な手順
・各種安全装置の役割と点検方法
・測定機器の名称とその使用方法

最初に取り組む試験合格の要点
・検査基準や手順の流れを大まかに把握する。
・実務に直結する部分を優先的に学習する。

時間がなくても合格を目指す勉強術
・法令や検査基準の要点を暗記カードにまとめて覚える。
・模擬問題や過去問を繰り返し解く。
・検査の流れを動画や図解で学び、視覚的に理解する。

これらの方法を実践することで、昇降機等検査員試験の科目ごとに効率よく知識を習得できます。
・よく出る質問を3~5個に絞り、それに対する答えを徹底的に練習します。
・スマートフォンで自分の話し方を録音し、改善点を確認します。
・面接当日の流れをシミュレーションし、緊張を和らげます。

「昇降機の保守管理」の勉強法

出題内容の分析
「昇降機の保守管理」では、昇降機の運転管理および点検の実施方法に関する知識が問われます。具体的な出題内容として、以下の点が重要です。
1.運転管理と点検の重要事項
・日常点検と月次点検の手順と要点
・点検記録の取り方や注意点
2.異常時の対応手順
・故障時の初期対応
・緊急停止や閉じ込め事故の対処法
3.安全確保と予防保守
・保守計画の策定と実施
・消耗部品の点検および交換基準

試験合格に向けた基礎固めの参考書術
「昇降機の保守管理」の基礎を固めるには、公式テキストや関連書籍を活用することが重要です。以下の方法で効率よく学習を進めましょう。
1.基礎知識の理解
・保守管理に関する基本的な考え方をテキストで学習します。
・日常点検や月次点検の具体的な流れを理解し、実務にどう応用されるかを考えます。
2.図解の活用
・昇降機の構造や保守箇所を図解で確認し、イメージを掴むと理解が深まります。
・故障時の対応フローなど、視覚的に把握しやすい資料を活用しましょう。
3.関連資料で補足
・実際の点検マニュアルや業界標準の資料を参考に、実務に基づく具体的な知識を補います。

問題集を使った応用力強化のコツ
問題集を使って知識を応用する力をつけることが重要です。以下の方法を試してみてください。
1.ケーススタディ問題
・故障や異常時の対応に関するケーススタディを解き、実践的な理解を深めます。
・問題集で取り上げられる事例を通して、自分ならどのように対応するかを考えます。
2.出題頻度の高い分野を優先
・点検手順や異常時の対応に関する問題に重点を置き、頻出分野を徹底的に押さえます。
3.記録の取り方に慣れる
・問題集にある記録作成の練習問題を解き、正確かつ効率的に情報を記載できるようにします。

試験合格に必要な暗記箇所の要点
・点検手順や点検箇所の優先順位
・異常時の対応フロー
・保守管理における法的基準や規定

試験勉強の序盤で押さえるべきポイント
最初に取り組むべきは、点検手順や異常時対応の基本を学ぶことです。これらは試験の基礎となるだけでなく、実務においても重要です。

忙しい人向けの試験効率学習テクニック
・重要事項に絞る:点検手順と異常対応に集中します。
・暗記カードを活用:スキマ時間を活用して、要点を繰り返し復習します。
・模擬問題で実践力を養う:問題集を使って実戦形式で知識を確認します。

「法令と基準」の勉強法

出題内容の分析
「法令と基準」では、昇降機の設置・運用に関連する法律や規定に関する知識が問われます。主な出題内容は以下の通りです。
・建築基準法の関連規定
・昇降機の設置基準、安全基準に関する条項
・労働安全衛生法の適用範囲
・労働災害防止に関する規定
・日本工業規格(JIS)やISO基準
・国際基準に基づく昇降機の安全要件

参考書を活用した基礎学習のコツ
法令に関する学習は、条文を読むだけでなく、その背景や適用方法を理解することが重要です。
1.公式資料の活用
・建築基準法や労働安全衛生法の関連部分を含む公式資料を使用して学習します。
・JISやISO規格についても、主要なポイントを把握します。
2.解説書での理解促進
・条文だけでは難解な場合が多いため、わかりやすく解説された書籍を活用します。
3.具体例での確認
・実務での適用事例を学び、法令や基準がどのように運用されるのかを理解します。

試験の応用力を高める問題集活用術
問題集を解くことで、法令や基準の実践的な知識を強化します。
1.条文に基づく問題
・各条文の適用範囲を問う問題に取り組み、実務での応用力を養います。
2.ケーススタディの活用
・法令違反や基準に適合しない状況における対応策を問う問題を解きます。

覚えておきたい試験の必須ポイント
・建築基準法および労働安全衛生法の重要条文
・昇降機設置基準、安全基準に関する具体的な内容
・ISOやJIS規格で規定されている安全要件

試験準備の第一歩!最優先のポイント
最初に取り組むべきは、建築基準法と労働安全衛生法の概要を学ぶことです。この2つは試験の中心となる分野です。

試験の勉強時間を最大限に活かす方法
・要点のみを絞り込む:頻出の法令条文や基準に絞って学習します。
・問題演習中心の学習:問題を解きながら、重要な条文や規定を覚えます。
・解説付き資料を活用:条文の意味を理解しやすい解説書を使用します。

「構造および材料の知識」の勉強法

出題内容の分析
「構造および材料の知識」は、昇降機等検査員試験における技術的な基礎力を問う重要な科目です。この科目の出題内容は以下のような分野に分かれます。
1.主要部品の構造と材質
・昇降機を構成するロープ、プーリー、ガイドレールなどの設計や材質の特性
・構造部品の相互関係や機能
2.ロープ、プーリー、ガイドレールなどの仕様と耐久性
・各部品の規格、使用条件、耐久試験の基準
・長期使用時の劣化のメカニズム
3.各種材料の劣化診断方法
・材料の摩耗や腐食の評価方法
・劣化診断に使用される非破壊検査の概要

試験の基礎を押さえる参考書の使い方
1.昇降機部品の構造解説書を活用
・昇降機の構造と各部品の材質に特化した解説書を使用します。
・部品ごとの役割や材質選定の理由を理解することが重要です。
2.材料工学の基礎書を参照
・構造材料の特性や劣化の基礎知識を学べる教材を活用します。
・特に、金属疲労や腐食に関する章を重点的に学習します。

問題集を解いて伸ばす実践力のポイント
問題集を活用して、実際の試験形式に慣れることが重要です。
1.基本問題から着手
・主要部品や材料の特徴を問う基礎的な問題に取り組み、知識を定着させます。
2.応用問題で実践力を向上
・劣化診断や材料の選定理由を問う問題を解き、実務に即した知識を強化します。
3.間違えた問題を重点復習
・ミスした問題を分類し、同じテーマに関連する問題を集中的に解くことで弱点を補います。

試験で暗記が重要なポイント一覧
・各主要部品の名称、構造、材質
・ロープやプーリーの寿命や耐久性の目安
・劣化診断で使用される非破壊検査の種類と特徴

試験対策で最初に着手するべき事項
最初は、昇降機の主要部品とそれぞれの役割・材質を学ぶことから始めましょう。これが他の内容を理解する基礎になります。

限られた時間で合格するための勉強法
・主要部品に絞った学習:出題頻度が高い部品(ロープ、プーリー、ガイドレール)を重点的に学びます。
・要点を暗記:簡潔にまとめた要点集やカードを作成し、スキマ時間で復習します。
・問題集の活用:問題演習を中心に学習を進め、間違えた内容を集中的に見直します。

「労働災害防止」の勉強法

出題内容の分析
「労働災害防止」では、昇降機の点検や保守作業時における安全対策について問われます。具体的な内容は以下の通りです。
1.作業中の安全管理
・高所作業時の安全確保
・保護具の使用基準
2.健康管理と作業環境整備
・作業員の健康チェックや適切な休憩時間の設定
・作業環境の整備(照明、足場の安全性)
3.災害防止計画の立案
・安全作業計画の策定方法
・リスクアセスメントの実施

参考書を使った効果的な基礎固め
1.労働安全衛生法を熟読
・昇降機作業に関連する条文を重点的に学習します。
・安全装置や保護具に関する規定も確認します。
2.安全管理の実務書を活用
・高所作業や保護具の使用に関する具体的なガイドラインを学びます。
・災害事例とその防止策が紹介されている資料を参考にすると理解が深まります。
3.ケーススタディの理解
・実際の労働災害事例を学び、その原因と防止策を検討します。

試験の得点力アップ!問題集の使い方
問題集を使って、知識を実務に結びつける力を養います。
1.法令関連問題を重点的に解く
・労働安全衛生法に基づく問題を繰り返し解きます。
2.災害事例に基づく問題
・実際の災害事例をもとにした問題に取り組みます。
3.選択肢の比較で理解を深める
・問題集で選択肢を比較しながら、正しい行動や判断基準を覚えます。

確実に暗記しておく試験の要点整理
・労働安全衛生法の主要条文
・高所作業時の安全装置や保護具の種類
・災害防止計画の基本構成

勉強の初期段階でやるべき試験対策
最初は、労働安全衛生法の概要を学び、作業環境や安全対策に関する基本知識を習得することが重要です。

試験を効率よく攻略する時短学習術
・頻出テーマを優先:高所作業の安全対策や保護具に関する知識に絞って学習します。
・スキマ時間で法令の復習:要点を短くまとめた資料を持ち歩き、繰り返し確認します。
・模擬問題の集中解答:法令に関連する模擬問題を集中的に解きます。

「その他の関連知識」の勉強法

出題内容の分析
「その他の関連知識」は、昇降機等検査員試験において多様なトピックを扱う重要な科目です。具体的な出題範囲は以下の通りです。
1.昇降機の歴史および最新技術動向
・昇降機の開発史、進化の過程、技術革新
・最新の昇降機技術(スマートエレベーターやAI制御)
2.IoT技術の活用
・センサー技術やデータ分析を活用したメンテナンス
・遠隔監視システムや異常検知システムの仕組み
3.環境対応技術
・省エネルギー型昇降機の設計と運用
・エコデザインの導入事例や環境負荷削減の取り組み
この科目は、技術知識に加え、環境問題や持続可能性への理解が求められます。また、昇降機におけるトレンドや今後の方向性を把握していることが重要です。

試験の土台を築く参考書の学習法
基礎を固めるためには、以下のステップをおすすめします。
1.昇降機の技術動向を解説した書籍を活用
・昇降機の歴史や技術革新に関する専門書を読み、基礎を身につけます。
・スマートエレベーターやIoT関連技術に特化した章を重点的に学びます。
2.環境対応技術に関する資料を参照
・省エネルギー型昇降機の設計やエコデザインに関する解説が載った参考書を活用します。
・環境省や産業関連団体が発行する資料も補助教材として利用します。
3.ニュースや論文で最新情報を収集
・技術革新や環境対応に関する最新ニュースや論文を読むことで、現場の動向を把握します。

応用力を高める問題集トレーニング法
実践力を養うために、問題集を活用して出題形式に慣れることが大切です。
1.基礎問題の反復練習
・昇降機の歴史や基本的な技術内容を問う問題を中心に解きます。
・省エネルギーやエコデザインの基礎知識に関する問題を習得します。
2.応用問題への挑戦
・IoT技術やスマートエレベーターの活用事例に関する問題に取り組みます。
・環境技術における具体的な数値や計算問題にも挑戦します。
3.模擬試験で総合力を確認
・出題内容全体をカバーする模擬問題を解き、知識の定着度を確認します。

試験で役立つ暗記のコツと重要点
・昇降機の歴史的な開発の流れや主要な技術革新
・スマートエレベーターやIoT技術の具体例(センサー技術、異常検知など)
・環境対応技術における代表的な指標(エネルギー効率やCO2削減率)

試験勉強の出発点となる基本事項
・昇降機の歴史と主要な技術革新の流れを理解すること。
・スマートエレベーターやIoT技術の概要を掴み、基本的な用語を覚えること。

忙しい方でもできる試験合格の勉強術
・優先度の高い分野に集中:昇降機の歴史、IoT技術、環境対応技術に絞って学習します。
・スキマ時間の活用:短時間で確認できるポイント集や要点をまとめた資料を利用します。
・模擬問題での短期学習:問題を中心に学習を進め、必要な知識を効率的に吸収します。

昇降機等検査員とは

昇降機の安全確保のために、建築基準法(第12条第3項及び同施行規則第4条の20)に基づき、エスカレータやエレベータなどの昇降機の定期検査を行う人を認定する国家資格です。資格を得ることで、昇降機等検査員と名乗ることができます。

昇降機等検査員になるには、一般財団法人日本建築設備・昇降機センターが実施する講習を受講し、修了試験(修了考査)に合格する必要があります。合格すると、昇降機等検査員資格者証が与えられます。

主な就職先

昇降機等検査員の主な就職先は、エレベーターのメンテナンスや設備管理を行う会社です。

株式会社西武園ゆうえんちなどの、レジャー施設の求人もあります。

年収

求人サイトの年収を見る限りでは、昇降機等検査員の年収は300~500万円が多いようです。資格を取得していると、5,000円~10,000円程度の資格手当がもらえるケースもあります。

転職

昇降機等検査員の資格を取得するためには、昇降機や遊戯施設に関する2~11年の実務経験が必要です。つまり、転職するために資格を取得するというより、勤務する会社でのキャリアアップ・ステップアップを目的として資格は取得されています。

昇降機等検査員講習 その1

昇降機等検査員講習は、昇降機等検査員となるための講習です。一般財団法人日本建築設備・昇降機センターが実施しています。

昇降機等検査員講習には、WEB講習と会場講習の2種類があります。どちらも、講習の内容は同じです。WEB講習の場合は、修了試験(修了考査)を別会場で受ける必要があります。

WEB講習は、各科目1回目の視聴時に早送り等一部の操作に制限があるものの、各科目とも視聴期間内であれば繰り返し視聴が可能です。WEB講習の視聴期間は約3週間あるため、自分のペースで勉強できます。

会場講習は、WEB講義と同様に録画された講義を時間割に沿って会場で視聴する形式となります。講師に対しての質疑応答はなさそうです。また、各科目の講義の視聴は1回のみとなっています。

会場講習は、3日間会場へ出向く必要があるうえに、1回しか講義を視聴できません。自身でインターネット環境を準備できない方向けの講習と言えるでしょう。

昇降機等検査員講習の時間は22.5時間で、最終日の修了試験を含め4日間の講習です。講習の内容は、11項目に分かれ、昇降機などの検査制度と建築基準法に4.5時間、建築学に2時間、機械工学と電気工学に4時間、昇降機と遊戯施設の概論・検査標準・建築基準法に7.5時間、昇降機と遊戯施設のの検査標準と維持保全に2.5時間、以上の講義で計20.5時間です。最後の修了試験は2時間、問題数は30問で、合格には20問以上(67%以上)の正解が必要です。

ogp - 昇降機等検査員とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!
昇降機等検査員講習 | 資格・講習 | 一般財団法人 日本建築設備・昇降機センター
昇降機等検査員講習は、昇降機等検査員となるために必要な昇降機等検査員資格者証(国家資格)を取得するための講習です。会場講習(会場で受講する方法)、DVD講習(自宅等でDVDの視聴により受講する方法)のいずれかの受講方法で実施いたします。

受講資格

昇降機等検査員講習は、大学や高校や中学で機械工学か電気工学を履修し、卒業後に昇降機や遊戯施設で学歴に応じた期間、実務を経験すれば受験することができます。あるいは、昇降機や遊戯施設の実務を11年以上経験しても受講が可能です。

区分 学歴
昇降機及び遊戯施設に関して
必要な実務経験年数
大学、専門職大学 4年制 ※下記の学科を卒業
2年以上
※下記の学科以外を卒業
11年以上
職業能力開発総合大学校等 長期課程、総合課程、応用課程
短期大学、専門職短期大学、専門職大学(3年の前期課程) 3年制(夜間を除く) ※下記の学科を卒業
3年以上
※下記の学科以外を卒業
11年以上
短期大学、専門職短期大学、専門職大学(2年の前期課程) 2年制 ※下記の学科を卒業
4年以上
※下記の学科以外を卒業
11年以上
高等専門学校 5年制
専修学校 専門課程2年以上
職業能力開発総合大学校等 特定専門課程、専門課程
高等学校 3年制(通信制・夜間を含む) ※下記の学科を卒業
7年以上
※下記の学科以外を卒業
11年以上
専修学校 ③の専修学校以外で専門課程
職業能力開発促進センター等 普通課程
実務経験のみ 11年以上
特定行政庁の職員 建築行政(昇降機又は遊戯施設)に関して2年以上
行政職員
(消防法・労働基準法・駐車場法令の施工に関わる行政職員)
昇降機又は遊戯施設に関する法令の施工に関して5年以上
(建築行政を除く)
①~⑦と同等以上の知識及び経験を有する者 ①~⑦と同様の年数
〇指定学科(機械工学・電気工学)として適応する学科名
・機械(工学)科 ・電気(工学)科 ・電子(工学)科 ・電気電子(工学)科
・電気通信(工学)科 ・精密機械(工学)科 ・応用機械(工学)科 ・生産機械(工学)科
・繊維機械(工学)科 ・航空(工学)科 ・造船(工学)科 ・船舶(工学)科
・自動車(工学)科 ・鉄道(工学)科 ・制御(工学)科 ・計測(工学)科
〇指定学科(機械工学・電気工学)には該当しないが、実務経験年数1年を加えて適応する学科名
・建築(工学)科 ・土木(工学)科 ・建設(工学)科 ・都市(工学)科
・設備工業科 ・建築設備(工学)科

参考資料:昇降機等検査員講習(一般財団法人日本建築設備・昇降機センター)

昇降機等検査員講習 その2

日程

昇降機等検査員講習は、9月下旬~10月中旬頃の年1回実施されています。

例えば、2021年は以下の日程でした。

  • WEB講習:9月21日(火)~10月11日(月)
  • 会場講習:10月12日(火)~10月14日(木)
  • 修了考査:10月15日(金)

試験地

昇降機等検査員講習及びは修了考査は、東京と大阪で実施されています。

WEB講習を受講する場合でも、修了考査は東京か大阪の会場で受ける必要があることに注意しておきましょう。

受講料

  • 講習受講:46,200円(修了考査・テキスト代を含む)
  • 修了考査のみ:11,000円
  • テキスト代:8,800円

講習内容

  1. 昇降機・遊戯施設定期検査制度総論
  2. 昇降機・遊戯施設に関する建築基準法令等
  3. 建築学概論
  4. 昇降機・遊戯施設に関する機械工学
  5. 昇降機・遊戯施設に関する電気工学
  6. 昇降機概論
  7. 昇降機検査標準
  8. 遊戯施設概論
  9. 遊戯施設に関する建築基準法令等
  10. 昇降機・遊戯施設の検査標準
  11. 昇降機・遊戯施設に関する維持保全
  12. 修了考査

※建築設備士、建築設備検査員、特定建築物調査員、防火設備検査員の資格を有する方は、③の免除を受けることができます。

昇降機等検査員試験(修了考査)

昇降機等検査員試験(修了考査)は、昇降機等検査員講習の4日目に実施されます。(会場講習の場合)会場講習の場合は同じ会場で実施されますが、WEB講習の場合は会場へ行く必要があります。

出題形式

多肢選択式(マークシート)

試験時間

2時間

合格基準

30問中、20問以上の得点

合格率・難易度

昇降機等検査員試験の合格率は、過去5年の平均で70%以上です。

2021年では、1,046名が修了考査を受け、753名(71.9%)が合格しています。

講習受講後に試験を受けるタイプの資格はおおむね合格率が90%以上、ほとんどの方が合格しています。一方、昇降機等検査員試験の合格率は約70%と、他の資格より低くなっています。講習受講後に試験を受けるタイプの資格としては、難易度が高いようです。

昇降機等検査員試験(修了考査)では講習テキストを使用できる

昇降機等検査員試験の修了考査では、講習テキストを使用できます。そのため、「どの辺りのページにどんなことが書いてあるか」を事前にある程度把握しておきましょう。

講義を繰り返し視聴

昇降機等検査員講習のWEB講習は、視聴期間中は繰り返し視聴が可能です。分かり難いところを繰り返し確認することができます。

過去問を繰り返し解く

昇降機等検査員試験の勉強法は、過去問の繰り返し勉強が一番効率的です。昇降機と遊戯施設という分野しか問題にされないことから、過去問で確実に覚え込み、関連する事項は参考書で調べて不明箇所をなくす努力が必要でしょう。

過去問題集は、日本建築設備・昇降機センターでは、その年の出題問題を公表しています。

令和3年度 昇降機等検査員講習 修了考査問題(抜粋)

ただし、出版しておらず手に入りません。

時間配分に注意が必要

修了試験の問題は四肢一択問題で、少し長めの選択文章が並び、正解を選ぶことになります。しかし、1問当たりの時間が4分ということから、問題全体を読むのに時間が取られ、読み終わったらすぐに解答するようにしないと、時間が無くなるかもしれません。実際に試験を受けた方も、時間が足らなかったという意見が多いです

テキストは購入すべき?

昇降機等検査員講習では、テキストがもらえます。さらに、昇降機等検査員試験(修了考査)では、講習申込時にもらえるテキストを使用可能です。

講習申込時にもらえるテキストとは別のテキストを購入する必要はないでしょう。テキストや講義だけではよく分からない場合、合格する自信がない場合は、別のテキストを購入するのもよいかもしれません。

テキスト・問題集については、下記ページで紹介しています。

screenshot - 昇降機等検査員とは?試験の難易度・合格率・勉強法・過去問・解答速報をご紹介!
昇降機検査資格者試験
試験内容以下の講習を4日間に分けて行っています。  ①昇降機・遊戯施設定期検査制度総論、②昇降機・遊戯施設に   関する建築基準法令、③建築学概論、④昇降機・遊戯施設に   関する機械工学、④昇降機・遊戯施設に関する電気工学、⑥昇降   機